科学技術館メールマガジン バックナンバー


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     科学技術館 メールマガジン 第51号  2005/10/19 発行
  
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   こんにちは。科学技術館です。
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧下さい。
  
   本号の配信数 3,100人。
  
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   ≪ 今号の目次 ≫
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   ◆ 【1】科学・技術よもやま話
   ◆ 【2】北の丸公園の自然
   ◆ 【3】科学の本の紹介
   ◆ 【4】科学技術館トピックス
   ◆ 【5】お知らせ
   ◆ 【6】他館の紹介
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  ◆◆ 【1】科学・技術よもやま話                 ◆◆
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  ■ 帰化植物について ■
  
    今日は、農作物の天敵とでもいう、帰化植物について、語りたいと思い
   ます。
    真夏の太陽がじりじりと照りつける昼下がり、近くの農家の人が、畑の
   中でじっとしゃがんで、雑草をとっている。地面に腰をおろして、じっと
   一箇所を見つめて両手をうごかしている。つい「暑いですね、何をしてい
   るのですか」と尋ねた。その人は「つい先日この土の中にホウレンソウの
   種を蒔いた」しかし、その蒔いたホウレンソウの上に「発芽を邪魔する雑
   草がこんなにはびこってしまって」「それをひとつずつ取っているのです」
   という。この雑草が生えると日照を遮られてホウレンソウは発芽しない。
   農家の人はそうした雑草との根気比べなのである。
    その雑草の名前は「ゴウシュウアリタソウ」でした。これはオーストラ
   リア原産の一年生草本。アカザ科の植物です。熱帯から亜熱帯、温帯の一
   部にまで広がる農家の大敵です。種子繁殖する。全体に特有な臭いがある。
   家畜には有毒というから更に始末がわるい。種子の直径は0.5mm、だ
   からゴマ粒より小さい。
    そんなものが輸入物品と一緒に入ることはごく普通なのだ。したがって
   各地にある農業試験場では、これらの外来雑草をどのように退治するかが
   大きな問題だそうです。外来雑種の進入経路はさまざまなのだが、中には
   牛の第一胃の中に3日間もいて、逆に発芽率を高める種子もあるという。
    山野を歩いていて気がつく帰化植物にはセイバンモロコシ、カキネガラ
   シ、バラモンジンなどがあります。明治初期に千葉県三里塚の牧場に侵入
   したワルナスビはいまは全国に普通に見られる。茎、葉の脈上、花序など
   に鋭い刺がある。これも問題雑草なのです。こうした帰化植物の進入経路、
   刺の有無、農業との関係、有害か無害か、在来種との比較などを研究する
   のも大事なことです。
  
    ゴウシュウアリタソウの写真は、
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/051/yomoyama.htm を見て下さい。
  
          (科学技術館「でんき・ファクトリ」担当 井澤 祐一)
  
  
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  ◆◆ 【2】北の丸公園の自然                   ◆◆
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   ※ 科学技術館や武道館、国立近代美術館等がある北の丸公園では、様々
    な自然を観察することができます。
  
  ■ サザンカなどの花に集まる虫たち ■
  
    10月に入ると早くもサザンカの花が咲き始めます。
    ムクゲやアベリアなどの花もまだ咲きつづけています。
    これらの花には次から次へといろいろな虫たちが飛来します。
    そしてそれらの虫を葉かげにかくれて、捕食しようとねらっているカマ
   キリもいます。まさに絶好の観察舞台です。
    ぜひ花の木の前に立ち止まってじっと観察をしてみましょう。きっとい
   ろいろな発見があるでしょう。
  
    サザンカなどの花に集まる虫たちの写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/051.html を見て下さい。
  
                   (サイエンス友の会顧問 松田邦雄)
  
  
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  ◆◆ 【3】科学の本の紹介                    ◆◆
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   ※ 本欄で紹介された本は、科学技術館2階サイエンスライブラリー「し
    らべ学習コーナー」で閲覧できます。
  
    今月のテーマは、地球は人間だけのものではなくて、生きとし生けるも
   の全ての物、<共生>という視点から見てみようと考えました。子ども達
   は、地面にしゃがみこんで、身近な生きものと仲間のように暮らしていま
   す。まさに共生です。今週は、小さな子どもたちに人気のある身近なダン
   ゴムシの絵本を紹介します。
  
  ■ 『ぼく、だんごむし』―かがくのとも傑作集 ■
    得田久之 ぶん たかはしきよし え 福音館書店 2005.4
  
    ゴミの陰からあらわれて、クルッと丸くなるダンゴムシ。さて、ダンゴ
   ムシは昆虫ではありませんが、何の仲間なのか知っていますか? 私は、
   ダンゴムシは虫だと思い込んでいました。ましてや、ダンゴムシがどんな
   ものを食べて、どんな暮し振りで、どんな一生を過ごしているかなんて、
   この本に出会うまで考えたこともありませんでした。
    ダンゴムシの食べ物、人間のそばで暮らす理由、糞の形や、赤ちゃんの
   育て方、脱皮の仕方、冬の間の過ごし方、そして飼い方などあっと驚くこ
   とがいっぱい!
    しっかりした内容で、生きものを題材とした絵本ですが、知識絵本とい
   う雰囲気ではなく、絵本としての豊かな世界が広がっています。やさしい
   リズミカルな文章と、カラフルでデフォルメされた貼り絵が、和やかで暖
   かな世界を作りあげています。
    どうぞ、絵本の世界、ダンゴムシの世界へ入って、楽しんでください。
  
    本の表紙は、
    http://spin.bas.t-kougei.ac.jp/hon/7musekitsui/bokudangomushi/bokudangomushi.asp
    を見てください。
  
    科学読物研究会については
    http://homepage3.nifty.com/fwga4903/kaken.htm
    を見て下さい。
  
                     (科学読物研究会 榎本千鶴子)
  
  
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  ◆◆ 【4】科学技術館トピックス                 ◆◆
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  ■ 「夢・化学−21」土曜実験教室の開催 ■
  
    「夢・化学−21」組織委員会との共催で、明日を担う子供たちに、実
   際に「目で見て」「手でさわって」、化学の面白みを感じてもらう体験型
   イベントです。
    学校や授業では体験できないような、いろいろな化学実験を行なってい
   ます。
  
    主 催 : 「夢・化学−21」組織委員会
         [(社)日本化学会、(社)化学工学会、(社)新化学発展
          協会、(社)日本化学工業協会]、科学技術館
    開催日 : 平成17年9月〜平成18年3月までの毎週土曜日
    場 所 : 科学技術館
    参加費 : 無料(ただし、科学技術館への入館料は別途必要です。)
    対 象 : 小学生以上
    参加方法: 各回実施時間の10分前に整理券を配布します。
  
    10月は(社)日本化学工業協会、住友スリーエム株式会社、東亞合成
   株式会社の提供で
    (1)11:00〜11:40 フィルムケースで電池を作ろう
    (2)13:00〜13:40 接着の科学
    (3)14:30〜15:10 瞬間接着剤
   の実験を行なっています。ぜひご家族でご参加ください。
  
    今後の予定など詳しくは
    http://www.jsf.or.jp/event.html#sat-jikken を見て下さい。
  
  ■ 今週のユニバース ■
  
    今週は『QRIO(キュリオ)テクノロジーツアー』開催のため、科学
   ライブショー「ユニバース」はお休みさせていただきます。
    ご迷惑をおかけしますが、ご了承ください。
    次回10月29日の「ユニバース」でお待ちしています。!
  
    ゲストの予定及び内容は
    http://universe.chimons.org/jsf/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【5】お知らせ                       ◆◆
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  ■ 「エネルギーかるた大会」 開催のお知らせ ■
  
    エネルギーかるた実行委員会(財団法人日本科学技術振興財団・電気事
   業連合会)では、読み札を公募して作ったオリジナルの“エネルギーかる
   た”を使って、「青少年のための科学の祭典」の中の一つのイベントとし
   て「エネルギーかるた大会」を実施します。
    伝統の遊び「かるた」を通じて、楽しみながらエネルギーに親しむこと
   で、科学やエネルギーについての理解が自然と深まります。
    「エネルギーかるた」(実行委員会制作オリジナル・非売品)を使用。
  
   ●実施予定
    ○九州 10月22日(土) 長崎市科学館(長崎県長崎市)
    ○北陸 11月 5日(土) 福井県児童科学館(福井県坂井郡春江町)
      ※科学の祭典の前日実施
    ○関西 11月 6日(日) 大津市生涯学習センター(滋賀県大津市)
    ○四国 11月12日(土) 八幡浜市民スポーツセンター
                  (愛媛県八幡浜市)
    ○中国 11月19日(土) ライフパーク倉敷(岡山県倉敷市)
  
   ●参加者:事前募集+当日会場来場者 計32チーム
         (3名1組、家族・友人で小学生を含む)
  
    ※大会に出場された方にはもれなく記念品をさしあげます。
    ※応募方法等詳しくは http://www.e-karuta.jp を見て下さい。
  
  ■ QRIO(キュリオ)テクノロジーツアー開催 ■
  
    −QRIOが科学技術館にやってきます!− 
  
    科学技術の楽しさを感じてもらうことを目指して、QRIOの技術者が
   直接テクノロジーの解説を行います。
    ウエルカムQRIOでは、QRIOがみなさまをお出迎え。QRIOと
   一緒に写真撮影もできます。
  
    開催日:平成17年10月22日(土)、23日(日)
    場 所:科学技術館
    主 催:財団法人日本科学技術振興財団・科学技術館
    協 力:ソニー株式会社
    参加費:無料(ただし、科学技術館への入館料は別途必要です。)
    対 象:制限はありません。
  
    詳しくは http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/050/qrio.html
         http://www.jsf.or.jp/event.html#qrio を見て下さい。
  
  ■ 「ウインター・サイエンスキャンプ」参加者募集のご案内 ■
  
    先進的科学技術体験合宿!研究者と会える2泊3日
  
    「ウインター・サイエンスキャンプ」は、先進的な研究テーマに取り組
   む、大学・公的研究機関・民間企業を会場とした科学技術体験合宿プログ
   ラムです。全国の高等学校等の1〜3年生を対象に、3〜4日間かけて日
   頃触れる機会のない研究現場での講義・実験・実習を行います。
  
    開催日:平成17年12月23日〜平成18年1月9日の期間中の2泊
        3日又は3泊4日間
    会 場:大学(13会場)、公的機関(1会場)、民間企業(1会場)
    対 象:高等学校、高等専門学校(1〜3年)等に在籍する生徒
    応募締切:平成17年11月16日(水)必着
  
    詳しくは http://ppd.jsf.or.jp/camp/ を見て下さい。
  
  ■ 近日中に開催される「青少年のための科学の祭典」のご案内 ■
  
    詳しくは http://www.kagakunosaiten.jp/ を見て下さい。
  
    大会名:長崎大会
    期 間:平成17年10月22日(土)〜23日(日)
    会 場:長崎市科学館(長崎市)
  
    大会名:旭川大会
    期 間:平成17年10月29日(土)
    会 場:旭川市科学館(旭川市)
  
    大会名:岐阜大会 岐阜市科学館会場
    期 間:平成17年10月29日(土)〜30日(日)
             11月3日(木)
             11月5日(土)〜6日(日)
    会 場:岐阜市科学館(岐阜市)
  
    大会名:大津大会
    期 間:平成17年11月5日(土)〜6日(日)
    会 場:大津市生涯学習センター・科学館(大津市)
  
    大会名:京都大会
    期 間:平成17年11月5日(土)〜6日(日)
    会 場:京都市青少年科学センター(京都市伏見区)
  
    大会名:岩国大会
    期 間:平成17年11月5日(土)〜6日(日)
    会 場:岩国市立麻里布小学校講堂(岩国市)
  
    大会名:松山大会
    期 間:平成17年11月5日(土)〜6日(日)
    会 場:松山市コミュニティセンターこども館・会議室(松山市)
  
    大会名:北見大会
    期 間:平成17年11月6日(日)
    会 場:北網圏北見文化センター(北見市)
  
  ■ 「科学技術館との思い出」エッセイ募集 ■
  
    過去から現在までを通じて、印象深く、思い出のある展示やワークショッ
   プについてエッセイを募集しています。
    たくさんの思い出をお待ちしています。
  
    応募者全員に記念品を進呈
     ☆応募資格:小学生以上の方であれば年齢は問いません。
     ☆締 切 日:平成17年10月31日(月)
  
    詳しくは http://www.jsf.or.jp/smt-essey.html を見て下さい。
  
  ■ インターネット割引券 ■
  
    必要事項を記入のうえ持参していただくと、団体料金にて割引入館でき
   ます。
  
    詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/discount/index.html
    を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【6】他館の紹介                      ◆◆
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    所沢航空発祥記念館(埼玉県所沢市)・展示館では、秋の特別展「60・
   70年代の空の旅―国際線航路へタイムスリップ!―」を10月8日〜
   12月4日を会期として開催しています。当時の空の旅の様子を、実物、
   模型、写真、映像などにより紹介しています。
  
    所沢航空発祥記念館・大型映像館では、10月1日から11月13日ま
   で「秋の大型映像フェスティバル」を開催しています。通常上映作品「大
   自然の驚異」のほかに、10月16日〜10月30日には「伝説のヴァイ
   キング」を、11月1日〜11月13日には「マヤ文明の神秘」を上映し
   ます。
  
    詳しくは、http://tam-web.jsf.or.jp/ を見て下さい。
  
  
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  ◇◇ 【担当者より】                       ◇◇
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    第49号の本欄で「ナガサキアゲハ」について書きましたが、10月18
   日、松田先生から、その後の「ナガサキアゲハ」と、「ツマグロヒョウモ
   ン」について次の情報を寄せられましたので紹介します。
  
    <情報1> 北の丸公園のナガサキアゲハ
     10月7日、孵化が始まり、はじめは卵の殻を食べ、そしていよいよ
     ミカンの葉を食べて成長し、、脱皮をしてまた大きくなっています。
     これからの成長、変化が楽しみです。
  
     ナガサキアゲハの幼虫は
     http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/051/wadai.htm#nagasaki
     を見て下さい。
  
    <情報2> 北の丸公園についにツマグロヒョウモン出現
     南国の蝶、ムラサキツバメ(2000年)、ナガサキアゲハ(2003
     年)に次いで、ついに2005年にツマグロヒョウモンも北の丸公園
     に現れました。
     本年は、東京の各地や周辺の各地でも、ツマグロヒョウモンは大発生
     しています。
  
     ツマグロヒョウモンは
     http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/051/wadai.htm#tumaguro
     を見て下さい。
  
                         (企画広報室 大西茂)
  
    お読みいただいた感想や、科学技術館に対する思い出、展示等の質問な
   ど皆様からのメールをお待ちしております。
     E-mail :mlmaster@jsf.or.jp
     
    最後までお読みいただきありがとうございました。
    皆様のご来館をお待ちしております。
  
  
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   発行者:科学技術館メールマガジン係
       〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号
  
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    には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の記事」と注釈
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    については、無断使用・転載を禁止します。
  



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