科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第368号 ◆  ━
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                             >>>2012/2/22発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   昨年の今頃は梅の花は見ごろを迎えていたのに、今年はわずかに咲いてい
   る木を見かけますが、まだ多くがつぼみのままです。待ち遠しいですね。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 9,848人。
  
  
  ┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘ 今 号 の 目 次 ┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘
  
   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・実験プログラム「だし・うま味の味覚教室」
              「ワクエコ・カーモデラー教室」開催予告
              「今週のユニバース」
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・「鉄筋の断面と直径は?」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・今月のテーマ「雪と氷」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・2階C室「イベントホール/団体休憩室」
                           一部閉鎖のお知らせ
              東京マラソン2012開催に伴う交通規制
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館
  
    ※3月の休館日は7日(水)、14日(水)です。
     21日(水)、28日(水)は開館いたします。
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 実験プログラム「だし・うま味の味覚教室」 ■
  
    4階「実験スタジアム」で、おいしさや味を感じるしくみ、和食を支え
   るだしやうま味について楽しく学んでいただくワークショップ「だし・う
   ま味の味覚教室」を開催します。
  
    開催日:3月1日(木)から毎日
    時 間:11時30分〜12時
    場 所:4階I室実験スタジアムR
    提 供:味の素株式会社
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2012/03/post_479.php
  
   ■ 「ワクエコ・カーモデラー教室」開催予告 ■
  
    クレイモデル造形を体験できる「ワクエコ・カーモデラー教室」を3月
   20日(火・祝)に開催します(事前申込制)。
    教室への参加方法は、今週末に科学技術館ウェブサイトの「お知らせ」
   欄にてご案内します。どうぞお楽しみに!
  
    ※本教室は昨年8月24日(水)、11月23日(水・祝)に開催した
     ものと同一の内容です。
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
    また、アメリカ合衆国のヤーキス天文台とインターネットで繋ぎ、アメ
   リカで見えている星空の様子や天文台で撮影した天体写真を送ってもらう
   「ライブ天体観測」コーナーを予定しています。日本の昼過ぎにアメリカ
   の夜空もお楽しみください。
  
    案内役:矢治 健太郎さん(立教大学)
  
    科学ライブショーの詳細や今後の出演予定者については、
    http://universe.chimons.org/jsf/ をご覧ください。
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 鉄筋の断面と直径は? ■
  
    「鉄筋」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?建設物には欠かせ
   ない材料の一つです。戸建住宅の建築現場でも、建物の基礎工事を行って
   いるところでは目にする機会も多いかと思います。
    ところで実際に鉄筋の断面はどのようになっているか、直径はどのよう
   に定義されているかご存知ですか?
    現在は「異形棒鋼」と言って、円柱状の鋼材の表面に鉄筋の軸方向に平
   行な突起「リブ」と、鉄筋の外周方向と同じ方向に一定の間隔で竹のよう
   な「節」という突起がついた鉄筋の使用が圧倒的に多く、太さは呼び名で
   D6、D10、D13、D16、D22、D25、D29、D32、D3
   5、D38、D41、D51というサイズがあります。呼び名でD6やD
   10の鉄筋であれば、人の力で真直ぐな鉄筋を簡単に90度に曲げること
   が可能です。
    昭和40年代前までは、鉄筋の表面にリブや節の無い、「普通丸鋼」と
   いう純粋に円柱状の鉄筋が使われていました。異形棒鋼が使われるように
   なった理由は、コンクリートの中に鉄筋を入れて造る通称鉄筋コンクリー
   ト造において、鉄筋へのコンクリート付着力を高め、コンクリートから鉄
   筋を引き抜こうとする力に対して抵抗力を高めるためです。
    例えて言うのであれば、竹串に刺さっただんごから竹串を外すときに、
   だんごを箸などで押さえ、竹串を引っ張ると割と簡単に竹串は外すことが
   できるかと思います。
    ところが、もし竹串の表面に凹凸(おうとつ)があったなら、果たして
   串に刺さっただんごから竹串だけを簡単に外すことはできるでしょうか?
   恐らくだんごが竹串に巻き付いて、中々取りにくくなると思います。
  
    さて、鉄筋の呼び名というのはどういった事なのか少しご説明します。
    先に書いた通り、異形鉄筋にはリブというものがあるため完全なる円形
   をした断面にはなりません。また、「節」があるため鉄筋の表面が凸凹
   (でこぼこ)しているために節のある部分では断面積が大きくなり、節の
   無い部分では断面積が小さくなります。
    そのため、異形棒鋼の直径は、ある長さの棒鋼を一度溶かしたと仮定し、
   改めて同じ長さで断面が真円となるような丸鋼を同じ長さ、質量でつくっ
   た時にできる丸鋼の断面積の直径に相当するように定義しており、『公称
   直径』としています。
    公称直径は、
    ・D6  ⇒ 6.35mm
    ・D10 ⇒ 9.53mm
    ・D13 ⇒ 12.7mm
    ・D16 ⇒ 15.9mm
    ・D22 ⇒ 22.2mm
    ・D25 ⇒ 25.4mm
    ・D29 ⇒ 28.6mm
    ・D32 ⇒ 31.8mm
    ・D35 ⇒ 34.9mm
    ・D38 ⇒ 38.1mm
    ・D41 ⇒ 41.3mm
    ・D51 ⇒ 50.8mm
    となっており、小数点以下第一位を四捨五入して算出された値が呼び名
   の直径となります。呼び名の「D」は異形棒鋼「Deformed Bar」
   ということを意味し、普通丸鋼には「D」はつきません。
    今は鉄筋として異形棒鋼が主流ですが、今後技術の発展とともに違う形
   状の鉄筋が発明されるかもしれません。
  
    執筆者:砂子賢治 科学技術館事業部
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    今年は、雪の研究者の中谷宇吉郎没後50周年に当たります。立春を過
   ぎても、まだまだ大雪の便りが日本各地から届きますね。今月は、雪と氷
   に関する本をご紹介しています。
  
   ■ 『自然がつくるアート』びっくり、ふしぎ写真で科学6 ■
     ガリレオ工房編/大月書店/2004年3月/1,800円(税抜)
  
    雪と氷はどちらも水の結晶、固体です。でも、見た目はずいぶん違いま
   すね。雪は気体、つまり水蒸気が、水という液体にならずに一気に固体に
   なったものです。氷は液体、つまり水が固体になったものです。この本に
   は、雪と氷の結晶のちがいが、きちんと説明されています。また、雪の結
   晶と氷の結晶が、それぞれきれいなカラー写真で紹介されています。しか
   も、雪の結晶や透明な氷の結晶のつくり方ものっています。どちらも、家
   庭の冷凍庫でつくることができ、自分で確かめることができます。特に、
   雪の結晶は、中谷宇吉郎という実験科学者が1936年に、世界で初めて
   人工雪をつくったときと同じような方法でつくります。ぜひ、試してみて
   ください。
    この本には、赤インク、人工甘味料、重そう、ブドウの酸味(酒石酸)、
   ビタミンC(アスコルビン酸)の結晶の写真ものっています。氷やこれら
   の結晶の写真は、偏光板(光の向きをそろえる板)にはさんで写真をとっ
   ているので、とてもきれいな色が見えます。また、水に落とした牛乳の渦
   や煙の渦、プランクトンやホコリ、カビの拡大写真など、自然がつくるみ
   ごとな形や色が、写真でたくさん紹介されています。見ているだけでも、
   自然の美しさ、巧みさが楽しめる本です。御家族で楽しんでください。
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://www.kagakuyomimono.com/hon/3chikyuu/sizengatukuruart/sizengatukuruart.html
  
    執筆者:坂口美佳子 科学読物研究会
  
    科学読物研究会ホームページ http://www.kagakuyomimono.com/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ 2階C室「イベントホール/団体休憩室」一部閉鎖のお知らせ ■
  
    館内の業務用エレベータ工事に伴い、2階C室「イベントホール/団体
   休憩室」の左半分を閉鎖しています。
    お客様には大変ご迷惑をお掛けいたしますが、何卒ご了承願います。
  
    閉鎖期間:3月23日(金)まで
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2012/02/post_477.php
  
   ■ 東京マラソン2012開催に伴う交通規制 ■
  
    2月26日(日)に東京マラソン2012が開催され、科学技術館周辺
   においても交通規制が実施されます。これに伴い、ご来館のお客様への影
   響が考えられますので、下記の通りご案内いたします。
  
    規制予定日時:2月26日(日)8時40分頃〜11時30分頃
    周辺規制道路:専大前交差点−雉子橋−竹橋交差点−平川門交差点
  
   地下鉄をご利用の場合
    九段下駅:特に影響はありません。
    竹 橋 駅:中野・九段下寄り改札を出て、左側の1a出口をご利用くだ
         さい。地上に出ましたら、内堀通り沿いに坂を上がった先に
         ある歩道橋をお渡りください。(通常ご案内している改札を
         出て右側の1b出口からではお越しいただけません。)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2012/02/post_473.php
    http://www.tokyo42195.org/2012/traffic
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆公開講座「日本航空ボーイング787型機のすべて
                      〜開発から就航に至るまで〜」
  
    4月にボストン線就航を控えた日本航空ボーイング787型機について、
   2005年からの開発における取り組みや完成した機体の特徴、そして運
   航について第一人者が紹介します。
  
    開催日時:3月17日(土)13時〜15時30分
    開催場所:1階 研修室
    参 加 費:無料
    定  員:60名
    参加対象:高校生以上
    講  師:阿部泰典氏(日本航空(株))
         小倉隆二氏((株)JALエンジニアリング)
         小川 良氏(日本航空(株))
    申込締切:3月8日(木)往復ハガキの場合、当日必着
  
    申込方法など詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum5/viewcat.php?cid=1#134
  
   ☆特別展「タミヤの模型で知る日本の航空機」
  
    今夏実施する「日本の航空技術100年」のプレイベントとして特別展
   「タミヤの模型で知る日本の航空機」を開催します。
    記念館所蔵品およびタミヤから発売された模型製品の中から日本で使わ
   れた航空機を取りあげ、日本の航空機100年を模型の展示を通して振り
   返ります。
  
    開催日時:2月25日(土)〜3月31日(土)
    開催場所:1階特別展会場
    料  金:展示館の入館料が必要です
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum2/viewcat.php?cid=1#338
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ プロジェクトってどんなもの? ■
  
    先日プロジェクトに関する研修を受けました。テキストによると、プロ
   ジェクトは、「明確な目的」「期限の存在」「独自性の存在」「1回限り」
   などの特徴があるとのことで、定められた期日までに、限られたリソース
   (ヒト、モノ、カネ)で目的を達成する活動のことです。目的を達成した
   かどうかを示すのに、目標(数値で表現できる指標)が必要になります。
    プロジェクトが科学技術に親しみを持って楽しんでもらうのが目的のイ
   ベントであったとしたら、来場者数だったりアンケートで「楽しかった」
   と回答した人たちの割合だったりするのではないでしょうか。子どもたち
   が「また来たい」と楽しんで帰っていく姿をみるのは実に嬉しいものです。
    一方、プロジェクトの成功って何でしょうか。当初の予定より、期間も
   お金も掛かったけれど目的が達成できれば成功でしょうか。研修では、多
   角的な視点から捉えることが重要だと説明を受けました。プロジェクトに
   は、課せられた様々な条件(期限や予算、品質、リスク、プロジェクトの
   範囲、関係者の利害など)があり、プロジェクトを失敗に導かないように
   遂行していくためには、それらに対してどうなのかの視点でも見る癖を身
   に付けましょうと。一つのプロジェクトは1回限りのものかも知れません
   が、自分が参加するプロジェクトは1回ではないでしょう。毎年行うイベ
   ント(学芸会や運動会、文化祭や体育祭、誕生パーティー?)でも、ほと
   んど同じ内容かもしれませんが、去年と違う部分(独自性の存在)がある
   と思います。多くの視点から評価し、次回に活かすといいかも知れません
   ね。
  
    一昨日の月曜日に、天皇陛下の手術をした医師へのインタビューをテレ
   ビで放送していました。記者が「手術は成功したといえますか。」との問
   いに、医師は「陛下が手術前に望まれた公務、日常生活を取り戻される頃
   に成功したかどうかがいえるのではないでしょうか」というようなことを
   述べられていました。手術を一つのプロジェクトと捉えると、成功かどう
   かは手術そのものではなく、予後を含めた見方もあるのだなと思った次第
   です。
  
                        (企画広報室 高原章仁)
  
  
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     最後までお読みいただきありがとうございました。
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  ┘ 発行者:科学技術館メールマガジン係               ┘
  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
  ┘                                 ┘
  ┘ ※ このメールマガジンの回覧・転送は自由です。内容の引用・転  ┘
  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれてください。                ┘
  ┘  なお、メールマガジンで参照しているWebサイトのすべての画  ┘
  ┘  像・記事については、著作権法に定める例外を除き、著作権者の  ┘
  ┘  許可なく使用・転載することはできません。           ┘
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