科学技術館メールマガジン バックナンバー


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     科学技術館 メールマガジン 第117号  2007/1/24発行
  
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   こんにちは。科学技術館です。
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧下さい。
  
   本号の配信数 4,762人。
  
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   ≪ 今号の目次 ≫
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   ◆ 【1】新着情報
   ◆ 【2】科学・技術よもやま話
   ◆ 【3】自然との出会い
   ◆ 【4】科学の本の紹介
   ◆ 【5】科学技術館トピックス
   ◆ 【6】お知らせ
   ◆ 【7】戦後、日本を支えた100人の技術者
   ◆ 【8】サイエンスキャンプ
   ◆ 【9】他館の紹介
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  ◆◆ 【1】新着情報                       ◆◆
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  ■ 「サイエンスフォーラム 科学の鉄人2007」 子ども審査員大募集 ■
  
    全国から科学実験ショーの達人が大集合!
    その達人の中から”科学の鉄人”を決める、子ども審査員を募集します。
   2月11日と12日、君は驚異の科学実験ショーの目撃者になる!!
    〜サイエンスフォーラム 科学の鉄人2007〜は、1年に一度、全国
   の科学の達人が集まり競い合うサイエンスショーです。1番人気の実演者
   には、”科学の鉄人”の称号が与えられます。君も、驚異の科学実験を見
   て、”科学の鉄人”を選んでみませんか!
    詳しくは http://www.sci-fest.org/ をご覧下さい。
  
    日  時:2007年2月11日(日)12:00〜17:00
         および2月12日(月)  12:00〜15:30(予定)
    会  場:科学技術館
    対  象:小学4年生〜中学生
    募集人数:【1組目】、【2組目】、【決勝戦】の各回それぞれ40人
         (2つまたは3つとも見ることも可能です)
    参加費 :無料
    参加申込:科学の鉄人ホームページ http://www.sci-fest.org/ より
         申し込みください。
    締  切:2007年1月27日(土)
         ただし各回先着40名に達ししだい締め切りとさせていた
         だきます。結果はFAXまたはe-mailでお知らせ致します。
  
   ※保護者の方へ:
     同伴されるご家族の方は入館料が必要となります。
     座席や控え室などは用意しておりませんので、ご了承ください。
     引率の方は座席の確保は保証できませんので、立ち見になるか通路等
     に座っていただくことになると思いますがご了承のほどお願いいたし
     ます。
  
  ■ 高校生のための2泊3日の先進的科学技術体験合宿プログラム
       「スプリング・サイエンスキャンプ2007」参加者の募集 ■
  
    スプリング・サイエンスキャンプ2007は、最先端の研究施設で先進
   的な研究テーマに取り組む大学・公的研究機関・民間企業の研究所が、春
   休みの3日間高校生を受け入れて、様々な分野の研究開発の第一線で活躍
   する研究者・技術者が直接指導を行う、実験や実習を主体とした科学技術
   体験合宿プログラムです。参加申込書・募集要項は、Webサイトでダウ
   ンロードするか、事務局までお問い合わせ下さい。
  
    開 催 日:2007年3月21日〜2007年3月29日
         の期間中の2泊3日
    会  場:大学、公的研究機関、民間企業(25会場)
    定  員:受け入れ会場ごとに8〜30名(合計308名)
         ※前回応募倍率:約3倍
    参 加 費:10,000円(自宅から会場までの交通費は自己負担。
         宿舎・食事は用意します)
    応募締切:2007年2月13日(火)必着
    問合せ先:サイエンスキャンプ事務局camp@jsf.or.jp
  
    詳しくは http://ppd.jsf.or.jp/camp/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【2】科学・技術よもやま話                 ◆◆
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  ■ 地震波の挙動と災害度 ■
  
    1月17日は、阪神淡路大震災の日でした。今年は犠牲になった人々の
   13回忌が営まれました。これと同程度の規模と震度があっても、揺れの
   周期によって建造物の被害度に大きな差があることは良く知られています。
   阪神淡路大震災のときは、周期が1ヘルツ前後の地震の波動が顕著に現れ、
   この揺れに共振した木造の家屋や中層のビルが大きな被害を受け、倒壊し
   ました。
    震災後、交通機関は壊滅、当時広島に赴任していたのですが、東京から
   不通区間連絡バスで列車を乗り継ぎながら向かっていましたので、途中、
   傾いたビルや残がいを、いやでも見ることになりました。
  
    ところで、地震の揺れ方、振動周期は何により決まるのでしょうか。地
   震の規模マグニチュード、震源からの波の伝わるコース、地震地帯の地質
   など様々な要因によりますが、とりわけ地盤の構造と大きく関係してきま
   す。東京付近は周期数秒の長周期の地震動を長続きさせる構造になってい
   ます。
    このような土地に高層オフィスビルだけでなく、超高層マンションや、
   多様な建造物の建設ラッシュが絶えることなく続いています。これらのビ
   ルは長い固有周期を持つので、短周期振動の内陸直下型の地震には安全で
   も、長周期の地震に対しては共振して、揺れがどんどん大きくなっていき
   ます。これを考慮し、揺れを吸収する設計にはなっていますが、倒壊まで
   行かなくとも長い時間揺れ続けることで柱はやはり破壊され、天井や壁の
   落下、家具の散乱など大きな被害が生じます。人気の高いタワーマンショ
   ンにも、解明の研究が必要である不明な点が多いことを、常に忘れないよ
   うにしたいと考えています。
  
                   (建設館 地震演示担当 阿部頼之)
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバーは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【3】自然との出会い                    ◆◆
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  ■ 美しい野鳥たちとの出会い ■
  
    冬のお堀周辺や林を散歩しているとハッとするような美しい野鳥たちに
   出会い、どきどきしながらカメラのシャッターを切りました。皆さんもぜ
   ひ双眼鏡やカメラを持ってフィールドへ出て野鳥との出会いを楽しみまし
   ょう。
  
    「美しい野鳥たちとの出会い」の写真は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/s053.html を見て下さい。
  
                   (サイエンス友の会講師 松田邦雄)
  
  
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  ◆◆ 【4】科学の本の紹介                    ◆◆
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   ※ 本欄で紹介された本は、科学技術館2階サイエンスライブラリー「し
    らべ学習コーナー」で閲覧できます。
  
    星空の美しさを感じる心は、宇宙への興味の第一歩です。今回は、科学
   の本というより、星空をゆったりと楽しむ美しい写真の本をご紹介します。
  
  ■ 『星の物語 Twinkling Tales』 ■
    吉元由美 文/藤井旭 写真/KKベストセラーズ/1997年12月
  
    山へ行って、夜その星空の輝きにしばし呆然と立ち尽くしたこと。
    初めて望遠鏡をのぞき、土星のわっかが本当に見えて喜んだこと。
    待ちに待った天体ショーの日。曇らないようにと祈ったこと。
    こういう経験を持っている人、また持っていない人はなおさら、この本
   を手にとって見てください。
    文は、作詞家でもある吉元由美さん。そして写真は、図書館や書店で天
   文分野の棚には必ずその名をみつけられるであろう、天体写真家の藤井旭
   さんです。
    本を開くと、左に写真、右は文という形になっています。
    「オーロラとヘール・ボップ彗星」:今度この彗星がやってくるのは
   2400年後とか。出会えた幸せに感謝です。文の最初には「言葉はいら
   ない」とありますが、まさしくそう。見とれる夜空の美しさ。
    「金星食」:こんな形のイヤリングがほしいとねだる彼女の気持ちもわ
   かります。
    満天の星空を見て、宇宙の広さと自分の存在のはかなさにため息をつく
   少年、同じような星空に、「すごい、私はこんな広い宇宙の一部なんだ」
   と生きている幸せを感じる少女。あなたはどちらでしょうか?
    1月は星がとてもきれいに見えます。暖かくして星空を見てみませんか?
   表紙の写真の「すばる」が見えたらいいですね。
  
    この本の表紙は
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/3chikyuu/hoshinomonogatari/hoshinomonogatari.html
    を見て下さい。
  
    科学読物研究会については
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/ を見て下さい。
  
                     (科学読物研究会 坂下智婦美)
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバーは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【5】科学技術館トピックス                 ◆◆
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  ■ 今週の星見隊 ■
  
    過去第4位のの明るさを誇るマックノートすい星
  
    皆さんは、マックノートすい星という、名前を最近耳にしませんでした
   か?
   このすい星は、マックノートさんが昨年発見した、新しいすい星です。
   日本でも、1月上旬に明るくなって見られると期待されていましたが、現
   在、南半球でその雄大な姿を見せてます。
  
    インターネット等で、このすい星の写真が紹介されていますが、
   明るく輝く核(かく)と、扇(おうぎ)型に広がる立派な尾が印象的です。
  
    科学技術館では、熊本大学と一緒に星座カメラi−CAN を開発して、
   その映像をユニバースなどでご紹介しています。
   国立天文台ALMAチームの協力によって、南米チリに設置されたRoberta
   が毎日マックノート彗星の雄姿を映し出しています。
  
    日本時間の午前9:30から11:00頃までが見ごろです。
   直接はチリまで行くことは出来ませんが、アタカマから届くリアルタイム
   のマックノートすい星の映像をお楽しみください。1月25日〜27日ま
   で。(ただし、晴天時のみ。)
  
    i−CANプロジェクト
    http://rika.educ.kumamoto-u.ac.jp/i-CAN/jpn/index.html
  
  ■ 2007年度科学技術館サイエンス友の会会員募集のお知らせ ■
  
    サイエンス友の会は、毎年4月から1年間にわたって活動する会員制の
   組織です。
    「科学する心」を育て、「創る喜び」を体験していただくことを目的と
   して、小学校3年以上を対象とした工作教室、実験教室、パソコン教室、
   自然観察教室や施設見学会等、いろいろな楽しい行事を実施しています。
    2007年度の募集は、1月15日(月)から開始しております。申込
   の〆切は、2月15日(木)(消印有効)となっておりますので、入会を
   希望される方は、ぜひお早めにお申込ください。
  
    申込方法、詳しい活動内容等については、ホームページ
    http://www.jsf.or.jp/science/ をご覧ください。
  
    ※既に会員の方も、継続される場合は更新手続きが必要です。
  
  ■ 今週のユニバース ■
  
    科学ライブショー「ユニバース」では、コンピュータシミュレーション
   を使って、太陽系や宇宙の話題を中心に、科学話題をお届けしています。
    また、今週はヤーキス天文台とのライブ天体観測があります。
   晴れていたら、アメリカの星空をお楽しみいただけます。
  
    案内役:半田 利弘さん(東京大学)
    ゲスト:高梨 直紘さん(東京大学大学院)
  
    今後の予定は
    http://universe.chimons.org/jsf/ を見て下さい。
  
    ライブショーの毎回の上演の様子は、『週刊ユニバース』
    http://universe.chimons.org/weekly/ を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【6】お知らせ                       ◆◆
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  ■ 「学びんピック」認定を希望する平成19年度大会募集中 ■
  
    「学びんピック」とは、児童生徒が様々な力を競い高め合う文化的な全
   国的規模の大会等を文部科学省が認定し支援する事業です。
    平成19年度に実施される児童生徒が参加する文化的な全国的規模の大
   会を募集中です。
  
    応募用紙の取り寄せ、記入方法、必要提出書類等、詳しくは、
    http://manabinpick.mext.go.jp/ を見て下さい。
  
    ▼応募締切は2月5日(月)<必着>です。▼
     【応募書類提出先】
     〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2−1
     (財)日本科学技術振興財団 振興事業部内 学びんピック事務局
      TEL:03-3213-2721 E-mail:manabi@jsf.or.jp
  
  ■ 青少年のための科学の祭典 佐賀江北大会 ■
  
    1/27(土)〜28(日)は「青少年のための科学の祭典 佐賀江北
   大会」が実施されます。
  
    主  催:「青少年のための科学の祭典」佐賀江北大会実行委員会
         文部科学省
         財団法人 日本科学技術振興財団
    開催期間:平成19年1月27日(土)〜1月28日(日)2日間
    開催場所:佐賀のへそ・江北町ふれあい交流センター「ネイブル」
         佐賀県杵島郡江北町大字山口1334番地
         http://navel.town.kouhoku.saga.jp/
  
    詳しくは http://www.kagakunosaiten.jp/
         http://www.ee.saga-u.ac.jp/plasma/ysf-saga.html
    を見て下さい。
  
  
  ■ 青少年のための科学の祭典 富士山大会inごてんば ■
  
    2/3(土)〜4(日)は「青少年のための科学の祭典 富士山大会
   inごてんば」が実施されます。
  
    主  催:「青少年のための科学の祭典」富士山大会inごてんば実行委
         員会
         文部科学省
         財団法人 日本科学技術振興財団
    開催期間:平成19年2月3日(土)〜2月4日(日)2日間
    開催場所:御殿場市民会館(御殿場市)
  
    詳しくは http://www.kagakunosaiten.jp/ を見て下さい。
  
  ■ 第48回科学技術映像祭参加作品募集のお知らせ ■
  
    日本科学技術振興財団は、科学技術映像祭の開催にあたり、科学技術に
   関する優れたテレビ番組や映画、ビデオ作品などの参加作品を募集いたし
   ます。科学技術に関する作品であれば、個人制作作品も受けつけています
   のでご応募ください。(基礎研究部門については、とくに研究業績発表の
   ために用いた映像を、研究発表資料とともに審査いたします。)
    申込書はホームページ(http://ppd.jsf.or.jp/filmfest/ )よりダウ
   ンロードしてください。
  
   募集内容:募集分野は「科学教育」「基礎研究」「科学技術」「医学」
        「ポピュラーサイエンス」「マルチメディア特別」など6部門
   対  象:日本所在の映像製作者、企画者(企業等)、テレビ局、研究機
        関および個人が2006年2月1日〜2007年1月31日ま
        でに完成または放映した科学映像作品
   賞   :最優秀作品賞(内閣総理大臣賞)1作品
        優秀作品賞(文部科学大臣賞)14作品
   応募締切:2007年1月31日(水)までに申込書を提出。作品は送付
        でも可。
   問 合 先:日本科学技術振興財団振興事業部内 科学技術映像祭事務局
        〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2-1
        TEL 03-3212-8487 FAX 03-3212-0014
        URL:http://ppd.jsf.or.jp/filmfest/
        E-mail:filmfest@jsf.or.jp
  
  ■ ハンドブック「散歩のおとも〜」の「秋・冬の巻」出版! ■
  
    好評を得ている、ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜」
   の「秋・冬の巻」が完成し、「春の巻」「夏の巻」「秋・冬の巻」と3巻
   で完結することとなりました。
  
    このハンドブックは、2004年11月の本メルマガ創刊以来連載し、
   好評を得てきた「北の丸公園の自然」を冊子としてまとめたものです。
   「草木編」と「動物編」の2冊で、カラー印刷のきれいな写真を満載して
   います。価格はそれぞれ1冊200円です。
  
    ハンドブックの表紙及びお求め方法は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm を見て下さい。
  
  ■ 科学技術館 インターネット入館割引券 ■
  
    必要事項を記入のうえ持参していただくと、団体料金にて割引入館でき
   ます。
  
    詳しくは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/discount/index.html
    を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【7】戦後、日本を支えた100人の技術者          ◆◆
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  ■ 高分解能透過型電子顕微鏡の開発 江藤輝一 (その2) ■
  
   <電子顕微鏡の研究開発>
  
    江藤さんは、日本電子(株)に入社され、電子顕微鏡の研究開発に没頭
   されます。この間、商品の開発の目標を、海外市場で売る事と定め国際的
   視野に立って、世界最高レベルのものを造ると言う決意で開発に挑戦され
   ます。
    それが国際的に最高レベルの先生方と親しくなる原因を作り、国際会議
   においても、夜遅くまでディスカッションをしたり、難しい要求を言われ
   たりする仲となり、それらをいかに解決するかと言う事に頭を絞り、次々
   とその困難を乗り越えて行く事で、日本電子(株)の製品を世界のトップ
   レベルに押し上げて今日の地歩を築く事になったのです。正に「継続は力」
   であり、これを身をもって実践された姿を見出すことができます。
    電子顕微鏡の研究は、やはりドイツが中心で行っています。
    商品では日本はトップレベル、ドイツはもうほとんど電子顕微鏡を作っ
   てはいませんが、地道な研究を大学と民間がタイアップして研究を続けて
   おり、政府もこれをバックアップして予算をつけています。日本は研究体
   制がこれに比べると弱体で、江藤さんはこれを憂えていました。
    光学顕微鏡は凸レンズと凹レンズを旨く組み合わせて収差補正をやって
   いますが、電子顕微鏡では基本的に凸レンズの組み合わせで製作します。
   これらは大きく分けて「透過型電子顕微鏡」と「走査型電子顕微鏡」とに
   分類されます。
    「透過型電子顕微鏡」とは、簡単に言えば電子レンズ中の電子の軌道を
   計算して、コイルのつくる磁界が光線束に対するガラスの凸レンズと同じ
   作用を電子ビームに与えることの理論的証明を基礎として、電子ビームの
   集束用コイルを軟鉄で覆い、内部に細隙を残す形の磁気型電子レンズと、
   焦点距離の連続可変磁界型電子レンズを作り、このレンズを2段に置くこ
   とで、光学顕微鏡と同様に、像を拡大できる様にしたものです。
    「走査型電子顕微鏡」とは、試料表面に細かい電子ビームを走査し、各
   位置から発生する2次電子を検出すると言う原理に基いて製作されていま
   す。
                               (つづく)
  
    執筆者:長井剛一郎
    ニック研究所(Network Information & Communication Lab.)代表
  
    (社)研究産業協会 http://www.jria.or.jp/w/
  
  
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  ◆◆ 【8】サイエンスキャンプ                  ◆◆
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    「サマー・サイエンスキャンプ 2006」の33会場で行われたキャ
   ンプを順次紹介しています。
    今回紹介する会場は「独立行政法人 国立環境研究所」と「独立行政法
   人 国立環境研究所 富士北麓フラックス観測サイト」です。
  
  ■ 生物の力による環境浄化能力を考えよう ■
  
    「独立行政法人 国立環境研究所」では、2006年7月26日(水)
   〜7月28日(金)の2泊3日で開催され、北は岩手県から南は香川県ま
   での12名の高校生が参加しました。
    人間は便利で豊かな生活を送るために、多くの有機化学物質を使用し、
   環境へ排出しています。それらは大気、水や土壌を介して輸送され、植物
   や土壌細菌によって吸収、分解されます。今回のキャンプでは、化学物質
   が植物へ吸収される様子を観察する植物コースと、土壌にどのような微生
   物がいるのかを調べる微生物コースの2コースで、自然を観察するフィー
   ルド調査も取り入れて、生物の持つ環境浄化能力について学びました。
    科学技術館では3階3G−2「地球を守る」で、地球環境問題に関する
   展示を行なっています。
  
    体験感想・写真等は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/science/117/117_1.htm
    を見て下さい。
  
    キャンプ会場については、
    「独立行政法人 国立環境研究所」
    http://www.nies.go.jp/ を見て下さい。
  
  ■ 森林の中で地球温暖化を考えよう ■
  
    「独立行政法人 国立環境研究所 富士北麓フラックス観測サイト」で
   は、2006年7月26日(水)〜7月28日(金)の2泊3日で開催さ
   れ、北は茨城県から南は高知県までの8名の高校生、高等専門学校生が参
   加しました。
    植物や森林は地球温暖化の主要因である二酸化炭素の大きな吸収源とな
   っています。しかし、人間活動によって排出された二酸化酸素が、自然の
   生態系の中でどのように吸収されているのかはまだ十分わかっていないた
   め、現在も世界的な規模で観測研究が進められています。今回のキャンプ
   では、二酸化炭素の吸収、放出をはじめとする、森林生態系の様々な機能
   について総合観測研究を行なっている「富士北麓フラックス観測サイト」
   において、様々な観測を体験し「地球温暖化防止に対する森林生態系の役
   割」を考えました。
    科学技術館では3階3G−2「地球を守る」で、地球環境問題に関する
   展示を行なっています。
  
    体験感想・写真等は
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/science/117/117_2.htm
    を見て下さい。
  
    キャンプ会場については、
    「独立行政法人 国立環境研究所」
    http://www.nies.go.jp/ を見て下さい。
  
    サイエンスキャンプについては
    http://ppd.jsf.or.jp/camp/ を見て下さい。
  
    サイエンスキャンプのバックナンバーは
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/science/s_list.htm を見て下さい。
  
  
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  ◆◆ 【9】他館の紹介                      ◆◆
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  ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
    所沢航空発祥記念館(埼玉県所沢市)では、毎月第2・第4土曜日に飛
   行機工作教室を開催しています。ほとんどが館オリジナルの手作り工作で
   す。お子様から大人の方まで参加できます。モノづくりの楽しさを是非体
   験してみて下さい。
    1月の実施日は、27日(土)です。
  
    詳しくは
    http://tam-web.jsf.or.jp/cont/menu/m_info.htm を見てください。
  
  ■ 船の科学館 ■
  
    昨年は、わが国の南極観測50周年となる記念すべき年でした。船の科
   学館では、昨年に引き続き、この50周年記念にちなんで、当館で保存・
   公開している”宗谷”及び当時の貴重な南極観測に関係する資料を展示、
   紹介しています。
  
   ○企画展「南極観測 いま・むかし物語」
     開催期間:平成18年11月8日(水)〜平成19年2月25日(日)
     開催場所:船の科学館 3階 マリタイムサルーン
  
  <「南極の氷と実験」を開催!>
  
   日 時:平成19年2月18日(日)
       午後1時〜、午後2時〜、午後3時〜、各30分
   講 師:小野延雄(のぶお)先生
       “宗谷”による第3次南極観測に参加、国立極地研究所名誉教授
   場 所:船の科学館 3階 企画展「南極観測 いま・むかし物語」会場
       にて
  
    ◆ 国立極地研究所名誉教授の小野延雄先生に、今から数千年前に降っ
      た雪が凍った南極の氷を用いたさまざまな実験を見せていただきま
      す。
      是非、ご参加ください。
  
  < ボトルシップの工作教室〜 南極観測船”宗谷”を作ろう! >
  
   開 催 日:平成19年1月27日(土)、28日(日)の各日1回
   時  間:各回とも、午後1時より約2時間募集定員:各回20名
        (小学校4年生以上)
        *小学校3年生以下で参加を希望される方は、保護者同伴でお
        願いします。
   指  導:東日本ボトルシップ愛好会 会長 新明國由 氏
   場  所:船の科学館 3階 企画展会場
   材 料 費:500円(別途入館券が必要です)
  
   当日受付も可。
   *但し定員になり次第受付終了します。
  
     詳しくは、船の科学館ホームページ
     http://www.funenokagakukan.or.jp/ をご覧ください。
  
  
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  ◇◇ 【担当者より】                       ◇◇
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  ■ 2日連続の記録的来館者数! ■
  
    科学技術館は、先週の18日(木)と19日(金)、なんと2日連続し
   て4,000人にも上る来館者数を記録し、館のスタッフもうれしい悲鳴をあ
   げていました。誠にありがとうございました。
    これからも特別展やイベントなど、さまざま開催する予定ですので、ぜ
   ひぜひお越しください。
  
                        (企画広報室 中村 隆)
  
    お読みいただいた感想や、科学技術館に対する思い出、展示等の質問な
   ど皆様からのメールをお待ちしております。
     E-mail :mlmaster@jsf.or.jp
  
    最後までお読みいただきありがとうございました。
    皆様のご来館をお待ちしております。
  
  
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