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ソヨゴの実 | エノキの実 | ムクノキの実 | ケヤキの実 | |
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ウバメガシの実 | マテバシイの実 | シラカシの実 | ヤマボウシの実 | |
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シャリンバイの実 | サザンカの花 | ヨモギの花 | セイタカアワダチソウの花 | |
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ユウガギクの花 | ヘクソカズラの花 | シャクチリソバの花 | チカラシバの穂 | |
ソヨゴの実 <モチノキ科> | |
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ソヨゴの花その他の記事は、6月の333号でご紹介してありますので、ここでは、実のことだけを記すことにいたします。 6~7月頃、葉の脇に長い柄(3~5cm)を伸ばして雄の木・雌の木それぞれに花を咲かせていましたが、11月の今頃は、雌株の木の葉の脇から出ている長い柄(2.5~4cm)の先に赤い球形の実(約8mm)が1つずつついているのが見られます。 実の中には、球を4つに割ったような形の黄褐色の種(3~4mm)が4~5個入っています。 |
エノキの実 <ニレ科> | |
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野山に生えている落葉高木(15~20m)です。昔は一里塚にも植えられていました。 樹皮は灰黒色をしていて、ざらざらしています。葉(4~10cm)は、先のとがっただ円形で葉のもとは左右段違い状にいびつで、葉の先の方には、低いギザギザ(鋸歯=きょし)があります。3本の太い脈が目立ち、葉の面がざらつきます。 4月頃、淡い黄色の小さな花が雄花と雌花に分かれて咲きましたが、今は、葉の脇に小さな実(約7mm)が1つずつついています。実は黄色く熟すると食べられます。実の中には、褐色で球形の種(約5mm)が1つ入っています。 名前の意味はよくわかりません。夏にこの木の木かげが快適であるところから、木偏(きへん)に夏の字を組み合わせて、エノキと読んでいます。 |
ムクノキの実 <ニレ科> | |
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関東より南の暖かいところの野山に多く生えている落葉高木(15~20m)です。 樹皮は淡い灰褐色で、老木になると鱗(うろこ)状にはがれます。葉は先が長くとがった卵形で、薄く、裏と表にかたい毛が生えていてざらつきます。葉の縁には、先からもとまでギザギザ(鋸歯=きょし)があります。 4~5月頃、黄褐色の小さな花が雄花と雌花に分かれて咲きましたが、今は、葉の脇に柄(7~8mm)のある球形の実(径約8mm)をつけています。黒く熟した実は食べられます。実の中には、黄色い種(約5mm・ざらついている)が1つ入っています。 名前の由来についての説はいろいろありますが、ざらざらした葉で木の板を磨いていたことから、木工(むく)の木という意味でつけられたのではないかといわれています。 |
ケヤキの実 <ニレ科> | |
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野山に広く生えている落葉高木(20~30m)です。家の周り・公園・街路にも植えられて親しまれています。特に関東に多いようです。 真っ直ぐに立ちあがった幹から、枝がバランスよく伸びあがって、スマートな樹形になります。年老いた木肌はところどころはがれ落ちるようになります。葉は、細長い卵形の小さい葉(3~7cm)が普通ですが、若い木では大きい葉(10~13cm)をつけていることが多く見られます。 4~5月頃、新しい葉と共に、若い枝の下の方にある葉の脇に雄花を数花集めてつけ、枝の先の方にある葉の脇に雌花を1花ずつ咲かせていました。その中の雌花が、写真に見られるような実(約3.8mm・先に花柱が残っている)に育っています。この実は、落葉する時に葉と一緒に落ちて、葉が風に吹かれて散っていく時に、一緒に運ばれてまき散らされていきます。 名前は、樹形が際立って美しく目立つという意味の「けやけき」から変わってきたようです。 |
ウバメガシの実 <ブナ科> | ||
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暖かい地方の山の中や海辺近くに生えている常緑の木(2~10m)です。 枝葉がよく茂り、枝には、だ円形で葉先近くの縁にギザギザ(鋸歯=きょし)がある葉を互生しています。 5月頃、新しく出た枝の下の方にある葉の脇に雄花をたくさんつけたひも状の花穂を垂らし、上の方の葉の脇には雌花を2花程つけた花穂が見られました。今年咲いた雌花の実のもとは冬を越して、次の年にドングリ(実)に育ちます。11月の今頃見られる実は、昨年咲いた雌花が育った実というわけです。写真に見られるように実は深いおわん形のもの(殻斗=かくと)に包まれています。殻斗の表面には、小さな三角状のもの(総苞片=そうほうへん)が一面についています。実の先のとがったものは、めしべの花柱の名残(なごり)です。 名前は、木の芽の色が淡い褐色のお婆さん=うば色であることからつけられたようです。 |
マテバシイの実 <ブナ科> | |
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九州南部の山に生えている常緑の高木(10~15m)です。実を食べたり、防風・防火に役立てたり、庭や公園に植えたりするなどに利用されています。 幹には、枝を広げて滑らかでつやのある大きな厚い葉(8~20cm)を互生させています。 5~6月頃、新しい枝の葉の脇から雄花の穂と雌花の穂を別々に出し、それぞれに花を咲かせていますが、今年咲いた花の実(どんぐり)は翌年の秋に褐色に熟します。写真に見られるように、ドングリの帽子(殻斗=かくと)は、おわん形で、外側に灰褐色の鱗(うろこ)のような粒々(総苞片=そうほうへん)が瓦(かわら)を並べたように見られます。先のとがった長いだ円形(1.5~2.5cm)の実の先には、めしべの花柱の名残(なごり)が見られます。 名前は、海にすんでいる縦長のマテガイにこの実が似ているところからつけられたのだろうといわれています。 |
シラカシの実 <ブナ科> | |
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暖かい地方の山に生えている常緑の高木(約20m)です。関東周辺では、風よけに家の周りによく植えられています。 葉は、柄(1~1.2cm)のある長いだ円形(5~12cm)で、先は細まりながらとがっています。表はつやのある濃い緑色ですが、裏は灰白色です。葉の縁には、半ばあたりから先にかけて丸みのあるギザギザ(鋸歯=きょし)が見られます。 4~5月頃、前の年に出た枝の先か葉の脇から雄花の穂を垂らし、新しい枝の先近くの葉の脇に雌花の穂(2~4花つけている)を出して、花を咲かせていました。今は、ずんぐりしただ円形の実(どんぐり)をつけています。実の先にはめしべの花柱が残っています。帽子(殻斗=かくと)には、8~9層の環(灰白色の微毛が生えている)が見られます。 名前は、この木の材の色が白いカシの木という意味でつけられたものです。 |
ヤマボウシの実 <ミズキ科> | |
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野山の比較的湿り気のあるところに生えている落葉高木(3~10m)です。公園や街路にもよく植えられています。 暗褐色の枝には葉のすじ(葉脈=ようみゃく)がわん曲した姿の葉を対生させています。 6~7月頃、花の柄を伸ばしてその先に4枚の白い花びらのようなもの(総苞=そうほう)を開き、その真ん中にボール形のたくさんの小さな花の集まり(頭状花序)をつけていました。その花の集まりが、写真に見られるような球形の実(1~1.5cm)に育ちました。この実は、たくさんの実の集まりといえます。実の表面に円いすじが見えるところが、1つの実の仕切りになります。ひとつひとつの実に乳白色の種が1つずつ入っています。種の周りを甘い果肉が取り巻いているので食べられます。 名前は、まん中の花の集まりをお坊さん(法師)の頭に、総苞を法師の頭巾に見立ててつけたものです。 |
シャリンバイの実 <バラ科> |
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シャリンバイの花その他の記事は、5月に329号で記してありますので、ここでは、実のことだけを記すことにいたします。 5月の初め頃、枝先に短い花の集まり(円すい花序)をつけて、白い花を咲かせていました。11月の今頃は、花の後に黒く熟した実(果径約1.2cm)の集まりが円すい状に見られます。 実の中には、球形で褐色の種(8~9mm)が1つ入っています。種の周りは、少しねばついています。 |
サザンカの花 <ツバキ科> |
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庭や公園に植えられている常緑の小高木(3~8m)です。野生のもの(白い花が咲く)は四国・九州の山に生えていますが、山口県の萩市が北限といわれています。 幹は、灰褐色で枝をたくさん分けており、つやのあるツバキより小形でだ円形の葉(3~6cm)を互生しています。葉の縁には、小さなギザギザ(鋸歯=きょし)が見られます。 10~12月頃、枝先に花(花径約6cm)を1花ずつ咲かせます。公園などでは、紅・桃・紅のぼかしなどの色の花を咲かせる品種が見られます。花には、瓦(かわら)状に重なっている平たい円形のがくや総苞(そうほう)・水平に広げている細長い花びら5~7枚(先に深い切れ込みがある)・おしべ多数(花糸の下がわずかにくっつき合っている)・花柱が3裂しているめしべ1本が見られます。花と一緒に昨年咲いた花の実も見られます。 名前は、ツバキの中国名「山茶花」から「茶山花=サザンカ」になったようです。 |
ヨモギの花 <キク科> |
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道ばたや野山に普通に見られる多年草(0.5~1m)です。 地下茎が横に広がりながら芽を出して群がるように生えています。葉には深い切れ込みやギザギザ(鋸歯=きょし)が見られるだけでなく、葉の裏には灰白色の毛が一面に生えていて白く見えています。 8~10月頃、茎の先の方でたくさんの枝を分けて、枝ごとにたくさんの緑白色の頭花(長さ3~4mm・だ円形で下を向いている)をつけた花穂が見られます(複総状花序)。頭花は、細長いたくさんの総苞(そうほう・2.5~3.5mm・まばらにクモの巣のような毛が生えている)に囲まれており、中から淡い褐色の管状花がのぞいています。 名前の由来はよくわかりません。別の名前をモチグサといいますが、若芽をつんで草餅(くさもち)をつくるのでついた名前です。ほかにカズザキヨモギという名前もあります。 |
セイタカアワダチソウの花 <キク科> |
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北アメリカ生まれの多年草(0.5~2.5m)です。明治のころ観賞用に植えられていたものが、今では道ばた・川原の草地・空き地などに集まって生えているのがよく見られます。 地中の茎から生えあがった茎に、両端のとがった細長いだ円形の葉(5~15cm)が密に互生しています。茎や葉には短い毛が生えていてざらざらしています。葉の縁には不規則に低いギザギザ(鋸歯=きょし)も見られます。 10~11月頃、茎の上の方にたくさんの枝を出して、黄色い小さな花が集まった頭状花(頭花・径約5mm)をたくさんつけています(円すい花序・10~50cm)。頭花には、外側を筒形に取り囲んでいる総苞片(3~4.5mm)・周りを囲んでいるめしべだけの黄色い舌状の花(10~18花)・中心にめしべとおしべの揃っている筒状の花(3~5花)が見られます。 名前は、背の高い茎の先に、泡立つように花が咲く様子からつけられたものでしょう。 |
ユウガギクの花 <キク科> |
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野山の日当たりのよい草地によく生えている多年草(0.3~1.5m)です。 真っ直ぐに立ちあがっている茎には、両端が細くなった長いだ円形で羽状(縁が2~3裂)に切れ込みの目立つ葉を互生させており、葉にも茎にも毛が生えていてざらつきます。 7~11月頃、茎の上の方で枝を四方に広げて、切れ込みのない小さな葉をつけ、枝の先には白または淡い紫色の小さな花の集まり(頭状花=頭花・花径約2.5cm)を1つずつつけています。頭花には、そのもとに緑色の細長くて小さなもの(総苞片=そうほうへん・約5mm)が半球形に取り巻いており、その内側の外周りには1列に白または淡い紫色の舌状花が10数花・中心には黄色い筒状の管状花が集まっているのが見られます。 名前は、漢字で「柚香菊」と書き、柚(ゆず)の香りがするキクという意味だそうですが、果たしてどうでしょうか。 |
ヘクソカズラの花 <アカネ科> |
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やぶや生垣などによく見られるつる性の多年草です。 茎がものに巻き付きながら(巻き方は左巻き=時計の針の反対回り)長く伸びています。茎には、柄のある細長い卵形の葉(5~10cm)が対生しており、葉の柄のつけ根には、三角形の小さな葉(托葉=たくよう)が見られます。茎にも葉にも毛が生えており、揉(も)んでにおいを嗅(か)ぐと、いやな臭(にお)いがします。 8~9月頃、葉の脇に柄を伸ばして、花の集まりをつけます(集散花序)。花には先が小さく5裂しているがく筒・筒先が5裂している花びら(花筒の入り口は赤紫色で毛が多く生えている)・花筒の中に花糸の短いおしべ5本・細長い花柱が2本あるめしべが見られます。 名前は、茎や葉にいやなにおいがあるところからつけられたものです。ほかに、花の入り口の模様からついたヤイトバナ、花の優しい姿からサオトメバナという名前もあります。 |
シャクチリソバの花 <タデ科> |
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ヒマラヤから中国の南西地方で生まれた多年草(0.5~1.2m)です。昭和の初めに薬用として取り入れたものですが、今は野生化しています。 茎は、地下茎からたくさん伸び出ています。茎の下の方は赤色をおびており、茎の中は中空(ストロー状)です。長い柄(葉柄=ようへい)のある三角状の葉(5~15cm)を、茎に互生しています。葉柄のもとは、膜状のもの(托葉鞘=たくようしょう)で取り巻かれています。 7~11月にかけて、茎の先の葉の脇から長い花の茎を出して、白~淡い桃色の花(花径4~6mm)2~3花をかためてつけています。花には、がく(花被)が5枚・おしべ8本(葯=やくは赤色)・花柱が3本あるめしべ1本が見られます。ソバに似た実ができます。 名前は、中国名の「赤地利」を音読みにしてつけたものです。 |
チカラシバの穂 <イネ科> |
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日当たりのよい道ばたや野原などの草地によく生えている多年草(60~70cm)です。 根もとからストロー状の茎をたくさん伸ばして大きな株になっています。葉(長さ30~70cm・幅4~8mm)は、根もとから出ていますが、葉の根もとに近いところは紫色をしています。かたくて強いのでなかなかちぎれません。長い葉のもとの茎につながるところは平らな鞘(さや=葉鞘=ようしょう)になっており、葉鞘の口には長い毛が生えています。 8~11月頃、茎の先に真っ直ぐに伸びたブラッシのような黒紫色の花穂(10~17cmの総状花序)を出します。穂には、たくさんの小さな穂(小穂=しょうすい・約7mm)がついています。小穂のもとには、黒紫色の長くてかたい毛(総苞毛・約2.5cm)が生えています。 名前は、根が地中にしっかり張っていて抜きにくく、茎や葉も丈夫で切れにくい草ということからつけられたものです。 |
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