科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第212号 ◆  ━
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                             >>>2008/12/10発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   今度の満月は、今年一番大きく見える満月です。晴れていたら12日の夜
   に確かめてみてくださいね。ちなみに今年一番小さく見えたのは、5月で
   した。2つ並べられると違いもわかるのですが...
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 7,085人。
  
  
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   【1】科学技術館News
       新着情報・・・科学ライブショー「ユニバース」特別番組
                     おめでとう、世界天文年2009
       お知らせ・・・日本IBM TryScience実験教室
              産業技術総合研究所 キャラバン2008
              キュリー夫人の理科教室
              今週のユニバース
  
   【2】科学技術館Laboratory
       科学・技術よもやま話・・・
            「疲労物質だなんて濡れ衣だ!! ―乳酸のお話―」
       自然と友だち・・・「晩秋の頃の生きものたち」
  
   【3】科学技術館Recommends
       科学の本の紹介・・・今月のテーマ 「動物と共に」の本
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館、船の科学館
  
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  【1】      ★ 科 学 技 術 館 News ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 科学ライブショー「ユニバース」特別番組
         おめでとう、世界天文年2009 ■
  
    来年2009年は、イタリアの科学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠
   鏡を夜空に向け、宇宙の扉を開いてから400年の節目に当たり、「世界
   天文年」に定められています。科学技術館では、2009年の幕開けを記
   念して、開館初日の1月4日(日)に科学ライブショー「ユニバース」特
   別番組「おめでとう、世界天文年2009」を上演します。
    通常の科学ライブショー「ユニバース」に加え、世界天文年開始宣言、
   他施設での世界天文年イベントとのインターネット会談、ガリレオの発見
   の解説など、盛りだくさんの内容でお送りします。
  
   世界天文年2009日本委員会公認企画・
     世界天文年2009全国一斉オープニングイベント
  
   科学ライブショー「ユニバース」特別番組
    「おめでとう、世界天文年2009」
  
    開催日時:2009年1月4日(日)13時〜14時30分頃
    開催場所:4階 シンラドーム
    参加人数:先着62名
  
    案 内 役:半田 利弘さん(東京大学)
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2008/12/_2009_1.php
    世界天文年2009については、
    http://www.astronomy2009.jp/ をご覧ください。
  
  ◆ お知らせ
  
   ■ 日本IBM TryScience実験教室 12月 ■
  
    「TryScience(トライサイエンス)」は、毎月1回、第2日曜日もしく
   は第3日曜日に開催しています。
  
    開催日時:2008年12月14日(日) 13時〜16時
    開催場所:4階 イベントホールD室
  
    詳しくは、以下のホームページをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2008/10/post_152.php
  
   ■ 産業技術総合研究所 キャラバン2008 ■
  
    産業技術総合研究所の主催により、「産総研キャラバン2008
   TOKYO」を開催いたします。科学技術館4階NEDO展示室のロボッ
   トや未来の技術とあわせてご覧ください。
  
    開 催 日:2008年12月20日(土)、21日(日)
    開催時間:9時30分〜16時30分
    開催場所:科学技術館 1階 催事場
    参加料金:入場無料
    主  催:産業技術総合研究所
    ※科学技術館の常設展示をご覧いただく場合には入館料が必要です。
  
    詳細は、下記URLをご参照ください。
    http://www.aist.go.jp/aist_j/event/ev2008/ev20081220/ev20081220.html
  
   ■ キュリー夫人の理科教室 ■
  
    サイエンススタジオ マリーの主催により、科学技術館にて紙芝居と実
   験ショーを開催いたします。
  
    開催日時:2008年12月21日(日)
         1回目:11時〜12時 2回目:14時〜15時
    開催場所:4階 イベントホールD室
    主  催:サイエンススタジオ マリー
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://www.max.hi-ho.ne.jp/min-kko/
    メールでのお問い合わせは、下記へお願いします。
   science_studio_marie@yahoo.co.jp
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
    案内役とゲストの先生の掛け合いもお楽しみください。
  
    案内役:戎崎 俊一さん(理化学研究所)
    ゲスト:柳瀬 亘 さん(東京大学)
  
    科学ライブショーの詳細や出演予定者については、
    http://universe.chimons.org/jsf/ をご覧ください。
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 Laboratory ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 疲労物質だなんて濡れ衣だ!! ―乳酸のお話― ■
  
    スポーツの秋が終わり、寒い冬がやってきました。運動はそろそろやめ
   ようかな、と思っている方もいるのではないでしょうか。でも冬はスキー、
   スケートといったウインタースポーツの季節。寒いなんて言わずに、健康
   のために運動を積極的にやりましょう。
    さて、今回は、運動のお話。皆さんは乳酸という言葉を聞いたことがあ
   りますか。スポーツをやる方だと、筋肉痛の原因となる「疲労物質」とし
   て、すぐにピンとくるのではないでしょうか。
    体を動かすために必要なエネルギーが糖から作られることは、ご存じの
   方も多いのではないかと思います。この糖がピルビン酸、そしてアセチル
   CoAという物質に変化し、このアセチルCoAがクエン酸回路と呼ばれ
   る反応系の起点となって、運動に必要な大量のエネルギーが作り出されま
   す。この過程で、運動によって酸素の供給が不足してくると、ピルビン酸
   がアセチルCoAに変わらずに乳酸になってしまいます。そしてこの乳酸
   が原因となって、筋肉痛や肩や首筋のコリなどがおこると考えられていま
   す。だから「疲労物質」と呼ばれるのです。しかしよくよく調べてみると、
   確かに運動開始から30分ぐらいまでは乳酸がどんどん現れるのですが、
   それ以降は乳酸値は減少し、2時間もすると運動中であっても乳酸値が運
   動前の値にもどってしまう例すらあることがわかってきました。大量に現
   れた乳酸がいつのまにか消えてしまうのです。何故でしょうか。
    運動を開始した時点では、糖→ピルビン酸→アセチルCoAという反応
   系がうまく機能します。しかし、エネルギー資源である糖にも限りがあり
   ます。糖が不足し、やがて供給不足に陥ります。このような状態に陥った
   時に、実は消えた乳酸が活躍していたことが最近の研究でわかってきまし
   た。糖に代わって乳酸がピルビン酸に変化し、乳酸由来のピルビン酸がア
   セチルCoAになってクエン酸回路を維持していたのです。もう少し詳し
   く調べてみると、速筋と呼ばれ無酸素運動で動く筋肉では、ピルビン酸か
   らアセチルCoAを作る時に、ピルビン酸から乳酸も生産することがわか
   りました。一方、遅筋と呼ばれ有酸素運動で動く筋肉では、乳酸をピルビ
   ン酸に変化させ、これがアセチルCoAとなってクエン酸回路に入り、筋
   肉を動かしていることがわかってきました。極端な言い方ですが、速筋に
   より乳酸が生産され、遅筋により運動を維持し続けるためのエネルギー源
   として使われていたのです。乳酸が筋肉痛の原因だなんて全くの誤解、
   「疲労物質」だなんて濡れ衣もはなはだしい話だったのです。
    でもこのようなことがわかったのは、まだここ数年のこと。健康雑誌や
   健康に関係するホームページを見ても、いまだに乳酸は悪者扱いで紹介さ
   れていたりします。一度定着してしまった科学的常識というのは、なかな
   か払拭できないものなんですね。しかし、科学的に常識と言われたことで
   あっても、それが後に間違いとわかった例は数多くあります。何事も、た
   とえ科学的に正しいと言われることであっても、疑いの目を向けていくこ
   とも大切なことなのです。
  
    執筆者:田代英俊 企画広報室
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  ◆ 自然と友だち
  
   ■ 晩秋の頃の生きものたち ■
  
    いよいよ師走・・・地方によってはさまざまですが、東京近郊では、今
   紅葉まっさかり。北風も冷たく、堀や池、川には、北国からのカモたちも
   見られます。
    さすがに活動する虫の姿は少なく、それでも日だまりでは蝶やアブなど
   も見つかりました。また冬にのみ発生するフユシャクという蛾の仲間も姿
   を現しました。皆さんの地方ではいかがですか。
  
    「晩秋の頃の生きものたち」の写真
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/ss29/
  
    執筆者:松田邦雄 サイエンス友の会 講師
  
    「自然と友だち」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/t_index.html
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然」好評発売中!
    ハンドブックのお求め方法
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm
  
  
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  【3】   ★ 科 学 技 術 館 Recommends ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
   今月は、「動物と共に」のテーマで、動物とすごす現場を紹介しています。
   動物たちの一日はどんなものなのでしょうか?そしてその世話をする飼育
   員の仕事は?
  
   ■ 『オランウータンのジプシー
               多摩動物公園のスーパーオランウータン』 ■
     黒鳥 英俊/ポプラ社/2008.9
  
    多摩動物公園にすごいオランウータンがいます。その名はジプシー。
   56才になるスーパーおばあさんオランウータンです。大変高度な知能が
   あるとされているオランウータンですが、ジプシーはその中でも特別。ハ
   ーモニカを吹いてみたり、うちわであおぐ、雑巾を絞る、デッキブラシで
   掃除をするなど、何にでも興味を示し、それなりに道具を使いこなすジプ
   シーの頭の良さには脱帽です。
    そんなジプシーは、新しいオランウータン舎への引越しでも、飼育員の
   期待に応えてくれました。動物たちに極力ストレスを与えないようにとさ
   まざまな準備の後迎えた引越し当日、「どうか輸送箱に入ってくれ」と人
   間たちがやきもきしている間、ジプシーは一番に自分から箱に入りました。
   それに安心した他のオランウータンも続々と箱に入り、引越しは無事完了
   することができました。この他にも、愛情にあふれ好奇心の強いジプシー
   のエピソードがたくさん綴られています。
    この本の著者の黒鳥さんは、飼育係歴30年のベテラン飼育員で、ゴリ
   ラ、オランウータンなどの類人猿の担当を長くしてきました。飼育員とし
   て日々ジプシーとかかわる中で、黒鳥さんが感じていることがテンポよく
   語られます。野生のオランウータンの調査や保護活動にも携わる著者の、
   オランウータンの未来への想いもぜひ感じてください。
    興味がある方は、上野動物園時代に担当したゴリラの赤ちゃんを描いた
   『モモタロウが生まれた!』(フレーベル館/2001.7)も、あわせ
   てどうぞ。
  
    執筆者:飯野庸子 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/8sekitsui/orangutan/orangutan.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆ 「ゴム動力飛行機工作教室」開催のお知らせ
  
    ゴム動力飛行機を製作し、体験を通して飛行機の飛ぶ原理を学んでもら
   うことを目的としています。製作後は航空公園内の広場で飛ばしてみまし
   ょう。
  
    開催日時:12月13日(土)13時〜
    内  容:オリジナルキット「つばめ」の製作(製作時間約1時間)
    受付開始:12時30分(先着40名様)
    開催場所:研修室
    教 材 費:300円
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum0/viewcat.php?cid=1
  
   ■ 船の科学館 ■
  
   ☆ 「海の男のギャラリートーク」開催のお知らせ
     12月13日(土)は、全7回シリーズの最終回です。
  
    開催日時:平成20年12月13日(土)14時〜(約45分)
    開催場所:南極観測船“宗谷”士官食堂
    そ の 他:定員20名 船の科学館(展示場及び読書ルーム)
         詳細は当日ご案内いたします。
    ※都合により中止する場合や、開始時刻や講師などを変更させていただ
     く場合がございます。あらかじめご了承ください。
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://www.funenokagakukan.or.jp/news/?p=176
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ バラで買うか、連番で買うか?! ■
  
    いよいよ年の暮れ。あと3週間で新年を迎えます。今年は夏を過ぎて世
   界中が金融危機におそわれ、株はさがるわ、物価はあがるわで社会全体が
   騒然としています。こうなれば自分の身は自分で守らねば、というわけで
   有志が集まって年末ジャンボ宝くじを共同購入することにしました。参加
   費ひとり3,000円、当選金はみんなで山分けです。結果発表会はみん
   なで飲みながら番号あわせをしましょう、というわけで、もしも高額当選
   が出たらそれこそ騒然となるでしょう。ひとりあたり100万円の配当が
   あったらそのときみんなはどんな行動に出るか、その人の性格をかいま見
   ることもできそうでわくわくしますね。皆さんだったらどうしますか?そ
   んな想像をしながら年末の発表を待つことも悪くありません。南無神様、
   ネズミ様・・・。
  
                       (企画広報室 山田 英徳)
  
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    最後までお読みいただきありがとうございました。
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  ┘ 発行者:科学技術館メールマガジン係               ┘
  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
  ┘                                 ┘
  ┘ ※ このメールマガジンの回覧・転送は自由です。内容の引用・転  ┘
  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれてください。                ┘
  ┘  なお、メールマガジンで参照しているWebサイトのすべての画  ┘
  ┘  像・記事については、著作権法に定める例外を除き、著作権者の  ┘
  ┘  許可なく使用・転載することはできません。           ┘
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