科学技術館メールマガジン バックナンバー


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     科学技術館 メールマガジン 第87号  2006/6/28 発行
  
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   こんにちは。科学技術館です。
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧下さい。
  
   本号の配信数 4,069人。
  
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   ≪ 今号の目次 ≫
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   ◆ 【1】科学・技術よもやま話
   ◆ 【2】北の丸公園の自然
   ◆ 【3】科学の本の紹介
   ◆ 【4】科学技術館トピックス
   ◆ 【5】お知らせ
   ◆ 【6】サイエンスキャンプ
   ◆ 【7】他館の紹介
   ◆ 【8】読者からのお便り
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  ◆◆ 【1】科学・技術よもやま話                 ◆◆
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  ■ 生ゴミからプラスチックを生む ■
  
    ダイレクトメールなどの封筒で宛名が見える窓付き封筒の郵便が届きま
   す。
    この透明なシートは、「ポリ乳酸」と呼ばれるバイオプラスチックとい
   うもので、トウモロコシ1個から畳2畳くらいの大きさのシートが作れる
   そうです。
  
    このバイオプラスチックは、自動車や携帯電話、CDなど様々な製品に
   も導入されていますが、従来のプラスチック並みの強さを持つ一方、地中
   の微生物で分解するため環境に残らず、また焼却して出る二酸化炭素もあ
   らかじめ植物が吸収したものなので、大気中の総量が増えないという利点
   もあるそうです。
  
    九州工業大学大学院生命体工学研究科の白井義人教授は、廃棄物の再利
   用に着目して、生ゴミからプラスチックを生む技術を開発しました。そし
   て、さらにこのプラスチックを再利用する研究を続け、回収した植物プラ
   スチックを化学的に再分解して、また原料であるポリ乳酸を精製すること
   に成功しました。
  
    そのため、バイオプラスチックは何度でも利用できるようになりました。
   さらに、このリサイクル法は、従来のリサイクルでは質がどんどん下がっ
   ていくのとは反対に、リサイクルするたびに純度が高まるのだそうです。
   ですから、これが社会に普及すれば、新しい資源を使う必要がなくなり、
   資源はずっと循環し続けることになります。
  
    詳しくは
    http://www.life.kyutech.ac.jp/~shirai/index.html
    の『研究内容』を見て下さい。
  
                  (前サイエンス友の会講師 鈴木惣吉)
  
  
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  ◆◆ 【2】北の丸公園の自然                   ◆◆
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  ■ 梅雨期の北の丸公園に見られる草木に拾う ■
  
    雨の多かった5月でしたが、続いて、梅雨期を迎えています。
    アジサイが咲き始めました。ヤマボウシ・タイサンボクの白い花が目立
   ちます。キンシバイ・ビョウヤナギの黄色い花や、マキバブラシノキの花
   の赤さが、公園の空気を引き締める中で、ウメモドキ・ソヨゴ・ムラサキ
   シキブなどの目立たない花が静かに咲いています。
    ヒメジョオンやタチアオイなどの目立つ草に混じって、季節特有の草ぐ
   さが姿を見せてくれています。
    梅雨の晴れ間に、草木をお楽しみください。皆様のお出ましをお待ちし
   ております。
  
    梅雨期の北の丸公園に見られる草木に拾うの写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/087.html を見て下さい。
  
                   (サイエンス友の会講師 永井昭三)
  
  
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  ◆◆ 【3】科学の本の紹介                    ◆◆
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   ※ 本欄で紹介された本は、科学技術館2階サイエンスライブラリー「し
    らべ学習コーナー」で閲覧できます。
  
    6月のテーマは医療や福祉。今週は、世界の人びとの命や健康の問題が
   一目でわかる、データマップを紹介します。
  
  ■ 『福祉の世界地図』(くらべてわかる世界地図4) ■
    藤田千枝編/赤藤由美子著/大月書店/2004年
  
    日本では出生率がますます低くなり、すでに人口が減少しているといわ
   れていますが、中東やアフリカでは6人以上という高い出生率の国が少な
   くありません。ところが生まれた子どもの4人に1人が貧困や不衛生のた
   めに5歳まで生きられないという国もアフリカには多いのです。また日本
   は平均寿命82歳という世界一の長寿国ですが、平均寿命が30歳代とい
   う国もあります。さらに8秒に1人の子どもが安全な水を飲むことができ
   ずに死んでいるなんて、ちょっと信じられませんが事実です。
    医療や福祉という視点から こうしたデータを集めて世界地図で示した
   のがこの本です。こうした不平等をなくすのはとてもむずかいしいことで
   すが、同じ地球に暮らす人間としてどうしたら良いか考え行動しなければ
   なりません。
    このシリーズは、ほかに「暴力」「学校」「ジェンダー」などをテーマ
   に世界の国々をくらべています(全8巻)。それぞれの巻末にはデータの
   もとになった出典資料や、参考となる図書やホームページも紹介されてい
   ますからさらに深く調べることもできます。
  
    この本の表紙は
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/9karada/fukushinosekaichizu/fukushinosekaichizu.html
    を見てください。
  
    科学読物研究会については、
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/ を見て下さい。
  
                      (科学読物研究会 福田晴代)
  
  
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  ◆◆ 【4】科学技術館トピックス                 ◆◆
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  ■ 「放射線 見て 測って 考えてみよう!」のご案内 ■
  
    児童生徒をはじめ、あらゆる世代の方々を対象に“放射線一日体験教室”
   「放射線 見て 測って 考えてみよう!」を開催いたします。
  
    これは文部科学省の委託事業として日本科学技術振興財団が実施するセ
   ミナーで、私たちの身近にありながら通常は見ることができない放射線の
   存在について楽しい実験や観察を通して理解を深めていただくものです。
    参加応募方法は、近日中にお知らせいたします。
  
    開催日程:2006年7月…22日(土)、23日(日)
        8月…5日(土)、6日(日)、12日(土)、13日(日)
          19日(土)、23日(水)、26日(土)、29日(火)
        9月〜2007年1月…毎月第3土曜日
     時間はいずれも13:00〜16:00
  
    対  象:小学4〜6年生(保護者同伴)・中学生・高校生・一般
    定  員:各回先着40名
    会  場:科学技術館 6F会議室 (千代田区北の丸公園2−1)
    参 加 費:無 料
    問合わせ:日本科学技術振興財団・情報システム開発部
         TEL 03−3212−8472
  
  ■ 今週のユニバース ■
  
    科学ライブショー「ユニバース」では、コンピュータシミュレーション
   による太陽系や宇宙の話題をお届けしています。
    また第2・第4土曜日にはシカゴ大学ヤーキス天文台との、ライブ天体
   観測コーナーがあります。
  
    今後の予定は
    http://universe.chimons.org/jsf/ を見て下さい。
  
    ライブショーの毎回の上演の様子は、『週刊ユニバース』
    http://universe.chimons.org/weekly/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【5】お知らせ                       ◆◆
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  ■ 「クリスマス・レクチャー」放送のお知らせ ■
  
    イギリスで200年近く続いている人気科学実験講座「クリスマス・レ
   クチャー」が、読売新聞社、ブリティッシュ・カウンシル主催で、今年の
   7月28日、29日に文京シビックホール(東京)、8月2日、3日に米
   子市文化ホール(鳥取)で行われます。科学技術館ではこのイベントに協
   力しています。
    これを記念し、昨年の日本公演の模様(テーマ=南極)を次のとおりサ
   イエンスチャンネル(CS放送)で放送することになりました。8回放送
   いたします。南極に隠されたたくさんの謎を、わかりやすく解説します。
  
    放送日程
  
    ■南極2
      6/30(金) 16:00  7/ 7(金) 17:00
    ■南極3
      7/14(金) 16:00  7/21(金) 17:00
    ■南極4
      7/28(金) 16:00  8/ 4(金) 17:00
  
    サイエンスチャンネルは http://sc-smn.jst.go.jp/ を見て下さい。
  
    「クリスマス・レクチャー」について詳しくは
    http://event.yomiuri.co.jp/2006/xmas_lecture/ を見て下さい。
  
  ■ 「散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜」の出版について ■
  
    2004年11月の創刊以来連載し、好評を得てきた「北の丸公園の自
   然」をハンドブックとして4月14日に出版しました。
    ハンドブックは「春の巻」として、「草木編」と「動物編」の2冊で、
   総カラー印刷のきれいな写真を満載しています。それぞれ1冊200円で
   科学技術館ミュージアムショップ・北の丸公園休憩所・楠公レストハウス
   (皇居外苑・二重橋前)で販売しております。ご来館が困難な方々はメー
   ル、又は、FAXでお申し込み下さい。
  
    申込方法及び記者発表資料は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/otomo/haru/otomo.htm
    を見て下さい。
  
  ■ インターネット割引券 ■
  
    必要事項を記入のうえ持参していただくと、団体料金にて割引入館でき
   ます。
  
    詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/discount/index.html
    を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【6】サイエンスキャンプ                  ◆◆
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    「スプリング・サイエンスキャンプ 2006」の20会場で行われた
   キャンプを順次紹介しています。
  
  ■ 意外と身近な放射線とナトリウム ■
  
    今回紹介する会場は「独立行政法人 日本原子力研究開発機構 国際原
   子力情報・研修センター」で、2006年3月26日(日)〜3月28日
   (火)の2泊3日で開催されました。茨城県から愛媛県までの10名(男
   8名、女2名、1年生2名、2年生6名、3年生2名)の高校生・高等専
   門学校生が参加しました。私たちの身の回りに意外と多く存在する放射線
   の測定や原子炉の中で発生した熱エネルギーを伝えるために利用している
   ナトリウムについて、その特性を実験や観察等の実体験を通して学びまし
   た。
    なお、科学技術館では、2階「アトモス 原子力」展示室で原子力につ
   いての知識を展示物を通して体験しながら学べます。また、4階「NEDO
    Future Scope〜未来のチカラがみえてくる〜」展示室のエ
   ネルギーシティでは、未来のいろいろなエネルギーについて学ぶことが出
   来ます。
  
    体験写真・感想等は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/science/087/87.htm を見て下さい。
  
    サイエンスキャンプについては
    http://ppd.jsf.or.jp/camp/ を見て下さい。
  
    キャンプ会場
    「独立行政法人 日本原子力研究開発機構 国際原子力情報・研修セン
    ター」については
    http://www.jaea.go.jp/04/turuga/center/index.htmlを見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【7】他館の紹介                      ◆◆
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    所沢航空発祥記念館(埼玉県所沢市)では7月1日から入館料を改定し
   ます。個人料金は下記の通りで、少しお安くなります。
   
    展示館入館料:大人500円(改定前520円)、
           小人250円(同260円)
    大型映像館 :大人600円(改定前630円)、
           小人300円(同310円)
    共通割引券 :大人800円(改定前830円)、
           小人400円(同410円)
    また、新たに「ファミリーパスポート」を販売開始します。「ファミリ
   ーパスポート」は展示館、大型映像館共通で1年間有効、家族6名まで使
   えて4000円です。65歳以上の高齢者、小学校就学前の児童、障害者
   は入館料無料で変更ありません。
  
    団体割引料金等、詳しくは、
    http://tam-web.jsf.or.jp/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【8】読者からのお便り                   ◆◆
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  ■ ケアンズ自然写真通信 ■<豪州の井上さんから>
  
    こんにちは。
  
    今週は『乾季のひとまく…』の写真です。
    ケアンズは乾季と雨季の2つのシーズンに分かれています。
    日本のようなはっきりとした四季はありません。
    日本のように四季があると、電化製品も衣服も寝具も変えないといけな
   いし、経済的にはお金がかかりますよね。
    でも、肌で感じる季節感がはっきりしているってとても素敵なことのよ
   うに思います。
  
    私の個人的な感覚では、2つの季節だけのケアンズより、4つの季節の
   ある日本の方が、1年が早く過ぎる気がします。
  
    乾季・冬のケアンズより                   梨紗
  
    ケアンズ自然写真通信の写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/australia/087/87.htm
    を見て下さい。
  
  
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  ◇◇ 【担当者より】                       ◇◇
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  ■ ハンドブック「散歩のおとも」の『夏の巻』、近日発売! ■
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜」の『春の巻』は大
   変好評を得ております。先日、都内の私立小学校の校長先生から、「ハン
   ドブックは大変よくできている。副読本として使いたいので、とりあえず
   100冊送って欲しい。」と依頼があり送ったところです。科学技術館
   ミュージアムショップでもよく求めていく人がいます。
    この『春の巻』に続く、『夏の巻』の出版の準備がほとんど終わり、近
   日発売の予定で、次号で発売日をお知らせできると思います。ご期待下さ
   い。
  
    このハンドブックの定価については、財団の職員がパソコンを使って仕
   上げたことなどにより、制作に係る諸費用を低く抑えることができたため、
   お求めやすい価格になっています。お散歩のおともにご活用頂ければ幸い
   に存じます。
  
                         (企画広報室 大西茂)
  
  
    お読みいただいた感想や、科学技術館に対する思い出、展示等の質問な
   ど皆様からのメールをお待ちしております。
     E-mail :mlmaster@jsf.or.jp
  
    最後までお読みいただきありがとうございました。
    皆様のご来館をお待ちしております。
  
  
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       〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号
  
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