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オオイヌノフグリの花 | コハコベの花 | ノゲシの花 | ホトケノザの花 | |
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カラスノエンドウの花 | トウカイタンポポの花 | シロバナタンポポの花 | タネツケバナの花 | |
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カンツバキの花 | ヤブツバキの花 | サンシュユの花 | カワヅザクラの花 | |
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カンヒザクラの花 | シナマンサクの花 | オオカンザクラの花 | ||
オオイヌノフグリの花 <ゴマノハグサ科> | |
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道ばたの草地や畑の日だまりに群がって生えているヨーロッパ生まれの越年草です。 茎は下の方で枝分かれし、地をはうようにして四方に広がっています(15〜30cm)。葉は、下の方にあるものは対生ですが、上の方では互生しています。葉の形は、卵円形で縁には丸みのあるギザギザ(鋸歯=きょし)があり、茎と共に柔らかい毛が生えています。 3〜5月頃、葉の脇から出た細長い柄(約2.5cm)の先に藍色のすじのあるコバルト色の花(花径約1cm)を1花ずつつけて葉の上に顔を出しています。花には、もとから深く4裂しているがく・筒先が深く4裂して大きく広げている花びら・おしべ2本・めしべ1本が見られます。花の後には、2粒の球形の実が、がくに包まれるような姿でできます。 名前は、花が終わった後にできる双こぶ状の実のようすが、イヌのふぐり(睾丸=こうがん)に似ているところからつけられたものです。 |
コハコベの花 <ナデシコ科> | |
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道ばたや庭などに普通に見られる越年草(10〜30cm)です。 茎は、下の方で枝を分けて、たくさんの枝を横にはわせています。茎や枝をよく見ると普通は紫色をしており、片側に1列に毛が生えております。葉は円い卵形で茎や枝に対生しています。下の方の葉には長い柄がありますが、上の方の葉には柄がありません。 立春を過ぎたころから枝先の葉の脇に毛の生えている柄を出して白い花(花径約7mm)をつけ始め、9月頃まで次々に咲き続けます。花には、がくが5枚・深く切れ込んだ花びら5枚(10枚に見える)・おしべ3〜5本・めしべ1本(めしべの先=花柱が3本に割れている)が見られます。コハコベに似ていますが、おしべが6〜10本あり茎が緑色のミドリハコベという種類があるので、おしべの数に気をつけてください。 名前のコハコベは、ミドリハコベより小柄なハコベという意味でつけられたものです。 |
ノゲシの花 <キク科> | |
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道ばたや野山・土手などの草地によく見られる越年草(0.5〜1m)です。 茎は太いが柔らかく、茎の中は中空です。茎の表面には角ばったすじ(稜=りょう)が縦にたくさん見られます。葉には羽状の深い切れ込みがあり、縁には針のようにとがったとげとげがありますが痛くありません。茎の上の方の葉のもとは耳たぶのように二つに裂けて茎を抱くようについていますが、裂片の先はとがっています。 3〜7月頃、茎の先の方に枝を分けて、黄色い小さな舌状花の集まり(頭状花=頭花・径1.2〜2cm)数花をつけています。頭花の外側には、緑色の細長い総苞(そうほう)が内外片に分かれて見られます(内片が外片より倍くらい長く約1.5cm)。舌状花には、がくに当たる白い毛(冠毛=かんもう)・舌状で筒形の黄色い花びら・5本の花糸に支えられた筒形のおしべ・柱頭が2裂しているめしべが見られます。 名前は、葉がケシの葉に似ていて、野に生える草という意味でつけられたものです。 |
ホトケノザの花 <シソ科> | |
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道ばたや畑などでよく見かける越年草(10〜30cm)です。 茎は、細い四角柱状をしており、下の方でたくさんの枝を分けて立ちあがっています。 葉は半円形で茎に対生しています。下の方の葉には柄がありますが、上の方の葉には柄がなくて、茎を輪状に数段取り巻くようについています。葉の縁には、円みのあるギザギザ(鋸歯=きょし)があります。 花は3〜6月頃、茎に輪状についている葉の脇に唇(くちびる)を開いたような形の紅紫色の花を数花輪生しています。花には、5つに裂けて毛が生えている筒状のがく(約5mm)・唇形をした筒状の花びら・おしべ4本(うち2本は長い)・めしべ1本が見られます。 名前は、輪生している葉を仏の台座(だいざ)に、花を仏に見立ててつけたものです。輪生している葉が3段あることから、サンガイグサともいわれています。 |
カラスノエンドウの花 <マメ科> | ||
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道ばたや野山の日当たりのよい所に生えている越年草(50〜90cm)です。 茎は四角張っており、小さな葉(小葉)を3〜7対つけている複葉を互生しています。複葉の先は枝分かれした巻きひげになって、ものに巻き付きながらよじ登ります。複葉のもとには、ギザギザのある小さな葉(托葉=たくよう)がついており、密を出す赤紫色の斑点(はんてん)が見られます。 3〜6月頃、葉の脇に紅紫色の飛んでいる蝶のような形の花を1〜2花ずつ咲かせます。花には、先が5つに裂けているがく・形の違う花びら5枚(旗弁=きべん1枚、翼弁=よくべん2枚、舟弁=ふなべん2枚)・おしべ10本(9本はもとがくっついて筒になっており、1本だけ離れている)・めしべ1本(おしべの中から柱頭をのぞかせている)が見られます。 名前は、エンドウのような実が真っ黒に熟れるところからつけられたものです。 |
トウカイタンポポの花 <キク科> | |
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関東南部の千葉県から、近畿の和歌山県の太平洋沿岸地域までの道ばたや野山に生えている多年草(10〜20cm)です。 3〜5月頃、葉より高く伸びあがった花茎の先に円盤状の花の集まり(頭状花=頭花・径約3cm)を一つ咲かせます。頭花の外側には、緑色の総苞(=そうほう・長い内片と短い外片があり、内片は外辺の半分より長く、内・外辺の先には三角状の大きな突起が見られる)があり、その内側に舌状の花(舌状花)がたくさんつまっています。舌状花のもとは筒状になっており、その中におしべ(5本の花糸に支えられた筒状の葯=やくがあり、めしべの花柱を取り巻いている)とめしべ(長い花柱の先が二つに割れている)が見られます。 名前は、出生の地域性からつけられたものと考えられます。タンポポの名前は、花の形から類推してつけられたものといわれています。 |
シロバナタンポポの花 <キク科> | |
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関東から西の地方の道ばたや野辺に普通に生えている多年草(10〜25cm)です。 葉は、普通のタンポポに似ていますが、葉の色は淡い緑色で、葉が地面から立ちあがった状態のものが多く見られるようです。 3〜5月頃、葉の間から伸びあがった花茎の先に淡い黄白色で円盤状の花の集まり(頭状花=頭花・径約3.5cm)をつけます。頭花の外側に見られる総苞(そうほう)は淡い緑色で、外片は内片より少し短く、外側に開いています。舌状花のもとは筒状になっており、その中におしべ(5本の花糸に支えられた筒状の葯=やくがあり、めしべの花柱をとりまいている)とめしべ(長い花柱の先が二つに割れている)が見られます。 名前は、白い花の色をしたタンポポという意味でつけられたものです。 |
タネツケバナの花 <アブラナ科> | |
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田んぼや草地によく生えている越年草(15〜30cm)です。 茎は、真っ直ぐに立ちあがり、下の方は暗い紫色をしています。葉は小さい葉(小葉=しょうよう・5〜13mm)が羽状にたくさんついている複葉(小葉は7〜15枚・一番先の葉は大きくもとになるほど小さくなっている)で、根もとに放射状に密に互生しています。 3〜6月頃、茎の先の方に白い花の穂(総状花序)をつけますが、花は下のものから順に咲きあがっていき、花の後は、細長い円柱形の実(約2cm)になっていきます。花には、暗い紫色のがく片が4枚(長さ約2mmで長い卵状のだ円形)・白い花びら4枚(3〜4mmで、もとの方が細くなった逆さの卵形)・おしべ6本(4本は長く、2本は短い)・細長い円柱形のめしべ1本が見られます。実の中には小さな種(約1mm)が並んでいます。 名前は、イネの種もみを水につける時期に花が咲くことからつけられたものです。 |
カンツバキの花 <ツバキ科> |
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暖かい地域を好んで生える常緑の低木(0.5〜3m)です。サザンカの変わりもので、庭や公園・生け垣などによく植えられています。 幹は低い所で枝分かれして、横に広がる性質の種類(カンツバキ)と立ちあがる性質の種類(タチカンツバキ)とがあり、外周には両方が見られます。葉は、厚みがあり先がとがっただ円形(5〜6cm)で、縁には細かいギザギザ(鋸歯=きょし)があります。 12〜3月頃まで、紅色で中くらいの大きさ(中輪=ちゅうりん・花径8〜9cm)の半八重の花を咲かせます。花には、淡い緑色のがくと苞(がく苞)が5〜7枚・紅色の花びらが15〜20枚・おしべ20本前後(花糸・葯共に黄色)・花柱が3裂しているめしべ1本が見られます。 名前は、冬にツバキに似た花を咲かせることからつけられたものと思われます。 |
ヤブツバキの花 <ツバキ科> |
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青森から沖縄にかけての海岸や、海に近い山々に生えている常緑の高木(6〜15m)です。 幹は灰白色で枝をひろげて茂り、木全体の外観(樹形)は半球形をしています。葉は厚く、先のとがっただ円形(5〜12cm)です。表面はつやのある濃い緑色ですが、裏面は淡い緑色をしています。葉の縁には細かな鈍いギザギザ(鋸歯=きょし)がまばらに見られます。 1〜4月頃、極めて短い柄で枝先に濃い紅色で一重の花(花径5〜7cm)を咲かせます。花のもとには、苞(ほう)とがく片が瓦(かわら)を重ねたように数枚が見られます(がく苞という)。その内側には、筒形に開いた花びら5〜6枚・下が筒状にくっついるたくさんのおしべ・柱頭が3裂しているめしべ1本が見られます。9〜10月頃、暗褐色で球形の実(径4〜5cm)が熟しますが、中には暗褐色の種が3〜5個入っています。種からは、質の良い油が採れます。 名前は、つやのある葉を持ち、山に生える木という意味でつけられたようです。 |
サンシュユの花 <ミズキ科> |
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1722年(享保7年)に、実が解熱剤(げねつざい)に使えるということで、朝鮮(現在の韓国)から入ってきた落葉小高木(6〜10m)です。日本には,東北南部より西の各地に観賞用と薬用を目的に植えられています。 花は、葉が出る前の2月の終わり頃から4月にかけて咲きます。小枝の先に散形状にたくさんの黄色く小さな花(花径0.4〜0.5mm)を群がるように咲かせています(散形花序)。花序の下には褐色のかたい苞葉4枚があります。一つの花を取り出してみると、舌状で三角形の花びら4枚・おしべ4本・環状の花盤(かばん)の中にめしべ1本が見られます。 名前のサンシュユは、中国の漢字で書かれた名前(山茱萸)を音読みにしたものです。鮮やかな黄色い花にちなんで、牧野富太郎先生は、ハルコガネバナといったり、秋に見られる赤い実の美しさからアキサンゴという名前をつけておられます。 |
カワヅザクラの花 <バラ科> |
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1955年に原木が河津(かわず)で発見された落葉高木(原木は約10m)です。カンヒザクラとオオシマザクラの雑種と考えられています。
花は、2月中頃から1か所に2〜5花ずつ約2cmの柄(小花柄=しょうかへい)に支えられた淡いピンク色の花(花径約3cm)が咲き始めます。花を支えている小花柄のもとには小花柄を支えている柄(花柄=かへい・1〜1.3cm)があります。花には、鐘形で紅紫色のがく筒とその先が5裂したがく片(先が細長くとがった三角状の卵形で縁に細かいギザギザ鋸歯=きょしが少しある)・淡い紅紫色の花びら5枚(横に広い卵形で先の方に切れ込みがある)・おしべ多数(30本前後)・めしべ1本が見られます。 名前は、伊豆の河津で発見されたサクラということでつけられたものです。 |
カンヒザクラの花 <バラ科> |
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琉球諸島の各地に自生していますが、関東以西の暖かい地方では観賞用として植えられている落葉小高木(3〜5m)です。 花は、2月終わり頃から花の柄(小花柄・1〜2cm・小花柄のもとには約3mmの花柄も見られる)に支えられて、濃い紅紫色の花(花径約1cm)を散形状に2〜3花ずつ下向きに開き始めます。花には濃い紅紫色の円筒状鐘形のがく筒(約1cm)とその先が5裂している三角状卵形のがく片(約5mm)・濃い紅紫色の花びら5枚(卵状の長いだ円形で先に切れ込みがある)・おしべ多数(25本前後で花糸は初めは白いが、後に濃い紅紫色になる)・めしべ1本が見られます。 名前は、寒い時期に火が燃えるような赤い色の花を咲かせるサクラという意味でつけられたのでしょう。 |
シナマンサクの花 <マンサク科> |
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中国生まれの落葉小高木(3〜8m)です。日本特有のマンサクと違って、若枝や葉に柔らかい毛が生えています。枝には、冬でも両面に毛が生えている茶色に枯れた葉(8〜15cm・葉の縁に波状のギザギザ=鋸歯=きょしが見られる)をつけているのが特徴です。 1〜3月頃、枯れ葉の柄の脇に、黄金色(こがねいろ)の花(花径3〜4.5cm)を開きます。花には、がくが4枚(外面には鉄さび色の毛が生えており、内面は赤紫色をしている)・花びら4枚(黄金色で細長く、もとは赤味をおびている・長さは1.5〜2.3cm)・おしべ4本・めしべ1本が見られます。 名前は、中国(支那=しな)生まれのマンサクという意味でつけられたものです。マンサクの名は、枝いっぱいにつけている花の様子を豊作と同じ意味の”満作”としたという考えや、他の花に先がけて”先ず咲く花”という意味でつけられたという考えがあります。 |
オオカンザクラの花 <バラ科> |
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カンヒザクラとオオシマザクラの雑種といわれている落葉高木(8m以上)です。木の枝が横に広がり、枝先は波打ちながら平らに伸びているのが特徴です。 花は、早い時は2月半ばごろから咲き始めます。淡い紅色をした花(花径約3cmでカンザクラより少し大きい)を散形状に出ている2〜4本の花の柄(小花柄)の先に咲かせます。花には、細長い鐘形のがく筒(約8mm)とその先が5裂したがく片(約5mmで細長い三角状の卵形で、縁には毛=縁毛=えんもうが生えている)・淡い紅色の花びら5枚(ほぼ円形で先に切れ込みがある)・おしべ多数(30本前後)・めしべ1本(淡い緑色で長いおしべより短い)が見られます。 名前は、カンザクラより木が大柄であるだけでなく、花も大きいところからつけられたものと考えられます。 |
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