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シナマンサクの花 | カワヅザクラの花 | サンシュユの花 | アセビの花 | |
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ノボロギクの花 | ノゲシの花 | カントウタンポポの花 | キュウリグサの花 | |
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オランダミミナグサの花 | ヒメオドリコソウの花 | ホトケノザの花 | コハコベの花 | |
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ナズナの花 | タネツケバナの花 | オオイヌノフグリの花 | ||
シナマンサクの花 <マンサク科> | |
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中国生まれの落葉小高木(3~8m)です。日本特有のマンサクと違って、若い枝や葉に柔らかい毛が生えています。枝には、冬でも両面に毛が生えた茶色の枯れ葉(8~15cm・葉の縁に波状のギザギザ=鋸歯=きょしが見られる)をつけているのが特徴です。 2~3月頃、枯れ葉の柄の脇に、黄金色(こがねいろ)の花(花径3~4.5cm)を開きます。花には、がく4枚(外面には鉄さび色の毛が生えており、内面は赤紫色をしている)・花びら4枚(黄金色で細長く、もとの方は赤味をおびている。長さは、1.5~2.3cm)・おしべ4本・めしべ1本が見られます。 名前は、中国(支那=しな)生まれのマンサクという意味でつけられたものです。マンサクの名は、枝いっぱいにつけている花のようすを豊作と同じ意味の“満作”としたという考えと、他の花に先駆けて“先ず咲く”という意味でつけたという考えがあります。 |
カワヅザクラの花 <バラ科> | |
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1955年に原木が伊豆の河津(かわづ)で発見された落葉高木(原木は約10m)です。カンヒザクラとオオシマザクラの雑種と考えられています。 花は、2月中頃から約2cmの柄(小花柄=しょうかへい)に支えられて1か所に2~5花ずつ淡いピンク色の花(花径約3cm)を咲かせ始めます。小花柄のもとには、さらに花柄という短い柄(1~1.3cm)があります。花には、鐘形で紅紫色のがく筒とその先が5裂したがく片(先が細長くとがった三角状の卵形で縁に細かいギザギザ=鋸歯=きょしが少しある)・淡い紅紫色の花びら5枚(横に広い卵形で先に切れ込みがある)・おしべ多数(30本前後)・めしべ1本が見られます。 名前は、伊豆の河津で発見されたサクラということでつけられたものです。 |
サンシュユの花 <ミズキ科> | |
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朝鮮(今の韓国)から1772年頃入って来た落葉小高木(6~10m)です。薬用と観賞用に東北南部から西の各地に植えられています。 花は、葉が出る前の2月の終わり頃から4月にかけて咲きます。小枝の先にたくさんの黄色く小さな花(花径0.4~0.5mm)を群がるように咲かせています(散形花序)。花序の下を囲むように、褐色のかたい苞葉(ほうよう)が4枚あります。一つの花を取り出して見ると、短い柄の先に細長い三角形の花びら4枚・おしべ4本・環状の花盤(かばん)の中にめしべ1本が見られます。 名前は、中国の漢字の名前「山茱萸」を音読みにしたものです。牧野富太郎先生は、鮮やかな黄色い花にちなんでハルコガネバナ、秋の赤い実の美しさからアキサンゴともいっておられます。 |
アセビの花 <ツツジ科> | |
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宮城県より南の日本全土の山地に生えている常緑の低木(1.5~4m)です。今では、庭や公園によく植えられています。 葉は、縁に鈍いギザギザ(鋸歯=きょし)がある細長いだ円形(5~7cm)をしており、先がとがっています。葉は枝に互生していますが、先の方では輪生しているように見えます。 3~5月頃、枝先の葉の間から数本の花の軸を伸ばして、その軸にスズランのような白い花(長さ7~8mm)を房のように吊り下げて咲かせます。筒状の花の先は、5つに割れていて、中におしべ10本・めしべ1本が見られます。 名前は、葉や茎に有毒成分が含まれています。馬が葉を食べて中毒を起こしてフラフラになったことから、足しびれ→あしび(馬酔木)→アセビと名づけられたといわれています。 |
ノボロギクの花 <キク科> | ||
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ヨーロッパ生まれの1~2年草(15~40cm)です。道ばたや畑によく見られます。 茎は柔らかく、赤褐色をおびています。葉も柔らかく、厚ぼったい感じで、葉の縁には深い切れ込みがあります(切れ込みの中に小さなギザギザも見られる)。 花は、春から夏にかけて多く見られますが、気をつけて見るとほとんど年中咲いているようです。花は、黄色い花の集まり(頭状花=頭花・長さ8~10mm)で、枝の先に数花ずつついています。頭花の外側は緑色の総苞(そうほう)に囲まれています(長い総苞と短い総苞がある)。総苞の内側には、筒形の花(管状花)だけがつまっており、管状花のもとには長い毛(冠毛=かんもう)も見られます。 名前は、野に生えているボロギク(サワギクのこと)によく似ているという意味でつけられたものです。 |
ノゲシの花 <キク科> | |
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道ばたや野山などの草地によく見られる越年草(0.5~1m)です。 茎は太いが柔らかく、茎の中は中空です。茎の表面には角張ったすじ(稜=りょう)が縦にたくさん見られます。葉には羽状の大きな切れ込みがあり、縁には針のようにとがった刺がありますが、さわっても痛くありません。茎の上の方の葉のもとは耳たぶのように二つに裂けて茎を抱くようについていますが、裂片の先はとがっています。 3~7月頃、茎の先の方で枝を分けて、黄色い小さな花(舌状花=ぜつじょうか)の集まり(頭状花=頭花・径1.2~2cm)を数花つけています。頭花の外側には、緑色の細長い総苞(そうほう)が内外片に分かれて見られます(内片の方が外片より倍くらい長くて、約1.5cm)。頭花の中の舌状花には、がくに当たる白い毛(冠毛=かんもう)・舌状で筒型の黄色い花びら・5本の花糸に支えられた筒型のおしべ・柱頭が2裂しているめしべが見られます。 名前は、葉がケシの葉に似ていて野に生える草という意味でつけられたものです。 |
カントウタンポポの花 <キク科> | |
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関東周辺の野原や道ばたによく見られるタンポポの仲間(15~30cm)です。 早春から、深い切れ込みのある細長い葉を地面に放射状に広げています(ロゼット)。 3~5月頃、ロゼットの中心から淡い緑色のストローのような花の茎(15~30cm)を伸ばして(先の方に縮れた綿毛が生えている)、その先に円盤状の花の集まり(頭状花=とうじょうか=頭花・花径3.5~4.5cm)を1花だけつけます。頭花は、花のもとが細い葉のようなもの(総苞=そうほう)に包まれています。総苞は内片と外片に分かれており、外側の総苞は内側の総苞の2分の1程の長さで、先に角張った突起が見られます。総苞の内側には、花びらのような形の花(舌状花=ぜつじょうか)が円盤状に集まっています。舌状花には、がく(冠毛=かんもう)・花びら(花びらのもとが筒形になっている)・おしべ・めしべがそろっています。 名前は、関東を中心に見られるタンポポという意味でつけられたものです。 |
キュウリグサの花 <ムラサキ科> | |
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道ばたや畑によく生えている越年草(15~30cm)です。 根ぎわについている葉は長い柄のついた卵円形で、群がってついています。上の方の葉は、細長い卵形で茎に互生しています。葉の両面には、細かい伏せ毛が生えています。 3~5月頃、茎の先の方に花の軸を伸ばして、その先はサソリの尾のように巻いて、蕾や花をつけています(巻散花序=けんさんかじょ)。花は、花の軸の下の方から上に向かって順番に咲き上がっていきます。花には柄があり、コバルト色で小さく(花径約2mm)、花軸と花の柄にも毛が生えています。花のつくりを見ると、がく(筒先が5裂していて有毛)・花びら(筒先が5裂して紫色、筒の入り口に黄色いふくらみ=副鱗=ふくりんがリング状に見えている)・おしべ4本・めしべ1本がそなわっています。 名前は、葉や茎をもむとキュウリのにおいがするところから名づけられたものです。 |
オランダミミナグサの花 <ナデシコ科> |
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道ばたや庭などに生えている、ヨーロッパ生まれの越年草(10~30cm)です。 茎は株もとから枝分かれして、少し紫がかった淡緑色で毛におおわれている茎を伸ばしています(先の方は少し粘っている)。茎には、ネズミの耳のような形の毛深い淡緑色の葉を対生させています。 3~5月頃、茎の先で枝分かれした花茎の先に、初めは密に白い花(花径7~8cm)をかためてつけています。花には、がくが5枚・花びら5枚・おしべ10本・めしべ1本(先が5裂している)が見られます。花が終わった後には、円筒形で薄い黄褐色の実(先に10個の切れ込みがある)が横向きにつきます。 名前は、ヨーロッパから来たミミナグサという意味でつけられたものです。ミミナグサというのは、葉がネズミの耳に似ているところからつけられた名前です。 |
ヒメオドリコソウの花 <シソ科> |
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主に都会の道ばたや低木の下の日だまりに群がって生えている越年草(10~25cm)です。 細い四角柱の茎は、下の方で枝分かれして立ち上がっています。葉(約2cm)は茎に対生しており、心臓形をしていて縁には丸みのあるギザギザ(鋸歯=きょし)が見られます。下の方の葉には長い柄があって間隔をおいてついていますが、上の方の葉は柄が短く込み合ってついていて紅紫色をおびています。葉の表面の網目状の細い脈に沿ってしわがあるので、縮んだ感じに見えます。また、葉には柔らかい毛が生えています。 3~5月頃、茎の上の方の葉の脇に唇(くちびる)を開いたような形の淡い紫色の花(長さ約1cm)を咲かせます。花には、先が5裂している筒状のがく(縁に毛が生えている)・唇形の花びら(下唇に紅紫色の斑点がある)・おしべ4本・めしべ1本が見られます。 名前は、オドリコソウに似ていて、小さく可愛らしいところからつけられたものです。 |
ホトケノザの花 <シソ科> |
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道ばたや畑などでよく見かける越年草(10~30cm)です。 茎は、細い四角柱状をしており、下の方でたくさんの枝を分けて立ち上がっています。葉は、半円形で茎に対生しています。下の方の葉には柄がありますが、上の方の葉には柄がなくて、茎を輪状に取り巻くようにしてついています。葉の縁には、円みのあるギザギザ(鋸歯=きょし)があります。 花は、3~6月頃、茎に輪状についている葉の脇に唇(くちびる)を開いたような形の紅紫色の花を数花輪生しています。 花には、先が5裂して毛が生えている筒状のがく(5mm)・唇形をした筒状の花びら・おしべ4本(内2本は長い)・めしべ1本が見られます。 名前は、輪生している葉を仏の台座(だいざ)に、花を仏に見立ててつけたものです。輪生している葉が3段あることから、サンガイグサともいわれています。 |
コハコベの花 <ナデシコ科> |
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道ばたや庭などに普通に見られる越年草(10~30cm)です。 茎は、下の方で枝を分けて、たくさんの枝を横にはわせています。茎や枝は紫がかっており、片側に1列に毛が生えています。葉は先がとがった円い卵形で、茎や枝に対生しています。下の方の葉には長い柄がありますが、上の方の葉には柄がありません。 立春を過ぎた頃から、枝先の葉の脇に毛の生えている柄を出して、白い花(花径約7mm)をつけ始め、9月頃まで次々に新しい花を咲かせていきます。花には、がくが5枚・深く切れ込んだ花びら5枚(10枚に見える)・おしべ3~5本・めしべ1本(花柱が3本に割れている)が見られます。おしべが6~10本あり、茎が緑色のものはミドリハコベです。 名前のコハコベは、ミドリハコベより小柄なハコベという意味でつけられたものです。 |
ナズナの花 <アブラナ科> |
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道ばたや庭に普通に見られる越年草(10~30cm)です。 茎は真っ直ぐに伸び上がっており、葉と共にまばらに毛が生えています。地面に接している葉(根生葉)は、四方に葉を広げています。葉の先は丸みがありますが、もとの方には深く裂けた裂片が見られます。茎についている葉のもとは、耳たぶ状になって茎を抱くようについています。 3~6月頃、茎の先の方に長い花の集まり(総状花序)をつけて、柄のある白い花を咲かせます。花には、がく4枚・白い花びら4枚・おしべ6本(4本は長く2本は短い)・めしべ1本が見られます。花は下から上に向かって咲き上がっていきます。咲いている花の下の方には、三味線(しゃみせん)の撥(ばち)のような三角形の実ができています。 名前は、なでなでしたいほどかわいらしい草(菜)という意味で、なでな→ナズナと変わったようです。実が三味線の撥に似ていることから、ペンペングサともいっています。 |
タネツケバナの花 <アブラナ科> |
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田んぼや草地によく生えている越年草(15~30cm)です。 茎は立ち上がり、下の方は暗い紫色をしています。葉は小さい葉(小葉=しょうよう・5~13mm)が羽状についている複葉(小葉を7~15枚つけ、先の小葉は大きく、もとになるほど小さくなっている)を茎に互生しています。(根もとの複葉は放射状に密に互生している)。 3~6月頃、茎の先の方に白い花(花径約1cm)の穂(総状花序)をつけます。花は下のものから順に咲き上がっていき、花の後は細長い円柱形の実(約2cm)になっていきます。花には、暗い紫色のがく片が4枚(約2mmで長い卵状のだ円形)・白い花びら4枚(3~4mmでもとの方が細くなった逆さ卵形)・おしべ6本(4本は長く、2本は短い)・細長い円柱形のめしべ1本が見られます。実の中には、小さな種(約1mm)が並んでいます。 名前は、イネの種もみを水につける時期に花が咲くことからつけられたものです。 |
オオイヌノフグリの花 <ゴマノハグサ科> |
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道ばたの草地や畑の日だまりに群がって生えているヨーロッパ生まれの越年草です。 茎はもとの方で枝分かれして、地をはうように四方に広がっています(15~30cm)。葉は、茎のもとの方のものは対生ですが、上の方では互生しています。葉の形は卵円形で、縁には丸みのあるギザギザ(鋸歯=きょし)があり、茎と共に柔らかい毛が生えています。 3~5月頃、葉の脇から出た細長い柄(約2.5cm)の先に藍(あい)色のすじのあるコバルト色の花(花径約1cm)を1花ずつつけています。花には、もとから深く4裂しているがく・筒先が深く4裂して大きく広げている花びら・おしべ2本・めしべ1本が見られます。花の後には、2粒の球形の実が、がくに包まれるような姿でできます。 名前は、花が終わった後にできる双こぶ状の実のようすが、犬のふぐり(睾丸=こうがん)に似ているところからつけられたものです。 |
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