科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第189号 ◆  ━
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                             >>>2008/6/25発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
    梅雨を喜び(?)、北の丸公園の歩道をカエルがぴょこぴょこ歩いてい
   ます。夜道でのそっと動かれるとどきっとしますが。
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧下さい。
  
   本号の配信数 6,705人。
  
  
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   【1】科学技術館News
       新着情報・・・FORESTたなばた「笹飾りを作ろう」
           ・・・国際科学オリンピック日本開催シンポジウム
       お知らせ・・・2008「弁理士の日」記念フェスティバル
           ・・・科学技術館の展示を動画で紹介
  
   【2】科学技術館Laboratory
       科学・技術よもやま話・・・「自転車で体感するエネルギー」
       自然と友だち・・・「梅雨の頃に見られた生きものたち」
  
   【3】科学技術館Recommends
       科学の本の紹介・・・「蝶・サナギの謎」
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館、船の科学館
  
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  【1】      ★ 科 学 技 術 館 News ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ FORESTたなばた「笹飾りを作ろう」 ■
  
    今年も七夕の季節が近づいてきました。5階FOREST(フォレスト)
   展示室には、今年も七夕の笹がお目見えします。折り紙を使って七夕飾り
   を作り、FORESTの笹をみんなで楽しく飾りましょう。
    理化学研究所出展のFORESTには、いろいろな遊び・創造・発見が
   できる展示があります。
  
     開催日時:2008年6月28日(土)〜7月7日(月)10日間
          9:30〜16:50
     会  場:5階ロビー(オリエンテーリング)
  
      ※どなたでも参加できます。時間内なら希望者全員参加できます。
       (5才以下のお子様は保護者の方と一緒にご参加下さい)
       参加費:無料(ただし、科学技術館への入館料は別途必要です)
       予 約:必要ありません
       お問い合わせ:03−3212−8509
  
   ■ 国際科学オリンピック日本開催シンポジウム =参加者募集中= ■
  
    2009年は国際生物学オリンピック、2010年は国際化学オリンピ
   ックが、ともに日本で初めて開催されることになりました。
    スポーツと比べると、国際大会への参加の歴史が浅い国際科学オリンピ
   ックを知っていただく機会として、シンポジウムを下記の通り開催いたし
   ます。
    特別講演は、再生医療の扉を開いた、国際的な生物学者、浅島誠先生が
   生物のもつ不思議さについて語ります。
  
    開催日時:2008年7月26日(土)10:00〜12:00
    会  場:科学技術館サイエンスホール
    対  象:小・中・高校生、保護者、教育関係者、一般
    参 加 費:無料
    *「青少年のための科学の祭典全国大会」(7/25〜27)同時開催
  
    詳細および参加申込はこちらをご覧ください。
    http://www.jsoc-info.jp/
  
  ◆ お知らせ
  
   ■ 科学技術館の展示を動画で紹介 ■
  
    第184号の「科学・技術よもやま話」でもお伝えしましたが、科学技
   術館のホームページで、展示物を動画で紹介しています。
    来館前にチェックしていただいたり、来館後に体験を思い出しながらご
   覧いただければと思います。
  
    科学技術館ホームページ http://www.jsf.or.jp
  
   ■ 2008「弁理士の日」記念フェスティバル ■
  
    7月1日の「弁理士の日」を記念し、ますます重要になる“知的財産権
   制度”と弁理士の役割について、子どもから大人まで楽しみながら学べる
   イベントを開催します。
    会場で配られる弁理士クイズに参加した方は、科学技術館の常設展が無
   料でご覧いただけます!(出題例:「大切なアイデアを守るのは弁○士」)
   ご家族そろって、ぜひお越しください。
  
    日 時: 2008年7月6日(日)9:30〜16:50
         (入場は16:00まで)
    会 場: 科学技術館
    参加費: 無料
    主 催: 日本弁理士会
  
   事前予約のイベント等もあります。
   詳しくは、こちらのURLをご覧ください。
   http://benrishiday.jp/
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 Laboratory ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 自転車で体感するエネルギー ■
  
    最近、ガソリンが本当に高いですね。高値の原因は諸説ありますが、い
   ずれにしても一般消費者としては、ガソリンをなるべく節約するしか対策
   がないようです。もし可能ならば、これを機会に自転車を積極的に使って
   みてはいかがでしょうか? 都会での近距離移動であれば、車と同じくら
   いの時間で移動できます。また自転車に乗るとガソリンを使わないだけで
   なく、「エネルギー」を体感できます。
    そもそもエネルギーとは、「力の方向に逆らって物を動かす能力」のこ
   とです。そしてそのように物を動かすことを「仕事」と言います。
    平地で自転車を走らせるだけでもエネルギーが必要です。最初にペダル
   をこぐのに力がいりますから、間違いなく何か仕事をしています。実は自
   転車(乗っている人間も含む)が持つ「慣性」に対して仕事をしているの
   です。このときのエネルギーは、走る自転車の勢いとして蓄えられます。
   これを「運動エネルギー」と言います。
    運動エネルギーは他のエネルギーに変化します。自転車が上り坂に来る
   と、勢いで上る代わりに速度は下がります。運動エネルギーは消えたので
   はなく、自転車にかかる重力に対して仕事をしたのです。このエネルギー
   は、坂を上る前より高くなっている自転車の「位置」として蓄えられます。
   この形のエネルギーを「位置エネルギー」と呼びます。下り坂になればこ
   れは運動エネルギーに変化するので、ペダルをこがなくてもよいのです。
    そう考えると、最初に思い切りペダルをこいでおけば、いくらでも走り
   続けられそうですが、実際には空気抵抗や路面の摩擦などでエネルギーが
   失われます。ブレーキをかければなおさらです。エネルギーは消滅しませ
   んが、熱として発散され使えなくなるのです。したがって省エネルギーの
   観点から見ると、自転車でも車でも電車でも、ブレーキをなるべく使わず
   に済ませるのが上手な運転、ということになります。
    このように自転車でもエネルギーの無駄はありますが、それでも最もエ
   ネルギー効率が高い移動手段と言われています。人が同じ距離を移動する
   のに必要なエネルギーをくらべると、大雑把に言って自転車は自動車の約
   5分の1程度のエネルギーで済むのです。
    省エネルギーのためとはいえ、下り坂でブレーキを使わないのはほどほ
   どにしましょう。自転車も人間も、壊れたら直すのにエネルギーがいるの
   です。
  
    執筆者:丸山義巨 科学技術館事業部
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  ◆ 自然と友だち
  
   ■ 「梅雨の頃に見られた生きものたち」 ■
  
    梅雨の頃はしとしと小雨が続き、この雨を喜ぶ生きものたちに出会った
   り、また梅雨の晴れ間には陽光を浴びて輝く、ミドリシジミという美しい
   蝶にも出会えました。この時期は生きものたちとの出会いもまた楽しいも
   のです。
  
    「梅雨の頃に見られた生きものたち」の写真
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/ss17/
  
    執筆者:松田邦雄 サイエンス友の会 講師
  
    「自然と友だち」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/t_index.html
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然」好評発売中!
    ハンドブックのお求め方法
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm
  
  
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  【3】   ★ 科 学 技 術 館 Recommends ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    暑くなってきました。虫の季節到来です。今月は虫の中でも、「触りた
   くない」「見たくない」「殺虫剤をかけたくなる」そんな虫について書か
   れている本を紹介します。
  
   ■ 『蝶・サナギの謎』 ■
     平賀壯太 文・写真・研究  トンボ出版 2007年
  
    蝶は、人気のある昆虫ですが、幼虫、サナギとなると、どうでしょうか?
   今回紹介する本は、蝶は蝶でも幼虫、サナギの時のお話です。
    蝶のなかには、アゲハチョウのようにサナギが、緑色や褐色などいくつ
   かの色になるものがあります。これは自然界で天敵の鳥などに対して目立
   たないようにする役割をしているようです。この本は、「蝶のさなぎの色
   はどのようにして決まるのか」という疑問について、著者自身がアゲハチ
   ョウとアオスジアゲハを使って実験を行い、その謎を解いていった研究結
   果をもとに書かれています。
    失礼な表現かもしれませんが、読んだ印象は、「たいへんレベルの高い
   自由研究」だと思いました。
    著者は、大学教授を定年退官後に、中学生時代の研究テーマに再挑戦し
   てサナギの謎を明らかにしたのです。まさに、少年時代の自由研究の延長
   をプロが仕上げたものなのです。
    実験の始まりは、著者の中学1年のもので、普通の中学生の自由研究に
   思えました。それを、何十年もして、プロの研究者が行う、緻密な実験条
   件の設定や解明していく手法は、自由研究の限りない可能性を感じました。
    そして、出てきた結果は、「えー」と驚かされました。しかも、相手は
   昆虫ですから、はっきりした数値は求められないだろうと思っていました
   が、そこがプロの腕の見せどころです。ぜひ、この本を読んで、結果に驚
   いてください。
    一歩上を行く自由研究を目指す人には、必読書でしょう。わかりやすい
   図表、細かいところまで突き止める実験の手法はすばらしいと思います。
   そして、中学生時代の研究する気持ちを生涯持ち続けて実践している著者
   の行動は、私も、大人の自由研究に挑戦してみようかなという気持ちにな
   りました。
  
    執筆者:吉長聡子 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/7musekitsui/chousanagi/chousanagi.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆田中盛穂が描く旅客機の世界展
  
    故田中盛穂氏が描いた戦前のプロペラ機から現代のA380、幻のボー
   イング・スーパーソニックまで機体ごとに異なる航空会社のデザインが施
   された民間旅客機の絵画64点を展示しています。
  
    開催期間: 平成20年6月7日(土)〜平成20年6月29日(日)
    会  場: 所沢航空発祥記念館 展示館内
  
    詳細は、所沢航空発祥記念館ホームページ
    http://tam-web.jsf.or.jp/cont/menu/m_info.htm
    をご覧ください。
  
   ■ 船の科学館 ■
  
   ☆ セーリングカヌー教室
  
    カナディアンカヤックにセールを張り、風の力でカヌーを動かします。
   指導はチーム西村と東京海洋大学ヨット部OBの方たちです。
  
    開催日時: 2008年7月20日(日)
          11時〜16時(15時30分受付終了)
    開催場所: “宗谷”“羊蹄丸”中間海域
    参 加 費: 無料
  
   ※荒天の場合、中止となることがあります。
   ※詳しくは、こちらのURLをご覧ください。
    http://www.funenokagakukan.or.jp/news/?p=59
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 奇跡の惑星 ■
  
    「地球は青かった」―1961年4月12日、人類で初めて宇宙に飛び
   出した旧ソビエト連邦のガガーリン少佐が宇宙からおくってきた最初の言
   葉です。たぶんこの言葉は事前に用意していたのではなくて、あまりにも
   美しい地球の姿に思わず発した感動の言葉だと思います。
    また昨年11月、月探査衛星の「かぐや」が撮影した月から見た「青い
   地球の出と入り」の鮮やかな映像に感動したのは、まだ記憶に新しいとこ
   ろです。
    地球は、金星のように暑からず(地表温度平均400℃)、火星のよう
   に寒からず(同−43℃)、太陽と絶妙の距離に位置したことや、地軸が
   23.5度に傾いたことにより、四季の変化が生まれ、無数の生命を育む
   宇宙屈指の惑星となりました。まさに「奇跡の惑星」と云っていいでしょ
   う。
    しかし、このかけがえのない地球に危機が迫ってきています。フロンガ
   スによるオゾン層の破壊、CO2による温暖化などが地球環境を急激に悪
   化させています。21世紀は、人類にとって地球環境問題が最大のテーマ
   となり、全世界が一丸となってその解決に取組む世紀になるでしょう。
    50年後、ガガーリン少佐が再び宇宙に行ったとしたら、はたして「や
   っぱり地球は青かった」と云ってくれるでしょうか?
  
                        (企画広報室 鈴木直樹)
  
   (追記):サラリーマン社会の世のならい、異動により今回をもってこの
        「担当者より」の筆を置きます。今後とも科学技術館メールマ
        ガジンのご愛読をお願い致します。
  
  
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  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
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