科学技術館メールマガジン バックナンバー


  
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     科学技術館 メールマガジン 第17号  2005/2/23 発行
  
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   こんにちは。科学技術館です。
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
  
  
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   ≪ 今号の目次 ≫
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   ◆ 【1】科学・技術よもやま話
   ◆ 【2】北の丸公園の自然
   ◆ 【3】科学技術館トピックス
   ◆ 【4】お知らせ
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  ◆◆ 【1】科学・技術よもやま話                 ◆◆
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  ■ 地底には地上以上に豊かな生物の世界がある? ■
   
    「海底2万マイル」で有名なジュール・ベルヌの小説に「地底探検」と
   いうのがあります。主人公の少年が探検家のおじさんと一緒に地底探検に
   出かける話ですが、地下深く潜っていくとそこには地上では滅んでしまっ
   た恐竜などの生物が生きていて、あり得ない話と思いながらも読者はわく
   わくさせられます。
    恐竜はいないにしても地下には生き物は全くすんでいないのでしょうか。
   浅いところにはご存じのようにモグラやミミズなどがいます。それでは何
   kmもの地中ではどうなのでしょうか。地中深く潜っていくと温度が上昇
   します。私たち人間は70や80℃を越えたらとても生きていられません
   が、細菌の中には100℃を越えても生育できるものがいます。彼らの生
   育できる最高温度から考えると、地下5kmまでは特殊な細菌類が生きて
   いると考えられています。ただし水がないと生存は厳しいので、海底下の
   岩盤の中が有望です。
    これらの細菌は海底下の暗黒で酸素もなく、有機物もきわめて不十分な
   中に生活をしている特殊な生物なのです。彼らは硫酸や硝酸のように私た
   ち高等生物にとって有害な物質や、二酸化炭素などを材料に生きていると
   考えられていて、地球の生命の誕生の頃から生きている系統もいるのでは
   ないかと期待されています。科学者の一部は彼らの生物量は地上に生活す
   る生物のそれを上回っているとも推測しています。
    新年初頭のこのエッセイでふれた地球深部掘削船「ちきゅう」の活躍に
   より、新たな「地底探検」の物語が書かれようとしているのです。
  
    地球深部探査船「ちきゅう」については
    http://www.jamstec.go.jp/jamstec-j/odinfo/ を見て下さい。
  
    (科学・技術教育研究会 バイオライター)
  
  
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  ◆◆ 【2】北の丸公園の自然                   ◆◆
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   ※ 科学技術館や武道館、国立近代美術館等がある北の丸公園では、様々
    な自然を観察することができます。
  
  ■ 春を告げる木々の花たち ■
  
    立春を迎えました。寒さの中にも、木々の芽が次第に膨らみ、枯れ草の
   芽の萌え出る気配が感じられるころとなってきました。
    寒中に咲くウメ・カンザクラなどの花に続いて、春を告げるにふさわし
   いサンシュユの鮮やかな黄色の花が、咲き始めております。
    これを追うように、燃えるような緋色のカンヒザクラもほころび始めま
   した。加えて、地味ながらもウグイスカグラ・アセビ・アオキなどの花も
   仲間に加わって、春の到来を感じさせてくれています。
    今年は、少し遅れていますが、皇居乾門脇の交番前にあるオオカンザク
   ラの花も2・3日後には、咲き始めることでしょう。
    いよいよ春の足音が、目に見えて感じられるようになってきたこのごろ
   です。
    どうぞお楽しみにお出かけください。
  
    春を告げる木々の花たちの写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/017.html を見て下さい。
  
    (サイエンス友の会講師 永井昭三)
  
  
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  ◆◆ 【3】科学技術館トピックス                 ◆◆
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  ■ 3月の星見隊 ■
  
    土星:耳を持つ惑星?
    ”天を見上げれば 目に映りし 土星とその耳...”
    教皇ウルバヌス八世が、かつてガリレオ・ガリレイに贈った詩です。
    あれっ、土星に耳?
  
    ガリレオ・ガリレイは、1610年に自分で作った望遠鏡を使って、月、
   木星や銀河といった星の世界を観察しました。その様子を『星界の報告』
   という本にまとめました。そこには、「土星はその脇に2つの星を従えて
   いるか、とってのような出っ張り(bulges)がついている。」と書いてい
   ます。ところが、1616年、再び土星を観測したところ、その出っ張り
   は消え、その後、また出っ張りは姿をあらわしました。
    この出っ張りの正体はなんだったのでしょう?
  
    実は、この時ガリレオ・ガリレイが見た出っ張りこそが、土星の輪だっ
   たのです。
    しかしガリレオ・ガリレイは、一生そのことに気がつきませんでした。
    それは、ガリレオ・ガリレイが作った望遠鏡では本体と輪をはっきり分
   けて見ることができなかったからです。
    後に、1655年にクリスティアン・ホイヘンスが、さらに高性能な望
   遠鏡を使って、輪であることを確認しました。
    
    現在、ガリレオは木星を、ホイヘンスは土星の衛星タイタンを調べてい
   ます。といっても両方とも惑星探査機ですが・・・。
    ふたご座の中で堂々と輝く土星、あなたには土星の耳が見えますか?
  
    (科学技術館運営部 木村かおる)
  
  ■ 今月の土曜実験教室 ■
  
    毎月テーマを変えて実施していますが、2月のテーマは「洗浄の科学、
   汚れはこうして落とす」です。
    みなさんは家でお皿洗いのお手伝いをしていますか?お皿を洗うときに
   使っている洗剤はどのようにして汚れ(油)を落としているのでしょうね?
    実はここにも化学がかくされています。仲の悪い水と油を仲良しにして
   あげる界面活性剤のはたらきによって汚れは落ちます。
    さあ実験で確かめてみましょう!
  
    タイトル: 洗浄の科学−「汚れはこうして落とす」
    開 催 日: 2月26日(土)
  
    詳しくは
    http://www.jsf.or.jp/event.html#sat-jikken を見て下さい。
  
  ■ 今週のユニバース ■
  
    科学ライブショー「ユニバース」は、毎週土曜日の午後に開催していま
   す。皆さんは、私たちが住んでいる星・地球のことをどのくらい知ってい
   ますか?どうして地球には水や空気があるのでしょう?こんなにたくさん
   の生き物が住んでいるのでしょう?今週は、成田先生が、科学者が行って
   いる宇宙人探しについてお話ししてくださいます。
  
    案内役:亀谷和久さん (東京大学)
    ゲスト:成田憲保さん(東京大学)
  
    今週のゲスト及び内容は
    http://universe.chimons.org/jsf/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【4】お知らせ                       ◆◆
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  ■ 「小児等の環境保健に関する国際シンポジウム」のご案内 ■
    <環境省からのお知らせ>
    小児等の環境保健に関する国際的な情報交換の場として、昨年度に引き
   続き第3回「小児等の環境保健に関する国際シンポジウム」―こどもの健
   康と環境中の化学物質―を開催することとなりました。
    シンポジウムでは、日頃身近に子供の保健指導に携わる方々を含め、一
   般の方々を対象として、国内外で行われている子どもの健康と化学物質に
   関する調査・研究の状況等をわかりやすくご紹介するとともに、今後、望
   まれる対策について参加者の皆様と共に議論できる場にしたいと考えてお
   ります。
    特に、海外からはスウェーデンで行われた約3万人規模の国民調査やド
   イツでの環境調査の担当者を招き、それぞれの国での子どもと化学物質に
   係わる対応についてお話をして頂く予定です。一人でも多くの方々のご参
   加をお待ちしております。
  
    日 程:平成17年2月24日(木)10:00〜17:00
                    (受付開始9:30)
    会 場:三田共用会議所 講堂
    参加費:無料(事前申し込みが必要)
  
    詳しくは http://www.nies.go.jp/index-j.html を見て下さい。
  
  ■ 科学技術館・部分リニューアルのお知らせ ■
  
   春休み前後へ向けて部分リニューアルいたします。
  
   ◎3階「みんなのくるま―自動車―」展示室
    ドライビングシミュレータ改装
    3月末オープン予定です。
       
   ◎3階「エレクトロホール〜オーロラサイエンス〜」展示室
    部分改装 
    オープンは3月15日(火)の予定です。
  
   ◎5階「虫の目・魚のからだ」(6軸モーションベース)
    ソフト変更〜おたまじゃくしと蛙をテーマにした内容になります。
    日程調整中
  
    春休みへ向けて、新しい参加展示物が登場いたします。
  
  ■ 「エネルギーかるた」をみんなで作ろう 読み札 大募集 ■
  
    エネルギーかるた実行委員会(財団法人日本科学技術振興財団・電気事
   業連合会)では、未来を担う子どもたちに“エネルギー”の大切さや、仕
   組みを理解してもらい、我が国の科学技術の進展に寄与するため、オリジ
   ナルの「エネルギーかるた」を公募作成します。
    小学生のみなさんが考えた読み札に漫画家の先生たちが絵をかいて下さ
   います。
    学校の先生やお友達、家族とみんなで考えてみましょう。
  
    審 査 員:やなせたかし(漫画家)、三木卓(作家)、
         金子美智雄(全国連合小学校長会理事) ほか
    応募締切:2005年2月28日(月) 
    入選発表:2005年3月20日頃予定
    応募方法:小学生なら誰でも、ひとり何回でも、いくつでも応募できま
         す。必ず、郵便番号、住所、名前、年齢、電話番号、性別、
         学校名、学年を書いてください。学校単位の応募も大歓迎で
         す。
    送 り 先:〒248−0006 神奈川県鎌倉市小町2−14−7
         「エネルギーかるた」読み札係  FAX0467−60−1205
  
    ※選考の結果採用となった方には賞状と「エネルギーかるた」、
    記念品をさしあげます。読み札には名前が載ります。
  
    詳しくは http://www.e-karuta.jp を見て下さい。
  
  ■ 近日中に開催される「青少年のための科学の祭典」のご案内 ■
  
    詳しくは http://www.kagakunosaiten.jp/ を見て下さい。
  
    大会名 : 茨城大会 東海・大洗会場
    期 間 : 平成17年2月26日(土)〜27日(日)
    会 場 : 東海村総合体育館 (那珂郡東海村)・大洗わくわく科学館、
          大洗体験活動交流センター (東茨城郡大洗町)
  
  ■ 科学技術映像祭/科学技術映像ライブラリー ■
  
    科学技術映像祭入選作品の多くは、科学技術映像ライブラリーに収蔵さ
   れ(16ミリフィルム333本・VHSビデオ約200本)、貸し出しを
   行っています。どうぞご利用下さい。
  
    詳しくは  http://ppd.jsf.or.jp/filmlib/ を見て下さい。
  
    今回は平成13年度科学技術映像祭入選作品の中から次の作品を紹介し
   ます。
  
    作品  「サイクロトロン物語 ─理研の核物理研究─」
    種別:VHS
    時間:47分
    対象:中・高・大・一般
    製作:山陽映画(株)
    企画:理化学研究所
    内容:理化学研究所が推進中のRI(ラジオアイソトープ=同位元素)
       ドームファクトリー計画について一般の理解に供するために制作。
       仁科芳雄博士が理研に最初のサイクロトロンを作ってから約65
       年、サイクロトロンの変遷をとおして核物理研究の歩みを辿ると
       同時に、建設中の7号器・超伝導リングサイクロトロンによる重
       イオン科学(=元素合成の実証研究)を展望する。
  
    科学技術映像祭は
    http://ppd.jsf.or.jp/filmfest/index.htm を見て下さい。
  
  ■ インターネット割引券 ■
  
    必要事項を記入のうえ持参していただくと、団体料金にて割引入館でき
   ます。
  
    詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/discount/index.html
    を見て下さい。
  
  
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  ◇◇ 【担当者より】                       ◇◇
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    去る2月21日、当科学技術館館長有馬朗人の「旭日大綬章・文化功労
   者を祝う会」が催されました。館長は奥様、お嬢様、お孫さんと共に出席
   されました。
    御手洗康前文部科学事務次官の開会のご挨拶、遠山敦子元文部科学大臣、
   金井務日立製作所取締役会長、佐々木毅東京大学総長のご祝辞が続き、黒
   川清日本学術会議会長の乾杯で祝賀会が始まりました。
    その後も、平山郁夫東京芸術大学学長、武安義光資源協会会長、野依良
   治理化学研究所理事長のご祝辞などを受け、有馬館長とご家族は会に集ま
   って下さった300名を超す皆様方と喜びを共にしておりました。とても
   和やかなお祝い会でした。
  
                    (広報・マーケティング室 大西)
  
    お読みいただいた感想や、科学技術館に対する思い出、展示等の質問な
   ど皆様からのメールをお待ちしております。
     E-mail :mlmaster@jsf.or.jp
     
    最後までお読みいただきありがとうございました。
    皆様のご来館をお待ちしております。
  
  
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