自然と友だち


自然の生きものの、いろいろな“一瞬”を捉える

 自然の生きものの、一瞬を捉えるリアルな写真から、その動きを観察しながら、生態のいろいろな面を捉えて、動画的(物語)写真にするのも楽しいと考え撮影をしております。じっと観察していると、思わぬ場面や姿が見られて、生きものへのいっそうの愛着、親しみを覚えます。

撮影・解説:加納巌

加納さんに質問やメッセージをどうぞ。
http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/



 

シジミチョウに魅せられて いざ出撃 メスグロヒョウモンの産卵 アカイラガの幼虫 カマキリのロープ新体操
シジミチョウに魅せられて いざ出撃 メスグロヒョウモンの産卵 アカイラガの幼虫 カマキリのロープ新体操
コカマキリ 命をかけたカマキリの争い トケイソウの花の観察 クモかザトウムシか カタツムリの食事
コカマキリ 命をかけたカマキリの争い トケイソウの花の観察 クモかザトウムシか カタツムリの食事



 





【シジミチョウに魅せられて】
 蝶の中で、特に小さいシジミチョウは、身近にいてもつい目を止めることなく見過ごしていますが、よく見ると、思いのほか美しい色模様をしていて、心惹かれ、愛おしさを覚えますので、近くで撮ったシジミチョウを並べてみました。
ミズイロオナガシジミ
ミヤマシジミ
ゴイシシジミ
ツバメシジミ
ベニシジミ
ミドリシジミ
ウラギンシジミ
コツバメ
ルリシジミのメス
ムラサキシジミ
ウラナミアカシジミ
アカシジミ
トラフシジミ
ウラナミシジミ


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【いざ出撃】
2016.9.13
 イチモンジセセリが、目の前に来て止まり、真っ正面から私を見詰めました。なんというユニークな、そして勇ましい姿でしょう。思わず見とれてカメラを向けました。フラッシュをたいたら飛び立ちました。


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【メスグロヒョウモンの産卵】
2016.9.30
 庭の松の木の幹に、メスグロヒョウモンが産卵しているのを見て、写真を撮りましたが、この蝶の食草はスミレ科の葉とされており、松の木の幹に産卵して孵化した幼虫は、地上に降り、松の木の周りに生えているスミレまで這っていかなくてはなりません。スミレの葉に産卵すれば良いと考えましたが、スミレの葉は冬枯れてしまうので、近くにスミレがあることを確認しての産卵だと感心させられました。
メスグロヒョウモン
松の幹に産卵する
産卵された卵をマクロレンズで撮る米粒との比較


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【アカイラガの幼虫】
2016.9.15
 カラタチの葉にいるクロアゲハの幼虫を探していたら、こんな虫がいました。黄緑のゼリーの塊のような、とても綺麗でソフトな体の背に、3対の肉質突起があり、その先端が毛の生えた真っ赤な棘になっていました。図鑑で調べたら「アカイラガ」の幼虫で、刺されると激しい痛みを覚えるとの事でした。


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【カマキリのロープ新体操】
2016.9.14
 今日は、カマキリが庭の藤蔓の先に出てきて、ロープ新体操を見せてくれました。
ロープの先端でスタンバイ まず両手を離して体を横にする
次は足でロープを握り逆さにぶら下がる 時計の針の逆回りで一回転する
雨が降ってきたようだが練習は続ける 本降りになり危険だから練習を中止して引き上げ


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【コカマキリ】
2016.9.17
 最近滅多に見られなくなった「コカマキリ」が庭のコスモスの花に止まっているのを見つけました。体の大きさは、普通のカマキリの2分の1ほど、鎌の内側に黒いタイル模様があるのが特徴です。写真を撮っていたら、コスモスの花が揺れるので舞いたって見えなくなってしまいました。


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【命をかけたカマキリの争い】
2016.9.26
 カマキリの共食いは一瞬の争いとなり、いずれかが相手の両の鎌を押さえ込まないと、相手の反撃に遭い、自らも傷つく事になります。今回見た共食いの争いは、将にその典型的場面でした。お互いに片方の鎌で相手を掴まえたが、両方の鎌を押さえなかったので、押さえられなかった鎌でお互いに相手の頭を掴み合う結果となってしまったのです。これでは両者とも相手に噛みつくことが出来ません。膠着状態になり1時間ほどそのままの状態でいましたが、一瞬の隙があったのか、緑の翅のカマキリが、茶色のカマキリの鎌から逃れて、両の鎌で相手を押さえ込みました。これで勝負あり、緑の翅のカマキリは、ゆっくりと茶色のカマキリを食べ始めました。こんな厳しい命がけの共食い場面を見たのは初めてでした。


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【トケイソウの花の観察】
2016.9.9
 今朝は、サンルーム内のトケイソウの花が4輪咲きました。午前9時30分、1輪が咲いたの を見て、すぐ隣の蕾みも開花しそうなのでカメラをセット、開花の様子を写真に撮りました。
9時35分57秒
10時20分25秒
10時21分37秒
10時26分31秒
10時27分44秒
10時33分10秒
4輪が開いたのは11時前
 花の外側の5枚の弁が開き、内側の5枚が開き、黄色いオシベと黒いメシベが現れ、全開となるまで57分43秒でした。4輪が全部咲いたのが11時少し前。
 それにしても家の中、花粉を媒介する昆虫がいないのに、これまで咲いた花に実がなっているので、自家受粉かと思われ、どのように自家受粉するのか確かめるため、開花後注意深く見ていました。すると、咲いた花4輪とも夕方になって黒いメシベがおじぎをするように曲がって黄色いオシベに接触し、花粉を着けているのが見られました。それだけではなく、一日花であるこの花は、夜になって開いていた花弁を閉じ、オシべとメシベを包み込んで接触させ、受粉を完全なものにしているのです。結実した花は下向きになり、やがてしぼんだ花弁の中から丸い実が現れ垂れ下がります。綺麗な花型のトケイソウの花と観賞していたこの花に、こんな巧妙なカラクリ、習性があって自家受粉し実をならしていることを知り、改めて自然界の不思議と仕組みに敬意を抱き感歎をいたしました。


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【クモかザトウムシか】
2016.9.27
 林の中で休んでいたら、横に置いた麦わら帽子の上に足の長い虫が這い出してきました。早速撮影、足は細く極端に長く、小さな体を浮かせるように立ち、歩きます。クモの一種かと図鑑で調べても見つからず、別の昆虫図鑑の中に「クモと同じ仲間のザトウムシ」というのがあり、姿形が似ています。どうやら後者が正解のようです。


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【カタツムリの食事】
2016.10.10
 連日の雨、庭のカタツムリ達は何を食べているのかと、4匹を捕らえてビニール盆に載せ、パンと海苔と果物(梨の皮)をおいてみました。3匹はパンに、1匹は海苔にとりつき食べ始めました。その様子を接写しました。
1匹、2匹、3匹とパンに集まり食べ始める
1匹は海苔を食べる 3匹はせっせとパンを15分ばかり夢中で食べていた
食後のフルーツにと2匹は梨の皮をなめる 1匹は食後の散歩と庭に這い出す カタツムリが食べたパンの断面


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