科学技術館メールマガジン バックナンバー


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     科学技術館 メールマガジン 第50号  2005/10/12 発行
  
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   こんにちは。科学技術館です。
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧下さい。
  
   本号の配信数 3,100人。
  
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   ≪ 今号の目次 ≫
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   ◆ 【1】科学・技術よもやま話
   ◆ 【2】北の丸公園の自然
   ◆ 【3】科学の本の紹介
   ◆ 【4】新着情報
   ◆ 【5】科学技術館トピックス
   ◆ 【6】お知らせ
   ◆ 【7】他館の紹介
   ◆ 【8】読者からのお便り
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  ◆◆ 【1】科学・技術よもやま話                 ◆◆
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  ■ 電子防錆技術 ■
  
    錆びを防ぐのに電気が有効だって知ってますか?
    私たちが普段使用している電池、この仕組みを見ると、負極を酸化しイ
   オン化することで金属から電子を取り出していることがわかります。電池
   の力の源となっているのは、イオンになりやすい負極の金属なのです。こ
   のため電池を使用すると負極がどんどん消耗していきます。
    ところで、水道管や鉄橋、自動車など、私たちが使用している鉄製品の
   多くは、大気中に放置し風雨にさらしておくと容易に錆びてしまいます。
   このとき詳しく表面をみてみると、錆びが進行している部分とそうでない
   部分とが混在し、ひとつの鉄部品のなかに局所的に電池が形成されている
   ことがわかります。つまり鉄製品などに生じる錆びは、その部位が電池の
   負極として機能し電子を放出してしまうことで生じているのです。
    そこで、電池形成の逆の原理を利用して錆びの進行を防ごうというのが、
   貯水槽などで使用されている電子防錆技術です。
    電子防錆技術では、対象となる金属から電子が抜け落ちないように、あ
   る程度の電圧をかけて金属に電子を補充します。直流電圧を定期的にかけ
   ることで、金属に「充電」するのです。この方法を使用することで、住宅
   の鉄筋や水道管など、塗装の塗りなおしが困難な部分でも錆びの進行を遅
   らせることができるといわれています。
    船外モーターや船の竜骨など、水に触れざるをえない鉄製品では、別体
   式の亜鉛のパーツが使われています。これは亜鉛を負極とすることで鉄を
   正極として錆びの進行を抑えるものであり、犠牲防錆といわれています。
  
                   (科学・技術教育研究会 モロゾフ)
  
  
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  ◆◆ 【2】北の丸公園の自然                   ◆◆
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   ※ 科学技術館や武道館、国立近代美術館等がある北の丸公園では、様々
    な自然を観察することができます。
  
  ■ コムラサキシキブの実が美しい北の丸公園 ■
  
    実りの秋を迎えています。今、公園の中で静かに美しく輝いているのは、
   コムラサキシキブの紫の実です。
    盛りは過ぎましたが、ヤマボウシや、エゴノキ・ハクウンボク・ハゼノ
   キなどの突き出した実や、垂れ下った実も風情があります。
    コブシやホオノキの大きな実も割れて赤い種をのぞかせ始めました。そ
   の他に、赤いものでは、ハナミズキ・ウメモドキ・カラタネオガタマ・ク
   コなどが、オレンジ系のものでは、カラタチ・ナナカマドの実が目に付き
   ます。
    緑のコノテガシワや・カヤ・イヌマキなども見られます。
    本号と次々号にかけて、公園に見られる木の実のいろいろをご紹介して
   まいります。
  
    コムラサキシキブの実が美しい北の丸公園の写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/050.html を見て下さい。
  
                   (サイエンス友の会講師 永井昭三)
  
  
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  ◆◆ 【3】科学の本の紹介                    ◆◆
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   ※ 本欄で紹介された本は、科学技術館2階サイエンスライブラリー「し
    らべ学習コーナー」で閲覧できます。
  
    スマトラ島とボルネオ島にしかいない動物を知っていますか。最大の類
   人猿、オランウータンです。ところが、近年、人間が起こした火事がオラ
   ンウータンの住み家を奪っています。プランテーションの畑作りや地下資
   源を採る為に、火を放って木を倒し、さらにこの火が熱帯雨林に燃え広が
   り火事になっているからです。今回は、火事の後の森に生きるオランウー
   タンの生活を研究者がとらえた写真絵本を紹介します。
  
  ■ 『オランウータンの森』 ■
    鈴木南水子 文 鈴木 晃 写真/監修 国土社 1600円
  
    オランウータンは、川を遡った奥深く、大きな木が茂った熱帯雨林で暮
   らしています。食べ物を求めて木から木へ長い手でぶら下がって移り、高
   い木の上で葉っぱやツルを食べて一日を過ごします。毎日新しい寝床を大
   きな木の上に作って寝ます。赤ちゃんはしっかりお母さんに掴まって、移
   動の時も食事の時もいつも一緒です。
    そんな森で起きた火事。オランウータンが暮らしていた大きな木がたく
   さん燃えてしまいました。熱帯雨林は雨が多くて燃えにくいはずなのに、
   人間が周りの木を切ってしまったので、森が乾き、燃えやすくなっていた
   のです。
    火事のあとの森でも、オランウータンの家族はたくましく生きています。
   火事から3年たって、新しい森には、若くて細い木を大きくしならせなが
   ら、久しぶりに実った赤いみを食べるオランウータンの家族がいました。
   燃え残った種から芽が出て、緑が育っていますが、以前のように大きな木
   がいっぱいの森に戻るには何百年もかかります。
    ちょっと言葉足らずで、写真ももっと見たくなる本ですが、オランウ―
   タンと熱帯雨林のことが気になってくる絵本です。
    著者には、もう少し詳しい本もあります。あわせてどうぞ。
   『オランウータンの不思議社会』<岩波ジュニア新書>
  
    この本の表紙は
    http://spin.bas.t-kougei.ac.jp/hon/10kankyou/orangutan/orangutan.asp
    を見てください。
  
    科学読物研究会については
    http://homepage3.nifty.com/fwga4903/kaken.htm
    を見てください。
  
                     (科学読物研究会 榎本千鶴子)
  
  
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  ◆◆ 【4】新着情報                       ◆◆
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  ■ QRIO(キュリオ)テクノロジーツアー開催 ■
  
    −QRIOが科学技術館にやってきます!− 
  
    科学技術の楽しさを感じてもらうことを目指して、QRIOの技術者が
   直接テクノロジーの解説を行います。
    ウエルカムQRIOでは、QRIOがみなさまをお出迎え。QRIOと
   一緒に写真撮影もできます。
  
    開催日:平成17年10月22日(土)、23日(日)
    場 所:科学技術館
    主 催:財団法人日本科学技術振興財団・科学技術館
    協 力:ソニー株式会社
    参加費:無料(ただし、科学技術館への入館料は別途必要です。)
    対 象:制限はありません。
  
    詳しくは http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/050/qrio.html
         http://www.jsf.or.jp/event.html#qrio を見て下さい。
  
  ■ 「ウインター・サイエンスキャンプ」参加者募集のご案内 ■
  
    先進的科学技術体験合宿!研究者と会える2泊3日
  
    「ウインター・サイエンスキャンプ」は、先進的な研究テーマに取り組
   む、大学・公的研究機関・民間企業を会場とした科学技術体験合宿プログ
   ラムです。全国の高等学校等の1〜3年生を対象に、3〜4日間かけて日
   頃触れる機会のない研究現場での講義・実験・実習を行います。
  
    開催日:平成17年12月23日〜平成18年1月9日の期間中の2泊
        3日又は3泊4日間
    会 場:大学(13会場)、公的機関(1会場)、民間企業(1会場)
    対 象:高等学校、高等専門学校(1〜3年)等に在籍する生徒
    応募締切:平成17年11月16日(水)必着
  
    詳しくは http://ppd.jsf.or.jp/camp/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【5】科学技術館トピックス                 ◆◆
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  ■ 「夢・化学−21」土曜実験教室の開催 ■
  
    「夢・化学−21」組織委員会との共催で、明日を担う子供たちに、実
   際に「目で見て」「手でさわって」、化学の面白みを感じてもらう体験型
   イベントです。
    学校や授業では体験できないような、いろいろな化学実験を行なってい
   ます。
  
    主 催 : 「夢・化学−21」組織委員会
         [(社)日本化学会、(社)化学工学会、(社)新化学発展
          協会、(社)日本化学工業協会]、科学技術館
    開催日 : 平成17年9月〜平成18年3月までの毎週土曜日
    場 所 : 科学技術館
    参加費 : 無料(ただし、科学技術館への入館料は別途必要です。)
    対 象 : 小学生以上
    参加方法: 各回実施時間の10分前に整理券を配布します。
  
    10月は(社)日本化学工業協会、住友スリーエム 株式会社、東亞合
   成株式会社の提供で
    (1)11:00〜11:40 フィルムケースで電池を作ろう
    (2)13:00〜13:40 接着の科学
    (3)14:30〜15:10 瞬間接着剤
    の実験を行なっています。ぜひご家族でご参加ください。
  
    今後の予定など詳しくは
    http://www.jsf.or.jp/event.html#sat-jikken を見て下さい。
  
  ■ 今週のユニバース ■
    科学ライブショー「ユニバース」では、コンピュータシミュレーショ
   による太陽系や宇宙の話題をお届けしています。
   ユニバースでは現在活躍中の研究者の皆さんが、案内役として科学の
   楽しさを伝えてくれます。
   ちょっと難しい話もあるかもしれませんが、たのしい科学にふれてみま
   せんか?
  
    案内役:永井智哉さん(科学技術振興機構)
    ゲスト:井上徳之さん(日本科学未来館)
  
    今週のゲスト及び内容は
    http://universe.chimons.org/jsf/ を見て下さい。
  
    なお、10月22日は『QRIO(キュリオ)テクノロジーツアー』開
   催のため、科学ライブショー『ユニバース』はお休みさせていただきます。
  
  
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  ◆◆ 【6】お知らせ                       ◆◆
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  ■ 近日中に開催される「青少年のための科学の祭典」のご案内 ■
  
    詳しくは http://www.kagakunosaiten.jp/ を見て下さい。
  
    大会名:神奈川大会
    期 間:平成17年10月15日(土)〜16日(日)
    会 場:神奈川県立青少年センター(横浜市西区)
  
    大会名:和歌山大会
    期 間:平成17年10月15日(土)〜16日(日)
    会 場:和歌山地域地場産業振興センター(和歌山市)
  
    大会名:長崎大会
    期 間:平成17年10月22日(土)〜23日(日)
    会 場:長崎市科学館(長崎市)
  
    大会名:旭川大会
    期 間:平成17年10月29日(土)
    会 場:旭川市科学館(旭川市)
  
    大会名:岐阜大会 岐阜市科学館会場
    期 間:平成17年10月29日(土)〜30日(日)
    会 場:岐阜市科学館(岐阜市)
  
  ■ 「科学技術館との思い出」エッセイ募集 ■
  
    過去から現在までを通じて、印象深く、思い出のある展示やワークショッ
   プについてエッセイを募集しています。
    たくさんの思い出をお待ちしています。
  
    応募者全員に記念品を進呈
     ☆応募資格:小学生以上の方であれば年齢は問いません。
     ☆締 切 日:平成17年10月31日(月)
  
    詳しくは http://www.jsf.or.jp/smt-essey.html を見て下さい。
  
  ■ インターネット割引券 ■
  
    必要事項を記入のうえ持参していただくと、団体料金にて割引入館でき
   ます。
  
    詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/discount/index.html
    を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【7】他館の紹介                      ◆◆
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    所沢航空発祥記念館(埼玉県所沢市)・展示館では、秋の特別展「60・
   70年代の空の旅―国際線航路へタイムスリップ!―」を10月8日〜
   12月4日を会期として開催しています。当時の空の旅の様子を、実物、
   模型、写真、映像などにより紹介しています。
  
    所沢航空発祥記念館・大型映像館では、10月1日から11月13日ま
   で「秋の大型映像フェスティバル」を開催しています。通常上映作品「大
   自然の驚異」のほかに、10月15日までは「グランドキャニオン」を、
   10月16日〜10月30日には「伝説のヴァイキング」、11月1日〜
   11月13日には「マヤ文明の神秘」を上映します。
  
    詳しくは、http://tam-web.jsf.or.jp/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【8】読者からのお便り                   ◆◆
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   <富山県の内山さんから>(受信:平成17年9月28日)
  
    痛くない注射針できたらいいなと、心から思います。
    私は、注射が大きらいです。受験生なので10月に入ったらインフルエ
   ンザの予防接種の予約をするように母に言われているのですが、早く大量
   生産できるように祈っています。
  
    母と弟がよく貴館のメールを読んでいて、私もたまに興味のあることの
   みですが読んでいます。北の丸公園のお話は特に好きです。
  
    本当に早く痛くない針ができるように祈っています。(しつこいですね)
    ではまた、メールします。
  
  
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  ◇◇ 【担当者より】                       ◇◇
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    今の季節には、北の丸公園の草木はたくさんの実を付けています。赤、
   青、紫、緑、白、黒などの色をした様々な実があります。
    コブシの木にたくさんのカラスが留まって赤ちゃんの握りこぶしのよう
   な実をついばんでいたのを見て、カラスが木の実を食べるんだとビックリ
   しました。木の下は食い散らかされた残骸で汚くなっていました。
    本誌を執筆されている松田邦雄先生に尋ねたところ、「それが普通なん
   だよ。人間が出すゴミを食べるカラスを見ているから不思議と思うけれど、
   本来、木の実や小動物を食べているのだよ。」と教えていただきました。
    その後、公園内をよく見ているとハナミズキの木にカラスが、エゴの木
   にハトが群がって実をついばんでいました。木の実が大きな鳥のごちそう
   かと改めて感じました。エンジュの木の実を食べにヒヨドリが大挙して押
   し寄せてくるのもまもなくでしょう。
    北の丸公園には自然がたくさんあります。科学技術館で遊んだ後、公園
   を散索されては如何ですか。お待ちしております。
  
                        (企画広報室 大西 茂)
  
    お読みいただいた感想や、科学技術館に対する思い出、展示等の質問な
   ど皆様からのメールをお待ちしております。
     E-mail :mlmaster@jsf.or.jp
     
    最後までお読みいただきありがとうございました。
    皆様のご来館をお待ちしております。
  
  
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       〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号
  
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    については、無断使用・転載を禁止します。
  



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