科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第139号 ◆  ━
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                             >>>2007/6/27発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
  
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   本号の配信数 5,238人。
  
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      ┘ 【1】 ★ 科学技術館News       ★ ┘
      ┘ 【2】 ★ 科学技術館Laboratory ★ ┘
      ┘ 【3】 ★ 科学技術館Recommends ★ ┘
      ┘ 【4】 ★ JSF Activities  ★ ┘
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  【1】      ★ 科 学 技 術 館 News ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ 【理科支援員等配置事業】人材募集中 ■
  
    科学技術振興機構(JST)では、平成19年度より全国の都道府県等
   教育委員会に委託し、「理科支援員等配置事業」を実施します。
    「理科支援員等配置事業」では、理科教育に興味と熱意のある方々を小
   学校に派遣し、理科支援員又は特別講師としてご活躍いただきます。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/137/137_3.htm
  
  ◆ 今週のユニバース
  
    科学ライブショー「ユニバース」では、コンピュータシミュレーション
   による太陽系や宇宙の話題をお届けしています。
    ユニバースでは現在活躍中の研究者の皆さんが、案内役として科学の楽
   しさを伝えてくれます。
    ちょっと難しい話もあるかもしれませんが、たのしい科学にふれてみま
   せんか?
  
    案内役:伊藤哲也さん(国立天文台)
    ゲスト:森永修司さん/石川遼子さん(東京大学)
  
    今後の予定 http://universe.chimons.org/jsf/
  
    『週刊ユニバース』 http://universe.chimons.org/weekly/
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 Laboratory ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 食べるワクチン ■
  
    現在、関東地方を中心にはしか(麻疹)が猛威をふるっているのをご存
   知でしょうか。今回の流行の特徴は、早稲田大学をはじめ、日本大学、創
   価大学、駒沢大学という大学生、さらには高校生が感染し、学校が休校に
   なったところが非常に興味深いです。もともとはしか(麻疹)は、発熱や
   咳が続く乳幼児に多い病気です。これが何故、大学生や高校生に感染が広
   がったのでしょうか。
    実は1989年、今の大学生が赤ちゃんだったころ、新三種混合ワクチ
   ン(はしか、おたふくかぜ、風しん)というワクチンが予防接種として導
   入されました。この新三種混合ワクチン、導入はしたのですが、副作用に
   よる死亡や重度障害が相次ぎ、1993年には使用が中止されました。こ
   の時期、副作用による事故を避けるため、ワクチンを接種しない赤ちゃん
   も多数でたのです。実はこの影響が20年近くたった今日のはしか大流行
   の伏線となってしまったのです。予防接種というのは、やはり大事なんだ
   なと、あらためて感じさせられる今回のはしかの大流行です。
    とは言っても、予防接種をするには医者に行かなければならないし、そ
   もそも注射をしなければならないので、痛くて嫌ですよね。注射が嫌でイ
   ンフルエンザの予防接種を受けない人もいるのではないでしょうか。そん
   な人のために開発されているのが、医者でなくても手軽に扱える食べるワ
   クチンです。食べるだけですので、当然痛くありません。やり方は、農作
   物の遺伝子の一部を組換えて、農作物自体に病原体由来のたんぱく質を作
   らせるところがポイントです。たんぱく質自体は口から摂取するものです
   から当然無害なものを選びます。このたんぱく質を農作物として食べるこ
   とは、丁度ワクチンを注射で接種するのと同じように、病原体の一部を私
   達の体の中に取り込むことになります。そうすると食べた人の体の中では
   異物である病原体のたんぱく質が入ってくることになりますから免疫反応
   が起こり、病原体に感染しない体になるのです。最新の研究成果としては、
   この6月に東京大学の清野研究室でコレラのワクチン米の開発に成功した
   ことが大きく報じられています。
    日頃の食生活のなかに医の源があるという意味で「医食同源」という言
   葉が昔から使われていますが、まさしくこの言葉そのものを体現するよう
   な研究が、最先端の研究として進められているのです。将来、食事を取る
   ことによって免疫能がつき、はしかやインフルエンザという病気をまった
   く気にしなくてすむ時代が来るかもしれませんね。
  
    執筆者:田代英俊 企画広報室
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  ◆ 自然との出会い
  
   ■ ヤマボウシの花と共に咲いていた草木の花々から ■
  
    梅雨入りを間近に不順の天候が続いている中で、ヤマボウシの白い苞葉
   が目立ました。
    5月中頃には、珍しいヒトツバタゴや可憐なツリバナやネジキの花にも
   お目にかかれました。
    水辺には、ハナショウブが美しさを誇り、ミズキンバイやエンコウソウ
   などの黄色い花が、つややかな緑葉の中で鮮やかです。
    水面にはアサザやコウホネの花が花茎に支えられて大きな黄色い花を開
   いています。湿気の多い所には、チョウジソウ・ハナビゼキショウなども
   見られます。草地には、ミヤコグサやオカトラノオなども姿を見せ始めて
   います。
    5月中旬から6月中旬までに出会った花々をご覧頂きたく、ご一緒にお
   楽しみください。
  
    執筆者:永井昭三 サイエンス友の会講師
  
    「ヤマボウシの花と共に咲いていた草木の花々から」の写真
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/s075.html
  
    「自然との出会い」バックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/s_index.html
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然」好評発売中!
    ハンドブックのお求め方法
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm
  
  
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  【3】   ★ 科 学 技 術 館 Recommends ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
   ■ 『日本列島ダニさがし』−きみのそばにダニがいる−
     ポプラ・ノンフィクションBOOK 10 ■
     青木 淳一 著 ポプラ社 1996年
    (1989年発行どんぐり ブックス20のデータを新しくしたもの)
  
    ダニは嫌われもの。血を吸う害虫というのが通念。でも本当にみんなそ
   うなのでしょうか。著者は我が国ダニ研究の草分けであり、第一人者。実
   は高校卒業まで、ダニはいやらしい寄生虫と思っていたそうです。今はダ
   ニ大好き。長年の研究に基づく成果を、誤解を受け易いダニの代弁者とし
   て楽しく親しみやすく書いています。
    分布の上でも驚くべきダニ。地球上でダニが生息していないのは、活火
   山の噴火口の中と一部を除く海中だけ。落ち葉の下などにも多くいて、お
   となの片足の面積大に平均約1000匹ものダニがいるそうです。体長が
   1ミリメートルにも満たないダニがどうやってそのように広く分布できた
   のでしょう?その他、「落ち葉のハンバーグ」と呼ばれる愛情溢れた食べ
   物の話、地球環境を考える上での「指標生物」としての有効性など興味深
   い話がたくさん。読んだ後、あなたのダニのイメージは変わっていること
   でしょう。小中学生に向けて書かれた読みもので、著者の温かな心遣いが
   感じられます。
    別著『ダニにまつわる話』(1996年 筑摩書房)は、中高生以上に
   お薦めの読みもの。「アリの家畜とされたダニ」や「ダニの結婚」の話な
   ど、肉眼では見えない巧妙な営みに驚かされます。
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/7musekitsui/danisagashi/danisagashi.html
  
    執筆者:佐藤 マリ 科学読物研究会
  
    科学読物研究会ホームページ http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆大型映像館の上映作品が変わります。
    7月1日より、「アースストーリー 〜恐竜の進化とヒトの未来〜」を
   上映します。
  
    恐竜は、なぜ巨大化できたのでしょう?
    ヒトは、どうしてこれほどに繁栄したのでしょう?
    3D立体映像でたどる生命進化の旅は、恐竜の時代までたどり着きます。
    驚きの旅を、忌野清志郎氏のナレーションでお届けします。
  
    上映時間等の詳細はこちらのURLをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/cont/menu/m_mov.htm
  
   ■ 船の科学館 ■
  
   ☆「海の男のギャラリートーク」 時間: 午後2時〜(約30分)
    6月30日(土) 海運の世界あれこれ
                  江森 健二(元外国航路船船長)
    7月 7日(土) 米国の国家運輸安全委員会の海難調査について
                  伊藤 喜一(元外国航路船船長)
  
   ☆「シップ・ウォッチングin東京港」
    観光船で大井や青海のコンテナ埠頭で荷役中の巨大コンテナ船、あるい
   は消防艇や清掃船等東京港で働く色々な船、東京のウォーターフロントの
   姿を海から見てまわろうというものです。
    ゆったりとした船内で楽しい解説を聞きながら、普段見ることができな
   い船やベイエリアの景観などを楽しんでいただけます。
  
   コース
    船の科学館前 海上バス乗り場 > 東京港内を見学 > 船の科学館
    前 海上バス乗り場
    時  間:各回13:30〜15:00
    第 1 回:7月15日(日) 東京の港を船で探検しよう!コース
    第 2 回:7月16日(月)        〃
    参 加 料:1人一律500円
         (入館料(共通券)、乗船料、保険料を含む)
    募集人員:各300名
    応募方法:
     官製はがきに参加を希望する方全員(はがき1枚で4名まで)の住所、
     氏名、年齢、電話番号、乗船希望日を明記の上、6月30日必着でお
     申し込みください。抽選により、当選発表は乗船券の発送をもって替
     えさせていただきます。
    応 募 先:〒135−8587 東京都品川区東八潮3−1
         船の科学館「シップ・ウォッチング」係
  
    船の科学館ホームページ http://www.funenokagakukan.or.jp/
  
  
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  【4】      ★ JSF Activities ★
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  ◆ スプリング・サイエンスキャンプ ’07
  
    25会場で行なわれたキャンプを順次紹介しています。
  
   ■ ナノ組織体を測ってみよう〜超分子化学の基礎〜 ■
  
    今回のキャンプでは、蛍光プローブ分子や様々なコロイド水溶液を実際
   に調製し、蛍光スペクトル等を用いて、ナノメートルサイズの構造体が示
   す特異な物理的特性の一端を体験し、その背後に存在する原理について理
   解を深めました。
  
    会  場:国立大学法人 鹿児島大学 理学部 生命化学科
         http://www.sci.kagoshima-u.ac.jp/~hayak/
    期  間:2007年3月21日(水)〜3月23日(金)
    参加人数:15名(高校生、高等専門学校生)
  
    体験感想等
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/science/139/139.htm
  
    サイエンスキャンプのバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/science/s_list.htm
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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  ■ 船頭多くして幽霊船山に登る? ■
  
    先週号の「科学・技術よもやま話」の冒頭で幽霊船の話を掲載いたいま
   したが、編集側のミスで海の「漁師」が途中で山の「猟師」に変わってし
   まっていました。読者の皆様および執筆者の先生に深くお詫び申し上げま
   す。
    それにしても、同音異義語っていっぱいありますね。
   「団体戦で大将に大勝した人たちを対象に、戦績を対照して大賞を選んだ
   ら対称的な二人に決まった。」 なんのことやら(大笑)。
  
                        (企画広報室 中村 隆)
  
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    最後までお読みいただきありがとうございました。
    皆様のご来館をお待ちしております。
  
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  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれて下さい。                 ┘
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