科学技術館メールマガジン バックナンバー


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     科学技術館 メールマガジン 第109号  2006/11/29発行
  
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   こんにちは。科学技術館です。
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧下さい。
  
   本号の配信数 4,584人。
  
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   ≪ 今号の目次 ≫
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   ◆ 【1】新着情報
   ◆ 【2】科学・技術よもやま話
   ◆ 【3】我が社の誇る技術
   ◆ 【4】自然との出会い
   ◆ 【5】科学の本の紹介
   ◆ 【6】科学技術館トピックス
   ◆ 【7】お知らせ
   ◆ 【8】戦後、日本を支えた100人の技術者
   ◆ 【9】サイエンスキャンプ
   ◆ 【10】他館の紹介
   ◆ 【11】読者からのお便り
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  ◆◆ 【1】新着情報                       ◆◆
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  ■ 鉄鋼新展示室完成とオープニングイベントのご案内 ■
  
    平成18年12月1日(金)「鉄の記念日」に科学技術館「鉄鋼」展示
   室(出展:(社)日本鉄鋼連盟)が「鉄の丸公園1丁目〜鉄鋼〜」(科学
   技術館4階)としてリニューアルオープンいたします。鉄の面白さ、もの
   づくりの楽しさなどを知ってもらうべく、子供たちが実際に触れたり、動
   かしたりすることのできる体験型の展示と子供たちに参加することを通し
   て鉄鋼に関する理解を深めてもらうワークショップコーナー(実験・工作
   教室)を新設いたします。また、オープニングイベントとして12月2日
   (土)は記念講演会、そして3日(日)はものづくり体験「たたら製鉄」
   を別紙資料の要領で開催いたします。
  
    イベントの日程については
    http://www.jsf.or.jp/info/2006/11/post_33.php を見て下さい。
  
    新展示室について詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/109/109.htm を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【2】科学・技術よもやま話                 ◆◆
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  ■ ぽろたん ■
   
    「行く秋や 手を広げたる 栗のいが」芭蕉
    秋の味覚といえば「まつたけ」いえ、もっと庶民的な栗があります。世
   界で食べられる栗は大きく分けて3種類です。マロングラッセなどに使う
   洋栗。主にイタリヤ産が有名です。天津甘栗で知られる中国栗。そして栗
   ご飯など馴染み深いのが和栗です。
   
    日本栗(和栗)は三内丸山遺跡(青森市・約5500年前)には大規模
   な栗栽培の跡があり、古代人の大切な食料になっていました。現在の生産
   高第一位は茨城県、次いで愛媛、熊本、岡山、山口県の順でほぼ全県で採
   れます。
  
    上のように、日本栗は古くから日本の食文化の中で、秋の味覚として大
   きな存在感があります。果実が大きく、果肉がなめらかで、独特の風味を
   持つなど、多くの優れた性質を持っていますが、洋栗や中国栗と比べて渋
   皮がむきにくいという大きな欠点があります。
  
    ところが、「渋皮がむきにくい」という日本栗の常識を覆すニュースが
   ありました。茨城県つくば市の果樹研究所が、中国栗のように渋皮がむき
   やすい日本栗の新品種育成に成功と発表しました。早生の主力品種である
   「丹沢」の子であり、渋皮がポロンとむけることと、広く愛されて欲しい
   との願いを込めて「ぽろたん」と命名したそうです。しかし残念ながら、
   食卓にのぼるのは7,8年かかるようです。
    ぽろたんの特徴は、
   ・ 焼き栗の渋皮のはがれやすさは、中国栗並みに優れている。
   ・ 果実は大きく30g程度、果肉は黄色で紛質、甘味香気多い。
   ・ 鬼皮に傷を数本付けて、電子レンジ(700w)で2分間で簡単に渋
     皮がとれる。
   ・ 収穫期は、育成地で9月上中旬。
    などです。
  
    詳しいことは次を見てください。
    http://www.fruit.affrc.go.jp/announcements/kisya/h18-10-04/porotan.html
  
                  (前サイエンス友の会講師 鈴木惣吉)
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバーは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【3】我が社の誇る技術  〜東京電力(株)〜        ◆◆
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  ■ (5)電気を活用する技術 その2 ■
  
    新しい取り組みとして電気自動車や水素を燃料とする燃料電池車などの
   次世代自動車の研究開発が行われています。このような次世代自動車は走
   行時の排出ガスがゼロで騒音も少ない究極のエコカーとして注目されてい
   ます。ただし、水素をどのようにして作るのかは大きな課題です。最近、
   携帯電話やパソコンなどに使われているリチウムイオン電池は、充電や放
   電の速度が速く、寿命も長いという特性があります。そこで、この電池を
   使い電気自動車を作ろうとしています。研究開発のポイントは1回の充電
   で走れる距離を伸ばすこと、いかに短時間で充電できるようにすることや、
   自動車の値段を下げることなどです。
  
    わが国は燃料の大部分を輸入に頼っています。このためエネルギーを大
   切に使う技術として、いままでに紹介してきたような無駄の無い効率の良
   い機器の技術開発を行うことが大変重要です。輸入した燃料を幅広い分野
   で大切に使いきるように日夜努力しています。
  
    水素の製造方法についてはこちら
    http://www1.infoc.nedo.go.jp/kaisetsu/evm/ev05/index.html
    を見て下さい。
  
    電気自動車の開発はこちら
    http://www.tepco.co.jp/cc/press/06062101-j.html
    http://www.tepco.co.jp/cc/press/06101101-j.html を見て下さい。
  
                      (東京電力(株)開発計画部)
  
  
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  ◆◆ 【4】自然との出会い                    ◆◆
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  ■ 日本の蝶全種撮影の夢を追って ■
  
    日本には約250種の蝶が北海道から沖縄に至る各地域に住んでいます。
    私は、この蝶たち全部に出会ってその姿をカメラにおさめたいという夢
   を抱き、現在236種94.4%に達しています。残りの蝶は、いずれも
   特殊な地域に住む希少種が多く、大変です。それでも夢を追って、一つ一
   つ未撮影種を求めて計画をたて今年も出かけています。
    メールマガジンでも紹介しましたが、オオルリシジミ(長野)・ヒョウ
   モンモドキ(広島)・ウスイロヒョウモンモドキ(兵庫)・エゾヒメシロ
   チョウ・アカマダラ・カラフトセセリ・カラフトルリシジミ(北海道)な
   ど、各地で珍蝶の姿を撮影することができました。
    今回は、さらに10月三重県でサツマシジミとその折にみつけた蝶の姿
   を紹介します。
  
    「日本の蝶全種撮影の夢を追って」の写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/s045.html を見て下さい。
  
                   (サイエンス友の会講師 松田邦雄)
  
  
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  ◆◆ 【5】科学の本の紹介                    ◆◆
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   ※ 本欄で紹介された本は、科学技術館2階サイエンスライブラリー「し
    らべ学習コーナー」で閲覧できます。
  
    11月は、ドングリの本を紹介しています。今週は、ドングリにあいた
   穴のひみつをさぐる本です。さて、穴をあけたのは、誰なんでしょう?
  
  ■ 『どんぐりの穴のひみつ』 ■
    高柳芳恵・文 つだかつみ・絵 偕成社
  
    ドングリを拾ってきたら、穴があいていて、「これは何?」「誰があけ
   たの?」そう思った人は多いでしょう。この本は、その「何?」「誰?」
   を、何年もかけて丁寧に観察や実験をした記録です。
    著者の「自分の眼で一つ一つ生きもののいとなみを解明していくには、
   長い時間と根気がいりますが、それを楽しみたいと思っています」という
   言葉どおり、根気よい観察を、やさしい言葉で書いています。観察記録な
   ので、文章が中心ですが、写真やイラストもたくさん使われ、観察や実験
   のようすが、とてもよくわかります。特に実物大のイラストは素晴らしい
   です。
    どんぐりの中にあった幼虫の頭部のぬけ殻や、発泡スチロールの箱に沢
   山ついている成虫の写真などは、観察を楽しんでいる著者の姿が見えてき
   ます。本当に好きなんだな・・・と伝わってきます。
    読みながら、ドングリの穴のひみつがわかっていく楽しさ、「どんぐり
   笛」を楽しむ著者のゆとりが感じられる本です。ドングリの穴をめぐる小
   さな世界がワクワクする世界へと広がっていきます。
  
    この本の表紙は
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/6shokubutsu/dongurinoana/dongurinoana.html
    を見て下さい。
  
    科学読物研究会については
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/ を見て下さい。
  
                      (科学読物研究会 林 和美)
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバーは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【6】科学技術館トピックス                 ◆◆
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  ■ 12月の星見隊 ■
   マッチ売りの少女が見た流れ星
  
    12月になると、アンデルセンの童話「マッチ売りの少女」を
   思い出します。
  
    クリスマスツリーの光は高く高く上っていき、
   もう天国の星々のように見えました。そのうちの一つが流れ落ち、
   長い炎の尾となりました。
  
    「いま、誰かが亡くなったんだわ!」と少女は言いました。
   というのは、おばあさん――少女を愛したことのあるたった一人の人、
   いまはもう亡きおばあさん――がこんなことを言ったからです。
   星が一つ、 流れ落ちるとき、魂が一つ、神さまのところへと
   引き上げられるのよ、と。 (結城浩訳)
  
    少女が見た流れ星は、どんな星だったのでしょうか?
   流れ星は毎晩見られるものですが、これらの流れ星はいつ、どの方向に
   現れるかわかりません。このような流れ星を散在(さんざい)流星といい
   ます。
   それに対して、毎年決まった時期に、同じ特徴の流れ星が現れます。
   これを流星群といいます。
  
    12月の下旬に見られるのは、こぐま座流星群です。
   アンデルセンが住んでいた北欧では、東京よりも緯度が高いため、
   北極星が高く見えます。
   こぐま座流星群は、12月18日〜24日にかけて見られますが、
   もっとも多く見られるのが12月23日の未明になります。
  
    今年は月明かりにじゃまをされないので、ゆっくりと流れていく
   こぐま座流星群の星たちをさがしてみてください。
  
    ※マッチ売りの少女の引用は、下記のURLです。
    http://www.hyuki.com/trans/match.html
  
                     木村かおる(科学技術館事業部)
  
  ■ 今週のユニバース ■
  
    科学ライブショー「ユニバース」では、コンピュータシミュレーション
   による太陽系や宇宙の話題をお届けしています。
    今週のゲストコーナーでは、クリスマスに向けて、
   楽しい実験をお届けします。お楽しみに!
    
    案内役:木村 かおる(科学技術館)
    ゲスト:宮川 淳后さん(ウェットマスター株式会社)
  
    今後の予定は
    http://universe.chimons.org/jsf/ を見て下さい。
  
    ライブショーの毎回の上演の様子は、『週刊ユニバース』
    http://universe.chimons.org/weekly/ を見てください。
  
  
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  ◆◆ 【7】お知らせ                       ◆◆
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  ■ WRO2006結果速報 ■
  
    教育的なロボット競技会「WRO(ワールド・ロボット・オリンピアー
   ド」の国際大会が、11月16日(木)から11月18日(土)まで、中
   国広西チワン族自治区南寧市で開催されました。日本からは、10月1日
   (日)に科学技術館にて行なわれたWROの日本大会で選出されたチーム
   (小学生3チーム、中学生2チーム、高校生3チーム)が参加しました。
    競技内容はかなり高度であり、各国の技術もレベルが高いものでしたが、
   競技の結果、奈良教育大付属中学校チーム(写真参照)が中学生部門の3
   位に見事入賞しました。
    なお、中学生部門の1位は中国、2位はマレーシアのチームでした。
  
    大会の写真はこちら
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/108/108.htm を見て下さい。
  
    WRO実行委員会のホームページは
    http://www.wroj.org/2006/ を見て下さい。
  
  ■ 平成18年度「第3回理科大好きボランティア研修会」参加者募集 ■
  
    科学技術振興機構(JST)では、地域で科学教室・実験教室・工作教
   室などをボランティアとして開催されている方々を支援しています。今回、
   理科大好きボランティア経験者のさらなるスキルアップの機会提供と科学
   教室等で講師としてボランティア活動に取り組みたいと考えていらっしゃ
   る方を対象として、科学教室等の開催のノウハウに関する講座を経験者向
   けと初心者向けにそれぞれ企画いたしました。
    科学教室等のボランティアにご関心のある方は奮ってご参加くださいま
   すようご応募をお待ちしております。
  
    日 時:1.経験者向け 平成19年2月3日(土)
        2.初心者向け 平成19年2月4日(日)
    場 所:福岡市立少年科学文化会館
  
    申込方法等、詳しくは、
    http://rikasuki.tokyo.jst.go.jp/sanka/h18/index.html
    を見て下さい。
  
  ■ 「エネルギーかるた」大会開催 ■
  
    今週の12/2(土)キララドームたるみず(鹿児島県垂水市)で行わ
   れる「青少年のための科学の祭典in垂水大会」の会場において「エネル
   ギーかるた」九州大会が開催されます。今年度の最終の大会となります。
  
    エネルギーかるた実行委員会(財団法人日本科学技術振興財団・電気事
   業連合会)では、読み札を公募して作ったオリジナルの“エネルギーかる
   た”を使って、「エネルギーかるた大会」を実施します。
    「青少年のための科学の祭典」関連のイベントとして昨年ご好評いただ
   き、今年で2年目を迎えます。
    伝統の遊び「かるた」を通じて、楽しみながらエネルギーに親しむこと
   で、科学やエネルギーについての理解が自然と深まります。
    「エネルギーかるた」(実行委員会制作オリジナル・非売品)を使用。
  
    応募方法など詳しくは http://www.e-karuta.jp を見て下さい。
  
  ■ ハンドブック「散歩のおとも〜」の「秋・冬の巻」出版! ■
  
    好評を得ている、ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜」
   の「秋・冬の巻」が完成し、「春の巻」「夏の巻」「秋・冬の巻」と3巻
   で完結することとなりました。
  
    このハンドブックは、2004年11月の本メルマガ創刊以来連載し、
   好評を得てきた「北の丸公園の自然」を冊子としてまとめたものです。
   「草木編」と「動物編」の2冊で、カラー印刷のきれいな写真を満載して
   います。価格はそれぞれ1冊200円です。
  
    ハンドブックの表紙及びお求め方法は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm を見て下さい。
  
  ■ インターネット割引券 ■
  
    必要事項を記入のうえ持参していただくと、団体料金にて割引入館でき
   ます。
  
    詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/discount/index.html
    を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【8】戦後、日本を支えた100人の技術者          ◆◆
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    本コーナーでご紹介する技術者は、(社)日本機械工業連合会/(社)
   研究産業協会『100の技術者"魂"―あの製品はこうして生まれた―』に
   登場された方々で、(社)研究産業協会様のご協力を得、本の執筆にあた
   られた方々に、分担してご紹介していきます。
  
  ■ ゲルマニューム・トランジスタの開発の物語 塚本哲男(その1) ■
  
   <トランジスタに挑戦した日本のベンチャー企業>
  
    技術の発展の歴史における20世紀の最大の発明の一つに半導体が挙げ
   られる。もし、この大きなイノベーションが無かったら、我々の現在の生
   活は、全く異なったものになっていたであろう。ラジオやテレビばかりで
   はなく、通信も、交通も、買物や、勉強や、仕事さえも、現在では、想像
   がつかないほど、不便なものになっていたに違いない。
    そのイノベーションの幕を一気に開けたのが、世界に先駆けて実用にな
   るトランジスタの構造とその製造プロセスを開発した日本の塚本哲男(つ
   かもと てつお)達だったことは、あまり知られていない。
    半導体は、1948年米国のベル研究所で、ショックレーやバーディー
   ン等によって発明された。彼らはそれを特許に申請し、後にノーベル賞を
   もらうことになる。
    その英語のニュース記事を、東京の品川のベンチャー企業だった東京通
   信工業(後のソニー)の社長の井深さんと技術担当の岩間さんが目を着け
   た。”これでみんな誰でも好きな番組を聴ける世界初のトランジスタラジ
   オを造ろう。”
    この特許を利用する権利を買おうとしたが、日本政府やベル研からも反
   対された。”ソニーのような小さな企業では無理だ”、”トランジスタは
   ラジオには使えない”と。しかし、反対が強ければ強いほど、塚本達は”
   やってやろう”と挑戦する気持ちが強くなった。
    こうして、完成したゲルマニュームの半導体の実用化技術が、後に情報
   技術の大発明時代といわれる21世紀の幕を開けることになったのである。
                               (つづく)
  
    執筆者:唐澤英安 データ・ケーキベーカ(株) 代表取締役
  
    (社)研究産業協会 http://www.jria.or.jp/w/
  
  
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  ◆◆ 【9】サイエンスキャンプ                  ◆◆
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    「サマー・サイエンスキャンプ 2006」の33会場で行われたキャ
   ンプを順次紹介しています。
    今回紹介する会場は「宇宙航空研究開発機構 角田宇宙センター」と
   「海洋研究開発機構」です。
  
  ■ あなたも体験 未来のロケット技術 ■
  
    「独立行政法人 宇宙航空研究開発機構 角田宇宙センター」では、
   2006年8月8日(火)〜8月10日(木)の2泊3日で開催され、北
   は山形県から南は宮崎県までの9名(男7名、女2名、1年生5名、2年
   生4名)の高校生が参加しました。
    ロケットに搭載する液体ロケットエンジンや将来の再使用型宇宙輸送シ
   ステムへの応用を目指した再使用型エンジンなどの研究開発を行っている
   角田宇宙センターにおいて、宇宙機用推進システムの最先端研究について
   理解を深めました。
    科学技術館では4階I室「宇宙情報ライブラリー」で、ロケットや人工
   衛星などの宇宙開発に関する情報を提供しています。
  
    体験写真・感想等は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/science/109/109_1.htm
    を見て下さい。
  
    キャンプ会場については、
    「独立行政法人 宇宙航空研究開発機構」
    http://www.jaxa.jp/ を見て下さい。
  
  ■ 実体験を通じて海洋を学ぼう ■
  
    「独立行政法人 海洋研究開発機構」では、2006年7月26日(水)
   〜7月28日(金)の2泊3日で開催され、北は北海道から南は大分県ま
   での24名(男18名、女6名、1年生10名、2年生11名、3年生3
   名)の高校生が参加しました。
    深海の調査を行うとともに、地球規模の海洋変動の解明など、海洋に関
   する幅広い調査および研究を行なっている海洋研究開発機構において、海
   洋研究の魅力を体感しました。
    科学技術館の4階F室「建設館」では、津波の発生原因となる地震に
   ついて、体験を通して学ぶことができます。
  
    体験写真・感想等は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/science/109/109_2.htm
    を見て下さい。
  
    キャンプ会場については、
    「独立行政法人 海洋研究開発機構」
    http://www.jamstec.go.jp/ を見て下さい。
  
    サイエンスキャンプについては
    http://ppd.jsf.or.jp/camp/ を見て下さい。
  
    サイエンスキャンプのバックナンバーは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/science/s_list.htm を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【10】他館の紹介                     ◆◆
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  ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
    所沢航空発祥記念館(埼玉県所沢市)では12月10日まで、秋の特別
   展「現代日本を支えるエアカーゴ〜航空貨物輸送の歴史と役割〜」を開催
   しており、航空貨物輸送の歴史と多彩な貨物輸送の実情を紹介しています。
  
    詳しくは、 http://tam-web.jsf.or.jp/ を見て下さい。
  
  ■ 船の科学館 ■
  
    本年は、わが国が南極観測を開始して50周年となる記念すべき年です。
   船の科学館ではこの記念すべき年にちなんで、当館で保存・公開している
   ”宗谷”及び当時の貴重な南極観測に関係する資料を展示、紹介していま
   す。
  
   ○企画展「南極観測 いま・むかし物語」
     開催期間:平成18年11月8日(水)〜平成19年2月25日(日)
     開催場所:船の科学館 3階 マリタイムサルーン
   ○海・船セミナー2006「国境のない大陸への挑戦」
     開催場所:元青函連絡船”羊蹄丸”内アドミラルホール
     開 催 日:平成18年12月2日(土)、9日(土)
      ※開催日によって、テーマ及び時間が異なります。
  
     詳しくは、船の科学館ホームページ
     http://www.funenokagakukan.or.jp/ をご覧ください。
  
  
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  ◆◆ 【11】読者からのお便り                  ◆◆
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  ■ ケアンズ自然写真通信 ■<豪州の井上さんから>
  
    こんにちは。日曜日にミコマスケイというグレートバリアリーフの砂州
   に行ってきました。とっても綺麗な海です。
    その写真をお届けしますね。
                                  梨紗
  
    ケアンズ自然写真通信の写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/australia/109/109.htm
    を見て下さい。
  
  
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  ◇◇ 【担当者より】                       ◇◇
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  ■ 団体来館者 ■
  
    科学技術館の来館者は、昨年度60万人を超えました。今年度も昨年度
   を超える来館者があります。来館者の内訳は個人が約65%と団体が約3
   5%となっています。
    このうち、団体で見ると10月、11月は多く、館内はかなり混み合っ
   ています。昨日(11月28日)は37校2、500人を超す来館者があ
   りました。館内では子供たちが興味津々にワークスでの実験や科学教室、
   展示室にあるワークショップでの実験演示を食い入るように見ていました。
   また、沢山ある展示室ではいろいろな展示物に触れたり、体験したり、い
   ろいろな機器に果敢に挑戦していました。
    なお、新着情報でもお知らせしましたが、鉄鋼展示室がリニューアルさ
   れ、12月1日から「鉄の丸公園1丁目」としてオープンします。体験展
   示や実験・工作教室など多彩です。読者の皆さんも是非ご来館下さい。楽
   しいですよ。
  
  ■ 科学の本の紹介のバックナンバー ■
  
    先週号の本欄で「サイエンスキャンプ」のバックナンバーリストを作成
   したと書きましたが、「科学の本の紹介」のバックナンバーリストも付け
   てあります(第107号から)。どんな本が紹介されたのかご覧下さい。
  
                         (企画広報室 大西茂)
  
  
    お読みいただいた感想や、科学技術館に対する思い出、展示等の質問な
   ど皆様からのメールをお待ちしております。
     E-mail :mlmaster@jsf.or.jp
  
    最後までお読みいただきありがとうございました。
    皆様のご来館をお待ちしております。
  
  
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   発行者:科学技術館メールマガジン係
       〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号
  
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