科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第191号 ◆  ━
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                              >>>2008/7/9発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
    北の丸公園でもセミが鳴きはじめました。さあ、そろそろ夏休みの計画
   を! 海へ、山へ、そして科学技術館へ!
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 6,743人。
  
  
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   【1】科学技術館News
       新着情報・・・遊び・創造・発見FORESTイベント
                          「おと・OTO・音」
       お知らせ・・・「青少年のための科学の祭典」2008全国大会
              国際科学オリンピック日本開催シンポジウム
  
   【2】科学技術館Laboratory
       科学・技術よもやま話・・・「いまの努力が、50年後にも実る!」
       自然と友だち・・・「夏も間近、花や虫の種類もふえる」
       イベント情報・・・大学発教育支援コンソーシアム
                         キックオフシンポジウム
  
   【3】科学技術館Recommends
       科学の本の紹介・・・「スペース・シャトル宇宙へ」
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館、船の科学館
  
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  【1】      ★ 科 学 技 術 館 News ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 遊び・創造・発見FORESTイベント「おと・OTO・音」 ■
  
    みんなのまわりでいつも聞こえる「音」。でも音の正体って一体何だろ
   う? 科学技術館5階FOREST展示室で、身近な道具を使って音を科
   学します! 今回は「紙コップとストローで笛づくり」です。
  
    開催日時:2008年7月19日(土)
         10:00〜11:30、14:00〜16:00
    会  場:5階ロビー(オリエンテーリング)
      ※時間内なら希望者全員参加できます。
       (5才以下のお子様は保護者の方と一緒にご参加ください)
       参加費:無料(ただし、科学技術館への入館料は別途必要です)
       予 約:必要ありません
       お問い合わせ:03−3212−8509
  
  ◆ お知らせ
  
   ■ 「青少年のための科学の祭典」2008全国大会 ■
  
    今年も科学技術館では、「青少年のための科学の祭典」の全国大会を開
   催します。いろいろな実験や不思議なショーを体感できます。期間中は、
   科学技術館の常設展示も無料でご覧いただくことができます。
  
     開催日時:2008年7月25日(金)〜7月27日(日)3日間
          9:30〜16:50
     会  場:科学技術館1階 催事場
  
   ※詳細はこちらのURLをご覧ください。
    http://www.kagakunosaiten.jp/jsf_info.html
  
   ■ 国際科学オリンピック日本開催シンポジウム =参加者募集中= ■
  
    2009年には国際生物学オリンピック、2010年には国際化学オリ
   ンピックが、ともに日本で初めて開催されることになりました。
    スポーツと比べると、国際大会への参加の歴史が浅い国際科学オリンピ
   ックを知っていただく機会として、シンポジウムを下記の通り開催いたし
   ます。
    特別講演は、再生医療の扉を開いた、国際的な生物学者、浅島誠先生が
   生物のもつ不思議さについて語ります。
  
     開催日時:2008年7月26日(土)10:00〜12:00
     会  場:科学技術館サイエンスホール
     対  象:小・中・高校生、保護者、教育関係者、一般
     参 加 費:無料
     *「青少年のための科学の祭典」2008全国大会(7/25〜27)
       同時開催
  
    詳細および参加申込みはこちらをご覧ください。
    http://www.jsoc-info.jp/
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 Laboratory ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ いまの努力が、50年後にも実る! ■
  
    今週は、洞爺湖サミットがあり、地球温暖化対策の話題をよく耳にされ
   ているかと思います。科学技術館でも読売新聞社との共催で、「エコ・エ
   ネルギー科学教室」を開催し、風力発電、太陽光発電、原子力発電、バイ
   オマス、燃料電池、ヒートポンプと、地球温暖化の原因のひとつとされる
   二酸化炭素を排出しない、または排出量を減らすエネルギー技術について、
   実験や工作を通して親子で学んでいただきました(※)。
  
    これらの技術は、すでに実用化され普及されてきていますが、ここまで
   来るには、さまざまな苦労がありました。例えば、太陽電池は、主流のも
   のはシリコンベースのN型とP型という2種の半導体を合わせてつくられ
   ていますが、この素材や構造にたどり着くまでには、3人の研究者の努力
   があったのです。
    彼らの名前は、ピアソン、フーラー、そしてシャピン。彼らは、そもそ
   も太陽電池を開発しようとしていたわけではありませんでした。1950
   年代の初め頃、ある企業が暑さに弱い当時の乾電池の替わりになる自立電
   源の開発を、彼らの所属するベル研究所に求めていました。
    もともとは風力や蒸気エンジンなどのテストをしていたシャピンは、セ
   レンを使った太陽電池の研究をはじめましたが、わずか0.5%の変換効
   率しか出せませんでした。
    一方、ピアソンとフーラーは、半導体の研究をしていました。化学者で
   あったフーラーは、不純物をまぜてシリコンを優れた導体にする方法を発
   見していました。そして、ピアソンが、フーラーがつくったシリコンの整
   流器のテストをしているときです。そのシリコンにランプの光を照らすと、
   電流計が大きく振れたのでした。それが、太陽電池の実現性を見つけ出し
   た瞬間だったのです。
    ピアソンは、シャピンにシリコンを使うようにアドバイスし、シャピン
   は、早速ピアソンがつくったシリコン太陽電池に光をあててみました。す
   ると、なんとセレンの太陽電池の5倍もの効率を得たのでした。
    その後も、彼らは、発電の基盤となるPN接合の形成方法などさまざま
   な問題にぶつかることになりましたが、発想の転換と努力によって解決し
   ていきました。そして、1954年4月25日、ベル研究所製の太陽電池
   を使ってラジオから音楽を流し、報道陣をあっと言わせたのでした。
  
    彼らが地球温暖化のことまで考えていたかはわかりませんが、50年以
   上経った現在、彼らの努力は、単なる自立電源としてではなく、地球環境
   を守る技術として発展しています。2050年に、二酸化炭素の排出量を
   半減するのは、これからあなたが考える技術かもしれません。
  
   ※「エコ・エネルギー科学教室」の内容については、読売新聞社のホーム
    ページをご覧ください。
    http://www.yomiuri.co.jp/eco/school/
  
    執筆者:中村 隆 企画広報室
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  ◆ 自然と友だち
  
   ■ 「夏も間近、花や虫の種類もふえる」 ■
  
    まだ遠い山上には残雪も見られる高原にも、そろそろ初夏の気配が感じ
   られます。
    新潟県の奥只見ダム付近で都会では見られない山の蝶たちの姿をとらえ
   ました。
    また、埼玉県の天文台のある堂平山では、埼玉昆虫談話会という虫の研
   究仲間の合宿で、燈火に集まる虫たちの観察を行い、たくさんの蛾の姿を
   とらえました。
  
    「夏も間近、花や虫の種類もふえる」の写真
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/ss18/
  
    執筆者:松田邦雄 サイエンス友の会 講師
  
    「自然と友だち」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/t_index.html
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然」好評発売中!
    ハンドブックのお求め方法
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm
  
  
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  【3】   ★ 科 学 技 術 館 Recommends ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    7月は宇宙をテーマに本を紹介します。
  
   ■ 『スペース・シャトル宇宙へ』 ■
     サリー・ライド スーザン・オーキー文
     上田悦子訳 毛利衛解説 偕成社
  
    スペース・シャトル打ちあげの朝、宇宙飛行士が目覚まし時計のベルで
   起きるところから、この本は始まります。まるで旅行の前にワクワクする
   私たちと同じようです。秒読みの後、打ちあげのはげしいゆれと、強くな
   る重力に緊張の続いたあと、打ちあげエンジンが止まると、突然、本や鉛
   筆が宙にうきはじめます。シャトルの軌道は、地球を一目で見わたせるほ
   ど地球から遠くなく、地球の自然の景観と文明のしるしをながめることが
   でき、1日に16回の日の出、日の入りを見ることができます。
    宇宙での一番の楽しみは、みなさんの想像どおり、無重量(この本では
   無重力ではなく無重量ということばを使います)だそうです。なれてしま
   うと、部屋は壁や天井も使えるし、逆立ちをして、浮かんで寝たりできま
   す。だから、人をけってけがなどさせないように、くつをはきません。
   ぎょうぎの悪いことに食べ物をうかせておいて、宇宙飛行士を飛ばせてと
   るといった遊びもします。食事や寝る時間は、みな一緒です。見張り番を
   するのはコンピュータと地上のエンジニアです。
    もちろん観測や実験などの重要な仕事もあります。シャトル内の作業は、
   ポロシャツと、たくさんポケットのついたズボン(必要な道具がうかんで
   いかないように)いう軽装ですが、外に出るには宇宙服を着なければいけ
   ません。宇宙服を着た作業でどんなに疲れても、宇宙飛行士は、シャトル
   へもどる前に、かならず空と地球をながめるそうです。
    ほかにもトイレやおふろなど、宇宙での生活ってどんな風なの?という
   疑問に答えてくれます。出発から帰還まで、たくさんの写真をつかって説
   明されているので、読む人も宇宙飛行士になった気分になれるでしょう。
  
    執筆者:津久井 優子 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/3chikyuu/spaceshuttle/spaceshuttle.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  ◆ イベント情報
  
   ■ 大学発教育支援コンソーシアム キックオフシンポジウム ■
        「大学発学校行き:未来の教育のために」
  
    昨年度開催された教育再生会議において、教育改善のポイントとなる教
   育内容の改善と教員の資質向上に、総合大学の知見を活かして、大学と教
   育委員会等のネットワークで取り組むための仕組みとして「大学発教育支
   援コンソーシアム」の実施が提言されました。そのキックオフとして、シ
   ンポジウム「大学発学校行き:未来の教育のために」が開催されます。
  
    日  時: 2008年7月12日(土)13:00〜17:00
                     (シアターは16:00終了)
    場  所: 東京大学福武ホール
           アクティブラーニングシアター(シアタープログラム)
           アクティブスタジオ(スタジオプログラム)
    主  催: 東京大学
    参 加 者: 教育関係者、報道関係者など
  
   ※参加申込み、プログラムの内容等詳細については、
    東京大学ホームページをご覧ください。
    http://www.u-tokyo.ac.jp/event/b/sympo080712.html
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆ホームページをリニューアルしました。
  
    所沢航空発祥記念館のホームページをリニューアルしました!
    ホームページから団体予約やイベントの申込みができます。また、イン
   ターネット割引券(通年利用できます)やランチバイキング割引券もあり
   ます。ぜひご利用ください。
  
    所沢航空発祥記念館ホームページ http://tam-web.jsf.or.jp/
  
   ■ 船の科学館 ■
  
   ☆ シップ・ウォッチングin東京港
  
    毎年ご好評をいただいております「シップ・ウォッチングin東京港」
   を、下記のとおり開催いたします。
    当イベントは、東京港内を航行する観光船に乗船して、荷役中の巨大コ
   ンテナ船、港で働く清掃船や消防艇、観光スポットのお台場など、東京港
   で働くいろいろな船や施設を海から探検してみようというものです。
  
    開催日時:平成20年7月20日(日)
         午後1時30分〜3時
    場  所:青海(あおみ)海上バス乗り場(船の科学館前)を出発し、
         東京港を一周して、青海海上バス乗り場(船の科学館前)へ
         帰ってきます。
    募集定員:300名(使用船舶:東京都観光汽船「海舟」)
    参加費用:おとな 1,000円
         18歳未満 500円
         (船の科学館入館料、乗船料、テキスト代を含みます)
  
    ※応募方法等詳しくは、こちらをご覧ください。
     http://www.funenokagakukan.or.jp/news/?p=75
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 都会の中の自然の営み ■
  
    科学技術館は北の丸公園のなかにあります。その「北の丸」とは江戸城
   ・北の丸があったところです。この御殿は、有名な「明暦の大火(「振袖
   火事」ともいう)、1657年1月出火」により、本丸(天守閣)ととも
   に焼けてしまいましたが、現在でも、重要文化財に指定されている田安門、
   清水門などともに、江戸時代からのものと思われる石垣が残っています。
    今年の春、その石垣の隙間から、小鳥が顔を覗かせて辺りをうかがった
   かと思うと、パッと飛び出していきました。そしてしばらくすると嘴に餌
   をくわえて戻ってきて、近くの小枝に止まり安全を確かめたうえで、その
   隙間に飛び込んでいきました。隙間に耳を近づけてみると、ピーピーとい
   う雛の鳴き声が聞こえてきます。公園のなかには、たくさんの巣箱がかけ
   てありますが、この小鳥(シジュウカラ)は、自然の空間に巣をつくって
   いたのです。私は、科学技術館への往き帰りに、その鳴き声を確かめては、
   早く無事に巣立つことを期待していました。
    しかし数日後、通りかかったときに見たものは…。
    そこには、「太い紐」がぶら下がっていました。そうです、代わって蛇
   が巣の住人になっていたのです。大都会のど真ん中にある北の丸公園にも、
   こんな自然の営みがあります。
  
    ※石垣の中のシジュウカラの写真
     http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/191/191.html
  
                        (企画広報室 吉田 浄)
  
  
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    最後までお読みいただきありがとうございました。
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  ┘ 発行者:科学技術館メールマガジン係               ┘
  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
  ┘                                 ┘
  ┘ ※ このメールマガジンの回覧・転送は自由です。内容の引用・転  ┘
  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれてください。                ┘
  ┘  なお、メールマガジンで参照しているWebサイトのすべての画  ┘
  ┘  像・記事については、著作権法に定める例外を除き、著作権者の  ┘
  ┘  許可なく使用・転載することはできません。           ┘
  ┘                                 ┘
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