科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第276号 ◆  ━
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                             >>>2010/3/31発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   気がつけばもう4月。サクラの下のピカピカの1年生も、そろそろ登場で
   しょうか。私たちも気持を新たに、新しい年度を迎えたいと思います。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 8,864人。
  
  
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   【1】科学技術館News
       新着情報・・・日本IBM TryScience実験教室
       お知らせ・・・FOREST春休みワークショップ
               「FORESTQUEST―偏光板の秘密―」
              「今週のユニバース」
  
   【2】科学技術館Laboratory
       科学・技術よもやま話・・・
                 「あなたも使ってる、身近な暗号化通信」
  
   【3】科学技術館Recommends
       科学の本の紹介・・・3月のテーマ「いのちのふしぎ」
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館、船の科学館
  
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  【1】      ★ 科 学 技 術 館 News ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 日本IBM TryScience実験教室 4月 ■
  
    「TryScience(トライサイエンス)実験教室」は、毎月1回、日曜日に
   開催しています。
  
    開催日時:2010年4月18日(日) 13時〜16時
    開催場所:4階D室 イベントホール
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2010/04/post_243.php
  
  ◆ お知らせ
  
   ■ FOREST春休みワークショップ
     「FORESTQUEST―偏光板の秘密―」 ■
  
    偏光メガネを使って、科学技術館FOREST内に隠された暗号(文字)
   を解読しよう。暗号を解いてお宝を発見だ!5階スタッフカウンターで、
   偏光メガネ受け取ったら、さぁ出発!
  
    開催日時:2010年4月3日(土)・4日(日)9時30分〜
    開催場所:5階FOREST
    参加人数:各日先着250名
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2010/04/post_244.php
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
  
    案内役:矢治 健太郎さん(立教大学)
    ゲスト:木村 英樹さん(東海大学)
  
    科学ライブショーの詳細や今後の出演予定者については、
    http://universe.chimons.org/jsf/ をご覧ください。
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 Laboratory ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ あなたも使ってる、身近な暗号化通信 ■
  
    暗号化通信って聞くと、なんかすごい秘密のやり取りをしている気分に
   なるかもしれませんが、実はほとんどの人が毎日利用しているものなので
   す。一番身近な暗号化通信といえば、携帯電話での通話です。
    日本では2000年9月にアナログ携帯電話サービスが中止され、現在
   使われている携帯電話は音声をデジタル化して通信する方式を採用してい
   ます。声は波で伝わりますが、音声のデジタル化とは、音の波をサンプリ
   ングして電気信号に変えることです。PDC方式デジタル携帯電話では、
   サンプリング方法として音声を1秒間に8,000に区切り、それを25
   6段階(8ビット)のデータとして切り出しています。すなわち、1秒間
   に8,000×8で64,000ビットのデータとなるわけです。それを
   聞きやすいように、6,700ビットまで圧縮していました。今の3G携
   帯電話では1秒間に12.2ビットまで処理できるようになっています。
   小さな携帯電話の中で、これだけの仕事を毎秒行っているのですから、ち
   ょっとびっくりしますね。
    この方式は、音声をそのまま送信するアナログ方式と比べて音質が劣化
   しにくいこと、データ量を少なくして一度に送信できる量が増えるといっ
   たメリットに加えて、通信内容の暗号化が容易にできるという利点があげ
   られます。これは、0と1の並びで表現されているデジタルデータであれ
   ば、簡単に多くの情報を計算・処理することができます。そして決まった
   数式で変換することで、そのままでは意味が通らず、かつ元のデータに戻
   すための鍵となるデータを知っていれば元に戻すことができるという、デ
   ジタルデータの特性を使っているのです。このため、盗聴の危険を考えず
   安心して携帯電話で話ができるわけですね。
    では、ホームページを見たりメールを送ったりする場合は、最初からデ
   ジタルで通信しているわけですから何でも安心と思ってよいのでしょうか。
   実はそういうわけではなく、通常のインターネット上の通信は暗号化され
   ていないため、もし、送っているデータやメールが横取りされると、その
   中身が簡単に読めたり、書き直したりすることができるのです。インター
   ネットで情報を守るため暗号化を行います。その決まりとして、SSLと
   いった方式が定められています。この方式を使った通信では、公開鍵暗号
   や秘密鍵暗号、デジタル証明書などのさまざまなセキュリティ技術を組み
   合わせおり、やり取りする情報を暗号化できるようになっています。ブラ
   ウザに鍵のマークが表示されるページは、SSLで内容が送られますので
   安心です。皆さんもショッピングサイトなどでクレジットカードの番号な
   どを送信する際には、ブラウザに鍵のマークが表示されているか確認して
   からおこなうようにしましょう。なお、科学技術館メールマガジンへのお
   問い合わせや登録システムには、このSSL方式が採用されておりますの
   で、安心してご意見や感想をお送りください。
  
    執筆者:小林成稔 情報システム開発部
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  
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  【3】   ★ 科 学 技 術 館 Recommends ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    3月のテーマは「いのちのふしぎ」。最後に紹介するのは、クイズ形式
   でいのちについて考える本です。
  
   ■ 『いのちのなぞ 上の巻』 ■ 2007年
   ■ 『いのちのなぞ 下の巻』 ■ 2008年
     越智典子・文 沢田としき・絵 朔北社
  
    「(動物の絵があって)この中でお母さんからたまごでうまれる動物は
   どれでしょう?」とか「細胞って、なあに?」という、いかにもクイズ的
   なものから「南極にくらすペンギンはどうして、しもやけにならないの?」
   という子どもらしい疑問、「どうして自分がわかるのでしょう?」とか
   「死ぬって、どういうこと?」というちょっと哲学的ななぞまで、いのち
   について、上巻に31、下巻に24、あわせて55のなぞと答えが載って
   います。
    この本がユニークなのは、わからないことはわからないと答えていたり、
   一つに決められないものはそれぞれを認めたりしているところです。そし
   て、「あなたはどう思いますか」と考えることを勧めています。考える助
   けとなるよう、下巻の巻末には、ちゃんと参考文献が載っています。そこ
   には、著者の、いのちに対する誠実さや謙虚さがあらわれているように感
   じました。沢田さんの絵も、ほのぼのとしていて、遺伝子や染色体など小
   さい子には難しいものは、かなり単純化して描いてあります。単なるQ&
   Aの羅列ではなく、全体をゆるやかに流れるストーリーのようなものがあ
   って、その流れにそって読み進めることができ、読み終わるとあたたかい
   気持ちになりました。この本全体が「いのちってすごいね。ふしぎだね。」
   と伝えてくれているようです。一人で読むのもいいですが、親子で、友だ
   ち同士で一緒に読むともっと楽しいと思いました。
  
    執筆者 伊藤紀久子 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/5seibutsu/inochinonazo/inochinonazo.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆ 「格納庫」と「YS−11機」の一般公開のお知らせ
  
    所沢航空発祥記念館に隣接している格納庫(実機12機)と、戦後日
   本の航空界が総力をあげて開発した国産初のターボプロップ旅客機「Y
   S−11機」を一般公開します。ぜひ、ご見学ください。
  
    開催日時:2010年4月3日(土)・4日(日)10時〜16時
    展示場所:「格納庫」    記念館東となり
         「YS−11機」 西武新宿線「航空公園」駅前
    参 加 費:無料
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum5/viewcat.php?cid=1&orderby=dateD
  
   ■ 船の科学館 ■
  
   ☆ 練習帆船“海王丸”の出航を見送ろう!
  
    2010年4月7日(水)に練習帆船“海王丸”が、船の科学館前から
   出航します。実習生96名を乗せて、サンフランシスコに向かう海王丸を
   「しおかぜ公園」から見送りませんか?
  
    出航日時:2010年4月7日(水) 14時頃
  
    船の科学館について詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://www.funenokagakukan.or.jp/index.html
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 卒業おめでとう ■
  
    つい先日、五島プラネタリウム時代に大変お世話になった方が退官され
   るため、名古屋へ行ってきました。私が就職した頃は、男女共同参画とい
   った社会的な方策もなく、ようやく大手企業で総合職が導入されはじめた
   頃でした。その前から、女性解説員として活躍されていた数少ない先輩の
   一人です。当時から大阪、渋谷、明石、名古屋のツァイス4館の仲間とし
   て、ずいぶんかわいがっていただきました。
    プラネタリウムの投影にはマニュアルがあるわけではなく、私たちは
   「他人の芸見て盗め」、「口承伝承」などとよく言っていました。大阪市
   立電気科学館で日本のプラネタリウム投影の原型ができ、五プラ式、名古
   屋式と独自の形ができあがりました。私は、名古屋でよく子ども向けの投
   影を見せていただきましたが、「真似はまねだから、絶対自分と同じ投影
   はできないはず」、「親が子どもに楽しかった?って聞くのはおもしろく
   なかった証拠よ」、「大人も子どもも、知る楽しさを感じてもらえるのが
   一番」という言葉が今でも心に残っています。
    直接教えていただく機会はありませんでしたが、投影後の雑談では、お
   話の中から多くのことを学ばせていただきました。それから、名古屋のお
   いしいものも、いろいろ教えてくださいましたね。ちなみに今回は、正し
   いひつまぶしの食べ方でした。こちらは直接指導です!
    東京に戻り帰り道に見上げた星空が、今日プラネタリウムで見た星空と
   重なったとき、「私たちのめざしたプラネタリウムでしょ」という声が聞
   こえたような気がしました。名古屋市科学館はリニューアルのため、ツァ
   イスIV型のプラネタリウムは展示室へ移設されることになるそうですが、
   新しいプラネタリウムも「帰り道に見上げた星空に重なるプラネ」をめざ
   して頑張るぞ〜!と教え子たちが張り切っています。これからも全国のプ
   ラネタリアンを、どうか暖かく見守っていてくださいね。2010年3月。
   後輩から先輩へ、「卒業おめでとう!」
    追伸:本号をもって、科学技術館メールマガジン編集長を卒業します。
   皆さんに楽しいお話を届けられたか、振り返れば不安も残りますが、4月
   から新しい編集長のもと、これからもご愛読いただければと思います。ど
   うもありがとうございました。
  
                       (企画広報室 木村かおる)
  
    木村編集長おつかれさまでした!(企画広報室 一同)
  
  
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    最後までお読みいただきありがとうございました。
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