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ハナゾノツクバネウツギの花 | アジサイの花 | セイヨウキンシバイの花 | アレチノギクの花 | |
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ムラサキカタバミの花 | カラスビシャクの花 | ヒルガオの花 | ワルナスビの花 | |
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コマツヨイグサの花 | ネジバナの花 | ワスレグサの花 | シマスズメノヒエの穂 | |
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セイバンモロコシの穂 | ハマスゲの穂 | マスクサスゲの穂 | クサイの穂 | |
ハナゾノツクバネウツギの花 <スイカズラ科> | |
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園芸植物としてつくられた半常緑の低木(1~2m)です。大正時代の中頃から北海道以外の各地で庭木や生垣、道路沿いの植え込みなどに植えられています。寒さに耐える力はありますが、どちらかというと暖地性の植物です。 茎は、根元からたくさん生え出して大きな株をつくっています。生長が早く、赤褐色の枝を多く分けて、つやのある小さな葉(2~4cm)を対生あるいは3枚を輪生させています。 6~10月頃、小枝の先に白~淡い紅色の筒状の花(花径1.5~2cm)の集まり(円すい花序)をつけます。花には、筒先がつくばね形に2~5裂している赤褐色のがく(よく目立っている)・筒状で先が5裂している花びら・おしべ4本・めしべ1本が見られます。 名前は、たくさんのつくばねのような形のがくに支えられたよい香りのする花が、次々に咲き誇っている有様に対してつけられたものです。 |
アジサイの花 <ユキノシタ科> | |
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ガクアジサイをもとに日本でつくられた園芸種といわれている落葉低木(1~2m)です。庭木として、庭や公園などによく植えられています。 茎は根もとからたくさん生え出して(株立ち)若い枝を分けており、枝には広いだ円形の大きな葉(8~20cm・幅5~15cm)を互生しています。葉は、厚くてつやのある濃い緑色をしていますが、縁には三角状の大きなギザギザ(鋸歯=きょし)があります。 6~8月頃、新しい枝の先に淡い青紫色の球形の大形の花の集まり(散房状集散花序・花序径約20cm)をつけます。花序の中の花はほとんどが装飾花(花径1~2cm)で、花びらのようながく片4~5枚が目立ちます。がく片の中央に、極めて小さな花びら4~5枚・おしべ10本以内・花柱が2~3本あるめしべがありますが、退化しているので実はできません。 名前は、青い花が集まって咲くという意味でつけられたものです。 |
セイヨウキンシバイの花 <オトギリソウ科> | |
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皇居の外周のあちこちに、キンシバイやビヨウヤナギに近い中国生まれの園芸種、数種類が街路樹の下や道沿いに植えられており、黄色い花が目立つようになりました。ここでは、花の大きな常緑の小低木、セイヨウキンシバイ(カリシナム)を取りあげて簡単に解説し、合わせて路上に見られた他の種類の花の写真を添えてご紹介します。 地上に広げている枝(30~40cm)は少し角張っています。枝には、先が鈍くとがった卵状の長いだ円形(5~9cm・表は濃い緑色で裏は緑白色)の葉を10対前後対生させています。 6月から9月にかけて、小枝の先に1~2花ずつ明るく黄色い大形の花(花径5~8cm)を咲かせます。花には、淡い緑色のがくが5枚・もとの方が細くなった長いだ円形の黄色い花びら5枚・長いおしべ多数(花糸は淡い黄色で葯=やくは茶褐色)・おしべとほぼ同長のめしべ1つ(子房の上端近くから花柱は5裂して伸びている)が見られます。 |
アレチノギクの花 <キク科> | |
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南アメリカ生まれの一年草または越年草(30~60cm)です。道ばたや草地に生えています。 茎は真っ直ぐに立ちあがって枝を分け、又状になっています。下の方の葉は細長く葉の縁にはまばらに荒く低いギザギザ(鋸歯=きょし)があります(波打つこともある)。上の方の葉は、柄がなく狭く細長い葉がついています。茎も葉も青みをおびた灰緑色で、灰白色の柔らかい毛が生えています。 4~7月頃、茎の上の方に穂状に球形の黄色みをおびた白緑色の小さい頭花(径約5mm)を集めてつけています。頭花には周りを淡い緑色で細い総苞(そうほう・5~6mm)が囲んでいます。中心には、おしべとめしべのある灰黄色の両性花を集め、その周りにはめしべしかない白色の糸状の舌状花(目立たないが先が2裂している)が取り巻いています。 名前は、荒れ地に生えている野菊という意味です。 |
ムラサキカタバミの花 <カタバミ科> | ||
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南アメリカ生まれの多年草(15~30cm)です。150年ほど前(江戸時代の終わり頃に)入ってきて、畑や道路の脇などによく生えています。 茎は鱗片(りんぺん)に包まれたたくさんの鱗茎(りんけい)で、地中にあります。葉は、長い柄(5~15cm・まばらに毛が生えている)の先にハート形を逆さにしたような形の小さい葉(小葉=しょうよう)をつけている複葉で、地中の鱗茎から出ています。 5~7月頃、葉より長い花茎(約30cm)を伸ばして、その先に淡い紅紫色の花(花径約1.7cm)数花をつけます。花には、先のとがった長いだ円形の緑色のがく片5枚(先近くに黄赤色の腺点=せんてんが2つ)・淡い紅紫色の花びら5枚(がくの3倍位の長さ)・おしべが長短10本(葯=やくが白く花粉がない)・めしべ1本(花柱が5本)が見られます。 名前は、花の色が紅紫色をしているところからつけられたものです。 |
カラスビシャクの花 <サトイモ科> | |
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畑や草地によく生えている多年草(10~20cm)です。 地中には球形のいも(球茎=きゅうけい・約1cm)があります。球茎からは、細長い柄を伸ばして、その先に小さな葉(小葉=しょうよう)3枚をつけた複葉が出ています。 5~8月頃、根もとから伸び出た緑の柄の先に緑~紫色の仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる苞がつきますが、この中に花ができています。仏炎苞から出ている細長い鞭(むち)のようなもの(付属体)を中にたどっていくと、付属体のもと近くに白っぽい雄花の葯の集まりがびっしり(約0.5cm)ついています。その0.5cm程下に緑白色の球形の雌花がべったり(約1cm)ついているところがあります。このめしべには緑色の細かい実ができます。 名前は、カラスの羽の色をした柄杓(ひしゃく)のような形をした苞の姿から連想してつけられたものと思われます。 |
ヒルガオの花 <ヒルガオ科> | |
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野原や道ばたの草地に普通に見られる多年草です。 茎はつるになって周りのものに左巻きに巻き付きながら伸びていきます。葉は、長い柄に支えられており、先のとがった長いだ円状をしていますが、葉のもとは耳形で、先が細まりながら両側に張り出しています(内側にまれに割れ出ている部分もあります)。 6~8月頃、葉の脇から柄を伸ばして、ラッパ形に開いた淡い紅色の花(花径5~6cm)を昼の間中開いています。花のもとにはがくの外側に先の細まった卵形の2枚の苞葉(ほうよう・約2cm)があります。花には、淡い緑色の薄いがくが5枚(約1.5cm)・筒形の花びら・おしべ5本・めしべ1本(柱頭が少しふくらんで2裂している)が見られます。 名前は、朝だけ花を咲かせているアサガオに対して、昼に花を咲かせている花ということで名づけられたものです。 |
ワルナスビの花 <ナス科> | |
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北アメリカ生まれの多年草(30~70cm)です。明治の終わり頃、牧草と一緒に入ってきて増えました。畑の邪魔者(じゃまもの)として嫌われています。 茎には、まばらに黄褐色のかたい刺と毛が生えています。葉は、先のとがった卵形で、縁には大きな切れ込みが3~4か所見られます。葉の柄や葉の裏の真ん中の脈にも数本の鋭い刺が見られます。また、毛も生えています。 6~9月頃、茎の途中から花の柄を出して、白~淡い紫色の花(5~15花)を咲かせます。花には、皿形で深く5つに切れ込んでいるがく(まばらに毛が生えている)・杯(さかずき)形に開いて深く5つに切れ込んでいる花びら・おしべ5本・めしべ1本が見られます。花の後には、熟すと黄色味をおびてくる球形の実がつきます。 名前は、かたい刺が生えて始末に困る草ということからつけられたものです。 |
コマツヨイグサの花 <アカバナ科> |
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北アメリカ生まれの越年草(20~50cm)です。河原・海辺の砂地などでよく見られます。 生え出して1年目のものは、地面に羽状に切れ込みのある葉を放射状に広げている(ロゼット)だけですが、2年目になるとロゼットの中央から茎を伸ばして、狭いだ円形の葉(浅い波状の切れ込みがあるものやないものがある)をつけています。 6~8月頃、茎の先近くの葉の脇に、淡い黄色の花(花径2~3cm)を1花ずつつけます。花は夕方開いて翌朝しぼみます。花には、花の柄のようなめしべの子房とそれを包んでいるがく筒に当たる部分(1.5~3.5cmで毛が生えている)・がく筒の先が4裂しているがく片(花が開くと反転して下に垂れる)・淡い黄色の花びら4枚・おしべ8本・柱頭が4裂しているめしべ1本が見られます。 名前は、小さなマツヨイグサという意味でつけられたものです。 |
ネジバナの花 <ラン科> |
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日当たりのよい芝地や、野山の草原に多い多年草(10~30cm)です。 地下には、白い紡錘形(ぼうすいけい)の根が3~4本集まってついています。根もとから数枚の細長い葉を斜めに開いて(もとのところは鞘=さやになっている)います。 6~8月頃、葉の間から伸び出した1本の花茎(10~30cm)の上の方にピンク色の花をらせん状に並べた花の集まり(穂状花序=すいじょうかじょ・5~10cm)をつけます。花穂のねじれ方は、右巻き(時計の針と同じ巻き方)と左巻き(時計の針と反対回りの巻き方)の両方が見られます。花には、めしべの子房を包んでいる緑色のもの(苞=ほう)が1枚・花びらのようなもの6枚(がくに当たる外花被が3枚と花びらに当たる内花被が3枚)・おしべとめしべが一緒になっているところ(蕊柱=ずいちゅう)が1つ見られます。 名前は、花が花軸にねじれるように並んでいる様子からつけられたものです。 |
ワスレグサの花 <ユリ科> |
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中国から薬草として取り入れたものが野生化した多年草(0.5~1m)です。 葉が根もとから左右2列に出て、下の方は重なり合っていますが、上の方は次第に開いており、葉先の方は円を描くような姿で垂れさがっています。 7~8月頃、外側に近い葉の間から太い茎を伸ばして上の方で枝を分け、10花前後の花(花径7~8cm)を咲かせます。花には、がくと花びらが見分けにくい花被といわれるものが外側にありますが、おしべやめしべも花びらに変わっているものがあるので、3~4重の八重咲きになっています。花の下の方は短い筒になっています。花の寿命は短く、1日でしぼみます(1日花という)。若芽・蕾・花には甘みがあるので、よく食べられていました。 名前は、中国に、この花を庭に植えておくと悩みを忘れるという言い伝えがあるところからつけられたものです。ヤブカンゾウという別名もあります。 |
シマスズメノヒエの穂 <イネ科> |
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南アメリカ生まれの多年草(0.4~1.5m)です。牧草として入ってきたものですが、道ばたや野原にも多く見られます。 茎は根もとから数本伸び出しており、鞘(葉鞘=ようしょう)のある葉をつけています。葉鞘の入り口には、淡い褐色をおびた帯状のもの(葉舌=ようぜつ・2~4mm)が見られます。 6~9月頃、茎の先の方に、穂がつきますが、穂には3~6本の枝穂(総=そう)が見られます。総のつけ根には長い毛が生えています。また、総には緑色の卵形をしたもの(小穂=しょうすい)が2~3列並んでいます。小穂の縁には、長い毛が生えており、中から、黒いおしべの葯(やく)やめしべの柱頭が見られます。 名前は、島に育ったスズメノヒエという意味でつけられたものです。 |
セイバンモロコシの穂 <イネ科> |
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地中海沿岸生まれの大形の多年草(0.5~1.8m)です。畑や道ばたの草地でよく見かけます。 茎は太く(下の方では直径1cm程になる)、根もとからたくさん伸び出て大きな株になります。葉は、ススキのような姿をしています(長さ20~60cm・幅1~2cm)が、葉の縁はざらつくだけで手が切れるようなことはありません。葉の鞘(葉鞘=ようしょう)の入り口には、長い毛が並んでいる部分(葉舌=ようぜつ)が見られます。 7~9月頃、茎の先に円すい形の長い穂(15~50cm)を出します。穂は枝を分けており、枝先近くに小さな穂(小穂=しょうすい・4~6mm)をたくさんつけて垂れ気味になっています。小穂には、芒(のぎ)がついているもの(両性)と、柄があって芒のないもの(雄性)が対になって見られます。それぞれの小穂には、花が1花ずつ咲きます。 名前は、蛮族(ばんぞく=未開民族)が住んでいた台湾でつけられたといわれています。 |
ハマスゲの穂 <カヤツリグサ科> |
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砂浜や川原などの日当たりのよい砂地によく生えている多年草(15~40cm)です。 地下茎を伸ばしながらふえます。地下をはっている茎の先の方には、白くてよい匂いのするこぶ(塊茎=かいけい)があります。この塊茎から茎が生え出しています。 7~10月頃、深緑色のつやのある細い葉の間から、三角柱の細い茎を伸ばして、その先に細長い葉のようなもの(苞葉=ほうよう)を2~3枚出し、その間から花をつける枝を5~6本出して、濃い茶褐色の細長い小さな穂(小穂~しょうすい・約1.2cm)をまばらにつけています。ちょうど、線香花火が散っているように見えて目立ちます。この小穂をルーペでのぞいて見ると、小さな花(小花=しょうか)が10数花2列に並んでいるのが見られます。 名前は、海辺近くの砂地に生えているスゲという意味でつけられたものです。 |
マスクサスゲの穂 <カヤツリグサ科> |
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道ばたや林の縁の比較的湿ったところに生えている多年草(約50cm)です。 茎は根もとからたくさん生え出しています。茎は鈍い角のある三角柱で、暗い緑色をしています。幅5mm程で、長さは約10cmの葉を茎に数枚互生させています。葉は中ほどから下垂しており、葉の縁はざらついています。 5~7月頃、茎の先近くに、緑色でとげとげした、だ円形の小さい穂(小穂=しょうすい・5~10mm)を5~6個つけています。小穂のつけ根には、長い葉のようなもの(苞葉=ほうよう)が1枚ずつついています。小穂には、先のとがった緑色の円いもの(果胞=かほう=雌花を入れて守っているところ・約3mm)がつまっており、1つの果胞の外側には果胞より短い膜のような先のとがった円い鱗片(りんぺん)が見られます。 名前は、カヤツリグサ=マスクサ=ます形をつくって遊んだ草と間違えてつけたようです。 |
クサイの穂 <イグサ科> |
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アメリカ生まれの多年草(15~50cm)です。人がよく通る道の脇などに多く見られます。 茎は、細い円柱形で、根もとから群がって生え出しています。葉は、平らな幅約1mmのものですが、葉の縁が上に巻いているので、針のように細く見えます。葉の下は鞘(さや)になって茎を取り巻いています。 6~7月頃、卵形をした実(約4mm)が目立ちます。実はつやのある緑褐色で6枚の花被(かひ=がくと花びらの見分けがつきにくいもの)に囲まれています。実の下には、細い葉のようなもの(苞葉=ほうよう)があります。実は濡(ぬ)れると粘るので、靴で踏みつけると靴の裏について運ばれて散らされます。 名前は、同じ仲間の「イ」という草に比べて、長い葉があって草らしく見えるところからつけられたものです。 |
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