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マンリョウの花 | ヤエキョウチクトウの花 | ムクゲの花 | タマアジサイの花 | |
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カラスウリの花 | マツムシソウの花 | キツネノマゴの花 | フシグロセンノウの花 | |
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ミズヒキの花 | ミョウガの花 | ヤブランの花 | メヒシバの穂 | |
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オヒシバの穂 | ||||
マンリョウの花 <ヤブコウジ科> | |
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関東より西の温かい地方の山に生えている常緑で小形の低木(0.3〜1m)です。観賞用にも家内繁栄の縁起(えんぎ)を祝う意味からも、よく植えられています。 茎の上の方で枝を分け、濃い緑色で細長いだ円形の厚みのある葉(4〜12cm)を互生しています。葉の縁には、波のようなギザギザ(鋸歯=きょし)があるだけでなく、葉の縁がややしわ状に波打っています。 7〜8月頃、前の年に伸びた枝の先に、白い小さな花(花径約8mm)を10数花ずつ(散房花序)咲かせます。花には、深く5裂した黄褐色のがく・深く5裂している黄白色の花びら・おしべ5本・めしべ1本が見られます。冬の間、球形の赤い実が美しく見られます。 名前は、実の美しさを、「値(あたい)千金」とほめたたえる意味でつけられたセンリョウという木を意識してつけられたものと考えられます。 |
ヤエキョウチクトウの花 <キョウチクトウ科> | |
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インド・イラン方面で生まれた常緑の低木(3〜5m)です。暖かく、日当たりのよいところによく育ちます。観賞用や緑化のために、庭や公園・街路などによく植えられています。 葉は厚みがあってかたく、両端が細くなった細長いだ円形の葉(10〜20cm)を3枚ずつ輪生しています。(茎や葉には体によくない有毒成分が含まれているので要注意) 6〜8月頃、新しい枝の先に、赤紫色の花(花径4〜6cm)の集まり(集散花序=しゅうさんかじょ)をつけます。花には、細い筒先が深く5裂しているがく片・細い筒部が上の方で5裂して開いたものが重なりあっている花びら(それぞれの花びらには細く切れ込んでいる付属物が見られる)・中心にはおしべやめしべの名残も見られます。 名前は、中国名(夾竹桃)を音読みしたものです。葉が狭く、花が桃の花のように美しいという意味が含まれています。 |
ムクゲの花 <アオイ科> | |
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中国・インド生まれの落葉低木(2〜4m)で、観賞用に生垣や庭に植えられています。 幹には上向きに枝をたくさん伸ばしており、ひし形に近い卵形の葉(約5cm)を互生しています。葉は、浅く3裂しているものもあり、縁には、荒いギザギザ(鋸歯=きょし)があります。また、3〜5本のすじ(葉脈)がはっきり見られ、両面には毛が生えています。 7〜9月頃、葉の脇に、白色のもの・花全体が淡い紅紫色のもの・八重のものなどの花(花径約6cm・星状毛の生えた柄と細い小さな苞葉=ほうようが見られる)を咲かせます。花は、朝開いて夕方に閉じます(一日花という)。花には、鐘形の筒先が5裂しているがく片・もとがくっついている花びら5枚(外面に星状毛が見られる)・花糸が管状になってめしべを囲んでいるたくさんのおしべ・花柱が5裂しているめしべが見られます。 名前は、中国名の「木槿」を音読みしたものです。 |
タマアジサイの花 <ユキノシタ科> | ||
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山の谷間の湿り気の多いところに生えている落葉低木(約1.5m)です。 葉は先がとがった長いだ円形(10〜20cm)で、長い柄で、枝に対生しています。葉は薄く両面に毛が生えているので、ざらつきます(毛は裏に特に多い)。葉の縁には、先が芒(のぎ)のようにとがったギザギザ(鋸歯=きょし)があります。 7〜9月頃、枝先に緑色の苞(総苞=そうほう)に包まれた球形の蕾や、淡い紫色の花の集まり(散房状花序)が見られます。花序の外側には、大きな花びらのようながくのある花(装飾花)が4〜8花、内側には、淡い紫色の小さな花(両性花)がたくさん見られます。両性花には筒形のがく(先が小さく4〜5裂している)・淡い紫色の小さな花びらが4〜5枚・おしべ8本〜10本・花柱が2本あるめしべが見られます。 名前は、蕾の姿が球形をしているアジサイという意味でつけられたものです。 |
カラスウリの花 <ウリ科> | |
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野山や公園などの草地で見かける、つる性の多年草です。雄の株と雌の株があります。 茎は、細いつるになっており、浅く3〜5裂している葉を互生させています。茎にも葉にも短い毛が生えており、葉に対生している巻きひげで、ものにからまりながら伸びます。 8〜9月頃、夜暗くなると葉の脇に白いレースを広げたような花を咲かせます。雄花は、葉の脇に数花つきますが、花は毎日1花ずつ開きます(雌花は、葉の脇に1花しかつかない)。花には、細長く伸びたがく筒(4〜6cm)の先が5裂したがく片・5裂して縁があみ状に細かく裂けている花びらがあります。雄花には、花びらの中央に葯がS字状に曲がっているおしべ3本が見られ、雌花には、花びらの中央に細長い花柱が1本見られます。 名前は、実の赤さを唐(から=中国)の朱色に見立ててつけたという説があります。他に、熟した実をカラスが好んで食べるからという説もあります。 |
マツムシソウの花 <マツムシソウ科> | |
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山の中の日当たりのよい草原に生えている越年草(30〜90cm)です。 茎には、羽状に細かく切れ込んでいる葉(約15cm)を対生させています。葉の裏は、緑白色をしています。 8〜10月頃、枝分かれした30cm前後の長い柄の先に、淡い紫色の花の集まり(頭状花=頭花・花径4〜6cm)を1花ずつ開きます。頭状花の下側には、緑色の総苞(そうほう)があり、頭状花の周りと内側では、花の様子が違います。周りの花には、先が細かく5裂した筒形のがく・大きく5裂している筒形の花びら・おしべ4本・めしべ1本が見られます。内側の花は周りの花より小型で、花びらの筒先が浅く4裂しているところが違います。 名前は、旅をするお坊さんが持っている松虫鉦(まつむしがね―かなだらいのような形の楽器)に花が似ていることからつけられたということです。 |
キツネノマゴの花 <キツネノマゴ科> | |
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道ばたや野山の草地に普通に生えている一年草(10〜30cm)です。 茎は、四角ばっています。下の方で枝を分けて、上に向かって立ち上がっていますが、倒れると節からも根を出します。両端がとがった長い卵形の葉(2〜5cmで柄がある)を対生させており、茎にも葉にもわずかに毛が生えています。 8〜11月頃、枝先や上の方の葉の脇から、緑色の穂(2〜5cm)を出して、淡い紅紫色の唇(くちびる)形の小さな花をまばらにつけています(穂状花序=すいじょうかじょ)。花には、筒先が深く5裂しているがく(縁に毛が生えている)・唇形の花びら(上唇は白色、下唇は淡い紅色)・おしべ2本・めしべ1本(先が2裂している)が見られます。 名前の由来はいろいろありますが、花の穂の姿や穂の中から米粒に似た種が飛び出る様子から、キツネノマゴと可愛く表現したのではないかという説を紹介しておきます。 |
フシグロセンノウの花 <ナデシコ科> | |
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野山のやや日かげの草地に生えている多年草(50〜80cm)です。 茎は真っ直ぐに伸びあがり、上の方でまばらに枝を分けています。葉は茎や枝に対生していますが、葉がついているところ(節=ふし)は少し太くなっていて、黒紫色をおびています。葉は、先がとがった長いだ円形(5〜10cm)で縁には短い毛が見られます。 7〜10月頃、茎の先で枝を分けて、その先に黄色みをおびた赤色の大きな花(花径約5cm)を咲かせます(集散花序)。花には、細長い緑色のがく筒(約3cm)の先が5裂しているがく片・黄色みをおびた赤色の花びら5枚(花の筒口の縁には色の濃い小さな鱗片=りんぺんが2枚ずつある)・おしべ10本・5本の花柱があるめしべが見られます。 名前は、センノウという園芸植物に似ていて、茎の節の部分が黒いところからつけられたものです。 |
ミズヒキの花 <タデ科> |
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林の縁の草むらや藪などによく生えている多年草(40〜80cm)です。 茎は真っ直ぐに立ちあがり、まばらに枝を分けています。葉は短い柄で互生しています(柄のもとは鞘=さやになっている)。葉の中ほどには黒い色の斑紋が見られることがあります。茎にも葉にもまばらに毛が生えています。 8〜10月頃、茎の先に数本の長い花の軸を出して、赤い小さな花をまばらにつけます。花には、短い柄があり、4裂したがく(上のものは赤く、下のものは白く見えている。花びらはない)・おしべ5本・めしべ1本(子房は卵形、その先に子房より長い2裂した花柱がある)が見られます。 名前は、花の上側のがくが赤色で、下側のがくが白色であるところから、花の穂を縁起物の紅白の水引に見立ててつけたものです。 |
ミョウガの花 <ショウガ科> |
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人が住んでいる近くの山の木かげによく生えている多年草(約1m)です。 地中に淡い黄色の地下茎をはわせながらふえます。葉は、両端が細くとがった長いだ円形(20〜30cm)で、葉の柄のもとは長い鞘(さや)になって2列に互生しています。葉鞘(ようしょう)が重なって茎のようになっているので偽茎(ぎけい)といっています。 7〜9月頃、地中から紫緑色の鱗片(りんぺん)のような葉を重ねた花穂(先のとがった卵形・5〜7cm・ミョウガの子といっている)を出して、花穂のすきまからランの花に似た淡い黄色の花(花径約5cm)を開きます。花は1日で枯れる一日花です。花には、苞が2枚・薄い鞘状のがく(苞が囲んでいる)・長い筒先が3裂している花びら・おしべ(葯=やくが1つと花びら状に3裂しているおしべ=仮おしべが1枚)・めしべ1本が見られます。 名前は、中国名を誤ってメガといっていたものから変わってきたものといわれています。 |
ヤブランの花 <ユリ科> |
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林の中の日かげを好んで生えていますが、公園などにも観賞用に植えられている常緑の多年草(30〜50cm)です。 つやのある深緑色の細長い線形の葉(幅0.8〜1.2cm)が、根元からたくさん伸び出ていますが、葉の先の方は垂れさがってしなやかな姿をしています。 7月半ば頃から8月にかけて花茎を伸ばして、茎の上の方に花の集まりをつけます(総状花序=そうじょうかじょ・8〜12cm)。花は、1個所に3〜5花ずつかたまってついています。花には、淡い紫色の花びら状のものが6枚(がくと花びらが同じように見えているので花被といっているが、がくにあたる外花被が3枚、花びらにあたる内花被が3枚に分けられる)・おしべ6本・めしべ1本が見られます。 名前は、葉がランに似ていて、藪かげによく育つところからつけられたものです。 |
メヒシバの穂 <イネ科> |
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道ばたや庭の草地に普通に見られる一年草(40〜70cm)です。 根元から茎を分けて伸びていますが、下の方は地面をはいながら、節から根を出しているのでたいへん抜きにくい草です。葉は、薄くやわらかで、縁には細かいギザギザ(鋸歯=きょし)あります。葉のもとは、鞘(さや=葉鞘=ようしょう)になっていて、葉鞘には毛がまばらに生えていて目立ちます。 7〜10月頃、葉鞘を突き抜けて伸び出している茎の先に、6〜8本の枝穂を2〜3段に分けてつけます。細い枝穂には、長い柄のある小さい穂(小穂=しょうすい・約3mm)と短い柄の小穂が2個ずつびっしりと並んでついています。 名前は、葉や茎がオヒシバより細くて優しく見えるところからつけられたものです。ヒシバ(日芝)というのは、日のよく当たるところでも強く生きている芝という意味です。 |
オヒシバの穂 <イネ科> |
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道ばたや庭などの草地に普通に生えている一年草(15〜50cm)です。道路のコンクリートの割れ目にも生えて、踏みつけても枯れず、引っ張ってもちぎれないほど丈夫な草です。 茎は平らで滑らかです。葉は細長く、真ん中のすじ(脈)にそって二つに折れて伸びていますが、茎に接するところは、平らな鞘(さや=葉鞘=ようしょう)になって茎を抱いています。葉の縁や葉鞘の入り口には、まばらに毛が生えています。 8〜10月頃、葉鞘を突き抜けて伸び出ている茎の先に2〜7本の枝分かれした緑の穂(5〜10cm)がつきます。1本の枝穂には、枝の下側に小さな穂(小穂=しょうすい・約6mm)が2列にびっしりと並んでついています。小穂には、小さな花が2〜5花見られます。 名前の「ヒシバ」は、強い日差しでもよく生える芝という意味でつけられたものです。オヒシバは、メヒシバに比べて大形でたくましいところからつけられたものです。 |
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