科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第316号 ◆  ━
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                             >>>2011/1/26発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   今日は文化財防火デーです。空気が乾燥しています。お肌だけでなく、火
   の元にも気をつけましょう。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 9,406人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・「インフルエンザ対策実施中」
              「今週のユニバース」
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・「病は気から?花粉症」
       自然と友だち・・・「霜柱・池に氷が張る頃」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・今月のテーマ「お天気」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・・「第52回科学技術映像祭」参加作品募集中
               「スプリング・サイエンスキャンプ2011」
                               締切り迫る
               「2011年度 サイエンス友の会会員募集中」
               キッズ・フロンティア・ワークショップ
                  「カラーコピー機のひみつをさぐれ!」
                              参加者募集中
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館、船の科学館
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ インフルエンザ対策実施中 ■
  
    当館では、来館者が自由に使えるよう館入口などに消毒液を設置したり、
   館内展示装置や館内各場所の定期的な清掃・消毒を実施したりなど、イン
   フルエンザの流行に対して対策には努めております。各地から大勢の方が
   いらっしゃる施設ですので、必要な方はマスクなどをご自身でご用意くだ
   さいますようお願いいたします。
  
    その他詳細は、科学技術館ホームページをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2011/12/post_348.php
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
  
    案内役:大朝 由美子(埼玉大学)
  
    科学ライブショーの詳細や今後の出演予定者については、
    http://universe.chimons.org/jsf/ をご覧ください。
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 病は気から?花粉症 ■
  
    春は若葉が芽吹き、色とりどりの花がつぼみを開くシーズンです。そん
   な華やかな春を憂鬱(ゆううつ)な気分で迎える人も少なくないかもしれ
   ません。春は、花粉症の季節でもあるからです。
    花粉症は免疫機能が引き起こすアレルギー反応ですが、詳しいメカニズ
   ムや根本的な治療法など、未だ不明なことも多い厄介な病気です。日本で
   は春になると国民の3人に1人が、文字通り花粉症に泣かされています。
    花粉症に悩む多くの人は、お医者さんにかかる他にも独自の対策を行っ
   ているのではないでしょうか。例えば甜茶(てんちゃ)やヨーグルトなど
   の食品の摂取、鼻スチーム、アロマ(芳香)療法、などが有名でしょうか。
   このような医者が行う医療以外の行為を「民間医療」といいますが、こう
   いった花粉症の民間医療は科学的にその有効性が認められていないものが
   ほとんどです。
    ただ、民間医療の中でも、成分やその行為による効果が科学的に認めら
   れていないにもかかわらず、ある一定数(多くて30〜40%)の患者さ
   んには改善効果が見られるケースがあります。これは、多くが「プラセボ
   効果」によるものと考えられています。
    「プラセボ」とは、薬としての有効成分は入っていないのですが、見た
   目は本物の薬と区別がつかないもの、偽薬(広義には偽治療行為)のこと
   です。有効な成分がないのにもかかわらず、偽薬を飲むことにより症状の
   改善が見られるケースがあり、これをプラセボ効果と言います。信じる心
   (暗示)が、私たちの身体に何らかの影響を及ぼすこともあるのです。プ
   ラセボ効果は特に痛みや血圧などに効果があることはよく知られています
   が、花粉症を含むアレルギー性鼻炎においても高い効果が報告されていま
   す。
    さらに、花粉症のアレルギー性鼻炎患者で、プラセボ効果が出やすい人
   と出にくい人がいる、との結果が出た研究があります。(※)
    その違いは、性格診断により明らかにされました。花粉症患者のうちプ
   ラセボ効果の出た人は、効果の出なかった人と比べ、性格診断で「協調性
   がない」、「劣等感」、「神経質」といった尺度が少なく、「社会的非適
   応」、「情緒不安定」といった因子が少ない場合が多かったそうです。性
   格によって、花粉症の改善効果が異なる、というのはとても興味深い研究
   です。
    「病は気から」という諺(ことわざ)も、あながち間違いではないのか
   も・・・?そんな風に思ってしまいます。とはいっても、思い込みだけで
   花粉症が治るわけではありません。やっぱりつらい花粉症。お医者さんへ
   の受診、マスクなどの事前対策、地道に行っていくしかなさそうです。今
   後の研究に期待したいものですね。
  
   (※)参考:岡本美孝(代表),代替医療の実態と有効性の科学的評価,
         2009
  
    執筆者:中尾宙 科学技術館事業部
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  ◆ 自然と友だち
  
   ■ 霜柱・池に氷が張る頃 ■
  
    早くも1月は半ばを過ぎ、寒さも一段と厳しさを感じる頃となりました。
   あちこちに霜柱が見られ、池には氷も張って、その上で野鳥たちが遊んで
   いました。それでも日のよくあたる公園ではスイセンが咲き、タチカンツ
   バキの花には蜜を求めてメジロのかわいい姿も見られました。
  
    「霜柱・池に氷が張る頃」の写真
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/ss80
  
    執筆者:松田邦雄 サイエンス友の会 講師
  
    「自然と友だち」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/t_index.html
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜」好評発売中!
    郵送をご希望の方は、こちらから
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    今月は、毎日の変化、移り変わる季節、地球規模の天候を楽しむお天気
   の本を紹介しています。
  
   ■ 『天気の不思議がわかる!』 ■
     日本気象協会監修/実業之日本社/2010.7/21cm/
     143p/本体 1,200円
  
    天気について最後に紹介するこの本は、大気の流れや海流、世界の気候
   図など、地球規模で説明している点が特徴です。全体は5章からなってい
   て、各章を書いているのは、5人の気象予報士です。天気図の見方と書き
   方(第3章)や、天気予報(第4章)について詳しく書かれているのはそ
   のせいでしょうか。
    気象観測システムをつかった科学的な予測だけでなく、「観天望気」と
   いって、昔から伝わる天気のことわざも紹介しています。「夕焼けは晴れ」、
   「ツバメが低く飛べば雨が近い」など、ことわざにもちゃんと根拠がある
   ことが書かれていておもしろいです。
    また、「雲を作ってみよう!」、「雪の結晶を作ってみよう!」などの
   「やってみようコーナー」がところどころにあり、ペットボトルなど身近
   な材料を使った実験も紹介されていてやってみたくなります。
    最後の第5章「環境と天気」では、異常気象、オゾン層破壊、酸性雨、
   地球温暖化、エルニーニョ現象、黄砂、砂漠化など最近話題になっている
   現象についてそのしくみを説明しています。
    身近に置いておきたい1冊です。
  
    執筆者:福田晴代 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/3chikyuu/tenkinofushigi/tenkinofushigi.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ 「第52回科学技術映像祭」参加作品募集中 ■
  
    科学技術映像祭は、優れた科学技術に関する映像を選奨し、科学技術へ
   の関心を喚起し、その普及と向上を図るとともに、社会の科学技術教養の
   向上に資することを目的としています。「第52回科学技術映像祭」の参
   加作品の募集を開始しました。多くの作品の参加をお待ちしています。
  
    募集締切:1月31日(月)
    参加方法:科学技術映像祭公式HPより申込
    入選発表:3月中旬(予定)
    表 彰 式:4月22日(金)(予定)
    表彰式会場:科学技術館サイエンスホール
    主  催:(財)日本科学技術振興財団
         (公社)映像文化製作者連盟
         (財)つくば科学万博記念財団
  
    参加申込方法など、詳細はこちらをご覧ください。
    http://ppd.jsf.or.jp/filmfest/
  
   ■ 高校生のための先進的科学技術体験合宿プログラム
        「スプリング・サイエンスキャンプ2011」締切り迫る ■
  
    「スプリング・サイエンスキャンプ2011」の募集締切が今月末郵送
   必着と迫ってきております。今回はスポーツ医学(鹿屋体育大学)や光通
   信工学(NTT)、低炭素社会を考えるプログラム(東京電力)など、特
   色ある企画も用意されています。高校生のみなさん、興味のあるプログラ
   ムに応募ください。応募書類はお早めに投函してください。
  
    開催期間:3月19日〜3月30日の期間中の2泊3日
    会  場:大学、民間企業(12会場)
    定  員:受け入れ会場ごとに8〜20名(合計153名)
         ※前年度平均応募倍率3.1倍
    参 加 費:無料(自宅と会場間の往復交通費は自己負担。宿舎・食事は
         用意します。)
    応募締切:1月31日(月)郵送必着
  
    プログラムや応募方法など、詳しくは、こちらをご覧ください。
    サイエンスキャンプ事務局ホームページ http://ppd.jsf.or.jp/camp/
  
   ■ 2011年度 サイエンス友の会会員募集中 ■
  
    2011年度サイエンス友の会の会員を募集しています。募集期間は、
   2月15日(火)までです。
    2011年度のお申込みは、サイエンス友の会のウェブページからのみ
   となります。先着順ではありませんので期間内にお申込みください。ただ
   し、応募多数の場合には抽選になります。また前年度会員だった方も、あ
   らたに入会申込みが必要ですのでご注意ください。
  
    申込締切:2月15日(火)
    対  象:小学3年生〜高校3年生(正会員)
    募集人数:約1,000名(正会員)
    年 会 費:6,000円(正会員)
    申込方法:ウェブページから申込
  
    詳しくは「友の会入会案内」をご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/club/guide/
  
   ■ キッズ・フロンティア・ワークショップ ■
     「カラーコピー機のひみつをさぐれ!」参加者募集中
  
    財団法人 新技術開発財団の主催により、かがく・夢・あそび「キッズ
   ・フロンティア・ワークショップ」を開催いたします。どのように色がつ
   くられているのかや、本物のカラーコピー機を“解剖”して、そのしくみ
   や原理をさぐってみましょう。
  
    開 催 日:3月12日(土)、13日(日)
         12日は小学校4〜6年生対象
         13日は中学1〜3年生対象
    開催時間:9時30分〜16時
    開催場所:科学技術館
    参加方法:往復はがきによる申し込み。応募者多数の場合は抽選
    参 加 費:無料(参加者は入館料も無料)
    定  員:各32名ずつ
    応募締切:2月21日(月)必着
  
    応募方法についての詳細は、こちらをご覧ください。
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/315/315.pdf
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆冬の特別展「所沢ギャラクシーパーク」開催中
  
    冬の特別展「所沢ギャラクシーパーク」は1月30日(日)まで開催し
   ています。
  
    開催期間:1月30日(日)まで
    場  所:所沢航空公園 特別展会場
    料  金:会場入場の際、入館料が必要です
    内  容:★万華鏡の世界を体験しよう!
          カレード迷路や光の部屋を体験しよう。
         ★パイロットになろう!
          顔合成ロボットGoboちゃんで記念写真を撮ろう!!
          費用:200円/1枚
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum2/viewcat.php?cid=1
  
   ☆「キッズ・チャレンジ倶楽部」募集中
  
    小学校3年生〜6年生を対象とした、1年間にわたって活動する組織で
   す。航空分野をはじめ、自然・科学・文化などのさまざまな経験を通して
   「ヒラメキとトキメキ」で学ぶことの本当の楽しさを考えることができま
   す。工作教室や科学教室、自然観察会、施設見学などいろいろな楽しい行
   事を実施していきます。みなさんの入会をお待ちしております。
  
    申込期限:2月3日(木)
         先着順ではありませんので、入会ご案内をしっかりとお読み
         いただいてからお申込みください。
    募集人数:80名
    年 会 費:2,000円
  
    入会についての詳細は、以下をご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/tinyd2/index.php?id=4
  
   ■ 船の科学館 ■
  
   ☆「ミンダナオ会 艦船模型展示会〜航空母艦の100年史〜」
  
    艦船模型サークル「ミンダナオ会」による艦船模型展開催のお知らせで
   す。今から100年前の1910年に米巡洋艦“バーミンガム”から骨組
   みあらわな複葉機が飛び立ちました。これが今日、世界の安全保障ににら
   みを利かす航空母艦の始まりです。
    今回は「航空母艦100年史」をテーマに二つの世界大戦を経て進化さ
   せていった揺籃期(ようらんき)の実験艦から最新鋭の原子力空母までを、
   縮尺700分の1の洋上模型で再現し、その発達と歴史的意義をご紹介い
   たします。
  
    開催期間:2月11日(金・祝)〜13日(日)
    場  所:羊蹄丸 アドミラルホール
    主  催:艦船模型サークル ミンダナオ会
    共  催:船の科学館
    入 場 料:無料
  
    詳細はこちらをご覧ください。
    http://www.funenokagakukan.or.jp/news/?p=675
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 寒さが身に凍みる… ■
  
    講義のために、正月の余韻が残る京都に出かけてきました。時間に余裕
   があったので「金閣」を拝観。高校生の時以来ですから、実に40数年ぶ
   りのことになります(注1)。この日は夕方から雪が予想される肌寒い日
   でしたが、それでも外国人を中心にたくさんの観光客で賑わっていました。
   「金閣」はそこそこにして、靴を脱いで「方丈」を特別公開するコースに。
   ここ(鹿苑寺)の方丈は、延宝6年(1678年)の再建以来初めてとい
   う解体修理が2007年秋に完了して、面目を一新していました。混雑し
   ている「金閣」コースに比べると、拝観者は数百分の一? ほとんどいな
   い! 「これはいい」と思ったのですが…、、ボランティアの方と思われ
   る説明員が手持ち無沙汰(ぶさた)にしておられて、部屋ごとに由緒来歴
   を丁寧にお話くださいます……。滞在時間の予定が大幅に延びて、約1時
   間。吹き曝し(ふきさらし)の廊下の板の間から足の裏を通じて、じわじ
   わと寒さが立ち上がってきて、遂には鼻水クシュクシュ。思わぬ「京都の
   底冷え」を体験することができたのでした。
    京都の冬は寒い。
    その寒い京都で、サギの一種、ゴイサギが岩の上で佇んで(たたずんで)
   いる姿を見つけました(注2)。ちょっと薄汚れていて、なにやら人生、
   いや「鳥生(?)」の苦労が滲み(にじみ)出ているようでもあります。
   カメラを向けると、さすがに観光の都の生き物だけあって顔を向けてくれ
   ましたが、その目は「しんどいねん(=疲れました)」と訴えているよう
   です。
    見ると、一本脚で立っています。
    片方は羽毛のなか。鳥の体温は40〜42度と、人間の36度よりはだ
   いぶ高いので、片脚はぬくぬくでしょうが、立ち脚はブルブル? 京都で
   はその温度差40度としても、北海道・釧路の丹頂の場合、50度から6
   0度にもなります。人間なら、とても素足で居られる環境ではありません
   よね。
    どうなってるんだろう?
    調べてみると、鳥の脚にはヒトとは違い、「寒さ」を胴体にまで入れな
   いように、熱交換の「しかけ」があるのだそうです。脚の付け根のところ
   に、動脈と静脈が接して絡み合っている部分「脛足根血管網(けいそくこ
   ん・けっかんもう)」があって、足先から上ってきた「冷たい血(静脈の
   血)」を心臓からの「熱い血(動脈の血)」が温める仕組みになっている
   のです。だから、外に出ている脚は冷たいけれど、その「寒さ」は血液を
   通じて胴体には入りにくい。体温は下がらない。なんと、かしこい「しか
   け」。
    冬にスキヤキをすると油の混じった空気が部屋に充満して、窓を開けて
   換気はしたいけれど、部屋の温度が下がるのはイヤ、という状況になりま
   す。こんなときに、排出する暖かい空気と外部の冷たい空気の間で熱交換
   をして、外からの新鮮な空気をそれほど冷たくないようにする「換気扇」
   があります(注3)。これに、そっくりです。
    片脚は羽毛に入れて暖かく保つ。もう一方の脚も、そのようなしかけで
   寒さを凌ぐ(しのぐ)。ときどき、立ち脚を交換しているんでしょうか?
   誰か観察してみてくれませんか。でも、風邪を引かないように。
    もう一つ、すぐに出てくる疑問は、鳥は寝るときや、警戒を解いたとき
   (リラックスしたとき)に、片脚立ちになること。ヒトとはまるで正反対。
   人間の場合、目をつぶって長い間の片脚立ちはできません。鳥には、揺れ
   や傾きを感じるセンサーがあって、素早く修正しているのでしょうか。な
   んと、素晴らしい平衡感覚のことか。
    「京都は寒かった」といって帰京したら、東京も今冬一番の寒さ。年に
   数日しかない、皇居お堀の氷結が見られました(注4)。
    大寒(1月20日)を過ぎても、まだまだ寒い。風邪を引かないように
   準備をして活動しましょう。
  
                        (企画広報室 吉田 浄)
  
    注1〜注4についてはこちら
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/316/316.html
  
  
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