科学技術館メールマガジン バックナンバー


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     科学技術館 メールマガジン 第36号  2005/7/6 発行
  
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   こんにちは。科学技術館です。
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧下さい。
  
  
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   ≪ 今号の目次 ≫
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   ◆ 【1】科学・技術よもやま話
   ◆ 【2】北の丸公園の自然
   ◆ 【3】科学の本の紹介
   ◆ 【4】新着情報
   ◆ 【5】科学技術館トピックス
   ◆ 【6】お知らせ
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  ◆◆ 【1】科学・技術よもやま話                 ◆◆
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  ■ ヨウ素でんぷん反応 ■
  
    でんぷんを加水分解するとブドウ糖(グルコース)となることは実験教
   材としても取り上げられていますが、このときにでんぷんの検出法として
   使われているヨウ素でんぷん反応は、ヨウ素の発見当時の200年ほど前
   から知られています。
    このヨウ素でんぷん反応は、ブドウ糖がらせん状に結合している中に、
   ヨウ素分子が並んだ構造をとることにより、特定の波長の光を吸収する反
   応です。言い換えると、ヨウ素がでんぷんに吸着することにより発色して
   いるのです。
    従ってこの反応物を加熱すると、分子運動が激しくなり、でんぷんから
   ヨウ素分子が離れるので色は消えてしまいます。これを冷やせば発色する
   ので、この変化は可逆的です。
    また溶液をアルカリ性にすると、ヨウ素分子はヨウ化物イオンに変化し
   てしまうのでやはり色は消えます。この変化も可逆的です。
    ヨウ素でんぷん反応では、市販のでんぷん等を利用した場合には青紫色
   が多く見られますが、もち米などでは赤くなります。でんぷんにはブドウ
   糖が直鎖状に結合したアミロースや枝分かれしたアミロペクチンがあるの
   で、それらの比率により青くなったり赤くなったりします。
    なお、セルロースではブドウ糖はらせん状の構造を取らないので、ヨウ
   素でんぷん反応は生じません。
    ヨウ素の世界生産量は年間約1万8000tですが、そのうちの40%
   近くを日本が産出しており、わが国にとって貴重な天然資源となっていま
   す。
  
   ※世界のヨウ素生産量については
   http://plaza.umin.ac.jp/~harasho/ch/element.htm
   を見てください
  
    (科学・技術教育研究会 KEN)
  
  
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  ◆◆ 【2】北の丸公園の自然                   ◆◆
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   ※ 科学技術館や武道館、国立近代美術館等がある北の丸公園では、様々
    な自然を観察することができます。
  
  ■ ネジバナの花が咲いている北の丸公園 ■
  
    梅雨の季節とはいえ、空梅雨を思わせるような天気と蒸し暑さが続いて
   おります。
    しかし、北の丸の芝地には、暑さにもめげず、ネジバナの初々しい花穂
   がそこかしこに見られるようになりました。
    よく目をこらして見ると、クマツヅラの清楚な花が、ひっそりと草むら
   を飾っていたり、ワスレグサの鮮やかな赤橙色が遠目にもはっきりと見ら
   れるこの頃です。
    花や実が見られる草木の中からいくつかをご紹介しましょう。
  
   ★草:ジャノヒゲ・ハマスゲ・ヤブガラシ・アメリカヤマゴボウ・ツタバ
      ウンランなど
   ★木:ムクロジ・オオヤエクチナシ・コクチナシ・トウネズミモチ・ヤマ
      モモ・マサキなど
    ―皆様のご来園をお待ちしておりますー
  
    ネジバナの花が咲いている北の丸公園の写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/036.html を見て下さい。
  
    (サイエンス友の会講師 永井昭三)
  
  
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  ◆◆ 【3】科学の本の紹介                    ◆◆
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   ※ 本欄で紹介された本は、科学技術館2階サイエンスライブラリー「し
    らべ学習コーナー」で閲覧できます。
  
    今月のテーマは、「身近にであえる生き物」です。
    夏休みは色々な生き物に会うチャンスです。
    ぜひ身近な場所で、生き物をさがしてみてください。
    最初に紹介するのはカマキリの写真絵本です。
    やんちゃ坊主のような表情やしぐさを、小さなお子さんも一緒に楽しめ
   る本です。
  
  ■ 『カマキリ  やあ!出会えたね』 ■
    文・写真 今森光彦 アリス館 2003年
  
    グレーの落ち着いた色の表紙に、おどっているようなカマキリの写真!
   「カマキリって、手足が長いんだなあ…」カマには歯がついていて、閉じ
   るとえものを待ちうけるワニの口のよう。でも顔をよく見ると、いたずらっ
   子の友達のような目をしています。
    あらためてカマキリをよく見てみると、ポーズがとってもユーモラス。
   カマキリはバッタと比べて関節がやわらかいので、いろんな動きがしなや
   かにできるからだそうです。とくに首は、人間のように上を向いたり下を
   向いたり、ふりかえったりできます。"見返り美人"のようなポーズを見る
   と、カマキリに対するイメージが変わってきます…
     同じシリーズの「ダンゴムシ」「テントウムシ」「クモ」みんなむし
   の本としてはとってもおしゃれ。むしが苦手なヒトでも、きっと手にとっ
   てみたくなる本です。
  
    この本の表紙は
    http://spin.bas.t-kougei.ac.jp/hon/7musekitsui/deaetanekamakiri/deaetanekamakiri.asp
    を見てください。
  
    科学読物研究会については
    http://homepage3.nifty.com/fwga4903/kaken.htm を見てください。
  
    (科学読物研究会 古谷真理子)
  
  
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  ◆◆ 【4】新着情報                       ◆◆
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  ■ 青少年のための科学の祭典2005 全国大会 ■
  
    会期:平成17年7月28日(木)〜8月2日(火)
       9:30〜16:50
    内容:いろいろな科学に関する楽しい実験や工作を一同に集めて科学の
       不思議さ、面白さを体験して頂くイベントです。今年は前半
       (7/28〜7/30)、後半(7/31〜8/2)あわせて約
       150の実験や工作を全国各地から集まった演示講師の方々が行
       います。入場・参加無料です。また、「青少年のための科学の祭
       典」開催中は科学技術館の常設展示も無料でご覧いただけます。
  
    詳しくは http://www.kagakunosaiten.jp/ を見て下さい。
  
  ■ 科学と遊ぶ体験ひろば ―青少年のための科学の祭典― ■
  
    開催期間:平成17年7月29日(金)〜8月8日(月)
         9:00〜21:00
    開催会場:2005年日本国際博覧会 長久手会場
         遊びと参加ゾーン
         「モリゾー・キッコロメッセ」
    内  容:ライブステージ、実験体験ブース、ワークショップなど科学
         に関する楽しい実験や工作を一同に集めて科学の不思議さ、
         面白さを体験して頂くイベントです。
         ※モリゾー・キッコロメッセ会場は無料ですが、博覧会会場
          の入場は有料です。
         ※アジア子供アート・フェスティバル「アジアの子供達の絵
          日記展」(三菱広報委員会等主催)と同時開催。
  
    詳しくは
    http://ppd.jsf.or.jp/expo2005/
    http://www.expo2005.or.jp/jp/C0/C3/C3.8/C3.8.2/C3.8.2.9/index.html
    を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【5】科学技術館トピックス                 ◆◆
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  ■ 今週のユニバース ■
  
    科学ライブショー「ユニバース」は、毎週土曜日の午後に開催していま
   す。天文学をはじめとして、最新の科学の話題をコンピュータシミュレー
   ションを用いて紹介しています。
    その他、ゲストコーナーでは、音に関する実験を行います。音を見るこ
   とができるってしっていましたか?
    また、今週はヤーキス天文台との「ライブ天体観測」があります。
    なお、天候により当日に撮影した画像が見られない場合もあります。
  
    案内役:縣秀彦さん(国立天文台)
    ゲスト:宮川淳后さん(ウエットマスター株式会社)
  
    今週のゲスト及び内容は
    http://universe.chimons.org/jsf/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【6】お知らせ                       ◆◆
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  ■ 科学技術映像祭/科学技術映像ライブラリー ■
  
    科学技術映像祭入選作品の多くは、科学技術映像ライブラリーに収蔵さ
   れ(16ミリフィルム333本・VHSビデオ約200本)、貸し出しを
   行っています。どうぞご利用下さい。
  
    詳しくは http://ppd.jsf.or.jp/filmlib/ を見て下さい。
  
    今回は平成11年度科学技術映像祭入選作品の中から次の作品を紹介し
   ます。
  
    作品 「チョウの翅の誕生物語」
    種別:VHS
    時間:12分
    対象:中・高・大・一般
    製作:ソニーPCL(株)
    企画:JT生命誌研究館
    内容:複雑な形をした生物の体はどのようにしててきてくるのだろうか。
       作品は美しいチョウの翅を例にして、DNAレベルで行われる発
       生学研究の最新成果を紹介することを目指している。チョウの翅
       は卵の時からできはじめ、基本構造は幼虫の体の中で完成する。
       幼虫の体の中で、たった1枚の表皮から、密かに翅が作られてい
       く過程を切片のデータを元に再構築し、CGで映像化した。翅の
       基本構造を作るときに働く遺伝子は、チョウとショウジョウバエ
       で同じであり、これらが巧妙に働いて翅を作ることが明らかになっ
       てきている。このメカニズム、蛹の中で細胞死によって翅の形が
       作られる過程、鱗粉が形成される過程を紹介している。
  
    科学技術映像祭は
    http://ppd.jsf.or.jp/filmfest/index.htm を見て下さい。
  
  ■ 「科学技術館との思い出」エッセイ募集 ■
  
    過去から現在までを通じて、印象深く、思い出のある展示やワークショッ
   プについてエッセイを募集いたします。
    たくさんの思い出をお待ちしています。
  
    応募者全員に記念品を進呈
     ☆応募資格:小学生以上の方であれば年齢は問いません。
     ☆締切日:平成17年(2005年)10月31日(月)
  
    詳しくは http://www.jsf.or.jp/smt-essey.html を見て下さい。
  
  ■ インターネット割引券 ■
  
    必要事項を記入のうえ持参していただくと、団体料金にて割引入館でき
   ます。
  
    詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/discount/index.html
    を見て下さい。
  
  
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  ◇◇ 【担当者より】                       ◇◇
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    先週号の「北の丸公園の自然」で、松田先生が「湿度の高い季節には、
   カタツムリ、キセルガイなどや、ヘビ、カエルなどの姿を見ることもあり
   ます。」と書かれています。
    今年の2月、科学技術館友の会が鳥の巣箱を35個ほど作り、北の丸公
   園に取り付けました。5月下旬頃、その巣箱に、シジュウカラ、スズメが
   営巣しているのを見つけました。
    そして6月21日に公園を散策していたら、スズメが営巣していた巣箱
   にヘビが侵入していてびっくりしました。食べられなかっただろうか?ス
   ズメの子は無事巣立ったかな?しかし、食物連鎖などを考えると必ずしも
   ヘビを悪くはいえないなと、複雑な気持ちになりました。
  
    巣箱に侵入したヘビの写真は
    URL:http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/oonishi/003620050706.html
    を見て下さい。
  
                  (広報・マーケティング室 大西 茂)
  
    お読みいただいた感想や、科学技術館に対する思い出、展示等の質問な
   ど皆様からのメールをお待ちしております。
     E-mail :mlmaster@jsf.or.jp
     
    最後までお読みいただきありがとうございました。
    皆様のご来館をお待ちしております。
  
  
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