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クスノキの実 | シロダモの花と実 | ナンテンの実 | ムラサキシキブの実 | |
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ヤブムラサキの実 | カリンの実 | ヒメリンゴの実 | サンシュユの実 | |
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モチノキの実 | タカオモミジの実 | オオモミジの実 | サザンカの花 | |
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フユザクラの花 | ||||
クスノキの実 <クスノキ科> | |
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関東より西の暖かい地方に生えている常緑の高木(20m以上)です。 枝を広く張って葉をこんもりと茂らせた独特の木の形が目立ちます。枝や葉に傷をつけると、樟脳(しょうのう)の匂いがします。 4月半ば頃、新しい枝の葉の脇に花の柄を伸ばして枝を分け、その先に小さな黄白色の花(花径約5mm)の集まり(円すい花序)をつけていました(花には、がくと花びらが同じような姿で内・外に分かれて3枚ずつ、おしべ12本、めしべ1本が見られました)。 12月頃になると、花の後に黒く熟した実(径5〜8mm)が柄の先に1つずつついています。皮をはいでみると、実の中には円くて黒いつやのある種が1つ入っています。 名前は、香りの高い不思議な木ということから、「奇し木=くすしき」といっていたのが、クスノキに変わってきたといわれています。 |
シロダモの花と実 <クスノキ科> | |
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宮城県や山形県より南の暖かい地方の山に生えている常緑の高木(約10m)です。雄の木と雌の木があります。 幹の色は、暗い灰色ですが、若い枝は緑色をしており、平らな木肌をしています。枝先には、両端が細くとがった長いだ円形の厚い葉(6〜18cm)が集まるように互生しています。 葉には長い柄(2〜3cm)があり、葉の表は濃い緑色をしていますが、裏は蝋(ろう)でおおわれているので白っぽい色をしています。 10〜12月頃、枝の葉がない部分から葉の脇にかけて、柄のない小さな花の集まり(散形花序)が数か所見られます。雄花には4裂したがく(花被)・おしべ6〜8本・退化しためしべが、雌花には4裂した花被・退化したおしべ・平たい柱頭のめしべが見られます。雌の木には、花と共に昨年咲いた花が実った赤い球形の実(約1cm)も見られます。 名前は、葉の裏が白いダモ(この類の総称・意味は不明)という意味だそうです。 |
ナンテンの実 <メギ科> | |
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中部地方以南の暖かいところの山に生えていますが、観賞用に庭木としてもよく植えられている常緑の低木(1.5〜2m)です。昔から、「難を転ずる」という言葉にかけて、縁起(えんぎ)植物として利用されています。 細い茎を根もとからたくさん伸びあがらせていますが、枝先の方に小さな葉(小葉=しょうよう)をたくさんつけた大形の複葉(3回羽状複葉・約45cm)を互生させています。 6月頃、枝先に多くの枝を分けて、たくさんの白い小さな花(花径約1cm)の集まりを円すい状につけていました。12月の今では、花の後に赤く熟した実が円すい状に見られます。実の中には、中ほどがくぼんでいる淡い褐色の種(5〜6mm)が1〜2粒入っています。 名前は、南天燭(なんてんしょく)・南天竹(なんてんちく)を略したものといわれていますが、ナンテンの意味はよくわかりません。 |
ムラサキシキブの実 <クマツヅラ科> | ||
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北海道南部から南の日本全土の野山に生えている落葉低木(2〜3m)です。秋に紫色に色づく実の美しさが好まれて、観賞用に庭や公園によく植えられています。 枝には、両端が次第に細くなっている長いだ円形の葉(5〜12cm)を対生させています。 葉の縁にはギザギザ(鋸歯=きょし)が見られます。 6〜8月頃、対生している葉の脇にたくさんの淡い紫色の小さな花が群がるように咲いていました(集散花序)。花の後には緑色の実がつきましたが、11〜12月頃になると、熟して紫色の実(径約3mm)になります。実の中には、先の細まった長い卵形の白みがかった淡い褐色の種(約2.5mm)が2〜5粒入っています。 名前は、紫色の小さな花や実の美しさを紫式部の名を借りて美化したものといわれています。また、実の様子から、「紫茂実」→ムラサキシキブとなったともいわれています。 |
ヤブムラサキの実 <クマツヅラ科> | |
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宮城県より南の暖かく明るい林の中に生えている落葉低木(1.5〜3m)です。 新しい枝には、一面に灰白色の柔らかい毛や星形の毛が生えています。枝には、先が鋭くとがり、もとが細まりながら柄(3〜7mm)に続いている長いだ円形の葉(5〜12cm)を対生させています。葉の縁にはギザギザ(鋸歯=きょし)があり、葉の両面には柔らかい毛が一面に生えています(裏には星形の毛も見られます)。 6〜7月頃、葉の脇に短い柄をもつ淡い紫色の小さな花の集まり(集散花序)が見られました。9〜11月になると、紫色の球形の実(径3〜4mm)が筒先が4〜5裂している名残のがくにうずくまるように葉の脇についているのが見られます。実の中には、淡い赤黄色で半月形の薄形の種(2〜3mm)が2〜4粒入っています。 名前は、ムラサキシキブほど栽培されることのない、山に見られるムラサキシキブの仲間の木という意味でつけられたものと考えられます。 |
カリンの実 <バラ科> | |
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中国生まれの落葉小高木(約8m)です。観賞用に庭に植えたり、実を薬に利用したり、洋ナシなどの台木にするために植えられたりしています。 幹の表面は、古くなると木の皮が鱗(うろこ)のようにはがれるので、あばたのような模様が見られます。小枝は緑色をおびた褐色をしています。枝には、先のとがった卵状でだ円形の葉(4〜10cm)を短い柄(約1cm)で互生しています。葉の縁には細かいギザギザ(鋸歯=きょし)があります。 4〜5月頃、短い枝(短枝)先の新しい葉の脇に淡い紅色の花(花径約3cm)を咲かせていました。12月の現在は、黄色く熟したいびつな球形の香りのよい実(約10cm)が枝先になっています。実の中には褐色の平らな種(約7mm)がたくさん見られます。 名前は、木の木目がフタバガキ科のカリンに似ているところからつけられたものです。 |
ヒメリンゴの実 <バラ科> | |
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中国生まれの落葉小高木(5〜8m)です。観賞用に庭に植えられています。また、寒さに強いので、リンゴの台木としても利用されています。 幹の色は、つやのある暗い紫褐色で、葉(3〜9cm)は、両端がとがっただ円形で、縁にはギザギザ(鋸歯=きょし)があり、長い柄(3〜4cm)に支えられています。葉の色は、表は深緑色ですが、裏は淡い緑色をしています。 4〜5月頃、葉がついている短い枝(短枝=たんし)の先に白い花の集まりを5〜6花ずつ咲かせていましたが、9〜12月頃には紅紫色の実(径2〜2.5cm)がなっているのが見られます。実の中には、細長い水のしずくのような形の黒褐色の種(6〜7mm)ができますが、未熟のものが多いようです。 名前は、小さな可愛らしいリンゴという意味でつけられたものです。 |
サンシュユの実 <ミズキ科> | |
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今から238年前(1772年)に、実が解熱剤に使えるということで、朝鮮(現在の韓国)から取り入れられた落葉小高木(6〜10m)です。日本では、東北地方南部から西の各地に観賞用として、また薬用として植えられています。 2〜3月頃、対生した暗い紫褐色の短い枝先に黄色い小さな花(花径4〜5mm)を群がり咲かせていました(散形花序)。冬の寒い時期には、サンゴのような紅色に熟しただ円形の小さな実(約1.5cm)を柄の先につけて、冬空に輝いているのが見られます。熟した赤い実は、ほのかに甘酸っぱい味がします。実の中には、赤黄色でだ円形の種が1粒入っています。種の表面には、縦に盛りあがったすじや縦溝も見られます。 名前は、中国名「山茱萸」を音読みにしたものです。花の色からハルコガネバナといったり、実の色からアキサンゴといったりすることもあります。 |
モチノキの実 <モチノキ科> |
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宮城県より南の地方の海岸や、海辺に近い野山に生えている常緑の高木(3〜10m)です。庭木としてもよく植えられています。雄の木と雌の木があります。 葉は、厚く滑らかで両端が細くなっただ円形(4〜8cm)をしていて、長い柄(1〜1.5cm)で枝に互生しています。 4月頃、葉の脇に黄緑色の小さい花(花径5〜8mm・雄の木の雄花は散形状にたくさん、雌の木の雌花は1〜2花)をつけていました。冬の間は、雌の木には写真に見られるような、長い柄に支えられた赤い実(径約1cm)が見られます。実の中には、淡い褐色で長いだ円形の種(3〜4mm)が2〜4粒入っています。 名前は、昔、この木の皮を剥(は)いで石でつぶし、粘い「とりもち」をつくっていたことからつけられたものです。「とりもち」とは、鳥や虫を捕る時に使う粘いものです。 |
タカオモミジの実 <カエデ科> |
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福島県より西の地方の山に生えている落葉高木(10〜15m)です。庭や公園にもよく植えられています。 枝には、手のひら形に5〜7裂している葉(3.5〜6cm)が対生しています(ヤマモミジやオオモミジより小さい)。葉の縁には大小不規則のギザギザ(鋸歯=きょし)が見られます。このような鋸歯を「重鋸歯=じゅうきょし」といっています。 4〜5月頃、枝先に濃い紅色の小さな花(おしべだけの雄花とおしべもめしべもそろっている両性花が混じっている)を咲かせていましたが、9〜11月頃は、写真に見られるような羽(翼=よく・約1.5cm)のある実(翼果)2つをプロペラのようにつけた実が見られます。 名前は、モミジの名所として名高い京都の高雄山に多いことからつけられたものです。イロハカエデともいいます。 |
オオモミジの実 <カエデ科> |
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全国の山に生えている落葉高木(10〜15m)です。庭や公園にもよく植えられています。 葉は、ヤマモミジと同じくらいで、葉も7〜9裂していますが、葉の裂片は少し広がっており、葉の縁に見られるギザギザ(鋸歯=きょし)は細かくそろっているところが違います。 4〜5月頃、若い枝の先に暗い紅色の花を垂れるように咲かせていましたが、秋には、写真に見られるような大きな羽(翼=よく・2〜2.5cm)のある実(翼果)2つを写真に見られるような角度でつけています。 名前は、葉がタカオモミジに似ていますが、葉の広さがタカオモミジより広く、実も大きいことからつけられたものかと思われます。 |
サザンカの花 <ツバキ科> |
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四国・九州の山中に自然に生えている常緑の小高木(3〜8m)です。野生のもの(純白の花が咲く)は、山口県の萩市が北限といわれています。今では、30余りの品種が作られていて、庭や公園に植えられています。 幹は、灰褐色で、枝をたくさん分けており、ツバキより小型の葉(3〜6cm)をたくさん互生しております。葉の縁には、小さなギザギザ(鋸歯=きょし)があります。 10〜12月頃花が咲きます。花には、水平に広げた細長い花びら5〜7枚(先に深い切れ込みがある)・おしべ多数(下の部分がわずかにくっつき合っている)・めしべ1本(花柱が3裂している)が見られます。花と共に、昨年の花の実(球形で紅褐色)も見られます。 名前は、ツバキの中国名「山茶花」の山と茶が入れ代わって「茶山花=さざんか」になったといわれています。 |
フユザクラの花 <バラ科> |
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マメザクラにオオシマザクラかヤマザクラをかけ合わせてつくられた雑種と考えられています。江戸時代の末から栽培されているといわれています。花を秋・冬(10〜1月)と春(4月中旬)の2回咲かせる落葉低木(2〜3m)です。 冬の花には、花柄(かへい)といわれている花の柄はほとんどありませんが、花柄の先にあって花を直接支えている3〜4cmの短い柄(小花柄=しょうかへい)が見られます。 花には、紅紫色の短いがく筒の先が5裂しているがく片(長いだ円形)・白い花びら5枚(初めは淡い紅色をしている)・たくさんのおしべ(約25本)・めしべ1本(柱頭の高さは最長のおしべの葯=やくと同じくらいの高さ)が見られます。 名前は、冬の頃咲くサクラという意味でつけられたものです。 |
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