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ヤブツバキの花 | シロワビスケの花 | スキヤの花 | タロウカジャの花 | カンツバキの花 |
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ヤツデの花 | ウメの花(ヤエヤバイとコウトウジ) | ロウバイの花 | ソシンロウバイの花 | アセビの花 |
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スイセンの花 | オオバタネツケバナの花 | ホトケノザの花 | オニノゲシの花 | オニタビラコの花 |
ヤブツバキの花 <ツバキ科> | |
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青森より南の海岸から海に近い山地に、よく見られる常緑の高木です(6〜15m)。 幹は灰白色で枝を広げて茂り、樹形は半球形をしています。 葉は厚く、先のとがっただ円形(5〜12cm)。表面はつやのある濃い緑色で、裏面は淡い緑色をしています。葉の縁には細かなギザギザ(鋸歯=きょし)がまばらに見られます。 1〜4月頃、枝先や葉の脇に紅色で一重の花を1〜2花ずつ咲かせます。花には、下から緑色のがく苞=ほう(苞とがく片が区別できない)・紅色の花びら5〜9枚・たくさんのおしべ(白い花糸のもとが筒状にくっついており、花糸の先には黄色い葯=やくがついている)・めしべ1本(柱頭が3裂しており、子房は無毛)が見られます。 9〜10月頃、暗褐色で球形の実(4〜5cm)が熟しますが、中には暗褐色の種が3〜5個入っています。種からは、質のよい油が取れます。 |
シロワビスケの花 <ツバキ科> | |
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江戸時代から栽培されている常緑の小高木です(約3m)。茶人が好む園芸品種の仲間でタロウカジャやスキヤも同じ系統のツバキかと思われます。 幹はあまり高くならないで、枝も横に広がるように伸びる傾向があります。葉は、両端が細まった長いだ円形で中形(4〜5cm)、表面は濃い緑色でつやがあり、葉の真ん中のすじはへこんでいます。葉の縁には低いギザギザ(鋸歯)もあります。 12〜3月頃まで、白色一重でやや小さめのラッパ状に開いた筒形の花(花径4〜5cm)が咲きます。花には、丸形で先に少しくぼみが見られる花びらが5枚・下の方が筒状になっている淡い黄色のおしべ多数(葯は退化していて見られない)・おしべの中から長く突き出ているめしべ(柱頭が3裂しており子房に毛が見られる)1本が見られます。花のもとには、外側を取り巻くようにがく苞が取り巻いています。 |
スキヤの花 <ツバキ科> | |
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タロウカジャと同じ系統のツバキです。昔から、茶をたしなむ人たちのあいだで好まれていた品種の一つです。 茎は真っ直ぐに伸び上がり、枝を広げています。葉は、先が細く尖っている細長いだ円形(6〜8cm)で、タロウカジャより小形。葉の縁が外側に少し反っています。また、葉の縁には細かいギザギザ(鋸歯)が見られます。 12〜3月にかけて、淡い桃色の一重咲きの花(花径約5cm)を咲かせます。花の先は筒形に開いて(猪口=ちょく咲きという)いるのが特徴です。花びらの数は5〜7枚で、おしべのもとは筒状にくっついています。筒形のおしべの真ん中からめしべ(柱頭が3裂し、子房には毛が見られる)が伸び出ているのが見えます。咲いている花の数は、タロウカジャよりも多く、花の大きさは、タロウカジャより小ぶりです。 |
タロウカジャの花 <ツバキ科> | |
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ツバキの仲間のワビスケに近い品種です。江戸時代の茶人の織田有楽斉(おだうらくさい)が茶花に使っていたことから、有楽斉にちなんで、ウラクツバキともいわれています。 葉は、先が細く尖った長めのだ円形(7〜10cm)で葉面が中折れした感じに見えます。葉の縁には、鋭いギザギザ(鋸歯)があります。 12〜4月頃、花(中輪・花径約8cm)は、淡い赤紫色の一重咲きです。花のもとは筒形ですが、花びらの先はラッパのように開いています。花びらの数は7〜8枚で、中のおしべのもとは筒形にくっついています。筒形のおしべの中からめしべが伸び出ています(柱頭が3裂し、子房には毛が見られる)。花が咲いている数はスキヤより少なく、花の大きさはスキヤより大形です。 |
カンツバキの花 <ツバキ科> | |
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サザンカの変わりもの(変種)で、暖かい地域を好む常緑の低木です(1〜3m)。庭や公園・生け垣などによく植えられている園芸種です。 幹は、真っ直ぐに立ち上がるもの(タチカンツバキ)もありますが、低いところで枝分かれして横に広がる性質のものが多く見られます。 葉は、厚みがあり、先が尖っただ円形で、縁にはギザギザ(鋸歯)があります。 11月中頃〜3月頃まで、紅色で中くらいの大きさの(中輪・花径5〜9cm)の半八重(花びらが15〜20枚)の花を咲かせます。花の中には、黄色い花糸と葯からできているおしべ多数と、めしべ(柱頭が3裂し、子房に毛が見られる)1本が見られます。 名前は、冬にツバキに似た花を咲かせるところからつけられたものです。 |
ヤツデの花 <ウコギ科> | |
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東北地方南部より西の地方の、海に近い山林に生えている常緑の低木です(約2.5m)。 幹は、根元から数本が立ち上がっており、太い枝がまばらに伸び出ています。茎や枝先には、長い柄(15〜45cm)に支えられた、つやのある大きな掌(てのひら)状の葉(直径20〜40cm)が、四方に向かって輪状に互生しています。葉の裂片は先のとがった長い卵状のだ円形で、縁にはギザギザ(鋸歯)があります。 10〜1月頃、葉がついている枝先に、小さな花(花径約5mm)を球状につけた花の集まり(散形花序)を、円錘=えんすい状(円錐花序・約40cm)にたくさんつけます。花には、おしべとめしべのそろった花(両性花=りょうせいか)と雄花が見られます。両性花には花びらが5枚・おしべが5本・花柱が5本あるめしべが見られます。一つの花の寿命は1週間くらいです。 |
ウメの花(ヤエヤバイとコウトウジ) <バラ科> | |
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中国から入ってきた落葉高木です(約6m)。ウメの仲間には、園芸品種が300種以上もあります。この仲間は、大きく野梅性(やばいしょう)・紅梅性(こうばいしょう)・豊後性(ぶんごしょう)・杏性(あんずしょう)の4つの系統に大きく分けられています。普通のウメは2月頃に咲きますが、ここでは、ウメの中では最も早く花を咲かせる野梅性(やばいしょう)系の二つの種類の花が、1月の初め頃見られましたので取り上げました。白い八重の花を咲かせているのが、八重野梅(ヤエヤバイ)の花です。淡い紅色の花を咲かせているのが、紅冬至(こうとうじ)の花です。 |
ロウバイの花 <ロウバイ科> |
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中国から入ってきた落葉低木です(2〜4cm)。庭木として植えられています。 幹は地面からたくさん生えあがっており、よく枝分かれしています。葉は紙のように薄く長いだ円形(7〜15cm)で、葉の面はざらざらしています。このざらざらは、花の時期には見られません。 1〜2月頃、葉に先だって香りのよいろう細工の様な黄色い花(花径約2cm)を咲かせます。花には、がくと花びらが区別できない花被(かひ)があり、外側のものを外花被(がくに当たるもの)、内側のものを内花被(花びらの当たるもの)といっています。花の最も内側にある花被(内層片)は暗褐色をしており、最も外側の花被(外層片)はたくさんの細かい鱗片になっています。外層片と内層片の間に中層片が見られます。花被の内には、5〜6本のおしべとたくさんのめしべ(つぼ状にくぼんだところにある)が見られます。 名前は、中国の名前の蝋梅(ろうばい)を音読みしたものです。 |
ソシンロウバイの花 <ロウバイ科> |
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ロウバイと同じように中国から入ってきた落葉低木です(2〜4m)。ロウバイの中では、最も広く庭木に利用されています。 幹は、ロウバイと同じようにたくさん生え出ており、下の方からよく枝分かれしています。葉は、やや薄く長いだ円形(約15cm)です。少し硬めの葉の面はざらついています。 1〜2月頃、葉に先だって、よい香りの黄色い花(花径約2.5cm。ロウバイより少し大きめ)を咲かせます。花には、がくと花びらが区別できない花被があります。ロウバイと違って、内層片も中層片も外層片もすべて黄色く半透明です。花被の内側には、5〜6本のおしべと、たくさんのめしべ(つぼ状のくぼみの中にある)が見られます。 |
アセビの花 <ツツジ科> |
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宮城県より南の日本全土の乾きぎみの野山に生えている常緑の低木です(1.5〜4m)。今では庭や公園によく植えられています。 葉は、両端が細まっているだ円形で、縁には鈍いギザギザ(鋸歯)があります。葉は枝に互生していますが、枝の先の方では輪状についているように見えます。 2〜5月にかけて、枝先の葉の間から数本の花の軸を伸ばして、スズランのような形の白い花を房のように吊りさげています。筒状の花びらの先は5裂しており、中にはおしべが10本とめしべ1本が見られます。 葉や茎には、有毒の成分が含まれています。名前は、馬が葉を食べて中毒してフラフラになったことから、足しびれ→あしび→アセビ(馬酔木)となったようです。 |
スイセンの花 <ヒガンバナ科> |
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中国から入ってきた多年草です(30〜40cm)。海岸近くに野生のものが見られますが、観賞用に庭に植えられているのが普通に見られます。 地下には、ラッキョウのような形の黒い皮をかぶった球根があり、その球根から4〜6枚の細長い帯状の葉(20〜40cm)が伸び出ています。 1〜2月頃、葉の間から真っ直ぐに伸び出た花茎(30〜40cm)の先に、白い花が横向きに咲いています。花には、長い花筒の先が6つに裂けて広がっている、花びら状のもの(がくに当たる外花被が3枚、花びらに当たる内花被が3枚)・花筒の入り口にある黄色い副花冠(ふくかかん)といわれるもの・その中におしべが6本・めしべが1本(子房は長い花筒の下の緑のふくらみの中にある)が見られます。 名前は、中国の名前の水仙を音読みにしたものです。 |
オオバタネツケバナの花 <アブラナ科> |
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田んぼや草地によく生える多年草です(10〜20cm)。冬の間は、葉を地面に張りつくように広げて(ロゼットという)過ごしています。 葉は、1枚の長い葉が羽状に丸みをおびた小さな裂片に分かれていますが、1番先の裂片は大きく、もとに行くほど小さくなっています。 花は、普通は4〜6月頃ならばロゼットの真ん中から長く伸び出る茎につきますが、2月の今頃は伸び切れない茎の先に地面に接するように縮こまって咲いています。花には、がくが4枚(約2mm)・花びら4枚・おしべ6本(4本は長く、2本は短い)・めしべ1本が見られます。 名前は、イネの種もみを水につける時期にたくさん花が咲くという意味でつけられたタネツケバナよりも葉が大きいところからつけられたものです。 |
ホトケノザの花 <シソ科> |
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道ばたや畑によく見られる、冬でも枯れないで冬越ししている草(越年草)です(10〜20cm)。 茎は細い四角形の柱状をしており、根元で枝分かれして真っ直ぐに立ち上がっています。 茎には、半円形の葉を対生させています。下の方の葉には柄がありますが、上の葉には柄がないので、茎を取り巻くようについています。葉の縁には丸みのあるギザギザ(鋸歯)があります。 花は、茎に輪状についている葉の脇に、唇(くちびる)を開いたような形の細長い紅紫色の花を数花ずつつけています。花には、がく(先が5裂していて毛が生えている)・唇形で筒状の花びら・おしべ4本(うち2本は長い)・めしべ1本がそなわっています。 名前は、花がついている輪状の葉を仏の台座に見立ててつけられたものです。他に、茎に輪生している葉が3段あることから、サンガイグサ(サンガイソウ)ともいわれています。 |
オニノゲシの花 <キク科> |
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ヨーロッパ生まれの1〜2年草です(40〜100cm)。道ばたや荒れ地でよく見かけます。 茎は、太く草丈も高く、縦に盛りあがったすじが走っていて、茎の中は中空ですが、寒さの中では背丈も低く、縦すじもはっきりしません。茎を傷つけると白い汁が出ます。 葉は、ノゲシに比べると厚みがあり、緑が濃く表面につやがあります。葉の縁には、アザミのようなかたい刺やギザギザ(鋸歯)があり、葉のもとは耳たぶのように円くなっていて、茎を抱くようについています。 普通は、5〜10月にかけて長く伸びあがった茎や枝の先に黄色い花(頭花・花径約2cm)をつけますが、2月の花では、花茎も花の柄も伸びていないので、縮こまったように根もとの近いところで、花を開いていました。 |
オニタビラコの花 <キク科> |
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日当たりのよい道ばたや庭などに見られる、冬にも枯れない越年草です(20〜40cm)。 茎も葉も紫褐色をしていて、全体に細かくやわらかい毛が生えています。 葉(8〜20cm)は、先の方が大きく広がっており、もとにいくにつれて縁に深い切れ込みをつけながら細くなっています。たくさんの葉を根際に放射状に広げていますが、上に伸びている茎にも小さな葉が少し見られます。 花はおもに4〜10月にかけて多く咲きますが、暖かい地方では冬でも見られます。花は、葉を広げているもとから茎を伸ばして枝を分け、その先に黄色い頭状花(舌のような形をした花びらの花=舌状花=ぜつじょうかが集まって1つの花に見えているもの・花径は7〜8mm)を開いています。 名前は、タビラコという草に似ていますが、タビラコより大柄なので、鬼をつけたものです。タビラコというのは、田づくりが始まる頃に花が咲くところからつけられたものです。 |
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