科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第355号 ◆  ━
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                             >>>2011/11/16発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   立冬が過ぎて、急に冷え込んできましたね。公園の木々は少しずつ色が変
   わり始めています。読者の皆さま、寒さ対策はできていますか。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 9,783人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・「今週のユニバース」
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・「牛乳でふくを留める」
       自然と友だち・・・
         「11月初めに皇居外周の道沿いに見られた草木の花々から」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・今月のテーマ「電車」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・「サイクルサイエンス教室」
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館
       イベント情報・・・「サイエンスアゴラ2011」
                「エコプロダクツ2011
                   石炭火力発電所バス見学会のおしらせ」
  
    ※11月は毎日開館いたします。
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜日午後に宇宙を中心としたさまざまな科学の話題をお伝えしている
   科学ライブショー「ユニバース」では、キューリー夫人のノーベル化学賞
   受賞から100年にあたる世界化学年を記念し、今月は化学系のゲストを
   お招きしてお話しいただきます。
  
    案内役:大朝 由美子さん(埼玉大学)
    ゲスト:坂井 南美さん(東京大学大学院理学系研究科物理学専攻)
  
    科学ライブショーの詳細や今後の出演予定者については、
    http://www.jsf.or.jp/info/2011/11/post_447.php や
    http://universe.chimons.org/jsf/ をご覧ください。
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 牛乳でふくを留める ■
  
    衣服を着用したとき、どうやって体に合わせたり、ずれ落ちないように
   していますか。ひもで結んでいますか、それともピンで留めていますか、
   あるいはボタンを使っていますか、ズボンであればサスペンダーでしょう
   か。
    古来、日本で普及していた衣服(着物)は、今では洋服と区別するため
   に和服と呼ばれていますが、ひもや帯を結んで留める方法がとられていま
   した。明治になって、西洋から洋服が入ると、洋服を留めるボタンも洋服
   とともに広まっていきました。ボタンは衣服の合わせ目を止める道具の一
   つです。
    ひもで服の合わせ目を縛っていたのが、やがて、合わせ目の片方にひも
   で輪っかをつくり、反対側には結びこぶをつくって、これをはめ込む方式
   が現れてきました。平安時代の貴族の狩衣(かりぎぬ)では蜻蛉頭(とん
   ぼがしら)と受緒(うけお)という形でその流れを見ることができます。
   この蜻蛉頭をヒントにして変化したのがボタンの始まりともいわれていま
   す。現在でいえば、ダッフルコートの留め具(トグルボタン)がそれに近
   い形をしています。
    現在、ボタンは2つ穴ボタン、4つ穴ボタン、足つきボタン、飾りボタ
   ン、くるみボタン、力(ちから)ボタン、カフスボタンなど用途に応じて
   多くの種類があります。一方、ボタンは実用品としてばかりでなく装飾品
   としても発展しました。そのためか、素材は動物の角や骨、貝などの天然
   物以外に、金属であったり、ガラスや陶器であったりと多種多様で、現在
   ではプラスティック(合成樹脂)が一般的です。変わり種の素材としては
   カゼインがあります。カゼインはヒトやウシ、ヒツジなどの乳に含まれる
   タンパク質です。
    カゼインは牛乳に含まれるタンパク質の実に80%をも占めており、牛
   乳に酸を加えることで取り出すことができます。ボタンの原料になるカゼ
   イン樹脂はさらにホルマリンに漬けるなどしてつくります。できあがった
   樹脂は象牙のような乳白色の光沢をもち、加工や着色もしやすく、そのう
   え、衝撃や薬品にも強い性質をもっています。
    カゼインからは他にも、印鑑やピアノの鍵盤、石鹸、入浴剤、化粧品、
   接着剤、ペンキ、画材の糊、絵の具といったさまざまなものが作られてい
   ます。牛乳は体内に入って身体をつくるだけではなく、身のまわりのもの
   に化けて私たちの生活の役に立っているのですね。
  
    執筆者:高原章仁 企画広報室
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  ◆ 自然と友だち
  
   ■ 11月初めに皇居外周の道沿いに見られた草木の花々から ■
  
    桜田濠や半蔵濠の街路樹(ユリノキ)の下では、エノコログサやメヒシ
   バ・シマスズメノヒエなどの夏の草が黄緑色になって風に揺れておりまし
   た。桔梗濠脇の実をつけたラクウショウの葉も緑褐色に変色して落葉の近
   さを知らせるほどになりました。大手濠沿いの街路樹のエンジュも葉の勢
   いがなくなり、今まで葉の陰で目立たなかったササゲのような形のくびれ
   が目立つ黄緑色の実がにぎやかに姿を現すようになってきました。
    実りの秋といいます。皇居外周に見られた木々の実と、目立ってきた秋
   の草木の花の一部をご紹介いたします。
  
    「11月初めに皇居外周の道沿いに見られた草木の花々から」の写真
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/sss29
  
    執筆者:永井昭三 サイエンス友の会 講師
  
    「自然と友だち」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/t_index.html
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜」好評発売中!
    郵送をご希望の方は、こちらから
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    11月は電車やクルマの本を紹介します。
  
   ■ 『科学の目で見る特殊車両 働く車のしくみと構造がわかる』 ■
     子供の科学★サイエンスブックス
     小倉 茂徳著 誠文堂新光社 2011年2月
     24cm/95p 2,200円(税抜)
  
    電車のほかにおなじみの乗りもの、自動車にもいろいろなものがありま
   す。消防車や救急車、パトカーなどはよく知られていますが、今回はその
   ほかにもたくさんある特殊車両をくわしく紹介した本です。
    パワーショベル、クレーン車、ブルドーザーなど工事・建設現場で働く
   クルマ、トラクター、耕うん機など農場で働くクルマ、はしご車、高規格
   救急車など暮らしの安全を守るクルマ、そして観光バス、キャリアカー、
   タンクローリーなどものを運ぶためのクルマと全部で32種類もあります。
   それぞれの特徴とその働きをするためのしくみが豊富な写真とイラストで
   説明されています。なかにはコンクリートポンプ車(高所に生コンを送る
   巨大注射器!)とか、消防ロボット(遠隔操作で障害物を取り除くための
   アームがついている)など初めて見るクルマなど珍しいものも。
    このような特殊車両ができるためには、科学や機械の発達が欠かせませ
   んでした。最近は自然の智恵から学んでできたものもあります。たとえば
   狭くて平らでない場所でふんばることができるカニクレーン車は、生きも
   ののカニの足をまねしてできました。また、タクシーに乗る時に客席側の
   ドアがふわりと開く自動開閉ドアは日本で独自に開発されたってこと、知
   っていましたか。こうした日本人の細やかな心配りのしくみが海外に輸出
   されています。そして自然に優しいこれからのクルマとして脚光を浴びて
   いるのが、太陽の光で走るソーラーカーです。これは来週ご紹介します。
  
    執筆者:福田晴代 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/hon/11gijutsu/tokushusharyou/tokushusharyou.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://kagakuyomimono.cool.ne.jp/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ サイクルサイエンス教室 ■
  
    身近な乗りものである自転車をテーマにその不思議に迫る「サイクルサ
   イエンス教室」です。自転車のバランスやハンドルの秘密、車輪の秘密実
   験など、実際の自転車を使って徹底分析してみませんか?
    また、パソコン上で自転車の部品を組み合わせて組み立てた自転車画像
   をTシャツにプリントしてお持ち帰りいただきます。
  
    日 時:11月27日(日)10時〜、13時30分〜(各回約2時間)
    場 所:2階E室北ノ丸サイクル他
    参加費:無料(入館料は必要です)
    対象者:小学生3年生以上、保護者も参加可
    定 員:各回30名(定員になりしだい締切)
        ※開館時から会場にて受け付けます。
  
    詳細はこちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2011/11/post_442.php
    http://www.cycle-science.jp/info.html
    http://www.youtube.com/user/jsfcyclescience
  
    ※この教室は、競輪の補助金を受けて開催します。
    競輪オフィシャルサイト
    http://keirin.jp/
    RING!RING!プロジェクト 競輪補助事業ホームページ
    http://ringring-keirin.jp/
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆紙飛行機工作教室
  
    市販キット「スカイカブ」(鶴丸ロゴ)を製作します。秋の特別展「所
   沢飛行場の軌跡」開催を記念して日本航空とのコラボレーションで誕生し
   た当館オリジナルの機種です。当館の飛行機工作教室でしか製作できませ
   んのでぜひご参加ください。
  
    開催日時:11月26日(土)13時〜(製作時間 約1時間)
    受付時間:12時30分より
    開催場所:1階研修室
    募集人数:40名(当日受付)
    教 材 費:350円
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum0/viewcat.php?cid=1
  
  ◆ イベント情報
  
   ■ サイエンスアゴラ2011
         新たな科学のタネをまこう−震災からの再生をめざして ■
  
    サイエンスアゴラは、サイエンスをとおしてみんながつながる「ひろば」
   です。サイエンスについてのおもしろいこと、気になること、さらにこれ
   からのことを、一緒に楽しみ、語り合い、共有するマルチイベントです。
    小学生や親子づれが参加できる楽しいサイエンスショーや実験・工作教
   室の他にも、大人も参加できるサイエンスカフェ、ワークショップ、ミニ
   シンポジウムなど、全部で180を超える企画が開かれます。
    皆さんの興味のあるプログラムを見つけて、ぜひ遊びに来てください!
  
    開催日時:11月18日(金)〜20日(日)10時〜17時
        ※18日(金)は開幕シンポジウムのみ
    場  所:日本科学未来館、産業技術総合研究所臨海副都心センター、
         東京都立産業技術研究センター等
    参 加 費:無料(一部材料費などの実費をいただく場合があります)
    主  催:独立行政法人科学技術振興機構(JST)
    共  催:日本学術会議、独立行政法人産業技術総合研究所、
         地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター、
         国際研究交流大学村、東京臨海副都心グループ
    問合せ先:独立行政法人科学技術振興機構 サイエンスアゴラ事務局
         電 話 03−5214−7625
         FAX 03−5214−8088
         電子メールagora@jst.go.jp
    http://www.scienceagora.org/scienceagora/agora2011/contact.html
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.scienceagora.org/
  
   ■ エコプロダクツ2011 石炭火力発電所バス見学会のおしらせ ■
  
    横浜市にある、石炭から発電を行う「磯子火力発電所」で、環境にやさ
   しい工夫をしている様子を見学します。その後、東京ビッグサイトで開催
   される日本最大の環境展「エコプロダクツ2011」を見学し、環境に良
   いエネルギーについて、見て、聞いて、触れながら学びます。
    皆さまのご参加をおまちしております。
  
    開催日時:12月17日(土)8時10分〜16時40分
    参加条件:小学校3年生以上(保護者同伴)
         ※なお、参加条件に満たない場合は、ご相談ください。
    参 加 費:無料
    定  員:40名
    応募締切:12月9日(金)
    連 絡 先:財団法人石炭エネルギーセンター(担当 藤田、岡部)
        電話:03-6400-5193 電子メール:kikaku@jcoal.or.jp
  
    応募方法などの詳細は、こちらをご覧ください。
    http://www.jcoal.or.jp/news/seminarNews.html#111031
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ おいしい冬支度 ■
  
    カラッと晴れた良い天気ですが、朝から少し冷たい風に吹かれ、いよい
   よ冬の足音を近くに感じてきた方も多いのではないでしょうか?
    通勤の電車内でも、こんな会話が・・・。
   「このまえさ、母が食べ終わったカニの殻をそのまま捨てようとするから
   さぁ、慌てて止めちゃったよ、カニは殻からもいいだしがでるんだよねぇ」
    耳に入ってきたいくつかの会話から、きっと調理師の方たちだと思うの
   ですが、だしという言葉に、今年の夏に科学技術館の4階・実験スタジア
   ムで行われた「だし・うま味の味覚教室」(協力:味の素株式会社)を思
   い出していました。
    水に味噌をといただけの液体とだし汁は、別々に味わっても味気ないの
   ですが、この2つを合わせるとうま味成分の相乗効果が生まれ、より美味
   しさが増すことを自らの舌で体感し、改めて「だし・うま味」の重要性と
   不思議さを再確認した教室となりました。
    寒さも日に日に増し、そろそろ鍋料理のバリエーションを考えるのが楽
   しい時期となってきました。今年は教室で学んだうま味成分を意識して
   「だし」にもこだわってみたいと思います。
  
                        (企画広報室 小林みか)
  
  
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     最後までお読みいただきありがとうございました。
     皆様のご来館をお待ちしております。
  
     次回は11月23日が祝日のため、11月22日発行です。
  
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  ┘ 発行者:科学技術館メールマガジン係               ┘
  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
  ┘                                 ┘
  ┘ ※ このメールマガジンの回覧・転送は自由です。内容の引用・転  ┘
  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれてください。                ┘
  ┘  なお、メールマガジンで参照しているWebサイトのすべての画  ┘
  ┘  像・記事については、著作権法に定める例外を除き、著作権者の  ┘
  ┘  許可なく使用・転載することはできません。           ┘
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