科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第278号 ◆  ━
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                             >>>2010/4/14発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   春がすみというように、空の透明度はすっきりしませんが、今週末は夕方
   の西の空に注目です!水星、金星とすばる、細い月の共演が楽しめます。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 8,892人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・「科学技術週間」 無料入館
              「今週のユニバース」
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・「マドのハナシ」
       自然と友だち・・・「春爛漫」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・4月のテーマ「会員お勧めの本」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・・第51回科学技術映像祭 東京入選発表会
               日本IBM TryScience実験教室
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館、船の科学館
       イベント情報・・「研究船で海を学ぼう」参加者募集のお知らせ
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 科学技術週間 無料入館 ■
  
    「第51回科学技術週間」が4月18日(日)まで、各地で開催されて
   います。この科学技術週間に合わせて、科学技術館では、2010年4月
   17日(土)を無料開館日といたします。
    なお、5階フォレストスタッフカウンターにおいて「未来をつくるプラ
   ズマ」ポスターを配布しています。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2010/04/post_247.php
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
    また、「ゲストコーナー」では、「オーロラを3Dで見てみよう!」と
   して、世界で初めてのオーロラの全天周立体視動画を紹介します。
  
    案内役:亀谷 和久さん(宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究本部)
    ゲスト:片岡 龍峰さん(東京工業大学)
  
    科学ライブショーの詳細や今後の出演予定者については、
    http://universe.chimons.org/jsf/ をご覧ください。
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ マドのハナシ ■
  
    寒い冬が終わり少しずつ暖かくなってきました。大きな窓から明るい春
   の陽射しが差し込むと気持ちがいいものですね。皆さんのお部屋にはどん
   な窓があるでしょうか。
    窓の種類は開閉方法によって大きく、引き戸式と開き戸式に分けること
   ができます。私たちがよく目にするのは、2枚の戸を左右に動かす開ける
   引き戸式の「引き違い窓」が多いですね。「引き違い窓」は1枚の戸を開
   けると、もう1枚の戸に隠れるため窓面積の半分しか開けることができま
   せんが、戸が外側に出っ張ることがなく、開け閉めも容易なため、使い勝
   手上の制約が少なく大きな開口を取りやすいことや、開く大きさを自由に
   調整できるなど、なかなか優れた窓です。
    ところでこの「引き違い窓」、日本ではポピュラーなのですが、西洋で
   はそうではないようです。ヨーロッパではドアのような開き戸式の「開き
   窓」や引き戸式でも、上下にスライドする「上げ下げ窓」が主流となって
   います。
    ヨーロッパでは、壁で建物を支える積石造とよばれる石やレンガを積み
   あげた建物がよく見られます。しかしこの積石造は構造上、横方向に大き
   な開口部を設けるのが難しいというやっかいな問題がありました。このた
   め幅が狭くても、開け放すと窓面積と同じ開口面積が得られ、また寒い地
   域でも気密が高くとれる「開き窓」や、縦方向に開口部がとりやすい上下
   にスライドさせる「上げ下げ窓」が発達していったのです。ちなみに英語
   で窓を表す「Window」の語源は、Wind+eyeといわれ、意訳
   すると風穴です。つまり壁に開けた風を通す穴といえますね。
    これに対して日本では、古くから柱や梁といった細長い軸組材で建物を
   支える木造軸組工法が一般的でした。壁がなくても建物を支えることがで
   きるので、窓を開けるというよりは、元々開いている場所をふさぐという
   考えでした。昔の日本人にとっては柱と柱の間に戸を建て込む「間戸」で
   あって、私たちのイメージする「窓」とは違っていたと考えられます。
    徒然草の作者、兼好法師が「家のつくりやうは夏をむねとすべし」とい
   ったように、元々日本では夏の暑さや湿気をさけるために通気性のよい建
   物が求められていました。木で造られた引き戸は実はあまり気密性がよく
   ないのですが、昔の人たちは隙間風さえも通気のためによしとしていたの
   かもしれませんね。私もみならって、今年の夏は窓を開けてエアコンの使
   用を控えたいと思います。
  
    執筆者:田中 勝 科学技術館事業部
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  ◆ 自然と友だち
  
   ■ 春爛漫 ■
  
    暑さ寒さも彼岸まで・・・といわれますが、3月末の寒波襲来で、東京
   地方は3月22日に開花をはじめたソメイヨシノ(桜)もゆっくりしたペ
   ースで花開き、10〜14日かけて満開となりました。
    異常気象・・・とにかく、寒暖の差が激しく、生きものたちもとまどっ
   ているようです。もっとも、寒さのおかげで花もちはよく、3週間にわた
   ってソメイヨシノの花を楽しめました。
  
    「春爛漫」の写真
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/ss61/
  
    執筆者:松田邦雄 サイエンス友の会 講師
  
    「自然と友だち」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/t_index.html
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然」好評発売中!
    ハンドブックのお求め方法
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    今月は会員お勧めの本を紹介しています。
    2冊目は大学での本業のかたわら、子どもたちに科学の楽しさ、研究者
   としての姿勢を語りかけるために、小中学校への出前授業や講演会で、パ
   ワーポイントを駆使した現代版紙芝居と、実験教室を通して精力的に活動
   している会員がご紹介します。
  
   ■ 『ピラミッド その歴史と科学』科学のたんけん知識のぼうけん6 ■
     かこさとし 偕成社 1990.3  2,100円+税
  
    かこさとし著の8冊からなるシリーズ本「科学のたんけん・知識のぼう
   けん」(偕成社)は私の愛読書です。これらは図を中心にわかりやすく書
   かれた素晴らしいシリーズ本です。特に熟読しているのがそのうちの一冊
   「ピラミッド」ですが、そこではピラミッドの当時のつくり方が次のよう
   に書かれています。
    今から4600年前のエジプトのクフ大王の時に、23年間をかけてつ
   くられたのがギザの大ピラミッドです。星の観測から方位を決め、水平を
   出すために水路をつくり、そして、1つ2〜3トンもの石灰岩を、掘り、
   切り出し、形をととのえ、そしてナイル川で運び、積みあげてゆく…なん
   と250万個もの大きい石を210段の高さに整然と積みあげてゆくので
   す。強いヒモさえもない4600年前の時代に、砂漠の上を大きな石を引
   っ張るだけでも大変な事業です。15〜20人が一つのグループをつくり、
   石をそりの上に乗せ、徐々につくった砂の坂道を運びあげていったとのこ
   と。1日7,000〜8,000人くらいの人々が、20年以上もこつこ
   つと働き続ける、その計画性、組織力、忍耐力などには脱帽してしまいま
   す。
    一方、それから約100年〜300年後の第5、6王朝、あるいは、
   1000年近くたった後の第12、13王朝のピラミッドは、ほとんどが
   崩れて元の形をとどめていないのです。おそらく基礎工事がしっかりとで
   きていなかったのでしょう。
    以上のことは、じっくりと基礎から学ぶという姿勢がもっとも大切であ
   ることを教えてくれます。やはり基礎がしっかりしていたピラミッドしか
   生き残れないのです。
  
    執筆者:藤嶋 昭 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/11gijutsu/pyramid/pyramid.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ 第51回科学技術映像祭 東京入選発表会 ■
  
    第51回科学技術映像祭の表彰作品上映プログラムが決まりました。す
   ばらしい作品の数々をぜひご覧ください。
    なお、初日は表彰式の中で、作品の一部を紹介します。入場は無料です。
   ご出席の方に「第51回科学技術映像祭」(作品集)をさしあげます。
  
    開催期間:表彰式 2010年4月16日(金) 13時〜15時
         上映会 2010年4月17日(土) 10時〜17時30分
    開催場所:科学技術館 地階サイエンスホール
  
    上映会プログラム、開催予定の詳細は、下記のページをご覧ください。
    http://ppd.jsf.or.jp/filmfest/
  
   ■ 日本IBM TryScience実験教室 4月 ■
  
    「TryScience(トライサイエンス)実験教室」は、毎月1回、日曜日に
   開催しています。
  
    開催日時:2010年4月18日(日) 13時〜16時
    開催場所:4階D室 イベントホール
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2010/04/post_243.php
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
    電気工作やすてきなキーホルダーをつくりましょう。
  
   ☆ ブザー付懐中電灯
  
    開催日時:2010年4月17日(土)13時30分〜14時15分
    開催場所:研修室
    定  員:40名(当日13時より受付・先着順)
    参 加 費:200円
  
   ☆ オリジナル・キーホルダーをつくろう
  
    開催日時:2010年4月18日(日)10時〜16時
    開催場所:展示館(入館料が必要です)
    定  員:先着200名
    参 加 費:無料
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum0/viewcat.php?cid=1
  
   ■ 船の科学館 ■
  
   ☆ カヌー体験乗船教室
  
    「海をあるく」そんな気分にひたれるのがカヌーの魅力かもしれません。
   自らの手で船を進め、浮力や復元性、方向転換など、船の基本的な知識を
   体験の中から学ぶことができる教室です。ぜひご参加ください。
  
    開催日時:2010年4月25日(日)13時〜16時
    受付時間:12時45分〜 先着100名
    実施場所:体験教室プール
    参 加 費:無料(入館料は必要です)
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://www.funenokagakukan.or.jp/sc_03/?p=17
  
  ◆ イベント情報
  
   ■ 「研究船で海を学ぼう」参加者募集のお知らせ ■
  
    日本科学協会では、東海大学及び日本海洋学会との共催で、“海”に関
   心がある高校生などを対象に、船上での観測・実習を行い、海について学
   ぶ体験学習を実施します。『望星丸』に乗って、“地球の不思議”を探し
   に行きましょう。
  
    日  時:2010年8月2日(月)〜8月8日(日)
    場  所:東京都江東区及び静岡県静岡市
         (東海大学清水校舎、三保研修館及び『望星丸』)
    予定航路:東京港→相模湾→黒潮域→清水港
    対  象:高校生60名・学校教諭など20名
    参 加 費:一人あたり10,000円(高校生には往復交通費支給)
    募集期間:2010年5月17日(月)必着
  
    ※申込方法などの詳細は、こちらをご覧ください。
     http://www.jss.or.jp/
  
    お問い合わせ先:
    財団法人日本科学協会 業務部「研究船で海を学ぼう」係
    TEL:03-6229-5365  E-mail:learnoc-jss@silver.ocn.ne.jp
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 春蜜柑 ■
  
    桜前線は北上し、北の丸公園のサクラの旬もソメイヨシノから八重に変
   わりつつあります。葉桜、花吹雪、花の雨に花筏…今年もあますところな
   く、そのときどきに美しい姿で、惜しまれつつもサクラの季節が逝こうと
   しています。
    春と冬が入れ替りの不安定な気候のせいか、体も未だ覚醒できていない
   様子です。冬眠明けのカエルってこんな感じなんだろうなぁ。友人からも
   「養命酒を飲みはじめました」なんてメールが。春がすみをまとって長寝
   でもしていたいところですが、そんなわけにもいかず。本能的にこれでは
   いかんと感じているようで、しゃっきりすっきりした気分を求めてか、こ
   のところ柑橘類がやけにすすみます。
    先日は、形はデコポンのような明るい淡黄色の枝葉つきの果物が青果コ
   ーナーに盛られているのを発見し、手頃なお値段でしたので、いくつかか
   ごに入れてみました。その名は「三宝柑」。ジャムやシャーベットなどの
   加工品として食したうろんな記憶はありましたが、実の姿は初見でした。
   甘すぎず、ほどよい酸味と柔らかな香りで、まさに春の爽やかなごちそう
   蜜柑の口福。縁起がよさそうな、由緒あるような命名から察せられるよう
   に、江戸時代から珍重されていたようです。
    即効性には疑問がありますが、ささやかな柑橘三昧がじわじわ効いてき
   ますように。
    季節の変わり目、みなさまもくれぐれもご自愛ください。
  
                       (企画広報室 丸岡 弥生)
  
  
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  ┘ 発行者:科学技術館メールマガジン係               ┘
  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
  ┘                                 ┘
  ┘ ※ このメールマガジンの回覧・転送は自由です。内容の引用・転  ┘
  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれてください。                ┘
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