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ソシンロウバイの花 | スイセンの花 | フユザクラの花 | ヤブツバキの花 |
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マンリョウの実 | センリョウの実 |
ソシンロウバイの花 【ロウバイ科】 | |
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中国から入って来た落葉低木(2~4m)です。 茎は、根もとからたくさん生え上がって枝を分けています。黒褐色をしている枝には、先が細く伸びた卵形の葉を対生しています。葉は薄いけれど少しかたく、葉の面はざらざらしています。 1~2月頃、まだ残っている葉の脇に横向きに、柄のない花(花径1.8~2cm)をぴったりとくっつけた姿で咲いています。普通のロウバイは花の中が暗紫色ですが、このロウバイは中まで黄色いところが違います。 |
スイセンの花 【ヒガンバナ科】 | |
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中国から入って来た多年草(30~40cm)です。 ラッキョウのような形の黒い皮をかぶった球根から、やや厚くて白みをおびた緑色の細長い帯状の葉(20~40cm)4~6枚を伸び出させております。 1~2月頃、葉の間から真っ直ぐに伸び出した花の茎(30~40cm)の先に、2~3本の柄を出して、花を横向きに咲かせています。 花は、長い花筒の先が6つに裂けて花びら(外花被3枚と内花被3枚)のように広がり、花筒の入り口には黄色い花びら状のもの(副花冠=ふくかかん)が開いています。その中におしべ6本・めしべ1本(子房は長い花筒の下の緑のふくらみの中にある)が見られます。 |
フユザクラの花 【バラ科】 | |
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フユザクラは、マメザクラにオオシマザクラかヤマザクラをかけ合わせてつくられた雑種と考えられています。江戸時代の末から栽培されているといわれています。花を秋・冬(10~1月)と春(4月中旬)の2回咲かせる落葉低木(2~3m)です。 冬の花には、花柄(かへい)といわれる柄はほとんどありませんが、花柄の先にあって花を直接支えている短い柄(小花柄=しょうかへい)が見られます。 花には、紅紫色の短いがく筒とその先が5裂しているがく片(三角状だ円形)・白い花びら5枚(咲き初めは淡い紅色)・たくさんのおしべ(約25本)・めしべ1本(柱頭の高さは最長のおしべの葯=やくと同じくらいの高さ)が見られます。 |
ヤブツバキの花 【ツバキ科】 | |
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青森より南の海岸から海に近い山地によく見られる常緑の高木(6~15m)です。 幹は、灰白色で枝を広げて茂り、半球形の樹形をしています。葉は厚く先の尖(とが)っただ円形(5~12cm)をしています。葉の表面はつやのある濃い緑色で、裏面は淡い緑色をしています。葉の縁には細かなギザギザ(鋸歯=きょし)が見られます。 1~4月頃、枝先や葉の脇に紅色で一重の花を1~2花ずつ咲かせます。花には、花のもとに瓦状に重なったがく苞(がくほう・がく片と苞が区別できないもの)・紅色の花びら5~9枚・たくさんのおしべ(花糸の下の部分がくっついて筒になっている)・柱頭が3裂しているめしべ1本が見られます。 |
マンリョウの実 【ヤブコウジ科】 | ||
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関東より西の暖かい地方の山の中に生えている常緑で小形の低木(0.3~1m) です。 7月頃、前の年に出た枝の先に、白い小さな花(花径約8mm)を10数花ずつ散房状に咲かせていましたが、冬の間は球形の赤い実(6~7mm)を下向きにつけています。 実の中には、縦すじの見える灰色をおびた黄色の種(5~6mm)が1粒入っています。 |
センリョウの実 【センリョウ科】 | |
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房総半島から西の暖かい地方の山に生えている常緑で小形の低木(0.5~1m)です。 6~7月頃、枝先に2~3本枝を分けた花の穂を出して、黄緑色の小さな花(がくも花びらもない)の集まり(複穂状花序)をつけておりましたが、冬の頃は球形の赤い実(5~8mm)を上向きにつけています。 実の中には、淡い褐色のウズラの卵形の薄っぺらい種(約4mm)が1粒入っています。 |
毛におおわれた着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽①(落葉樹) | ||
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ハクモクレンの冬芽(約3cm)は、枝の先に淡い灰褐色の毛におおわれたふっくらと暖かそうな姿でついています。 コブシの冬芽(約1.5cm)は、ハクモクレンの冬芽より小柄ですが、淡い灰白色の毛におおわれた芽を枝先につけています。 どちらの芽にも、長い毛の生えた厚い着物(芽鱗=がりん)に包まれています。芽鱗をはがして見ると、内側にも毛の生えた厚い芽鱗が重なっていて、その中に新しく伸び出てくる花や葉のもとが守られています。 |
毛におおわれた着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽②(常緑樹) | ||
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タイサンボクの冬芽(約3cm)は、枝の先についていて、淡い緑褐色の細かい毛におおわれた、とんがり帽子のような形をしています。 カラタネオガタマの冬芽(5~8mm)は、淡い褐色の暖かそうなフワフワした毛におおわれています。葉の脇に1つずつついています。 両方とも、厚くて丈夫な着物(芽鱗=がりん)が、芽の外側と内側に重なっていて中の花や葉のもとを守っています。 |
1枚の着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽 | ||
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ホオノキの冬芽(4~5cm)は、先が細まった濃い灰褐色の芽で、枝先に矛(ほこ・槍=やりの先についている武具のこと)先のような姿でついています。 ハクモクレンのような毛におおわれてはいませんが、厚い着物(芽鱗=がりん)が外側と内側に重なっていて、花や葉のもとを守っています。 |
数枚の着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽①(落葉樹) | ||
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サンシュユの冬芽(5~7mm)は、表面に細かい毛が生えている茶褐色の4枚の比較的厚くてかたい着物(芽鱗=がりん)に包まれた先の尖(とが)った球形の芽で、短い柄に支えられて葉の脇についています。 ハナミズキの冬芽(約5mm)は、表面に細かい毛が生えている4枚の比較的厚くてかたい芽鱗が内外2枚ずつ重なりあって、中の花のもとを守っています。 |
数枚の着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽②(常緑樹) | ||
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アオキの冬芽(約2cm)は、外側の2枚の厚い丈夫な着物(芽鱗=がりん)の中に、薄い芽鱗が2枚ずつ二重に重なっていて、葉や花のもとを守っています。 サンゴジュの冬芽(約2.5cm)は、短い毛の生えた丈夫な芽鱗が内外2枚ずつ重なっていて、花や葉のもとを守っています。 どちらの芽にも、芽鱗の外側に2枚の苞(ほう)が見られます。 |
鱗(うろこ)のような着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽①(落葉樹) | ||
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メグスリノキの冬芽(約9mm)は、表面に毛が生えている鱗のような着物(芽鱗=がりん)が20枚前後重なっていて、芽の中の葉のもとを守っています。 ドウダンツツジの冬芽(約5mm)は、鱗のような24~25枚の芽鱗に包まれていますが、春先に芽鱗がほころびると、中から花と葉が現れてきますので、小さいけれど花と葉が一緒に入っている芽(混芽=こんが)であることもわかります。 |
鱗(うろこ)のような着物(芽鱗=がりん)に包まれている冬芽②(常緑樹) | ||
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タブノキの冬芽(1~1.5cm)を見ると、落葉樹のメグスリノキに見られるような鱗状の着物(芽鱗=がりん)15枚前後がいく重にも重なっているので、中の葉や花のもとは寒さや乾きから十分守られているといえます。 クスノキの冬芽(約1cm)にも、タブノキに見られるような鱗状の芽鱗が10枚前後見られます。 |
着物(鱗片)の外側が粘液におおわれている冬芽 | ||
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トチノキの冬芽(2~2.5cm)の外側には、ねばねばした液(樹脂=じゅし)が出て、芽の着物(芽鱗=がりん)の表面やすき間をおおっています。冬芽の樹脂は、乾くとネバネバしなくなりますが、芽鱗の中にある葉や花のもとになるものを寒さや乾きから守ることに役立っているのです。 |
葉の柄のもとに囲まれている冬芽 | ||
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スズカケノキの冬芽(約7mm)は、葉の柄のもとに包まれているので、葉が枝から落ちると姿が見えてきます。芽は、帽子のように葉の柄のもとをかぶせられて寒さや乾きから守られていたといえます。 |
花の芽と葉の芽が見られる冬芽 | ||
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クロモジの木では、1本の木の中に姿の違う細長い芽と、球形の芽が見られます。細長い方の芽は、3~4枚の着物(芽鱗=がりん)の中に葉のもとになるものが包まれているので、葉の芽(葉芽=ようが・約1.5cm)といいます。球形の方の芽は、3~4枚の芽鱗の中に花のもとになるものが包まれているので、花の芽(花芽=かが・約5mm)といっています。 ソメイヨシノの冬芽(8~9mm)は、細かい毛が生えた黒褐色の鱗(うろこ)状のたくさんの着物(芽鱗=がりん)に包まれていますが、よく見ると、細長い感じの芽とふくらみのある感じの芽があることがわかります。細長い感じの芽は、葉のもとになるものが包まれている葉芽で、ふくらみのある感じの芽は、花のもとになるものが包まれている花芽です。 |
花と葉の芽が一緒に入った冬芽(混芽)と葉の芽だけの冬芽の両方が見られる木 | ||
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ニワトコの木では、1本の木の中にふっくらした芽と、ほっそりした芽の両方が見られます。 ふっくらした方の芽の着物(芽鱗=がりん・5~6枚)をはがしていくと、中からは葉と花の蕾(つぼみ)が見えてきますので、花と葉の両方のもとが混じっている芽(混芽=こんが・約1.5cm)といえます。 一方のほっそりした芽の方は、芽鱗をはがして見ると葉のもとしか見られませんので、葉の芽(葉芽=ようが・約1.3cm)といえます。 ニワトコの芽には、混芽と葉芽の両方があることがわかります。 |
着物(芽鱗=がりん)に包まれていない冬芽(裸芽) | ||
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ムラサキシキブの冬芽(7~10mm)は、枝先に葉脈が見えている縮こまったような葉形の灰褐色の細毛におおわれた姿で見られます。このような、着物(芽鱗=がりん)に包まれていない裸(はだか)の芽を裸芽(らが)といいます。 ミツマタの冬芽にも、花の芽(花芽)と葉の芽(葉芽)が見られます。枝先の葉の脇に淡い灰緑色のだ円形の10枚前後の葉のようなもの(苞=ほう)に囲まれた花芽(7~8mm)の集まり(30~50花・径約2cm)をつけていますが、冬の寒い時も淡い緑白色の細かな毛におおわれた裸の姿のままで過ごしています。 花芽のそばには裸の葉芽も見られます。ミツマタは、花芽も葉芽も裸芽で冬越しをしているのです。 |
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