科学技術館メールマガジン バックナンバー


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     科学技術館 メールマガジン 第97号  2006/9/6 発行
  
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   こんにちは。科学技術館です。
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧下さい。
  
   本号の配信数 4,374人。
  
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   ≪ 今号の目次 ≫
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   ◆ 【1】新着情報
   ◆ 【2】科学・技術よもやま話
   ◆ 【3】自然との出会い
   ◆ 【4】科学の本の紹介
   ◆ 【5】科学技術館トピックス
   ◆ 【6】お知らせ
   ◆ 【7】サイエンスキャンプ
   ◆ 【8】他館の紹介
   ◆ 【9】読者からのお便り
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  ◆◆ 【1】新着情報                       ◆◆
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  ■ 科学技術館 ユニバースイベント ”キュリー夫人の理科教室” ■
    〜100年前、あのキュリー夫人が行った理科教室を
                    紙芝居・実験ショーで紹介します〜
  
    この理科教室は100年前にキュリー夫人が行った授業を再現し、多く
   の子供たちに理科の楽しさを知ってもらいたいと実験ショーとして企画し
   ました。
  
    主催:サイエンススタジオ・マリー
    日時:9月18日(祝日)
       11:30〜,14:30〜,15:30〜 (公演約30分)
    場所:科学技術館 4階 ユニバース(各回定員72名)
    料金:無料(ただし科学技術館の入館料が必要です)
  
    詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/097/097.htm を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【2】科学・技術よもやま話                 ◆◆
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  ■ 波の実験演示(3)―荒海と航海― ■
  
    季節は夏から秋へ、台風シーズンです。海上は波の干渉で三角波が生じ、
   操船に苦心します。波は船舶の航行にとって、向かい波は勿論、追い波で
   あっても歓迎されません。行き足(船のスピード)が落ち、仕出港(出航
   地)から仕向港(到着地)までの所要時間が大幅に増え、当然燃料代も嵩
   んで、大変な損失になります。
  
    そこで船会社では航行ルート上の波の予報から、最適のルートを決める
   必要があります。これをウェザールーティング(weather 
   routing)と言い、航海計画には不可欠です。船舶には、最少時間、
   最少燃費、そして快適な航海が理想的な最適航路と言えます。
  
    ところで、ルートの波高はどのようにして予報できるのでしょうか。
    波高を決定するのに次の三つの条件があります。海上風の風速、連吹時
   間、吹続距離(フェッチ)です。大波に成長するには、風が強いだけでな
   く、吹き続く時間の長さ、十分に広い海域が必要です。
    航海日数が1週間程度ですと、航海ルート上の風向、風速が数値予報の
   計算から推定されますので、それを日毎の天気図にのせて最適ルートが、
   海図上に引かれます。このようにして当初の航海計画が立てられますが、
   途中で気象の大きな変化が生じた場合は、その時点を原点にして新たなル
   ートを作り直すこともできます。
  
    潮風を顔に受け、大波、小波を掻き分けながら進む外海の船旅も大変い
   いものです。
  
                (4F 建設館「波の演示」担当 阿部頼之)
  
  
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  ◆◆ 【3】自然との出会い                    ◆◆
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  ■ 消えた蝶・今でもよく見られる蝶 ■
  
    2006年8月14日、群馬県の赤城山へ出かけました。
    山上の小沼の近くで、茶褐色のセセリチョウがさかんに飛びまわってい
   ました。何とこのセセリチョウは、どこにでもふつうに見られたオオチャ
   バネセセリでした。ところがこの蝶は30〜40年前頃からだんだん見ら
   れなくなり、現在では東京付近では全く見ることが出来ません。
    山地へ行くとお目にかかることがありましたが、赤城山では、実にたく
   さんのオオチャバネセセリが見られました。セセリチョウの仲間の幼虫は、
   ササ、ススキ、イネなどの葉を食べます。オオチャバネセセリの食草は今
   でもたくさん東京近郊にあるのに消えてしまったのです。同じセセリチョ
   ウの仲間のイチモンジセセリ、チャバネセセリ、キマダラセセリなどは今
   でもよく見られます。自然界にはこのように不思議なことがあります。こ
   れは温暖化とは関係がないようです。種そのもののもつ勢いと微妙な環境
   条件が影響しているのかもしれません。
  
    消えた蝶・今でもよく見られる蝶の写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/s035.html を見て下さい。
  
                   (サイエンス友の会講師 松田邦雄)
  
  
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  ◆◆ 【4】科学の本の紹介                    ◆◆
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   ※ 本欄で紹介された本は、科学技術館2階サイエンスライブラリー「し
    らべ学習コーナー」で閲覧できます。
  
    今月は、小学生から楽しめる身体の本を紹介します。自分の身体のこと
   を正しく知ることは、とても大事なことです。まず最初は、歯の本です。
  
  ■ 『歯の健康図鑑』1.歯のしくみとはたらき ■
    落合靖一・作  永井泰子・絵  大日本図書 1997.4
    2000円+税
  
    「歯はいつ頃作られるのか?」「おなかの中にいるときから」でも具体
   的に「どのように?」ということまで考えを及ぼしたことはありませんで
   した。本書では1カ月半ぐらいの胎児の口と歯のできかたのイラストが載
   っていて、本文とあわせて、実にわかりやすくかかれています。出来上が
   ったあとの歯についても切歯、犬歯、臼歯に分けて詳しく、虫歯が出来や
   すい場所についても説明されています。また、エナメル質、象牙質、歯髄、
   セメント質についても虫歯と絡めながら丁寧に解説されています。
    「歯がしっかりはえているわけ」として、歯根膜の役割について説明し
   た後で歯槽膿漏に触れているので、子どもにとってはあまりなじみのない
   歯槽膿漏についてもその恐ろしさや早くからの予防の大切さがよくわかり
   ます。
    本書は、画家はそれぞれ異なりますが、『2.歯ならびと健康』『3.
   むし歯をなおす武器』『4.動物の歯といのち』とシリーズになっていま
   す。人間の歯については1〜3で扱われていますが、4にも動物の虫歯な
   ど興味深いエピソードがいくつか載っています。併せて読んでみると、歯
   についての視野がさらに広がることと思います。
  
    この本の表紙は
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/9karada/hanokenkou/hanokenkou.html
    を見てください。
  
    科学読物研究会については
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/ を見て下さい。
  
                      (科学読物研究会 山森貴子)
  
  
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  ◆◆ 【5】科学技術館トピックス                 ◆◆
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  ■ 「放射線 見て 測って 考えてみよう!」参加者募集 ■
  
    児童生徒をはじめ、あらゆる世代の方々を対象に“放射線一日体験教室”
   「放射線 見て 測って 考えてみよう!」を開催しています。
  
    これは文部科学省の委託事業として日本科学技術振興財団が実施するセ
   ミナーで、私たちの身近にありながら通常は見ることができない放射線の
   存在について楽しい実験や観察を通して理解を深めていただくものです。
    奮ってご参加下さい。
  
    開催日、申込み方法、お問い合わせ等、詳しくは、
    http://hoshasen.jsf.or.jp/ を見て下さい。
  
  ■ 今週のユニバース ■
  
    科学ライブショー「ユニバース」では、コンピュータシミュレーション
   を使って、太陽系や宇宙の話題を中心に、科学の最新の話題をお届けして
   います。
    今週は、どんな科学のトピックスがあるでしょうか?
    案内役のお話を聞きながら、身近な科学のニュースも楽しんでみません
   か?
  
    案内役:亀谷 和久さん(東京大学)
    ゲスト:平松 正顕さん(東京大学)
  
    今後の予定は
    http://universe.chimons.org/jsf/ を見て下さい。
  
    ライブショーの毎回の上演の様子は、『週刊ユニバース』
    http://universe.chimons.org/weekly/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【6】お知らせ                       ◆◆
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  ■ 青少年のための科学の祭典2006 島根大会 ■
  
    「青少年のための科学の祭典2006 島根大会」が始まります。
  
    楽しい実験や不思議なショーを体験できます。工作コーナーも待ってい
   ますよ。今まで気づかなかったことや、ふしぎに思っていたことがわかり
   ます。これで君もクラスの科学博士!?だね。
  
    主  催:「青少年のための科学の祭典」2006島根大会実行委員会、
         文部科学省、財団法人 日本科学技術振興財団
    開催期間:平成18年9月9日(土)〜9月10日(日) 2日間
    開催場所:出雲科学館(出雲市)
  
    詳しくは http://www.kagakunosaiten.jp/ を見て下さい。
  
  ■ ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜」発売中! ■
  
    2004年11月の創刊以来連載し、好評を得てきた「北の丸公園の自
   然」をハンドブックとして出版いたしました。『春の巻』、『夏の巻』が
   発売中です。秋・冬の巻は9月末発売予定です。
    ハンドブックは「草木編」と「動物編」の2冊で、総カラー印刷のきれ
   いな写真を満載しています。それぞれ1冊200円で販売しております。
  
    申込方法は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm を見て下さい。
  
  ■ インターネット割引券 ■
  
    必要事項を記入のうえ持参していただくと、団体料金にて割引入館でき
   ます。
  
    詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/discount/index.html
    を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【7】サイエンスキャンプ                  ◆◆
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    「スプリング・サイエンスキャンプ 2006」の20会場で行われた
   キャンプを順次紹介しています。
  
  ■ 最先端カーナビゲーションに触れてみよう ■
  
    今回紹介する会場は「パイオニア株式会社 総合研究所」で、2006
   年3月22日(水)〜3月24日(金)の2泊3日で開催されました。福
   島県から鹿児島県までの6名(男6名、1年生2名、2年生3名、3年生
   1名)の高校生、高等専門学校生が参加しました。カーナビゲーションシ
   ステムの基本技術や使いやすくする技術を体験し、理解を深めました。ま
   た、併せて将来技術にも触れました。なお、科学技術館では、直接位置検
   出技術などに関する展示はないのですが、先端の技術開発という点で4階
   「NEDO−Future Scope〜未来のチカラがみえてくる〜」
   展示室ではロボット、エネルギー、ナノテクノロジーなど未来のテクノロ
   ジーについて、体験を通して科学技術を学べます。
  
    体験写真・感想等は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/science/097/97.htm を見て下さい。
  
    サイエンスキャンプについては
    http://ppd.jsf.or.jp/camp/ を見て下さい。
  
    キャンプ会場については
    「パイオニア株式会社 総合研究所」
    http://www.pioneer.co.jp/crdl/org/place.html を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【8】他館の紹介                      ◆◆
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    所沢航空発祥記念館(埼玉県所沢市)では9月8日〜10月9日を会期
   として企画展「さよなら日本の翼 YS−11〜写真と模型でたどる軌跡〜」
   を開催します。
    今年の9月30日で民間路線から退役する戦後初の国産旅客機「YS−
   11型機」について、航空写真家として名高い青木勝氏の写真パネル、一
   般の方から募集した思い出のYS−11写真、YS−11の模型を展示し
   ます。
    また、スライド&トークショー「永遠なれ!YS−11」(講師:青木
   勝氏)を9月17日14:00〜開催します。
  
    参加方法など詳しくは、
    http://tam-web.jsf.or.jp/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【9】読者からのお便り                   ◆◆
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  ■ ケアンズ自然写真通信 ■<豪州の井上さんから>
  
    こんにちは。
    陽射しがだいぶ強くなってきたケアンズです。
    うっかりしていると、日焼けで大変です。
    今週は熱帯雨林地帯の緑の植物の写真をお届けしますね。    梨紗
  
    ケアンズ自然写真通信の写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/australia/097/97.htm
    を見て下さい。
  
  
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  ◇◇ 【担当者より】                       ◇◇
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  ■ 戦後、日本を支えた100人の技術者 ■
  
    本誌は今月末(9月27日配信)で第100号を迎えます。この100
   号を契機に、「戦後、日本を支えた100人の技術者」として、技術者を
   紹介いたします。本誌では「科学」に関する記事が大半であり、「技術」
   についての情報が少なかったところから、このシリーズを始めることとし
   ました。
  
    ご紹介する技術者は、(社)日本機械工業連合会/(社)研究産業協会
   『100の技術者"魂"―あの製品はこうして生まれた―』(本誌第81号
   (5月17日)お知らせ欄で紹介)に登場された方々で、(社)研究産業
   協会様のご協力を得、本の執筆にあたられた方々に、分担してご紹介して
   頂きます。
    ご期待下さい。
  
                         (企画広報室 大西茂)
  
  
    お読みいただいた感想や、科学技術館に対する思い出、展示等の質問な
   ど皆様からのメールをお待ちしております。
     E-mail :mlmaster@jsf.or.jp
  
    最後までお読みいただきありがとうございました。
    皆様のご来館をお待ちしております。
  
  
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       〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号
  
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