科学技術館メールマガジン バックナンバー


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     科学技術館 メールマガジン 第76号  2006/4/12 発行
  
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   こんにちは。科学技術館です。
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
  
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   本号の配信数 3,751人。
  
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   ≪ 今号の目次 ≫
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   ◆ 【1】科学・技術よもやま話
   ◆ 【2】自然との出会い
   ◆ 【3】科学の本の紹介
   ◆ 【4】新着情報
   ◆ 【5】科学技術館トピックス
   ◆ 【6】お知らせ
   ◆ 【7】サイエンスキャンプ
   ◆ 【8】他館の紹介
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  ◆◆ 【1】科学・技術よもやま話                 ◆◆
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  ■ 万学の天才! レオナルド・ダ・ビンチ ■
  
    最近、小説「ダ・ビンチ・コード」などで、レオナルド・ダ・ビンチが
   脚光を浴びていますが、彼は、いったいどんな人物だったのでしょうか?
    彼を一言で言えば「万学の天才」といったところでしょうか。絵画、彫
   刻、建築、土木、地理、解剖学、流体力学などなどなんでもござれという
   人でした。
    ちなみに、レオナルド・ダ・ビンチという名前ですが、ダ・ビンチは苗
   字ではありません。イタリアのフィレンチェから電車で30分ほどのとこ
   ろに”ビンチ村”という村があります。レオナルドはそこで生まれました。
   つまりレオナルド・ダ・ビンチというのは、ビンチ村のレオナルド君とい
   う意味なのです。
    レオナルドについては、「最後の晩餐」や「モナリザ」などをはじめ芸
   術家としての面が取り上げられることが多いですが、彼の残した1万ペー
   ジにもおよぶ手書きノート(手稿)の4分の3は科学、技術に関するもの
   でした。
    手稿には、ハンググライダー、ヘリコプター、自動車、リフトなど様々
   な技術のスケッチが残されています。イタリアのミラノにある国立科学技
   術博物館やビンチ村にある博物館には、これらのスケッチをもとにして製
   作された模型が展示されています。
    また彼は、軍事技術者であったこともあり、手稿には機関銃や戦車など
   武器のスケッチも残っています。しかし、彼自身は、実は戦争を嫌う平和
   主義者だったそうです。
    このようなレオナルドの科学技術における業績は、彼が自然に対し科学
   者としての目で捉えていたところにあると言えます。彼は、自然は神が動
   かすのではなく、自然自身の法則に従っていると考えていました。手稿に
   はこう書き残されています。「自然は自己の法則を破らない」と。
  
    参考文献
    1) 21世紀科学教育懇談会編「科学の歴史」日本アイ・ビー・エム
      株式会社(1985)
    2) 山崎正勝、木本忠昭監修指導「人物科学の歴史 コペルニクス 
      レオナルド=ダ=ビンチ」ほるぷ出版(1990)
  
                         (企画広報室 中村隆)
  
  
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  ◆◆ 【2】自然との出会い                    ◆◆
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  ■ 春の妖精 スプリング・エフェメラル ■
  
    前回のギフチョウのように1年に1回、春のみに出現する虫たちがいま
   す。これはスプリング・エフェメラル(春のはかない生き物)(春の妖精)
   とも言われます。
    私は毎年、春の野や山里で1年ぶりにこの虫たちとの出会いを楽しみに
   しています。東京の北の丸公園や、高尾山、神奈川県藤野町の石砂山など
   で出会った虫たちの姿をお見せします。
  
    春の妖精 スプリング・エフェメラルの写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/s019.html を見て下さい。
  
                   (サイエンス友の会講師 松田邦雄)
  
  
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  ◆◆ 【3】科学の本の紹介                    ◆◆
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   ※ 本欄で紹介された本は、科学技術館2階サイエンスライブラリー「し
    らべ学習コーナー」で閲覧できます。
  
    本の中で出会うのも嬉しいけれど、外に出て、自分で見つけた虫たちを
   観察するのは、それもまたすばらしい! 今週は沢山の赤ちゃんをおんぶ
   したり、だっこしたり、一生懸命に子育てする小さな虫たちのお話絵本で
   す。幼児から大人まで楽しめますよ、きっと。
  
  ■ 『おんぶかあちゃん』 ■ 近藤薫美子/アリス館/2004年
  
    まずは最初の見開き一杯に描かれたカラフルなコモリグモの母ちゃんに
   びっくり。実際は極めて小さなクモなのですが、その背中でひしめきあっ
   ている子グモたちには名前がついていて、顔かたちやしぐさも個性的です。
   愉快な中にも優しさが心にしみる大きな絵本です。
    さて、クモの親子が行く先々で出会ったものは?
    葉っぱの上では、子どもを腹に抱えたカメムシ。「こわいよ」と母ちゃ
   んの背にしがみつく弱虫もいれば、「かあちゃん がんばれ」と乗り出し
   て応援する子も。水の中には、子をあふれそうに抱えたザリガニのママや、
   わが子を背負ったコオイムシのおやじ。母ちゃんを見失って地面をうろう
   ろしている迷いグモも仲間に入れ、おんぶして・・・。
    いよいよ無事に育てられた子グモたちの旅立ちの日。お尻から出した糸
   で風に乗って、名残惜しそうな母ちゃんグモから遠ざかって行きます。
    コモリグモの子育ては、まずは自分の体ほどもある白く丸い卵の袋をお
   尻につけて歩きまわるときから始まるので、4,5月ごろには簡単に見つ
   かります。もし見つけたら、しばらく飼って観察してはいかがでしょうか。
    『クモの親と子』(千国安之輔 写真と文/偕成社)は必死に子育てす
   る幾種類かのクモが出ている写真絵本です。
  
    この本の表紙は
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/7musekitsui/onbukaachan/onbukaachan.html
    を見て下さい。
  
    科学読物研究会については
    http://homepage3.nifty.com/fwga4903/kaken.htm を見て下さい。
  
                      (科学読物研究会 平井崇子)
  
  
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  ◆◆ 【4】新着情報                       ◆◆
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  ■ 第47回科学技術映像祭表彰式及び入選作品発表会のご案内 ■
  
    平成18年度の科学技術映像祭の表彰式及び入選作品発表会が行われま
   す。今年度の最優秀作品(内閣総理大臣賞)は日本放送協会が企画・制作
   した『NHKスペシャル 安全の死角 〜検証回転ドア事故〜』です。
    この作品は六本木ヒルズの回転ドアで幼児が死亡した事故の原因を究明
   するプロジェクトを追い事故を減らす仕組みを問いかけた作品です。また
   高校の生物同好会の『ゾウリムシの電気走性』(岡山県立玉野高等学校)
   など14作品が文部科学大臣賞に選ばれました。21日の表彰式では小坂
   文部科学大臣より賞状が授与される予定ですので、ぜひご参加ください。
  
    表 彰 式:4月21日(金)14時より14時50分
    入選作品:4月20日(木)10時より17時44分
    発 表 会 4月21日(金)15時より17時46分
    会  場:科学技術館・サイエンスホール(千代田区北の丸公園2−1)
    交  通:地下鉄竹橋駅・九段下駅徒歩7分
    問合わせ:日本科学技術振興財団・振興事業部
         TEL03−3212−8487
  
    詳しくは http://ppd.jsf.or.jp/filmfest を見て下さい。
  
    表彰式次第・入選作品発表会プログラムは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/076/076_2.htm を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【5】科学技術館トピックス                 ◆◆
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  ■ NEDO Future Scope 未来のチカラがみえてくる ■
  
    4階「無限の可能性をもとめて」展示室は4月1日リニューアルし、
   「NEDO−Future Scope」展示室となりました。
    ロボット、先端技術、環境・エネルギーなど、豊かな未来をメッセージ
   しています。
  
    詳しくは
    http://www.jsf.or.jp/exhibit/nedo.html を見て下さい。
  
  ■ 今週のユニバース ■
  
    科学ライブショー「ユニバース」では、コンピュータシミュレーション
   による太陽系や宇宙の話題をお届けしています。
    ショーの進行は、現在活躍中の研究者の皆さんが案内役として登場し、
   科学の楽しさを伝えてくれます。なお、ゲストの荻野さんには、気象予報
   士にチャレンジしようというお話をしていただきます。
    
    案内役:矢治健太郎さん(立教大学)
    ゲスト:荻野亮一さん
  
    今後の予定は
    http://universe.chimons.org/jsf/ を見て下さい。
  
    ライブショーの毎回の上演の様子は、『週刊ユニバース』
    http://universe.chimons.org/weekly/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【6】お知らせ                       ◆◆
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  ■ 「青少年のための科学の祭典」2006全国大会出展者募集のご案内 ■
  
    平成18年度の全国大会出展者の募集のお知らせを掲載しました。
    出展を希望される方は「青少年のための科学の祭典」2006全国大会
    出展者募集についてのページをご覧下さい。
  
    「青少年のための科学の祭典」 2006 全国大会 開催日程
  
    会 期:平成18年7月27日(木)〜8月1日(火)
        6日間を前・後半各3日間に分けます
    時 間:9:30〜16:50
    会 場:科学技術館 東京都千代田区北の丸公園2−1
  
    詳しくは http://www.kagakunosaiten.jp/ を見て下さい。
  
  ■ インターネット割引券 ■
  
    必要事項を記入のうえ持参していただくと、団体料金にて割引入館でき
   ます。
  
    詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/discount/index.html
    を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【7】サイエンスキャンプ                  ◆◆
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    「ウインター・サイエンスキャンプ 05−06」の15会場で行われ
   たキャンプを順次紹介しています。
  
  ■ 解明しよう!緑と都市環境のメカニズム ■
  
    今回紹介する会場は「公立大学法人 大阪府立大学 生命環境科学部 
   緑地環境科学科」で、2005年12月26日(月)〜28日(水)の2
   泊3日で開催されました。北は岩手県、南は広島県から10名(男3名、
   女7名、1年生3名、2年生6名、3年生1名)の高校生が参加しました。
   都市環境を支える緑がどのような機能と役割を果たしているのかを探り、
   都市の中で緑はどれぐらい温室効果ガスを吸収しているのか、都市環境の
   変化は緑の成長やその中で生きる昆虫たちにどのような影響を与えている
   のか、緑は都市のヒートアイランド現象の緩和にどれくらい寄与している
   のかなど、緑と都市環境のメカニズムの一端を覗きながら、生態学的に健
   全な都市圏や生活環境の形成について、私たちと一緒に考えてみました。
    なお、科学技術館では、緑の側面とは異なりますが都市環境について、
   4階「建設館」展示室で都市建設の側面から学ぶことが出来ます。また、
   3階「地球を守る」コーナーでは、地球環境について色々な情報を得るこ
   とができます。
  
    体験写真・感想等は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/science/076/76.htm を見て下さい。
  
    サイエンスキャンプについては
    http://ppd.jsf.or.jp/camp/ を見て下さい。
  
    キャンプ会場(公立大学法人 大阪府立大学)については
    http://www.bioenv.osakafu-u.ac.jp/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【8】他館の紹介                      ◆◆
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    所沢航空発祥記念館(埼玉県所沢市)では、平成18年3月25日〜4
   月23日を会期として、春休み特別展「大空を先駆けた埼玉県の女性航空
   人 西崎キクと田中阜子」を開催しています。埼玉県出身で、戦前では数
   少ない女性パイロットとして活躍した西崎キクと、田中阜子(あつこ)の
   二人に焦点を当て、パイロットとしての業績や人間像を紹介するものです。
  
    詳しくは http://tam-web.jsf.or.jp/ を見て下さい。
  
    また、所沢航空発祥記念館を会場として東京電力(株)志木支社では、
   「春のめざめ教室in航空公園」を4月23日(日)に開催します。カブ
   トムシやかなへびなどに触れながら土の中の小さな生き物たちの役割と私
   たちのつながりを考えます。
    お申し込み先、問合せ先 TEL048−490−4567
                東京電力(株)志木支社
    定員40名、先着順受付です。
  
  
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  ◇◇ 【担当者より】                       ◇◇
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  ■ 散歩のおとも 〜北の丸公園の自然〜 ■
  
    かねて予告していましたハンドブック「散歩のおとも 〜北の丸公園の
   自然〜 春の巻」を4月14日に発行いたします。ハンドブックは「草木
   編」と「動物編」の2冊で、総カラー印刷のきれいな写真を満載していま
   す。それぞれ1冊200円で科学技術館ミュージアムショップで販売いた
   します。ご来館頂けない方々には送付できるよう検討中です。しばらくお
   待ち下さい。
  
  ■ 世界物理年記念シンポジウム ■
  
    先週の土曜日(4月8日)に「世界物理年記念シンポジウム−万人のた
   めの科学−」が開催され、私も参加しました。
    アインシュタインが「相対性理論」「ブラウン運動」「光は粒と波の両
   方の性質を持つ」などを発表したのが1905年。国連はそれから100
   周年の2005年を「物理の国際年」と決議し、世界中で多くの取り組み
   がされてきました。日本では一昨年(平成16年)10月1日に「世界物
   理年日本委員会」を立ち上げ、約1年半の間に精力的に多くのイベントを
   実行してきました。
    「世界物理年記念シンポジウム−万人のための科学−」は、その最後の
   イベントとなりました。このシンポジウムは講演や「社会の中の科学と技
   術」「次の世代を育てる理科教育」のテーマのパネル討論があり、興味深
   い講演と熱のこもった討論でとても刺激的な一日でした。
    世界物理年日本委員会では、「我が国が『科学技術創造立国』をめざし
   ていくためには、この『世界物理年』を一年の活動をもって終結させるの
   ではなく、次の活動に継続していくことが必要である』」とし、このシ
   ンポジウムが新たな出発点になるとしております。
    当財団に置かれた世界物理年日本委員会事務局では、このシンポジウム
   の内容を映像を交えて公開できないか検討中です。
  
    シンポジウムの様子は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/076/076.htm を見て下さい。
  
                         (企画広報室 大西茂)
  
  
    お読みいただいた感想や、科学技術館に対する思い出、展示等の質問な
   ど皆様からのメールをお待ちしております。
     E-mail :mlmaster@jsf.or.jp
  
    最後までお読みいただきありがとうございました。
    皆様のご来館をお待ちしております。
  
  
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       〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号
  
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