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ユウゲショウの花 | ヒルガオの花 | キカラスウリの花 | ネジバナの花 | |
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キキョウの花 | ヘクソカズラの花 | ハンゲショウの花 | ノカンゾウの花 | |
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ワスレグサの花 | タチアオイの花 | ヤブミョウガの花 | ハスの花 | |
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ムラサキカタバミの花 | ヒメジョオンの花 | ヤマボウシの花 | ダイサンボクの花 | |
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キンシバイの花 | ビヨウヤナギの花 | ナツツバキの花 | ノウゼンカズラの花 | |
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ヤエキョウチクトウの花 | オオヤエクチナシの花 | |||
ユウゲショウの花 <アカバナ科> | |
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南・北アメリカ生まれの多年草(20~40cm)です。今は道沿いの草地に野生していますが、1916年(大正5年)前後には栽培されていたという記録があります。 茎は根もとからたくさん伸び出ており、白くかたい毛が生えています。茎には、両端が細くなって菱(ひし)形状の長いだ円形の葉(長さ1~6cm・幅0.5~2.5cm)を互生しています。葉の縁には、波形の浅いギザギザ(鋸歯=きょし)が見られます。 5~9月頃、茎の先の方の葉の脇に淡い紅色の花(花径約1.5cm)を咲かせます。 花には、細長い子房(黄緑色で約1cm)に続くがく筒と、その先が4裂しているがく片・淡い紅色の花びら4枚(紅色のすじが見られる)・おしべ8本・めしべ1本(柱頭が4裂している)が見られます。 名前は、夕方から化粧をするように花が咲き始めることからつけられたものです。 |
ヒルガオの花 <ヒルガオ科> | |
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野原や土手の草地に普通に見られる多年草です。 茎はつるになって周りのものに巻き付きながら伸びていきます。葉(5~10cm)は先のとがった長いだ円形をしており、つるに長い柄で互生しています。葉のもとは耳形で先が細まりながら両側に張り出しています(内側にもまれに突き出ている部分が見られる)。 6~8月頃、葉の脇から柄を伸ばして、ラッパ形の淡い紅色の花(花径5~6cm)を昼間咲かせています。花のもとには、先が細まった卵形の2枚の苞葉(ほうよう・約2cm)があります。花には、苞葉にはさまれて淡い緑色の薄いがく(約1.5cm)が5枚・ラッパ形に開いている筒状の淡い紅色の花びら・おしべ5本・めしべ1本(柱頭が少しふくらんで2裂している)が見られます。 名前は、朝だけ花を咲かせるアサガオに対して、昼にだけ花を咲かせるところから名づけられたものです。 |
キカラスウリの花 <ウリ科> | |
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野山や土手などの草地に生えているつる性の多年草です。雄の株と雌の株があります。 地下には、太くて長い根(塊根=かいこん)があります。葉は、つやのある濃い緑色で浅く3~5裂しており、たまに短い毛がまばらに見られることがあります。葉はつるに互生していますが、葉に対生している巻きひげで、ものにからまりながら伸びていきます。 8~9月頃、夜遅くなって(20時頃)葉の脇に出ている長いがく筒(2~3cm)の先に5裂した白い花びらを広げ、裂片の先は糸のように細く裂けていて、レースのようです。花は、翌朝しぼみます。雄花の蕾は、葉の脇に穂状に数個つき(総状花序)緑色の苞葉(ほうよう)があります。咲いた花には、中央に黄色い葯(やく)のおしべが3本かたまってのぞいています。雌花は、葉の脇に1花だけつき、花の中央に2裂した柱頭がのぞいています。 名前は、黄色い実がなるカラスウリという意味でつけられたものです。 |
ネジバナの花 <ラン科> | |
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日当たりのよい芝地や、野山の草原に多い多年草(10~30cm)です。 地下には、白い紡錘形(ぼうすいけい)の根が3~4本集まって見られます。根もとから数枚の細長い葉を斜め上に開いて(もとのところは鞘=さやになっている)います。 6~8月頃、葉の間から伸び出た1本の花茎(10~30cm)の上の方にピンク色の花をらせん状につけた花穂(穂状花序=すいじょうかじょ・5~10cm)が見られます。花穂のねじれ方は、右巻き(時計の針の回り方と同じ巻き方)と、左巻き(時計の針と反対向きの回り方)のどちらかが見られます。花には、花のもとを包んでいる緑色の苞(ほう)が1枚・花びらのようなもの6枚(がくに当たる外花被が3枚と、花びらに当たる内花被が3枚)・おしべとめしべが一緒になっているところ(蕊柱=ずいちゅう)が1つ見られます。 名前は、花が花軸にねじれるように並んでついている様子からつけられたものです。 |
キキョウの花 <キキョウ科> | ||
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日当たりのよい乾いた草地に生える多年草(0.4~1mm)です。秋の七草のひとつにあげられています。 黄白色の太い根から茎を伸ばして、先のとがった細長い卵形の葉を互生させています。葉の縁には、ギザギザ(鋸歯=きょし)があり、葉の裏は緑白色をしています。 7~9月頃、茎の上の方の葉の脇から伸び出た柄の先に、青紫色の広い鐘形の花(花径4~5cm)をやや横向きに開きます。花には、先が5裂しているがく筒・筒先が深く5裂して広がっている鐘形の花びら・おしべ5本・めしべ1本(花が開いた時はおしべに囲まれているが、2~3日後には5裂した柱頭が見えてくる)が見られます。花が終わると、卵形の実(約1cm・がく筒と子房が育ったもので、5裂したがく片の名残が見られる)ができます。 名前は、中国の名前の「桔梗」を音読みにしたものです。 |
ヘクソカズラの花 <アカネ科> | |
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日本中の藪(やぶ)や塀(へい)・生け垣などに普通に見られるつる性の多年草です。 茎は、周りのものに巻き付きながら長く伸びています。茎には、柄のある細長い卵形の葉(5~10cm)が対生しており、葉の柄のつけ根には、三角形の小さな葉(托葉=たくよう)が見られます。茎にも葉にも毛が生えていて、揉(も)んで臭いをかぐといやな臭いがします。 8~9月頃、葉の脇や枝の先に花の集まり(集散花序)をつけます。筒形の花びらのもとは灰白色で筒先が5つに裂けて広がり、花筒の入り口は赤紫色で毛が多く生えています。花筒の下には先が小さく5裂している緑色のがく筒があります。花筒の中には花糸の短いおしべ5本と2本の細長い花柱のあるめしべが1本見られます。 名前は、茎や葉に異臭(いしゅう)があるところからつけられたものです。花の入り口の模様からヤイトバナ、花の姿からサオトメバナという名前もあります。 |
ハンゲショウの花 <ドクダミ科> | |
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水辺に群がって生えている多年草(0.5~1m)です。 地下茎でふえますが、茎は真っ直ぐに伸び上がっていて、縦に出っ張ったすじ(稜=りょう)が数本見られ、先がとがった長いハート形、またはだ円形の葉を互生させています。葉には柄があり、表面のすじ(葉脈)5本が目立ちます。 6~7月頃、茎の先近くの葉の下半分が白くなり、その葉に向かい合うように細長い花穂を垂らして、白い花を咲かせます(総状花序)。花穂は花が開くにつれて立ち上がります。 花には、卵形の苞葉(ほうよう)1枚と柄がありますが、花びらはなく、おしべ6本と柱頭が3~5裂しているめしべ1本が見られます。 名前は、半夏(はんげ=夏至から11日目)の頃に葉の半分が白くお化粧(けしょう)するという意味でつけられたものです。 |
ノカンゾウの花 <ユリ科> | |
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日当たりのよい野山に生えている多年草(0.5~1m)です。 葉(幅約1.5cm)は、根もとに集まって左右2列に互生していますが、先の方は弓形に曲がったり、折れ曲がったりしています。葉の中ほどにある脈は溝になってへこんでいます。 6~8月頃、葉の間から太い花茎を伸ばして先は2またに枝を分け、10花前後の蕾をつけて、下から順に黄赤色の花(花径約10cm)を咲かせていきます。花は朝開いて午後にはしぼむ1日花です。花の柄の下には約1cmの先のとがった苞葉(ほうよう)があります。 花には、花びら状のものが6枚(外花被が3枚と内花被が3枚で先が反りかえっている)・おしべ6本・長く伸び出ている細いめしべ1本が見られます。 名前は、野山にだけ生えているのが見られるカンゾウという意味でつけられたものです。 |
ワスレグサの花 <ユリ科> |
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中国生まれの多年草(0.5~1m)です。人里近くの草むらによく生えています。薬草として取り入れたものが野生化したものだろうといわれています。 葉(長さ40~60cm・幅1~3cm)が根もとから左右2列に出て、下の方は重なり合っていますが、上の方は次第に開いて、先の方は円を描くような姿で垂れ下がっています。 7~8月頃、外側に近い葉の間から花の太い茎を伸ばして、その先に黄赤色の八重の花(花径7~8cm)を咲かせています。花の下の方は、短い筒になっています。おしべやめしべが花びらに変わって3~4重の八重咲きになっています。花の寿命は短く1日でしぼむ1日花です。若芽にも蕾にも花にも甘味(あまみ)があって、昔はよく食べていました。 名前は、中国に、この花を庭に植えておくと悩みを忘れるという言い伝えがあるところからつけられました。ヤブカンゾウという別名もあります。 |
タチアオイの花 <アオイ科> |
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中国生まれの大形の越年草(2~3m)です。 円柱形の真っ直ぐに伸び上がっている茎には、白い毛が生えており、長い柄(葉柄=ようへい)のある浅く5~7裂した葉を互生しています。裂片の縁には鈍いギザギザ(鋸歯=きょし)が見られます。 5~8月頃、葉の脇に1~2輪ずつ短い柄のある大きな花(花径約8cmで花色には白・赤・桃・黄などがある)をつけますが、花は下から上に順に咲き上がります。花には、もとの方に筒状の苞葉(ほうよう)と内側に5裂したがくがあり、花には、花びら5枚・柱のように伸びているおしべの集まり・柱頭が糸のように分かれているめしべが見られます。 名前は、花のついた茎が真っ直ぐに立ち上がっているアオイ(日を仰ぐように葉がついている草)ということでつけられたようです。 |
ヤブミョウガの花 <ツユクサ科> |
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東北の南部から関東より西の地方の林や藪(やぶ)に生えている多年草(0.5~1m)です。 茎は、真っ直ぐに伸び上がり、中ほどに6~8枚の葉を茎の周りに輪状に互生して平らに開いています。葉は、長めのだ円形(15~30cm)で先がとがっており、もとの方は短い鞘(さや)になって茎を包んでいます。葉は、暗い緑色で、縦に平行したすじ(脈)が見られます。つやはあるが、表面はざらざらしています。 7~9月頃、茎の先に伸ばした花軸に、5~6層の乳白色の花(花径約7mm)の集まりを輪状につけます(円すい花序)。花の柄のもとには苞葉(ほうよう)があり、花には、がくに当たる外花被3枚・花びらに当たる内花被3枚・おしべ6本・めしべ1本が見られます。花には、おしべしかない雄花とおしべとめしべがそろっている両性花が混じっています。 名前は、葉がミョウガに似ていて、藪に生えているところからつけられたものです。 |
ハスの花 <スイレン科> |
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インド生まれの水の中で育つ多年草(約1m)です。池や沼で栽培していますが、地下茎でふえます。秋の終わり頃から地下茎の先の方が太く育ったレンコンは食べられます。 地下茎からは、長い柄(短い下向きの刺がある)に支えられた平たい円形の葉(直径20~50cm・表面に細かい突起がたくさんある)が出ています。 7~8月頃、地下茎から葉よりも高く伸び出た柄の先に、淡い紅色の入っている大きな花(花径12~20cm)を咲かせます。花は朝早くから咲いて、午後3~4時には閉じますが、これを4日程繰り返します。花には、がく片が4~5枚・花びら多数・おしべ多数(花糸の長さは1.5~2cm)・めしべ多数(蜂の巣状の台=花托=かたくの上にある)が見られます。花の後には、花托の中に、だ円形の黒っぽい実(約2cmで食べられる)ができます。 名前は、花托が蜂の巣のように見えるので、ハチスといっていたのが変わったものです。 |
ムラサキカタバミの花 <カタバミ科> |
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南アメリカ生まれの多年草(15~30cm)です。150年ほど前(江戸時代の終わり頃)に入ってきました。畑や道路の脇などによく生えています。 茎は、鱗片(りんぺん)に包まれているたくさんの鱗茎(りんけい)で、地中にあります。葉は、長い柄(5~15cm・まばらに生えている)の先にハートを逆さにしたような形の小さな葉(小葉=しょうよう)を3枚つけている複葉で、地中の鱗茎から伸び出ています。 5~7月頃、葉より長い花茎(10~30cm)を伸ばして、その先に淡い紅紫色の花(花径約1.7cm)を数花つけます。花には、先のとがった長いだ円形の緑色のがく片5枚(先近くに黄赤色の点=腺点=せんてんが2つある)・淡い紅紫色の花びら5枚・おしべ長短10本(葯=やくが白く花粉がない)・花柱が5本に分かれているめしべ1本が見られます。 名前は、花の色が紅紫色をしているところからつけられたものです。 |
ヒメジョオンの花 <キク科> |
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北アメリカ生まれの越年草(約1m)です。1865年頃(明治維新直前)に、日本に入って来たものです。 ハルジオンによく似ていますが、次の点が違います。 1.根ぎわについている葉(根生葉)に長い柄がある(花の咲くころにはこの葉はなくなっている) 2.茎についている葉が茎を抱くようにつかない 3.花は蕾の時から上を向いている 4.茎の中には白い髄(ずい)があり、中空でない 6~10月頃、茎の上の方で枝を分けて柄の先に白色か淡い白紫色の円形の花の集まり(頭状花=頭花・花径1.5~2cm)をたくさんつけます。頭花のもとには、たくさんの緑色の総苞片(そうほうへん。約7mm)・周りには白い線形の舌状花(約8mm、めしべだけでおしべがなく、冠毛もない)・まん中には黄色い管状花(おしべもめしべもあり、冠毛もある)が見られます。 名前は、中国の「女苑=じょおん」という名前に優しいという意味を込めて「ひめ」をつけたものです。 |
ヤマボウシの花 <ミズキ科> |
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野山の比較的湿り気の多いところに生えている落葉高木(3~10m)です。 真っ直ぐに伸び上がっている幹は暗褐色で、枝を周りに広げています。枝には、先がとがった卵状だ円形の葉を対生させています。葉の縁は少し波打っており、葉のすじ(葉脈)は先に向かって円みをおびています。葉の裏の葉脈の脇には、黄褐色の毛が目立ちます。 5~6月にかけて、昨年伸びた枝先に花の柄(約5cm)を伸ばして、その先に白い花びらに見える4枚の苞(ほう=総苞=そうほう)を開き、総苞の中央に球状の花の集まり(頭状花序)をつけます。花には、花びら4枚・おしべ4本・めしべ1本が見られます。この花の集まりは、やがて球形でだいだい色の実(径約2cm)になります。 名前は、まん中の花の集まりをお坊さんの頭に、4枚の総苞をお坊さんの頭巾(ずきん)に見立ててつけたものといわれています。 |
ダイサンボクの花 <モクレン科> |
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北アメリカ南部が原産地です。明治の初め頃入って来た常緑の高木(10~20cm)です。 真っ直ぐ伸び上がった暗褐色の太い幹に整然と枝を分けて、つやのある濃い緑色のだ円形の大柄な葉(12~25cm・裏面は鉄さび色の毛がびっしり生えている)を互生しています。 5~6月頃、枝先によい匂(にお)いのする大きなカップのような白い花(花径10~15cm)を咲かせます。 花には、花びらのようながく片が3枚、花びらが6枚(まれに9~12枚)に囲まれて、棒状の花軸の周りにおしべ(下部)とめしべ(上部)の集まりが見られます。 名前は、花や葉が大きいのをほめたたえてつけられたという考えがありますが、花の形が大きな盃(さかずき)に似ているので、ダイサンボク(大盃木)といっているという考えもあります。 |
キンシバイの花 <オトギリソウ科> |
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中国生まれの半常緑の小形の低木(約1m)です。庭や公園によく植えられています。 茎が根元からたくさん生え出し、よく枝分かれして株をつくっています。枝には、やや薄くて先が細まった卵状のだ円形の葉(2~4cm)を対生させています。葉には柄がなく、表は緑色ですが、裏は白みがかった緑色をしています。葉を透かして見ると、明るい点々(油点)がまばらに散らばって見えます。 6~7月頃、垂れ気味の枝の先に、黄色い花(花径3~4cm)を1花ずつ咲かせています。花には、緑色で小さい丸形のがく片が5枚・黄色の少し厚みのある花びらが5枚・下がくっついて5つの束になっているたくさんのおしべ・めしべ1本(子房はとっくり形をしており、先が5裂している)が見られます。 名前は、中国で「金絲梅」と書かれているものを音読みにしたものです。 |
ビヨウヤナギの花 <オトギリソウ科> |
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中国生まれの半常緑の小形の低木(0.5~1.5m)です。庭や公園によく植えられています。 茎は、根もとからたくさん生え出して枝を分け、褐色の大きな株をつくっています。葉は薄く両端が細くなった細長いだ円形をしていて、2枚ずつ十字形になるように対生しています。葉の中には、明るく細かい点々(油点)が透けて見えます。 6~7月頃、枝先が細かく枝分かれして、その先に黄色い花(花径4~6cm)をつけた花の集まり(集散花序)をつけています。花には、先のとがった細長いがく片が5枚・先が広がりもとが細まった黄色い花びら5枚・花びらより長いおしべ多数(下が5つの束にまとまっている)・細長いめしべ1本(先が5裂している)が見られます。 名前は、漢字で「美容柳」とかきますが、花が美しいことと、細い葉をヤナギの葉になぞらえてつけられたものです。 |
ナツツバキの花 <ツバキ科> |
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宮城県以南の日本全土の山々に生えている落葉高木(10~20m)です。 樹皮がはがれた後の幹の肌や花の清楚(せいそ)な美しさを観賞するために、庭や公園などに多く植えられています。枝には、やや厚く縁には波のような低いギザギザ(鋸歯=きょし)があるだ円形の葉(約10cm・下面には長い絹毛が散生している)を枝に互生しています。 6~7月頃、新しい枝の葉の脇に花の柄(約5cm)を伸ばして白い花(花径6~7cm)を咲かせています。花には、緑色のがく片5枚(白い絹毛が生えている)・白い花びら5枚(表面にしわがあり、縁にはギザギザが目立ち、がくとともに白い絹毛が生えている)・おしべ多数・めしべ1本(花柱の先が5裂している)が見られます。 名前は、夏にツバキのような花が咲くところからつけられたものです。この木をシャラノキともいっていますが、インドのシャラノキと勘違いしてつけられたものです。 |
ノウゼンカズラの花 <ノウゼンカズラ科> |
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中国生まれの蔓(かずら)になって伸びる落葉樹(径約7cmの太さ)です。観賞用に庭などに植えられています。茎の所々から短い根(付着根)を出して木や壁などによじ登っています。 葉は、5~9枚の小さい葉(小葉・先のとがった卵形であらいギザギザ=鋸歯=きょしがある)がついている複葉(奇数羽状複葉・20~30cm)を茎に対生しています。 7~8月頃、枝先に黄赤色の大きな花(花径約6cm)を2花ずつ対生させた花穂(円すい花序)をつけています。花には、鐘形のがく筒の先が5裂したがく片・筒先が5裂している大きな黄赤色の花びら・おしべ4本(上の方に短い2本、下の方に長い2本=二強おしべ)・めしべ1本(柱頭が上下に開いており、さわるとすぐに閉じる)が見られます。花の蜜が目に入ると目がつぶれる有毒植物といわれていますが、心配ないようです。 名前の由来は、よくわかりません。 |
ヤエキョウチクトウの花 <キョウチクトウ科> |
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インドやイラン方面で生まれた常緑の低木(3~5m)です。観賞や緑化の目的で、庭や公園・街路などによく植えられています(一重の花が咲くキョウチクトウもある)。 枝には、厚みがあって固く、両端が細くなった細長いだ円形の葉(10~20cm)を3枚ずつ輪生しています(茎や葉には体によくない有毒の成分が含まれているので要注意)。 6~8月頃、新しい枝の先に、赤紫色の八重咲きの花(花径4~6cm)の集まり(集散花序=しゅうさんかじょ)をつけます。花には、細い筒先が深く5裂しているがく片・細い筒部が上の方で5~6裂して開いたものが重なり合っている花びら(細く切れ込んだ付属物が見られる)・中心におしべやめしべの名残も見られます。(おしべの葯=やくの先には、毛が生えた糸状の付属物がある)。 名前は、中国名の「夾竹桃」を音読みにしたものです(葉が竹の葉のように細く花が桃の花のように美しいという意味が含まれている)。 |
オオヤエクチナシの花 <アカネ科> |
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クチナシの園芸種で、アメリカで品種改良された常緑の低木(2~3m)です。観賞用に公園や庭によく植えられています。 葉は長いだ円形(7~15cm)で厚く、枝に対生しています。表面は濃い緑色でつやがありますが、裏は淡い緑色で葉のすじ(葉脈)がくっきりと浮き出ています。 6月半ば頃から7月にかけて、枝の先に大輪で八重咲きの白く香りのある花(花径8~10cm)を咲かせます(クチナシの中では最も良い香りがするといわれている)。花の後には、クチナシに見られるような実はできません。 名前は、ヤエクチナシより大きいところからつけられたものです。クチナシは実が熟しても実が開いて種を出さないところから「口無し」という意味でつけられたといわれています。このクチナシと同じ仲間です。 |
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