科学技術館メールマガジン バックナンバー |
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◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆ 科学技術館 メールマガジン 第73号 2006/3/22 発行 ◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆ こんにちは。科学技術館です。 当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。 * このメールマガジンは等幅フォントでご覧下さい。 本号の配信数 3,708人。 ====================================================================== ≪ 今号の目次 ≫ ====================================================================== ◆ 【1】科学・技術よもやま話 ◆ 【2】自然との出会い ◆ 【3】科学の本の紹介 ◆ 【4】科学技術館トピックス ◆ 【5】お知らせ ◆ 【6】サイエンスキャンプ ◆ 【7】他館の紹介 ◆ 【8】読者からのお便り ====================================================================== ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ◆◆ 【1】科学・技術よもやま話 ◆◆ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ■ ドブ川にカワセミが来た ■ テレビ朝日は、日曜日の午後11時から「宇宙船地球号」という番組を 放送していますが、3月12日には、埼玉県川口市の「旧芝川」の浄化を するために3つのプロジェクトを立ち上げていることを放送しました。 旧芝川は川口市の中心部を流れていますが、洪水対策として新しい排水 路(新芝川)が掘られたので上下を水門で閉じてしまいました。そのため、 流れがせき止められ、生活排水が溜まってひどく汚れてしまいました。 この番組では、この川の浄化を目指して、次のプロジェクトを立ち上げ ました。 (1)炭素繊維を使う …汚れを吸着し特殊な超音波を出して微生物を 集める。 (2)人工浮島 …植物を植えたマットを水面に浮かべて汚れを分解す る。 (3)水を浄化する洗浄剤 …「えひめAI(あい)」を家庭用洗剤と して使う。 このプロジェクトが始まってから3ヶ月。川の透明度は10倍以上にな ったそうです。炭素繊維にはたくさんの微生物が住み着き、「えひめAI」 を使った上流では、微生物が増えた証拠に川底が白く変化してきたそうで す。 そして、浮島の周囲の水が透明になり、炭素繊維の近くには、きれいな 水にしか生息しないカワセミが確認されたそうです。 この番組は、これからもこの川を見守っていくそうですが、このように 地域ぐるみの真摯な取り組みは、悪臭を放っていたドブ川にもカワセミが 来てくれるんですね。 詳しい活動の様子は http://www.tv-asahi.co.jp/earth/midokoro/2006/20060312/index.html を見て下さい。 (前サイエンス友の会講師 鈴木惣吉) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ◆◆ 【2】自然との出会い ◆◆ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ■ 春のめざめ ■ この冬の12月、1月はこのところの暖冬傾向ではなく、東京の平均気 温も12月6.6℃、1月5.9℃で例年より低く、北の丸公園の池や、 お堀の水の表面も、氷がはり、その上をカモが歩いているのが見られまし た。霜柱も、よく観察できました。 したがって、ウメ、カンザクラ、カワズザクラなど1〜2月に咲く花も、 どれも2〜3週間遅れという感じでした。でも2月は少し平均気温が上が り、下旬にはヒキガエルも産卵し、3月6日の啓蟄の頃には、モンキチョ ウも羽化して飛びまわっていました。3月8日は、埼玉県の芦ヶ久保の山 里で、成虫越冬したヒオドシチョウ、テングチョウなどの蝶が舞い、ひっ そりと咲くセツブンソウ・ザゼンソウにも出会えました。3月10日には ヒキガエルの卵の孵化も始まり、ソメイヨシノも3月下旬には開花する予 報も出されました。この早春の生き物との出会いをご紹介します。 春のめざめの写真は http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/s017.html を見て下さい。 (サイエンス友の会顧問 松田邦雄) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ◆◆ 【3】科学の本の紹介 ◆◆ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ※ 本欄で紹介された本は、科学技術館2階サイエンスライブラリー「し らべ学習コーナー」で閲覧できます。 ■ おそらに はては あるの?』 ■ 佐治晴夫・文 井沢洋二・絵/玉川大学出版部/2003年 空気がきれいで、街のあかりのないところで夜空をながめ、星の多さに びっくりされたことがある方はいませんか。双眼鏡や望遠鏡を使ってみる と、もっとたくさんの星が見えるでしょう。 いったいこの広い宇宙に、果てはあるのでしょうか。果てがなければ、 すなつぶが地面をおおいかくすように、木が森になるように、夜空は無数 の星にすきまなくうめつくされて、昼のように明るくなってしまうのでは ないでしょうか。 今回紹介した絵本は、「夜はどうして暗いのか」というあたりまえのよ うで、難しい問題について、とてもわかりやすく説明されています。「オ ルバースのパラドックス」として知られているこの疑問は、昔から天文学 の進歩とともに、いろいろな学者に考えられてきました。 きれいな色使いの、切り絵のような絵で描かれ、やさしい短い言葉でつ づられた絵本です。読んでいると、空のはるかかなたに飛んでいくような 気持ちになります。 さあ、夜が暗いのはどうしてなのでしょう。あなたは説明ができますか。 ぜひ、手にとって読んでみてください。小さなお子さんには読んであげて ください。そして、夜空を眺め、空の果てに思いをはせてみてください。 この本の表紙は http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/3chikyuu/osoranihateha/osoranihateha.html を見て下さい。 科学読物研究会については http://homepage3.nifty.com/fwga4903/kaken.htm を見て下さい。 (科学読物研究会 津久井優子) ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ◆◆ 【4】科学技術館トピックス ◆◆ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ■ 4月の星見隊 ■ イースター:春の訪れ 日本人にはあまりなじみのないイースター(復活祭)は、キリスト教の お祭りです。この復活祭は移動祝日といわれ、毎年固定された日に行われ るわけではありません。 イースターの日付は、「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」と定 められています。今年は春分の日の次の満月は4月13日となり、したが ってイースターは4月16日となります。 4月に見る月といえば、朧(おぼろ)月夜といわれるように、少しかす んだ月をイメージしますね。 アメリカの原住民は、4月の月をピンクの月と呼びました。 春に咲くピンク色の野草・フロックスから、名付けられたといいます。 日本なら桜のピンクになるかもしれませんね。 満開の桜越しに見るピンクの月、チャンスがあれば見てみたいものです。 今年は4月中旬、桜が満開になるのはどの地方でしょうか? (科学技術館事業部 木村かおる) ■ 「夢・化学−21」土曜実験教室の開催 ■ タイトル:泥水をきれいにしてみましょう 開 催 日:3月25日 詳しくは http://www.jsf.or.jp/event.html#sat-jikken を見て下さい。 ■ 今週のユニバース ■ 科学ライブショー「ユニバース」では、コンピュータシミュレーション を使って、太陽系や宇宙の話題を中心に、科学の最新の話題をお届けして います。 今月第2・4土曜日はヤーキス天文台(アメリカ)とのライブ天体観測 のセッションがあります。昼間に実際の星を見ることができたり、その晩 に望遠鏡で撮影した天体を紹介します。(天候により、その日の星空や、 天体をご覧いただけないこともあります。ご了承ください。) 案内役:半田利弘さん(東京大学) ゲスト:尾崎フミ子さん(エパット) 今後の予定は http://universe.chimons.org/jsf/ を見て下さい。 ライブショーの毎回の上演の様子は、『週刊ユニバース』 http://universe.chimons.org/weekly/ を見て下さい。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ◆◆ 【5】お知らせ ◆◆ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ■ 「青少年のための科学の祭典」のご案内 ■ 詳しくは http://www.kagakunosaiten.jp/ を見て下さい。 大会名 : 岡山大会 期 間 : 平成18年3月25日(土)〜26日(日) 会 場 : 岡山ドーム ■ 「科学体験ひろば」のご案内 ■ パソコン体験&工作教室を実施します。お近くの方はご参加ください。 期 間 : 平成18年3月22日(水)〜24日(金) 開催場所: 静岡県静岡市 開催場所: 静岡科学館る・く・る 期 間 : 平成18年3月25日(土)〜26日(日) 開催場所: 鹿児島県鹿児島市 開催場所: 鹿児島市立科学館 期 間 : 平成18年3月26日(日)〜27日(月) 開催場所: 北海道札幌市 開催場所: 札幌市立厚別北小学校 ■ インターネット割引券 ■ 必要事項を記入のうえ持参していただくと、団体料金にて割引入館でき ます。 詳しくは http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/discount/index.html を見て下さい。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ◆◆ 【6】サイエンスキャンプ ◆◆ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ■ マイコン制御ロボットをつくろう ■ 「ウインター・サイエンスキャンプ05−06」の15会場で行われた キャンプを順次紹介しています。 今回紹介する会場は「神奈川工科大学 工学部」で、2006年1月6 日(金)〜8日(日)の2泊3日で開催されました。北は群馬県、南は佐 賀県から8名(男4名、女4名、1年生5名、2年生3名)の高校生が参 加しました。玩具ロボットやシステム玩具を基本教材として、ロボットセ ンサーの仕組み、ロボット制御の基礎を学習し、自律型マイコン制御ロボ ットを考察しました。参加者はアイデアをもとにそれぞれロボット製作を 行いました。 なお、科学技術館では、5階「メカ」ではロボットではありませんが、 基本的な機械仕掛け・カラクリなどについて体験しながら学ぶことができ ます。 体験写真・感想等は http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/science/073/73.htm を見て下さい。 サイエンスキャンプについては http://ppd.jsf.or.jp/camp/ を見て下さい。 キャンプ会場(神奈川工科大学 工学部)については http://www.kanagawa-it.ac.jp/ を見て下さい。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ◆◆ 【7】他館の紹介 ◆◆ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ 所沢航空発祥記念館(埼玉県所沢市)では、平成18年3月25日〜4 月23日を会期として、春休み特別展「大空を先駆けた埼玉県の女性航空 人 西アキクと田中阜子」を開催します。埼玉県出身で、戦前では数少な い女性パイロットとして活躍した西アキクと、田中阜子(あつこ)の二人 に焦点を当て、パイロットとしての業績や人間像を紹介するものです。会 期中、無声映画「翼の世界」上映(3/25)、二人に関する公開講座 (3/26)などを実施します。 詳しくは http://tam-web.jsf.or.jp/ を見て下さい。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ◆◆ 【8】読者からのお便り ◆◆ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ■ ケアンズ自然写真通信 ■<豪州の井上さんから> 18日土曜に今回のサイクロン「Larry」のニュースが始まり、20日 月曜の早朝から「Larry」が、猛威を振るい、大きな被害をもたらしました。 「避難警告が出た場合は、すぐに逃げる事」というニュースが事前に出て ましたが、実際の通過中は「家から絶対に出ないこと! パニックになら ないこと!」というアナウンスがラジオから繰り返えされていました。 TVは、映像も音声もすべてStopしていました。かなり怖かったです。 カテゴリーはなんと「5」。恐ろしいパワーでした。 Larryは、ケアンズの南、60〜70kmの小さな町、Innisfailという 町を直撃しました。 21日火曜の朝、やっとケアンズはTVがついて私たちも映像を見て、 驚きましたが、あのカトリーナや津波の時と同じような悲惨な光景です。 家が流されたり、屋根が飛んだり、大木が横倒れになり、川は氾濫し、 クィーンズランド州の収穫の95%を占めるサトウキビとバナナは100 %壊滅しました。 今もケアンズからは道が寸断されていて、行くことも出来ません。数百 人が、まだ避難しているそうです。 ケアンズはそこまでではありませんが、信じ難い光景が町に広がってい ます。私たちも、町の中心部だけですが車で回って写真を撮りました。 急遽、自然の写真通信からサイクロンの写真に今回は切り替えてお伝え します。 サイクロンも「自然」なのですが… 実は、また次のサイクロンが発生していて向かっています。 怖いです… ケアンズ 井上 梨紗 ケアンズ自然写真通信の写真は http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/australia/073/73.htm を見て下さい。 ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ◇◇ 【担当者より】 ◇◇ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ■ 散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜 ■ 第70号の本コーナーで「散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜」の「春 の巻」を3月末に出版するとご案内しましたが、数日程度の遅れが生ずる こととなりました。お詫びいたします。スタッフは手作りで一生懸命頑張 っています。きっと素晴らしい本ができることでしょう。乞う!ご期待! ■ 「40」までの足し算を瞬時にこなす天才の速算法 ■ 通勤途中、読んでいた本を読み終わり、駅構内の本屋で「数の不思議− 知ってビックリ!雑学知識−」(河出書房新社)を買いました。そこに面 白い記事がありましたのでご紹介しましょう。 「1700年代後半から800年代にかけて生きたドイツの数学者・ガ ウスは、自ら『口がきける前から計算をしていた』と豪語するくらい天賦 の才をもっていた。・・・そんな彼の天才的な才能を証明する逸話が残っ ている。それは、彼が小学生のころの話。『1から40までの数、すべて を足すといくつになるか?』算数の時間にこんな出題があった。彼は即座 に『820』と答えた。彼は前もって答えを知っていたわけではない。あ まりの速さに驚いた算数の先生は彼にこう尋ねた。『どうして答えを導い たのだ?』ガウスの話を聞いた先生はさらに驚愕したという。 ガウスは、『頭の中で1+2+3+・・・+40=(1+40)+(2 +39)+(3+38)+・・・+(20+21)と考えればいいんだよ。 こうすれば41×20で、すぐに820という答えが導けるでしょ。同じ ように考えれば、1から100でも101×50だから5050という答 えに10秒もかからないよ』といった。教師にも考えられないような、彼 の速算方法にクラス中が大喝采になったということだ。」 小学生が即座にこんな解き方で解答を出せるなんてまさに天才的ですね! (企画広報室 大西茂) お読みいただいた感想や、科学技術館に対する思い出、展示等の質問な ど皆様からのメールをお待ちしております。 E-mail :mlmaster@jsf.or.jp 最後までお読みいただきありがとうございました。 皆様のご来館をお待ちしております。 ◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆ 発行者:科学技術館メールマガジン係 〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号 ▼このメール配信に関するお問い合わせは、こちらへお願いします。▼ E-mail :mlmaster@jsf.or.jp ▼配信解除・配信先変更、バックナンバーについては、こちらのホーム ページからお願いします。▼ http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/menu.asp ◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◇◆ ※ このメールマガジンの回覧・転送は自由です。内容の引用・転載の際 には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の記事」と注釈 をいれて下さい。 なお、メールマガジンで参照しているWebサイトのすべての画像・記事 については、無断使用・転載を禁止します。 |
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