科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第277号 ◆  ━
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                              >>>2010/4/7発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   北の丸公園の清水門から、お堀越しに日本武道館がながめられます。その
   手前に植えられたサクラがお堀に映ってみごとです。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 8,882人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・科学技術週間
                 「未来をつくるプラズマ」ポスターの配布
              第51回科学技術映像祭 東京入選発表会
              「今週のユニバース」
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・「地震で1日の長さが変わった?」
       科学技術“感”をきたえよう!
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・4月のテーマ「会員お勧めの本」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・・日本IBM TryScience実験教室
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館、船の科学館
       イベント情報・・「研究船で海を学ぼう」参加者募集のお知らせ
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 科学技術週間 「未来をつくるプラズマ」ポスターの配布 ■
  
    第51回科学技術週間が4月12日(月)〜18日(日)に、各地で開
   催されます。科学技術館では入館者の皆さまに、科学技術週間の協力館と
   して「未来をつくるプラズマ」ポスターを配布します。なお、17日(土)
   は無料入館を実施します。
  
    配布期間:2010年4月12日(月)〜 なくなり次第終了
    配布場所:5階フォレストスタッフカウンター
  
    ポスターの配布については、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2010/04/post_247.php
    科学技術週間については、こちらをご覧ください。
    http://stw.mext.go.jp/
  
   ■ 第51回科学技術映像祭 東京入選発表会 ■
  
    第51回科学技術映像祭の表彰作品上映プログラムが決まりました。す
   ばらしい作品の数々をぜひご覧ください。
    なお、初日は表彰式の中で、作品の一部を紹介します。入場は無料です。
   ご出席の方に「第51回科学技術映像祭」(作品集)をさしあげます。
  
    開催期間:表彰式 2010年4月16日(金) 13時〜15時
         上映会 2010年4月17日(土) 10時〜17時30分
    開催場所:科学技術館 地階サイエンスホール
  
    上映会プログラム、開催予定の詳細は、下記のページをご覧ください。
    http://ppd.jsf.or.jp/filmfest/
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
    今週も、アメリカ合衆国のヤーキス天文台とインターネットで繋ぎ、ラ
   イブショー中にアメリカで見えている星空の様子や天文台で撮影した天体
   写真を送ってもらう「ライブ天体観測」コーナーを予定しています。日本
   の昼過ぎにアメリカの夜空もお楽しみください。
  
    案内役:半田 利弘さん(東京大学)
  
    科学ライブショーの詳細や今後の出演予定者については、
    http://universe.chimons.org/jsf/ をご覧ください。
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 地震で1日の長さが変わった? ■
  
    2010年2月27日のチリ大地震のことは、まだ記憶に新しいと思い
   ます。メールマガジン第274号の科学・技術よもやま話「チリ地震と大
   津波警報」では、地球の反対側に津波が発生するメカニズムを紹介しまし
   たが、NASAの研究者は地球規模で発生した事件を紹介しました。
    インターネットのニュース欄では「この地震によって、地球の自転軸が
   8センチずれたため、1日の時間が短くなった」という記事が載りました。
   ここで、地球の自転と1日の時間の長さについてお話しておきましょう。
   自転軸とは天体の自転の中心となる軸のことです。自転によって、その天
   体が一回転する時間を自転周期といいます。この自転周期が地球上での1
   日の長さの基本になっています。実は、地球はまん丸い球ではなく、赤道
   部分がちょっと膨らんだ楕円形をしています。その他にも、地球は7割が
   海でおおわれており、大陸は北半球に集中しています。このような地球の
   質量の不均一、月の影響による海の水の移動や、季節風の影響を受けるた
   め、自転軸がふらふらして地球の自転周期は一定ではありません。このふ
   らつきのバランスをとるための仮想軸を「形状軸」とよびます。よって地
   球は地軸(北極と南極を結ぶ線)を中心に回っているのではなく、形状軸
   を中心にふらふら回るコマのような動きをしているわけです。今回「自転
   軸がずれた」というのは地軸のことではなく、「形状軸」のことでした。
   すなわち、形状軸がずれたことによって、その周りをまわっている自転軸
   が必然的にずれたということになったわけです。
    では、どのくらい1日の長さが短くなったのかというと、計算上、1日
   が100万分の1.26秒短縮したそうです。その原因は、今回の地震が
   「プレート境界型地震(逆断層型)」で、プレートが別のプレートの下に
   潜り込み、質量の一部が地球の中心に動いたためです。多くのニュースで
   は、フィギュアスケートで、腕を広げて回転しているより縮めた方が回転
   のスピードが速くなることを例に、地球の自転が速くなったことを説明し
   ていました。ただこの程度の自転周期の変化は日常茶飯事で、たとえば1
   月と6月の1日の長さを比べてみると、季節風の影響から毎年1月の方が、
   6月より1ミリ秒長いことがわかっています。
    地球の自転周期は、地球で起きるさまざまな現象の影響を大きく受けて
   います。もちろん、自転周期のわずかな変化は、私たち地球上の生物の生
   活に大きな影響を与えるわけではありませんが、地球のくしゃみひとつで、
   自転周期が変わってしまうということには、本当に驚きました。皆さんは、
   防災、津波、プレートテクトニクス、測地、天文、どんな視点で、このチ
   リ地震を科学しましたか?
  
    執筆者:木村かおる 科学技術館事業部
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  ◆ 科学技術“感”をきたえよう!
  
    〜化学の進歩でフク、キタル!? の巻〜
  
    「ポリエステル」、「レーヨン」、「ナイロン」
    “はやい”順にならべてください。
  
    ヒントとこたえは、こちらのホームページをご覧ください。
    http://www2.jsf.or.jp/00_info/kagakugijutukan/kagi-kan.html
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    今月は会員お勧めの本を紹介します。
    最初の1冊目は、「科学教室」で講師を務める一方、よりわかりやすく
   楽しい工作を目指して日夜改良を重ね、ホームページで発表し、自身も科
   学あそびについての本を出版している会員が紹介します。
  
   ■ 「科学あそび大図鑑」   ■ 1996.7
   ■ 「続・科学あそび大図鑑」 ■ 1997.8
     津田妍子著・細川留美子絵 大月書店 各1,890円
  
    2年前、所属する科学読物研究会の40周年記念交流会で、津田さんが
   著書のなかの「空気は曲がる?」「踊るネコ」「吹いても、落ちない玉」
   の演示をされました。100人分の手作り製作キットを参加者に配布し、
   穏やかな口調、わかりやすい解説、熱意あふれる演示にとても感動しまし
   た。
    私も「科学教室」などで講師として子どもたちと科学あそびを楽しんで
   いますが、テーマ・演示方法に悩んだとき、まず、本棚から取り出すのが
   この本です。私にとっては強力な助っ人です。インターネットからも多く
   の情報は入手できますが、じっくり考えて内容を決めるには、やっぱり
   ”本”です。
    津田さんは図書館などでの「読み聞かせ」に、はじめつまみ食い的に科
   学あそびを取り入れていたら子どもたちの反応が非常によかったので、毎
   月テーマを決めていろいろな本を展示し、その中から読み聞かせ用の本を
   選びました。それに続いて、関連する科学あそびをするスタイルをつくり
   あげたそうで、道具なども日用品の空容器や廃品の中から見つけ出してい
   ます。
    この本は、著者のたくさんの科学あそびの実践のなかから、セレクトし
   てまとめられたものです。大人はもちろん、子どもでもできるようにわか
   りやすく図解されています。
    さあ、いっしょに科学あそびを楽しみましょう。
  
    執筆者:野呂茂樹 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/1nyuumon/kagakuasobi/kagakuasobi.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ 日本IBM TryScience実験教室 4月 ■
  
    「TryScience(トライサイエンス)実験教室」は、毎月1回、日曜日に
   開催しています。
  
    開催日時:2010年4月18日(日) 13時〜16時
    開催場所:4階D室 イベントホール
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2010/04/post_243.php
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆ ジェット練習機の操縦席の操縦席に乗ろう!!
  
      開催日時:2010年4月11日(日)10時〜16時
      開催場所:展示館内
  
   ☆ 電気工作教室「ブザー付懐中電灯」のお知らせ
  
    どう線の色をよく見て、配線してみよう。うまく配線できると、ブザー
   つき懐中電灯ができるよ!
  
    開催日時:2010年4月17日(土)13時30分〜14時15分
    開催場所:研修室
    定  員:40名(当日13時より受付・先着順)
    参 加 費:200円
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum2/viewcat.php?cid=1#145
  
   ■ 船の科学館 ■
  
   ☆ カヌー体験乗船教室
  
    「海をあるく」そんな気分にひたれるのがカヌーの魅力かもしれません。
   自らの手で船を進め、浮力や復元性、方向転換など、船の基本的な知識を
   体験の中から学ぶことができる教室です。ぜひご参加ください。
  
    開催日時:2010年4月11日(日)・25日(日)13時〜16時
    受付時間:12時45分〜 先着100名
    実施場所:体験教室プール
    参 加 費:無料(入館料は必要です)
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://www.funenokagakukan.or.jp/sc_03/?p=17
  
  ◆ イベント情報
  
   ■ 「研究船で海を学ぼう」参加者募集のお知らせ ■
  
    日本科学協会では、東海大学及び日本海洋学会との共催で、“海”に関
   心がある高校生などを対象に、船上での観測・実習を行い、海について学
   ぶ体験学習を実施します。『望星丸』に乗って、“地球の不思議”を探し
   に行きましょう。
  
    日  時:2010年8月2日(月)〜8月8日(土)
    場  所:東京都江東区及び静岡県静岡市
         (東海大学清水校舎、三保研修館及び『望星丸』)
    予定航路:東京港→相模湾→黒潮域→清水港
    対  象:高校生60名・学校教諭など20名
    参 加 費:一人あたり10,000円(高校生には往復交通費支給)
    募集期間:2010年5月17日(月)必着
  
    ※申込方法などの詳細は、こちらをご覧ください。
     http://www.jss.or.jp/
  
    お問い合わせ先:
    財団法人日本科学協会 業務部「研究船で海を学ぼう」係
    TEL:03-6229-5365  E-mail:learnoc-jss@silver.ocn.ne.jp
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 今年は4月に満開の桜 ■
  
    北の丸公園では4月1日にソメイヨシノが満開となりました。もう風に
   舞う桜の花びらが見られるようになっています。
    みなさんは、「桜(ソメイヨシノ)」というと、入学式と卒業式のどち
   らを連想しますか?沖縄県や宮城県から北にお住まいの方には「連想でき
   ない」とおしかりを受けそうですが、歌や本・マンガからのイメージはど
   うでしょうか。桜前線の話は第271号の「よもやま話 桜前線異常有り?」
   をごらんいただくとして、もっと歴史的?に考えてみました。
    幕末につくられたらしい箏(こと)の曲「さくらさくら」の古い歌詞に
   は、3月を表わす「やよい」という単語が含まれています。ただし、今の
   暦では4月中旬以降になります。1981年発売の「チェリーブラッサム」
   (松田聖子)は新しい生活をイメージさせる歌詞と、「ツバメが飛ぶ」と
   いう4月以降の風景を表わす語句が含まれています。ところが、2003
   年発売の「さくら(独唱)」(森山直太朗)は、別れと再会の約束が歌詞
   として表現されています。ということは3月のイメージです。別れと新し
   い生活、どちらが連想しやすいでしょうか。
    今年、武道館で入学式が行われる大学の新入生は、九段下から田安門前
   の満開の桜の下を通っています。新入生・新社会人のみなさん、新しい生
   活はこれからです。桜のように華やかに花を咲かせるには、夏の酷暑や冬
   の寒さのような厳しさに耐える必要が先々あるかもしれません。
    新しい生活に幸あらんことを!
  
                        (企画広報室 加藤智之)
  
  
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    最後までお読みいただきありがとうございました。
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  ┘ 発行者:科学技術館メールマガジン係               ┘
  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
  ┘                                 ┘
  ┘ ※ このメールマガジンの回覧・転送は自由です。内容の引用・転  ┘
  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれてください。                ┘
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