科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第339号 ◆  ━
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                             >>>2011/7/27発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   台風の影響で比較的涼しく過ごせたのも束の間、暑さが戻ってきたようで
   す。北の丸公園ではセミがせわしく鳴いています。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 9,674人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・水の週間「水の展示会」
              「キッズわんだー・スペシャルイベント2011」
              「第54回日本学生科学賞中央最終審査出場校
                         による研究内容の発表」
              日立ブース「Nature Contact」で、
              エコ工作体験第3弾“みんなでエコを楽しもう!
              「だし・うま味」の味覚教室
              「米村でんじろうサイエンスショー」
              「今週のユニバース」
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・「正方形は長方形?」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・今月のテーマ「紙」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・「青少年のための科学の祭典2011全国大会」
              「入館料割引のお知らせ」
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館、船の科学館
       イベント情報・・・松田邦雄先生「夢追蝶」写真展
                中外製薬
                   夏休みこどもバイオ実験教室2011
  
    ※夏休み期間中(7月20日〜8月31日)は休まず開館いたします。
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 水の週間「水の展示会」開催のご案内 ■
  
    今年で35回目を迎える「水の日」「水の週間」に合わせて、水の週間
   中央行事「水の展示会」を開催します。
  
    日時:7月29日(金)〜31日(日)
       9時30分〜16時50分(初日29日のみ10時30分〜)
    会場:2階
       ※7月30日(土)・31日(日)は入館料割引となります。
  
    詳細はこちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2011/07/post_413.php
  
   ■ 「キッズわんだー・スペシャルイベント2011」開催のご案内 ■
  
    当館2・3・4階にある「マクセル KIDS わんだーラリー」では、
   「青少年のための科学の祭典2011全国大会」開催を記念して、今年も
   「キッズわんだー・スペシャルイベント」を開催します。
  
    会期:7月29日(金)〜31日(日)
    会場:3階G棟日立マクセルコーナー
       ※7月30日(土)・31日(日)は入館料割引となります。
  
    詳細はこちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2011/07/post_412.php
  
   ■ 「第54回日本学生科学賞中央最終審査出場校による
                      研究内容の発表」のご案内 ■
  
    読売新聞社主催の第54回日本学生科学賞中央最終審査に出場した学校
   の内、7校の優秀な研究内容を「青少年のための科学の祭典2011全国
   大会」の会場にて出展と発表をいたします。
  
    開催日程:7月30日(土)中学校2校による研究発表
         7月31日(日)高等学校5校による研究発表
    開催時間:10時〜16時
    開催場所:1階催事場
    内  容:・ブースでの研究内容の出展(実験と説明など)
         ・ステージでの研究内容の発表
          (15分発表、5分質疑応答、10分入替)
         ※研究発表はステージで入替での発表となります。
         ※どなたでも無料でご覧いただけます。
  
    詳細はこちらをご覧ください。
    http://www.kagakunosaiten.jp/convention/pdf/2011nihon_gakusei_kagakusyou.pdf
  
   ■ 日立ブース「Nature Contact」で、エコ工作体験
             第3弾 “みんなでエコを楽しもう!”開催! ■
  
    2階日立ブースにて、“ネイチャーコンタクト みんなでエコを楽しも
   う!”を開催いたします。本年冬に好評いただいた「エコ工作体験」を、
   節電の夏ならではの内容で実施いたします。
  
    開催日時:7月30日(土)〜31日(日)9時45分〜16時35分
    会  場:2階G棟日立ブース「Nature Contact
                   〜みんなで地球の未来を考えよう!」
    時  間:毎時15分〜、45分〜(各回20分程度)
    定  員:各回10名
    参 加 費:無料(入館料は必要です)
         ※7月30日(土)・31日(日)は入館料割引となります。
    内  容:エコ工作体験
         1)節電の夜を過ごそう!オリジナルキャンドル作り
         2)“杉の間伐材”を使ったオリジナルうちわ作り
         ※日立ブースで遊んでいただいたお子様には、涼しい夏を過
          ごすための「ひんやりカイロ」を差しあげます!
    参加方法:両日とも9時30分から整理券を先着順に配布します。整理
         券がなくなり次第終了となります。
  
    詳細はこちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2011/07/post_411.php
  
   ■ 「だし・うま味」の味覚教室開催のご案内 ■
  
    味の素株式会社の協力を得て、食育プログラム「だし・うま味」の味覚
   教室を開催いたします。
    「おいしさ」や「味を感じるしくみ」、和食を支える「だし」・「うま
   味」について楽しく学んでいただくプログラムです。これまで全国各地の
   学校の授業で年間300件実施されてきた出前授業がいよいよ当館に登場
   です。今回は親子で参加いただける特別編です。夏休みの自由研究にいか
   がですか?参加ご希望の方は以下内容によりご応募ください。
  
    開催日時:8月12日(金)13時15分受付
                 13時30分〜14時15分
    開催場所:4階I室実験スタジアム
    参 加 費:無料(入館料は必要です)
    参加対象:小学校4年生以上(親子で参加も可)
    応募定員:30名
    応募方法:往復はがき(※)にてご応募ください
    応募締切:8月4日(木)当日消印有効
    結果通知:ご応募いただいたはがきにより抽選で参加者を決定します。
         返信用のはがきにより当落をご連絡します。
  
    ※応募方法や詳細については、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2011/07/post_415.php
  
   ■ 「米村でんじろうサイエンスショー」開催のご案内 ■
  
    三菱商事株式会社の社会貢献活動である福祉・教育分野への支援として
   実施する「博物館・美術館プログラム」の一環として、「米村でんじろう
   サイエンスショー」を開催いたします。
    この催しについて三菱商事株式会社のご好意により、当館ご招待分とし
   て170席をご提供いただきました。観覧ご希望の方は以下内容によりご
   応募ください。
    米村でんじろう先生のステージならではのダイナミックでビックリ驚き
   のサイエンスショーをどうぞお楽しみください。
  
    開催日時:8月19日(金)13時45分開場
                 14時開演(15時終演予定)
    開催場所:地下2階サイエンスホール
    参 加 費:無料
    募集定員:170名
    応募方法:往復はがき(※)にてご応募ください
    応募締切:8月9日(火)必着
    結果通知:ご応募いただいたはがきにより抽選で参加者を決定します。
         返信用のはがきにより当落をご連絡します。
  
    ※応募方法や詳細については、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2011/07/post_410.php
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
    「ゲストコーナー」では、物理の最先端のお話について、わかりやすく
   ご紹介いただく予定です。
  
    案内役:大朝 由美子さん(埼玉大学)
    ゲスト:橋本 幸士さん(理化学研究所 仁科加速器研究センター)
  
    科学ライブショーの詳細や今後の出演予定者については、
    http://universe.chimons.org/jsf/ をご覧ください。
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 正方形は長方形? ■
  
    今回は、ちょっと面白い数学豆知識をご紹介します。でも、ただ書いて
   もすぐに忘れられちゃうので、クイズ形式でいきます。
  
    第1問 「正方形は長方形である。」○か×か?
  
    面倒だから、考えないで先を読もうとしていませんか?ダメですよ〜。
   自信がなくても根拠がなくてもいいですから、○か×を選んでくださいね。
    数学の定義では、長方形は「4つの角が直角」な四角形と決められてい
   ます。つまり、4つの角が直角ならば、どんな四角形でも長方形なのです。
   そして、正方形の4つの角ですが、皆さんご存知のように直角ですよね。
   ということは・・・正方形は長方形なのです!長方形っていうと、細長い
   ものだけが頭に浮かんできますが、実は正方形は長方形なのです。なんだ
   か不思議な感じがしませんか?さらにさらに、ビックリなことに「正方形
   は台形であり、平行四辺形であり、ひし形」なのですよ。
    数学の定義を見てみると、台形は「少なくとも1組の対辺が互いに平行
   である四角形」、平行四辺形は、「2組の対辺がいずれも平行な四角形」、
   ひし形は、「4本の辺の長さが全て等しい四角形」なんです。だから、正
   方形は全てに当てはまっちゃうのです。これを図で表したのが注1です。
    ではもう1問いってみましょう。
  
    第2問 「点の面積はゼロである」○か×か?
  
    点って、図形の問題に出てくる『点A、点B、点Cを結んで三角形AB
   Cを作る』なんていう、あの点です。
    実は、数学の世界では、点の面積はゼロなのです。えっ、紙の上に点を
   書くと、面積があるじゃないかって?そうですよね、実際の点は面積があ
   るのだけれど、数学的には点は面積がないことになっているのです。コレ
   を初めて知った時は、不思議に思ったことを今でも覚えています。そうそ
   う、線も数学的には面積ゼロです。三角形や四角形の面積を計算する時、
   線の面積なんか考えたことなどないですよね。
    というわけで、今回は数学豆知識をご紹介しました。よかったら、周り
   の人に問題を出してみてくださいね。
  
    注釈はこちらをご覧ください。
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/339/339.html
  
  
    執筆者:森川 聡 サイエンス友の会外部講師 兼
             算数ゲーム研究所キュリオキッズ 代表
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    今月は「紙」をテーマに本を紹介しています。
    楽しんでいるうちに、1枚の薄い紙もなかなか奥が深いことがわかって
   くる本です。自由研究に、時間のある夏休みのお楽しみに、ぜひ、試して
   みてください。
  
   ■ 『つくってみよう かみがくるくる』 ■
     玉田泰太郎 やべみつのり 童心社
     1989年 1,000円(税抜)
  
    風が少し冷たくなる頃、落ち葉をひろって遊んだことがありますか?
    高いところから落とすと、くるくる回って落ちますね。では、葉っぱの
   代わりに紙切れを落としたらどうなるでしょう?細長い四角や三角に切っ
   て試してみましょう。紙の端を折ったり曲げたりねじったりすると・・・
   どんな風に「くるくる」するかな?
    この本は1枚の紙を落としてみることから始まって、紙の形や大きさ、
   羽の数や向きを1つ1つ変えながら「くるくる」まわるようすを見ていき
   ます。ちょっと紙の先を曲げたり、羽をつけたりするだけで、くるくる回
   るようすがずいぶん変わってくることが順を追って確かめられます。
    ページをめくる度に、次々と新しい「くるくる」が出てくるので、どれ
   もこれもつくってみたくなるでしょう。大きいイラストで、つくり方がわ
   かりやすく書かれています。子どもたちにも簡単につくることができます
   よ。紙と一緒にくるくる目を回す男の子の絵もかわいらしいです。ぜひ、
   この本を使って、大人も子どもも一緒に遊んでみてください。
  
    執筆者:中川僚子 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/1nyuumon/kamigakurukuru/kamigakurukuru.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ 「青少年のための科学の祭典2011全国大会」一般公開日のご案内 ■
  
    今年も「青少年のための科学の祭典」の全国大会を開催いたします。皆
   様のお陰で今回は第20回大会となります。いろいろな実験や不思議なシ
   ョーを体感できます。
    科学の祭典は無料ですが、今年度より、会期中の当館の常設展示(2階
   〜5階)は団体割引料金でご覧いただくことができます。
    節電対策を実施しております。今年の科学の祭典は、いつもより暑さ対
   策をしてお越しください。
  
    開催日時:7月30日(土)〜7月31日(日)
         9時30分〜16時50分
    会  場:1階催事場
    参 加 費:無料
  
    詳細はこちらをご覧ください。
    http://www.kagakunosaiten.jp/
    割引料金についてはこちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2011/07/post_404.php
  
   ■ 入館料割引のお知らせ ■
  
    「青少年のための科学の祭典 全国大会」の開催日に合わせて、下記の
   期間は特別料金でご入館いただけます。
  
    期間:7月30日(土)、31日(日)
    特別料金:大人        500円(通常700円)
         中学生・高校生   300円(通常400円)
         子ども(4歳以上) 200円(通常250円)
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆夏休み特別展「飛ぶ・跳べ・とぼう!!」開催中
  
    この夏、所沢で“とぶ”を体験しよう。
  
    期間:8月15日(月)まで
       毎週月曜日は休館日ですが、8月15日は臨時開館いたします。
    場所:特別展示場
    内容:○太古の昔に空を飛んだ恐竜たち
        トゥプスアラ全身骨格(約5m)
        プテロダウストロ化石板 など
       ○飛ぶ昆虫たちを観察してみよう!
        クワガタやカブトムシなどの生態が見られる観察スペース
        化石自然石発掘体験(入館料とは別に200円が必要です)
       ○人間だってこんなに飛べる!?
        世界記録に挑戦! 走り幅跳び
        めざせ!プロバスケプレイヤー!垂直飛び選手権
       ○ミニ新幹線 1回200円
  
    詳細はこちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum2/viewcat.php?cid=1
  
   ■ 船の科学館 ■
  
   ☆「夏休み!海と船の工作ひろば
             〜この夏 船の科学館でアートに挑戦!〜」のご案内
  
    毎年、好評をいただいている「夏休み!海と船の工作ひろば」の今年の
   テーマはアートです。この夏、船の科学館でアートに挑戦してみませんか?
  
    日時:8月1日(月)〜8月31日(水)10時〜17時
    場所:3階 マリタイムサルーン
    内容:ペーパークラフト工作、砂絵/ちぎり絵アート、南極の氷の音を
       聞いてみよう!、光る!コップのアート、ゴム動力船の工作、親
       子で作るミニヨット模型工作、カラー魚拓、ポンポン船の工作、
       ふね検と組みひも教室、実験コーナーなど
  
    開催時間、参加費など、詳細はこちらをご覧ください。
    http://www.funenokagakukan.or.jp/kaiji/images/kikakuten_2.pdf
  
  ◆ イベント情報
  
   ■ 松田邦雄先生「夢追蝶」写真展のご案内 ■
  
    このたび、松田先生が念願の日本の蝶255種の撮影を果たした記念に
   写真展を開催いたします。ぜひ、足を運んでみてください。
  
    開催日:7月26日(火)〜8月21日(日)
        ただし、8月8日(月)、15日(月)は休館です。
    時 間:9時〜20時(土日は19時まで)
    場 所:練馬区立稲荷山図書館
        練馬区大泉町1−3−18 電話03−3921−4641
  
    ※松田先生は7月31日(日)、8月14日(日)、21日(日)の
     午後に在館しています。
    ※8月21日(日)14時〜15時には松田先生の講演会があります。
  
    詳しくはこちらをご覧ください。
    http://www.lib.nerima.tokyo.jp/event/pdf/matuda_shashinten.pdf
  
   ■ 中外製薬 夏休みこどもバイオ実験教室2011 ■
  
    「中外製薬 夏休みこどもバイオ実験教室」を今年の夏も開催いたします。
   展示体験コーナー「からだ探偵になろう!」では、からだ探偵所から届い
   た2つの捜査依頼書をもとに、探偵員になってからだの中を調べていきま
   す。私たちのからだをつくる「細胞」を取り出し、観察することができま
   す。また、細胞に関するクイズに答えてシールをゲットしたり、病原体を
   倒す武器を見つけだすゲームに参加することができます。からだ探偵所か
   らの調査依頼を、キミはみごとすべてクリアして、「からだ探偵ノート」
   を手に入れることができるかな?
  
    開催日時:8月6日(土)12:00〜17:00
         8月7日(日)10:00〜17:00
    会  場:1階催事場
    参 加 費:無料
    主  催:中外製薬株式会社
  
    詳しくはこちらをご覧ください。
    中外製薬 夏休みこどもバイオ実験教室2011ウェブサイト
    http://www.kyouikuouen.com/chugai2011/
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■「情報リテラシーって、私たちはどこで取り込んでいるのだろう?」■
  
    ICT(information & communication technology)の技術進歩は、と
   どまるところを知りません。きょう現在で、日本で一番普及しているIC
   T機器といえば、たぶん携帯電話(ケータイ)でしょう(契約数125百
   万台。2011年6月現在)。その次がパソコンでしょうか(注1)。そ
   の間に割ってはいり、両者の市場を食って急成長を遂げるのではないかと
   予想されているのが、「スマホことスマートフォン(高機能携帯電話)」。
    この世界では、数年を経ずして世界地図が書き換えられていきますから、
   定番としてのICTのテキスト、代表的には学校で使う「教科書」を作る
   のはとても困難なことになります。急いで「信頼できるテキスト」を作っ
   たとしても、すぐに陳腐化してしまうから。しかし、とくに若い人たちに
   あっては、それがなくて困っているようには見受けられません。むしろ、
   そのような「教科書」を読まずとも、その機器の「マニュアル」に目もを
   通さずして、その潮流にうまく乗っているようです。たとえば、ケータイ
   ・メールでのチャットのやり方などは、「マニュアル」なしに、友だちか
   ら友だちに実地で伝えられていきます。そういえば、いつの間にか、パソ
   コンやケータイの「取扱説明書」は、本体を購入しても付録としてついて
   こなくなりました。機器が多機能化した分、取説は辞書のように分厚くな
   って、誰も通読しなくなったからです。
    小学生のうちから、ケータイやパソコンなどの新しいICT機器を利用
   ・駆使する時代になっているのに、その基本を、潮流に合わせて系統立て
   て学ぶ機会が、制度としては、実は、存在していません。必要に迫られて
   あるいは興味をそそられて(ときには「オタク」になって?)、人々は、
   それこそ多様な方法で、情報リテラシーを習得しているようです。そうな
   ると、潮流に乗れる人たちはいいのですが、何らかの理由で乗れない人た
   ちにとっては、次第に困った環境(「デジタル・デバイド」と呼ばれてい
   ます。)になっていくことになります。
    そのような中、2009年に行われたPISA調査(当時の高校1年生
   を対象、現時点では3年生)のうち、「デジタル読解力」の調査結果が、
   6月29日に、世界同時に公表されました(注2)。
    新聞の見出しは、どれも「日本、デジタル読解力4位」。
    従来タイプの調査「プリント読解力」の結果は、8位でした。「デジタ
   ルの方が成績がいいではないか!」と、早合点したくなりますが、そうで
   はありません。プリントには65ヶ国・地域が参加していますが、デジタ
   ルには19ヶ国・地域が参加しているだけだからです。ここでは順位はあ
   まり問題ではありません。注目すべきは、日本はプリントで520点、デ
   ジタルで519点とほとんど差がない(−1点)のに、デジタル・ダント
   ツ1位の韓国では、プリント539点に対しデジタル568点と得点は大
   きく上がっています(+28点)(注3)。韓国においては、日本よりも
   ネット化、教育のデジタル化が進んでいることが知られています。いった
   い、この28点もの差は、学校教育におけるデジタル化の度合いによるも
   のなのでしょうか。次に調査結果の興味深い点をいくつか挙げてみます。
  
   ●大半の国では、デジタル読解力とプリント読解力はおおむね傾向が一致
    していること。デジタルの得点が高い国は、プリントの得点も高い。デ
    ジタル読解力には、従来からのプリント読解力が基礎学力として必須で
    あるとの、当然の結果です(注4)。
   ●男子、女子の成績差を見ると、プリント読解力では女子が平均で39点
    高いのに対して、デジタルではその平均差が24点に縮まっています。
    なぜでしょうか。報告書には、その理由は書かれていません。
   ●この調査の対象となった高1の生徒の場合、彼らがオギャーと生まれた
    時からパソコンがありました。彼らは「デジタルネイティブ」と呼ばれ
    ることもありますが、調査の結果は、彼ら全員がネット・ナビゲーショ
    ンを苦もなく利用できるわけではないことを示しています。
   ●読書に対する態度は、デジタル読解力に大きく関係しています。しかし、
    日本の場合、ネット検索力の方が、デジタル読解力により強く関連して
    います。
   ●ちょっと意外に思われるのは、コンピュータで、音声や画像、動画など
    のマルチメディア作品をつくることができるかどうかという設問と、表
    計算ソフト(EXCELなど)を使ってグラフを作成することができる
    かどうかという設問の結果です。この2つについては、「自分で上手に
    できる」と答えた生徒の割合は、なぜか日本は非常に低く、参加国中最
    低です(注5)。
   ●国語、数学、理科の各授業におけるコンピュータの使用状況をみると、
    日本は、コンピュータを利用しないと回答した生徒の割合が17ヶ国中
    最も多い。すなわち、2年前の時点ですが、(大学を除く)日本の教育
    では、授業へのコンピュータ利用はほとんどないことがわかります(注
    6)。一般社会では、コンピュータなしの生活は考えにくい状況になり
    つつありますが、学校では「時間が止まっている」のでしょうか。現在、
    行政においては、デジタル教科書を近い将来に導入することが検討され
    ていますが、それを実施に移そうとすると、多くの学校現場ではゼロか
    らのスタートとなりそうであり、円滑な導入には、周到な事前準備が求
    められるでしょう。
   ●学校でのコンピュータ利用の有無と、自宅でのコンピュータ利用の有無
    により、デジタル読解力との関係を見ると、前者よりも後者、すなわち
    自宅での利用の方が相関が高くなっています。ただし、自宅での利用度
    とデジタル読解力の関係は、リニアではなく、逆V字型なのだそうです。
    あまり利用しないユーザー、ヘビー級のユーザーよりも、ほどほどに利
    用する生徒の成績が高いという結果です。家庭でのコンピュータ利用は、
    そのほとんどが学校の教科に関係のない、自らの興味、趣味に関係する
    ことと思われますが、適切な利用により取得する情報リテラシーは、デ
    ジタル読解力の向上につながっているようです(注7)。
  
    これらを総合してみると、ちょっと、常識に反するとも思われる脈絡が
   出てきます。PISA2009デジタル読解力調査及びその付随調査の示
   すところは、「学校教育のデジタル化の現状に鑑みると、家庭におけるI
   CTの適切な利用の方が、デジタル読解力を高めるのである」。
  
    注釈はこちらをご覧ください。
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/339/339_2.pdf
  
                        (企画広報室 吉田 浄)
  
  
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