科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第234号 ◆  ━
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                             >>>2009/5/27発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   ぽちぽちと、夏休みのイベント情報掲載の依頼が届くようになりました。
   今年の夏休みは、なにに参加しようかな?楽しみにしていてくださいね!
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 7,850人。
  
  
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   【1】科学技術館News
       新着情報・・・
             高校生のための先進的科学技術体験合宿プログラム
             「サマー・サイエンスキャンプ2009」
                             参加者募集開始
       お知らせ・・・第29回「日本自然科学写真展」開催中
              講演会
             「国際宇宙ステーション特別企画:宇宙に行こう!」
  
   【2】科学技術館Laboratory
       科学・技術よもやま話・・・「生きもののかたち」
       自然と友だち・・・「長野県安曇町・白馬山麓」
  
   【3】科学技術館Recommends
       科学の本の紹介・・・今月のテーマ「竹」の本
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館、船の科学館
  
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  【1】      ★ 科 学 技 術 館 News ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 高校生のための先進的科学技術体験合宿プログラム
    「サマー・サイエンスキャンプ2009」参加者募集開始 ■
  
    サマー・サイエンスキャンプ2009は、先進的な研究施設や実験装置
   を有する日本各地の大学・公的機関・民間企業(49会場)で、夏休み期
   間中に本格的な実験・実習が受けられる、高校生のための科学技術体験合
   宿プログラムです。
    さまざまな分野、内容のプログラムで盛りだくさんとなっています。実
   際の研究開発の現場にふれ、将来の参考にしてください。
  
    開催期間:2009年7月27日〜8月30日の期間中の2泊3日
    会  場:大学、公的機関、民間企業(49会場)
    定  員:受け入れ会場ごとに6〜20名(合計620名)
    参 加 費:無料(自宅から会場までの交通費は自己負担)
    応募締切:2009年6月24日(水)郵送必着
  
   応募方法など、詳しくは以下のホームページをご覧ください。
   http://ppd.jsf.or.jp/camp/
  
  ◆ お知らせ
  
   ■ 第29回「日本自然科学写真展」開催中 ■
  
    自然と科学をテーマに、自然がつくり出す美しい瞬間、物理現象が見せ
   る不思議で神秘的な瞬間などをとらえた、さまざまな写真を多数展示して
   います。ぜひご覧ください。
  
    開催期間:2009年5月31日(日)まで
    場  所:2階ロビーおよび4階ロビー
    共  催:日本自然科学写真協会
  
   ■ 講演会「国際宇宙ステーション特別企画:宇宙に行こう!」 ■
  
    4階シンラドームにて、通常の「ユニバース」の代わりに、宇宙開発を
   テーマとした講演会を行います。
    奮ってご参加ください。
  
   日時:2009年5月30日(土)14時〜16時40分頃
   場所:4階シンラドーム
       この日の科学ライブショー「ユニバース」は休演し、本講演会の
      後半で立体シミュレーション映像も多く紹介します。
   内容:14:00〜14:10 イントロダクション
      14:10〜14:30「宇宙旅行は夢じゃない」
             緒川修治さん(PDエアロスペース)
      14:30〜14:50「宇宙空港を作ろう」
             秋山演亮さん(和歌山大学)
      14:50〜15:00 休憩
      15:00〜15:20「小惑星への往復:はやぶさから有人探査へ」
             矢野創さん(宇宙航空研究開発機構)
      15:20〜16:40「宇宙に住もう」
             戎崎俊一さん(理化学研究所)
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 Laboratory ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 生きもののかたち ■
  
    昆虫、魚、鳥、私たち人間… 生きものは様々なかたちをしていますね。
   でもはじめはみんな、丸っこい1つの受精卵です。その受精卵は発生の過
   程で、それぞれの生きものへとダイナミックにかたちを変えていきます。
   一見神秘的とも思える、生きもののかたちづくり。それを支配しているも
   のは、生きものが共通して持っている「遺伝子」です。
    遺伝子の中には体の構造をつくる遺伝子群があります。生きものは発生
   の段階で、この遺伝子群のスイッチのON/OFFを制御することにより、各体
   節構造の違いを形成していきます。その元締めのような遺伝子のことを、
   「ホメオティック遺伝子」といいます。ホメオティック遺伝子はショウジ
   ョウバエで発見されました。この遺伝子は、変異を起こすことがあり、ホ
   メオティック突然変異とよばれます。ショウジョウバエの場合、体節の重
   複や消失、触覚が脚に、眼が触覚に変わるなど、通常の遺伝子の塩基配列
   の変異では考えられないような、大規模な形態の変化をもたらします。
    余談ですが、大仏様で知られる奈良の東大寺には、有名な8本脚の蝶の
   装飾品があります。昆虫の脚は胸部に6本しか生えないので、この蝶は腹
   部の体節の一つが胸部に置き換わったホメオティック突然変異体なのかも
   しれません。(なにかほかに宗教的な意味があるのかもしれませんが…)
    そして驚くべきことに、ショウジョウバエで発見されたこの遺伝子の配
   列の一部とほとんど共通する配列が、後に植物、線虫、ウニ、カエルやマ
   ウス、ヒトでも発見されました。地球上の生きものは、未発見の種も含め
   れば300万種ともそれ以上とも言われています。しかし、一見極めて異
   なるそのかたちをつくるシステムは、ホメオティック遺伝子という支配者
   によって制御されているという点で共通しているのです。およそ4億年前、
   ホメオティック遺伝子は魚のヒレから両生類の足をつくり、大地を歩かせ、
   やがてその足から私たちヒトの手がつくり出されました。全く違うかたち
   に見えるコウモリの翼と人の腕の違いは、ホメオティック遺伝子が骨の長
   さを変えただけだと言われています。
    現在、存在しているさまざまな生きもののかたちは、遺伝子の世界が何
   十億年という長い時間をかけ、環境に合わせながらゆっくりと築いてきた
   ものです。ここ数年、ホメオティック遺伝子の解明により、私たち人間は
   生きもののかたちを自在に変えてしまう技術を手に入れることが可能にな
   りました。医療にも役立つ素晴らしい技術であり、さらなる発展が望まれ
   る一方、人間が遺伝子の世界に手を加えることはどこまで許されるのか?
   という議論も活発に行われています。みなさんはどう思いますか?
  
    執筆者:石田佳美 科学技術館事業部
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  ◆ 自然と友だち
  
   ■ 長野県安曇野・白馬山麓 ■
  
    信州の春は、東京地方より1か月ほど遅いようでした。安曇野や白馬山
   麓へ出かけ、思う存分、信州の自然との出会いを楽しんできました。
  
    「長野県安曇野・白馬山麓」の写真
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/ss40/
  
    執筆者:松田邦雄 サイエンス友の会 講師
  
    「自然と友だち」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/t_index.html
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然」好評発売中!
    ハンドブックのお求め方法
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm
  
  
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  【3】   ★ 科 学 技 術 館 Recommends ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    今月は竹の本を紹介します。
  
   ■ 『ふしぎなたけのこ』 こどものとも絵本 ■
     松野 正子さく /瀬川 康男え /福音館書店
     2008年4月(初版1963年)/本体800円
  
    竹にまつわる昔話で有名なのは、竹取物語。かぐやひめのお話はだれで
   も知っているでしょう。おじいさんが見つけたかぐやひめは、日本古来の
   竹、マダケのなかにいたはずだと、『竹とぼくとおじいちゃん』(231
   号で紹介)の著者は述べています。
    今回は、ぐんぐんのびる竹の成長力を表現した創作昔話『ふしぎなたけ
   のこ』を紹介しましょう。主人公は山奥の村の元気な男の子、たろ。たけ
   のこほりに出かけたたろが、たけのこのぐんぐんのびる先っぽにつかまっ
   たまま空高く上がってしまいました。びっくりした父さんたちがたけのこ
   を切ると、たけのこは倒れましたが、その先っぽははるか遠くの海までと
   どくほど。たろを助けに、倒れたたけのこをたどって行き、海を知らなか
   った村の人たちは、初めて魚やこんぶや貝を採って村へ帰ったという、壮
   大なお話です。いくらなんでもそんなことあるはずがありませんが、そこ
   が昔話のおもしろさです。この奇想天外さに引き込まれ、楽しむ子どもの
   心を大切にしたいと思います。そして山の幸と海の幸に恵まれた、日本な
   らではのお話ともいえます。そんな日本の豊かな食生活を守り続けたいで
   すね。
  
    執筆者:福田晴代 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/6shokubutsu/fushiginatakenoko/fushiginatakenoko.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆「科学マジック実験ショー」開催のお知らせ
  
     「超能力的に見える現象」を科学の力で演じます。自宅でもできる科
    学マジックも紹介します。なぜそうなるのかを考えたり、覚えて帰って
    練習して、友達をびっくりさせよう!!
  
    開 催 日:2009年6月7日(日)
    開催時間:1回目 11時15分〜11時45分
         2回目 13時30分〜14時
  
    開催場所:展示館内
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum5/viewcat.php?cid=1&orderby=dateD
  
   ■ 船の科学館 ■
  
    ☆「ボランティアによるミュージアムツアー」開催中
  
     船の科学館ボランティアによる、ミュージアムツアーを開催していま
    す。第一弾は「船の歴史」、丸木舟から帆船、蒸気船、ディーゼル船へ
    と船の変遷を展示物を見ながら解説します。みなさまのご参加を、お待
    ちしています!
  
    開催日時:毎日 13時30分〜
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://www.funenokagakukan.or.jp/news/?p=290
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 人類月着陸40年 ■
  
    先週の担当者よりで、「40」という数字が出てきましたね。私はその
   数字を見て、ふと、今年は「人類月着陸40年」であることを思い出しま
   した。アポロ11号が月に着陸したのが、1969年7月20日。今では、
   日本の月探査機「かぐや」が月の周りをまわって、ハイビジョン映像で月
   から見た地球や、月面の詳細な様子を楽しませてくれています。その「か
   ぐや」も間もなく、その使命を終えるようです。JAXAは、6月11日
   に「かぐや」を月の表面に落下させると発表しました。もしかするとその
   最後の瞬間を、月面の閃光として見ることができるかもしれません。その
   瞬間を、ぜひ見守ってくださいね。
    私たちに最も近い天体「月」。その誕生や進化については、まだまだ多
   くの謎が残されています。日本はその技術の高さを誇るリモートセンシン
   グを中心に、今後も月の探査を続ける計画を打ち出しています。二足歩行
   ロボットの開発や月面基地の建設など、これから月は、ますます身近な天
   体になるのかもしれません。
  
                       (企画広報室 木村かおる)
  
  
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    最後までお読みいただきありがとうございました。
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  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
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