科学技術館メールマガジン バックナンバー


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     科学技術館 メールマガジン 第60号  2005/12/21 発行
  
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   こんにちは。科学技術館です。
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧下さい。
  
   本号の配信数 3,208人。
  
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   ≪ 今号の目次 ≫
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   ◆ 【1】科学・技術よもやま話
   ◆ 【2】北の丸公園の自然
   ◆ 【3】科学の本の紹介
   ◆ 【4】科学技術館トピックス
   ◆ 【5】インストラクターの部屋
   ◆ 【6】お知らせ
   ◆ 【7】他館の紹介
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  ◆◆ 【1】科学・技術よもやま話                 ◆◆
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  ■ 渡月橋のライトアップ ■
  
    今年2月、地球温暖化の原因である温室効果ガスの削減を義務づける京
   都議定書が発効されました。日本は温室効果ガスの排出量を2012年ま
   でに、1990年時の6%削減する義務を生じました。そのような時、さ
   まざまな新エネルギーが研究開発されています。中でもミニ水力発電やマ
   イクロ水力発電が注目されています。
  
    紅葉の名所、京都・嵐山の渡月橋がライトアップされ、暗闇に浮かぶ渡
   月橋はとても幻想的だそうですが、実は、この明かりをともしているのは、
   ミニ水力発電システムで発電しているそうです。ミニ水力発電は、水の流
   れを利用して発電しますから、大きなダムを作って自然を破壊したりしま
   せん。
  
    また、工場排水、浄水場、自然の渓流など既存の施設を利用できますし、
   太陽光発電と違い24時間電気を作り続けることができますし、風力発電
   よりも安定した電力供給ができます。
    つい最近まで、「電力の落ち穂拾い」と揶揄されてきたミニ水力発電も、
   CO2削減の切り札として、世界中に広がり始めています。ライトアップ
   された渡月橋が日本での大きな一歩となることでしょう。
  
    ミニ水力発電については、
    http://www12.ocn.ne.jp/~kon/yama/suiryoku.html や
    http://www.jac.or.jp/info/iinkai/kagaku/minisuiryku.htm
    を見て下さい。
  
                  (前サイエンス友の会講師 鈴木惣吉)
  
  
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  ◆◆ 【2】北の丸公園の自然                   ◆◆
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  ■ カンツバキの花が咲いている北の丸公園 ■
  
    北風の冷たい冬を迎えています。今年は、秋の気温が比較的暖かかった
   ので、木の葉の色づきが遅れたようですが、公園もスッカリ木々の紅・黄
   葉が進み、錦秋の風情を楽しませてくれました。いよいよ落葉も進み、多
   くの木々は、静かなねむりの季節に入ります。
    この寒さに呼応するように、カンツバキの花が咲き始めて、寂しくなっ
   た公園のあちこちを飾ってくれています。ひっそりと咲いているハマヒサ
   カキの花も混じっています。今まで公園を飾ってくれていた紅・黄葉の木
   々の姿や木の実と共に、ご紹介いたしましょう。
    今年も余す日僅かとなりました。ご覧頂いています皆様に感謝を捧げつ
   つ、良いお年をお迎えになりますようお祈り申し上げます。
  
    カンツバキの花が咲いている北の丸公園の写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/060.html を見て下さい。
  
                   (サイエンス友の会講師 永井昭三)
  
  
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  ◆◆ 【3】科学の本の紹介                    ◆◆
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   ※ 本欄で紹介された本は、科学技術館2階サイエンスライブラリー「し
    らべ学習コーナー」で閲覧できます。
  
    食べもの、着るもの、わたし達の生活に欠かせないほとんどのものが、
   作られた場所から、クルマで運ばれてきます。今月のテーマは環境。クル
   マが欠かせなくなったわたし達の社会を見つめ、考える本を紹介します。
  
  ■ 『くるま社会』(旬報社ブックス・環境問題の未来1) ■
    宮本憲一+聞き手・山岡寛人 著/旬報社/2003.11
  
    著者の宮本憲一氏は、古くから公害・環境問題に取り組み、市民運動に
   かかわってきた環境経済学者です。その専門家に、中学・高校で長年理科・
   生物を教え、環境教育を実践してきた山岡寛人氏がインタビュー。環境問
   題を中高生が自分たちの問題としてどうとらえ、解決の糸口を見つけてい
   けばいいのか、話し合います。
    タイトルは「くるま社会」ですが、テーマは自動車がもたらす問題にと
   どまりません。環境問題の根底に社会・経済システムの問題があること、
   廃棄物による土壌・地下水汚染をはじめ「公害は終わった」わけではない
   こと、農村と共存しないと都市は存続できないことなど、その指摘は鋭く、
   説得力があります。また、コラムを拾い読みすると、日本の公害・環境問
   題の歴史を一望できます。
    むずかしい内容ですが、インタビュー形式で少し読みやすくなっていま
   す。環境問題の本質をついたこの本は、足もとから身の回りの環境を見直
   すきっかけになると思います。
    このシリーズにはほかに、『魚が恋する海』中村征夫、『里山はトトロ
   のふるさと』広井敏男、『山・自然との共生』本多勝一、『よみがえれ 
   いのちの川よ』天野礼子、などがあります。どれも、企画・編集に携わっ
   た山岡氏が若い人たちに伝えたいことが詰まっています。中高生に是非手
   渡したい本です。
  
    この本の表紙は、
    http://spin.bas.t-kougei.ac.jp/hon/10kankyou/kurumashakai/kurumashakai.asp
    を見て下さい。
  
    科学読物研究会については
    http://homepage3.nifty.com/fwga4903/kaken.htm を見て下さい。
  
                      (科学読物研究会 新美景子)
  
  
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  ◆◆ 【4】科学技術館トピックス                 ◆◆
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  ■ 「夢・化学−21」土曜実験教室の開催 ■
  
   「芳香剤を作ってみよう」
  
    香料は天然香料や合成香料を何通りも組み合わせることで様々なにおい
   を作り出すことができるようです。実は石油を精製してできるナフサから
   取り出されるイソプレン、イソブチレンという物質に炭素、水素、酸素を
   化学反応させてくっつけてあげると香料の元になります。においにも化学
   が隠されていたんですね。
    今回の実験ではこのにおいとにおいを閉じ込めておくために高吸水性プ
   ラスチックを使って芳香剤を作ります。
  
    今後の予定など詳しくは
    http://www.jsf.or.jp/event.html#sat-jikken を見て下さい。
  
  ■ 今週のユニバース ■
  
    科学ライブショー「ユニバース」では、太陽系や宇宙の話題を中心にコ
   ンピュータシミュレーションを使って、科学の楽しさをお伝えしています。
    また、毎月第2・第4土曜日には、アメリカ・ヤーキス天文台の協力を
   得て、その日に見られる天体の画像を、インターネットを通してご覧いた
   だけるコーナーがあります。ただし、雨天・曇天の場合にはその日に撮影
   した画像をご覧いただけないこともあります。ご了承ください。
  
    案内役:矢治健太郎さん(立教大学)
    ゲスト:北本俊二さん(立教大学)
  
    今週のゲスト及び内容は
    http://universe.chimons.org/jsf/ を見て下さい。
  
    ライブショーの毎回の上演の様子は、『週刊ユニバース』
    http://universe.chimons.org/weekly/ を見てください。
  
  
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  ◆◆ 【5】インストラクターの部屋                ◆◆
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  ■ フォレスト・イベントレポート ■
  
    最近、とっても寒くなってきましたね。もう12月の半ば、年末まであ
   と少しです。いやはや、早いですねー。今年一番印象的だった出来事は何
   でしたか。イトウは、11月にフォレストで行ったイベントが一番の思い
   出になりました。
  
    イベント‘光と視覚’は、三回シリーズで様々な実践に取り組みました。
   参加者はご家族もふくめ80名以上にのぼり、熱意をもってイベントに向
   き合っていただきました。
  
    クイズが得意な博識なお父さん、目をキラキラさせお話を聞いてくれた
   子どもたち、お母さんたちのシャボン玉が屋上で風を受け輝いたこと、ク
   ラフトの名作品の数々。。
  
    まさに、一期一会の出会いでしたが、参加していただいた方達のクリエ
   イティブな姿に大きな勇気をいただきました。各実践の担当者が選んだ感
   想をアンケートからご紹介するとともに、和歌を記念に詠んでみました。
   たいした歌ではないけれど、イトウ思いのたけを17文字にこめました。
   ぜひ、みてみてくださいーではでは。
  
    フォレスト・イベントレポートは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/inst/060/060.htm を見て下さい。
  
               (科学技術館インストラクター イトウ妙恵)
  
  
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  ◆◆ 【6】お知らせ                       ◆◆
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  ■ 近日中に開催される「青少年のための科学の祭典」のご案内 ■
  
    詳しくは http://www.kagakunosaiten.jp/ を見て下さい。
  
  ■ インターネット割引券 ■
  
    必要事項を記入のうえ持参していただくと、団体料金にて割引入館でき
   ます。
  
    詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/discount/index.html
    を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【7】他館の紹介                      ◆◆
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    所沢航空発祥記念館(埼玉県所沢市)では、12月25日にクリスマス
   コンサートを開催します。出演者は、武蔵野音大卒者による弦楽四重奏団
   「クローバーストリングカルテット」。14:00〜と15:30〜の
   2回(各回40分) 展示館内で演奏します。事前申し込みは不要です。
    また、平成18年1月21日(土)に 山下奉利氏(国際航空専門学校
   校長)による公開講座「航空大学校でのパイロット養成」 を開催します。
  
    詳しくは http://tam-web.jsf.or.jp/ を見て下さい。
  
  
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  ◇◇ 【担当者より】                       ◇◇
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  ■ 年末、年始の休館について ■
  
    科学技術館は、12月29日(木)〜1月3日(火)まで休館とします。
   この期間以外は年中無休です。
  
  ■ 暑かった年と寒波 ■
  
    WMO(世界気象機関)が、2005年は、観測史上2番目に暑い年だ
   ったとする報告書「2005年の地球気候の現状に関する声明」を発表し
   ました。
    2005年は、地球表面の平均気温が、1961〜90年の平均(14
   度)を0・48度上回り、1861年以来2番目に高く、北半球は、同平
   均を0・65度上回る史上最高を記録したとのことです。また、CO2の
   排出による温室効果が進んでいるとしています。
  
    一方、この冬一番の寒波による大雪は、12月19日午前から降り続き、
   関東地方を除き全国的に雪が降り、名古屋市では23センチと58年ぶり
   の大雪となりました。
    11月末にはヨーロッパが寒波に見舞われ死者まで出ています。この寒
   波は地球温暖化とは逆の現象と思われますが、これは偏西風の蛇行により
   極付近の寒気が南下して寒波が起こったと考えられています。これも地球
   温暖化による気候変動の一つの現象でしょう。
  
    日本にも、この後まだまだ寒波がくることでしょう。この冬は寒さ対策
   を十分にされ、ウオームビズで科学技術館に遊びに来て下さい。お待ちし
   ております。
  
                         (企画広報室 大西茂)
  
    お読みいただいた感想や、科学技術館に対する思い出、展示等の質問な
   ど皆様からのメールをお待ちしております。
     E-mail :mlmaster@jsf.or.jp
  
    最後までお読みいただきありがとうございました。
    皆様のご来館をお待ちしております。
  
  
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