科学技術館メールマガジン バックナンバー


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     科学技術館 メールマガジン 第56号  2005/11/23 発行
  
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   こんにちは。科学技術館です。
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧下さい。
  
   本号の配信数 3,148人。
  
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   ≪ 今号の目次 ≫
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   ◆ 【1】科学・技術よもやま話
   ◆ 【2】北の丸公園の自然
   ◆ 【3】科学の本の紹介
   ◆ 【4】科学技術館トピックス
   ◆ 【5】お知らせ
   ◆ 【6】他館の紹介
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  ◆◆ 【1】科学・技術よもやま話                 ◆◆
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  ■ 続・地震対策<3つのR> ■
  
    本誌第54号(11月9日)で、建物の地震の揺れ対策として、耐震・
   制震・免震の各装置をまとめて、3Rとし、覚えることをお薦めしました。
    しかし、その前に3つの違いが、いま一つよく理解できないという声が、
   見学者から聞こえてきます。
    そこで、筆者はそんな時、建物を身体に置き換えて、揺れを病気とし、
   たとえ話をします。耐震は病気に負けないがっちりした健康体にする対策
   に相当し、発病しても薬で病気を押さえ込むのが制震、そして最初から病
   原菌が入らないよう隔離してしまうのが、免震ということになります。こ
   のように話をすることで、よく分かってもらえる気がしています。
    概して、親しみのない専門用語はできるだけ、身近な事がらに置きかえ
   て、聞き手に納得してもらう工夫が、大切であることを常に感じそして、
   演示実験を繰り返しています。
  
    追伸・この文を執筆中、マンションの耐震設計書の偽造が発覚しました。
   地震対策に努力している人々や、住民を裏切るこのようなことは、決して
   許されるべきではないことです。
  
               (科学技術館 4F「建設館」担当 阿部頼之)
  
  
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  ◆◆ 【2】北の丸公園の自然                   ◆◆
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  ■ フユザクラの花が咲いている北の丸公園 ■
  
    朝晩の気温が冷気を感じられるほどに変わってまいりました。この冷気
   を感じながら花を咲かせ始めたのが、フユザクラです。
    秋の花は、派手さはありませんが、サザンカやチャノキの他に、ナワシ
   ログミ、ツルグミなどの葉の陰でそっと咲いているものも見られます。
    実りの秋です。50号・52号に続いて、実が見られる草木を拾ってご
   紹介しましょう。
  
    ★草の花や実の中から:ツルドクダミ・ヤマジソ・ヤマノイモ・トコロ・
               ヤブマメなど
    ★木の葉や実の中から:フユザクラ・ナワシログミ・ツルグミ・サザン
               カ・チャノキ・モッコク・ナツツバキ・シナノ
               ガキ・トベラ・ムラサキシキブ・カザンテマリ・
               マルバシャリンバイ・マユミ・ニシキギ・クロ
               ガネモチ・マンサク・ナンテン・ケヤキなど
  
    皆様のお出ましをお待ちしています。
  
    フユザクラの花が咲いている北の丸公園の写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/056.html を見て下さい。
  
                   (サイエンス友の会講師 永井昭三)
  
  
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  ◆◆ 【3】科学の本の紹介                    ◆◆
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   ※ 本欄で紹介された本は、科学技術館2階サイエンスライブラリー「し
    らべ学習コーナー」で閲覧できます。
  
    実りの秋、食欲の秋です。毎日の食卓におなじみの食べ物も、それがで
   きるまでにどんな人がどのように関わってできたのかを知ると、なおいっ
   そう味わいが増します。今月はそんな食べ物の本をとりあげます。
  
  ■ 『ポップコーンをつくろうよ』 ■
    トミー・デ・パオラ作 福本友美子訳 ¥1,470
    光村教育図書 2004.11
  
    おやつに食べるポップコーンは、とうもろこしの1種類でいちばん古く
   から食べられています。アメリカ人といえばポップコーンを食べるすがた
   がおなじみですが、アメリカ大陸の先住民は何千年も前からポップコーン
   を知っていました。ポップコーンをおいしく食べるために、火にかざした
   り、つぼにあつい砂をいれポップコーンのつぶをいれてかきまぜるなど、
   いろいろな方法をくふうしました。いまではアメリカで1年間に47万ト
   ンも消費するそうです。
    <つぶの一つひとつに小さなあくまが住んでいて、あつくなるとあくま
   がおこってとびだしてくる>というアメリカ先住民の面白いいいつたえも
   描かれています。ポップコーンのひみつから「アメリカの歴史」が見えて
   くるような絵本です。ちょっとユーモラスな絵でわかりやすく、楽しい絵
   本です。最後のページには、おいしいポップコーンの作り方ものっていま
   す。
    ポップコーンがはじけるのは、つぶの中の水分が熱で蒸気となってふく
   らみかたい皮をやぶってはれつするからです。だからつぶをあまりかんそ
   うさせるとはじけません。「ポップコーンの科学 (やさしい科学) ふ
   くらむなぞに挑戦」(相場博明著 藤田ひおこ絵 1,165円 さ・え・
   ら書房 1992年)には、ふくらむなぞについてもっとくわしく書かれ
   ています。
  
    この本の表紙は
    http://spin.bas.t-kougei.ac.jp/hon/1nyuumon/popcorn/popcorn.asp
    を見て下さい。
  
    科学読物研究会については
    http://homepage3.nifty.com/fwga4903/kaken.htm
    を見て下さい。
  
                      (科学読物研究会 福田晴代)
  
  
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  ◆◆ 【4】科学技術館トピックス                 ◆◆
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  ■ 12月の星見隊 ■
  
    母なる太陽:冬至
    このところ、急に寒くなってきました。また街角ではクリスマスの
   音楽や、クリスマスツリーを見かけるようになりましたね。
  
    12月22日は冬至。
   日本ではこの日にかぼちゃを食べたりゆず湯に入ります。
   この冬に、かぜをひかないというおまじないです。
   冬至とは、私たちが住んでいる北半球では、
   もっとも太陽が南よりからのぼり、南よりに沈む日をいいます。
  
    その年の収穫が終わり、秋分を過ぎると昼間の時間がだんだん短くなり、
   太陽が南の空を通る高さもずいぶん低くなります。
   そのため、太陽からやってくるエネルギーが少なくなり、
   日に日に寒くなります。
    
    日本では飛鳥時代に、この冬至を含む月(旧暦の11月)に、
   太陽の復活を祈り、豊かな実りを感謝する祭を行うようになりました。
   これを新嘗(にいなへ)祭といいます。この日は、現在の勤労感謝の日
   (11月23日)となっています。
  
    また、冬至の頃に行われていた、古代ローマで行われた太陽の復活祭は、
   後にクリスマスと結びつき、今に伝えられています。
  
    太陽の恵みに感謝して、これから訪れる寒い冬の1日1日過ごしてくだ
   さいね。
  
                     (科学技術館事業部 木村かおる)
  
  ■ 光と視覚 〜光の扉を開いてみよう〜 実施のお知らせ ■
  
  ○ 偏光クラフトで遊ぼう
   <午前>身近なビニール素材を使って、自由なテーマで工作します。でき
       あがった作品に光を当てたり、偏光板でのぞくと…? 工作好き
       な子供向けのワークショップです。 みんなで楽しく、光と影で
       遊んでみよう!
   <午後>偏光板でおしゃれなメッセージカードを制作します。光の性質を
       学びながら勤労感謝の日を彩る素敵なクラフトを一緒につくりま
       せんか?大人の参加、大歓迎です。
  
    実施日:平成17年11月23日
  
    詳しくは
    http://www.jsf.or.jp/event1112/hikaritoshikaku.html を見て下さい。
  
  ■ 今月の「夢・化学−21」土曜実験教室の開催 ■
  
   「アミノ酸の不思議な味体験」
  
    アミノ酸って聞いたことがありますか?
    食べ物の味にとってアミノ酸が大切な役割になっているようです。
    例えばトマト。完熟して赤みが増すとトマトの中のグルタミン酸という
   アミノ酸が増えて美味しくなるのですが(トマトが苦手な人もいると思い
   ますが・・・)
    このトマトのエキスからグルタミン酸を除いてしまうと・・・・・うす
   いりんごジュース、すっぱい梅のような味???になるようです。
    今回の実験では味の担い手であるアミノ酸について味な実験(実際に味
   体験していただきます)でみなさんのご参加をお待ちしています。
  
    今後の予定など詳しくは
    http://www.jsf.or.jp/event.html#sat-jikken を見て下さい。
  
  ■ 今週のユニバース ■
  
    科学ライブショー「ユニバース」では、コンピュータシミュレーション
   による太陽系や宇宙の話題から分子の世界のお話まで、研究者による科学
   のお話をお届けしています。
    また第2・第4土曜日にはシカゴ大学ヤーキス天文台との、ライブ天体
   観測コーナーがあります。
   
    案内役:古石貴裕さん(理化学研究所)
  
    今週のゲスト及び内容は
    http://universe.chimons.org/jsf/ を見て下さい。
  
    ライブショーの毎回の上演の様子は、『週刊ユニバース』
    http://universe.chimons.org/weekly/ を見てください。
  
  ■ 「エネルギーかるた大会」を終えて ■
  
    本誌でお知らせしてきた「エネルギーかるた大会」(主催:(財)日本
   科学技術振興財団・電気事業連合会)が11月19日の北海道札幌市、岡
   山県倉敷市の大会で今年度の日程が終了しました。7月31日の科学技術
   館から始まって、全国9会場で開催されました。
    古い遊びである「かるた」で最新の問題である「エネルギー」を知って
   もらうという「エネルギーかるた大会」は、大人だけではなくテレビゲー
   ムに慣れ親しんでいる、今のお子さんたちにも、とても好評で大会はどの
   会場も盛況でした。
  
    「エネルギーかるた大会」の大会風景は、
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/056/karuta.htm
    を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【5】お知らせ                       ◆◆
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  ■ プレベンチャー事業 平成14年度採択課題
    研究開発成果報告会のお知らせ ■
  
    日  時:平成17年11月29日(火)10:20〜18:15
    会  場:アルカディア市ヶ谷(私学会館)
         東京都千代田区九段北4−2−25
    概  要:本プログラムは、大学・公的研究機関発ベンチャー創出事業
         として平成11年度より科学技術振興機構が実施しています。
         今回、平成14年度採択10課題が本年9月末に終了し、そ
         の研究成果をベンチャービジネスにつなげていくための実用
         化に向けた研究開発の成果を報告するとともに大学等発ベン
         チャーの将来像を展望します。
    参 加 費:無料(懇親会は有料)
    参加対象:大学、TLO、公的研究機関、ベンチャー関係者、一般希望
         者等
  
    申込および詳細は http://ppd.jsf.or.jp/preven/ を見て下さい。
  
  ■ 近日中に開催される「青少年のための科学の祭典」のご案内 ■
  
    詳しくは http://www.kagakunosaiten.jp/ を見て下さい。
  
  ■ インターネット割引券 ■
  
    必要事項を記入のうえ持参していただくと、団体料金にて割引入館でき
   ます。
  
    詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/discount/index.html
    を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【6】他館の紹介                      ◆◆
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    所沢航空発祥記念館(埼玉県所沢市)・展示館では、秋の特別展「60・
   70年代の空の旅―国際線航路へタイムスリップ!―」を10月8日〜
   12月4日を会期として開催しています。
  
    詳しくは http://tam-web.jsf.or.jp/ を見て下さい。
  
  
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  ◇◇ 【担当者より】                       ◇◇
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  ■ 逃げてきたハチの大群 ■
  
    9月上旬、我が家の玄関前の石の上に、数十匹を超すハチが重なって固
   まっていました。何日経っても、巣作りや移動する気配が全くなく、やが
   てだんだん少なくなってきました。見ている時は動きがなく、飛び立って
   行くことはできないように思われ、また、周りには死骸もなく不思議でし
   た。そして、11月12日には10匹まで減り、翌々日には3匹、その翌
   日にはついに一匹もいなくなりました。周りには何の形跡も残っておりま
   せん。
    先日、本誌の「北の丸公園」を執筆していただいている松田邦雄先生か
   ら、『このハチは「コアシナガバチ」で、スズメバチに巣を襲われ逃げて
   きたものです。ハチが減るのは、鳥に食べられたかどこかに逃げて行った
   のでしょう。また、本誌第24号(平成17年4月13日)で紹介した
   (http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/024.html )、北の丸公園の
   石垣に巣を作っていたニホンミツバチの巣は、スズメバチに襲われ全滅。
   たくさんのニホンミツバチが死んでいました。』と、お聞きしました。
    巣を襲われ逃げてきたハチは、怯えていたのでしょうか?可哀想!!
    自然の厳しさを痛感しました。
    なお最後になりましたが、このハチの種類(種の同定)については、ハ
   チの専門家草間岳彦氏にご協力をいただいたとのことです。感謝申し上げ
   ます。
  
   追伸:本稿をとりまとめていたところ、北の丸公園の清水門を出たところ
   にあるエノキの木に、同じように固まっているハチがいると、当館の早武
   氏から情報が入り、連れられて写真に納めてきました。同氏によると、
   10月2日に見つけた時には数十匹、それからだいぶ減ったと言うことで
   す。種は「キアシナガバチ」とのことです。
    また、先に書きましたニホンミツバチの死骸の写真も入手しました。併
   せてご覧下さい。
  
    「逃げてきたハチの大群」の写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/056/hachi.htm を見て下さい。
  
                         (企画広報室 大西茂)
  
    お読みいただいた感想や、科学技術館に対する思い出、展示等の質問な
   ど皆様からのメールをお待ちしております。
     E-mail :mlmaster@jsf.or.jp
     
    最後までお読みいただきありがとうございました。
    皆様のご来館をお待ちしております。
  
  
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