科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第369号 ◆  ━
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                             >>>2012/2/29発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   うるう日の今日、科学技術館はすっぽりと雪でおおわれています。
   雪やこんこ、春はこんこん。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 9,868人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・「ワクエコ・カーモデラー教室」参加者募集!
              「青少年のための科学の祭典2012全国大会」
                           出展者募集のご案内
              「今週のユニバース」
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・「冬に気をつけたい病気やケガは?」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・今月のテーマ「雪と氷」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・実験プログラム「だし・うま味の味覚教室」
              2階C室「イベントホール/団体休憩室」
                           一部閉鎖のお知らせ
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館
  
    ※3月の休館日は、7日、14日です。
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 「ワクエコ・カーモデラー教室」参加者募集! ■
  
    市販されている自動車のデザインを造るプロのカーモデラーと一緒に、
   モデル専用の粘土を削りながら自動車のデザインを造っていくクレイモデ
   ル造形に挑戦し、モデル造形を体験学習できる教室です。
    教室への参加希望の方は、往復はがきにてお申し込みください。
  
    開 催 日:3月20日(火・春分の日)
    開催時間:10時〜12時30分(午前の部)
         13時30分〜16時(午後の部)
    開催場所:2階D室 ワクエコ・モーターランド
    対  象:現小・中学生(小学1〜3年生は、保護者の同伴が必要です)
          ※4月からの新学年ではなく、3月現在の学年です
    参 加 費:無料
        (参加者は入館料も無料、ただし同伴者は入館料が必要です)
    募集人数:各回9名(応募多数の場合には抽選となります)
    申込締切:3月8日(木)必着
  
    ※本教室は昨年8月24日(水)・11月23日(祝)に開催したもの
     と同一の内容です。その二回にご参加の方はご応募いただけません。
  
    申込方法などの詳細は、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2012/03/post_480.php
  
   ■「青少年のための科学の祭典2012全国大会」出展者募集のご案内■
  
    平成24年度の全国大会出展者の募集のお知らせを掲載しました。
   出展を希望される方は「青少年のための科学の祭典2012全国大会」
   出展者募集についてのページをご覧ください。
  
    出展1次調査票提出期限:3月26日(月)(必着)
  
    応募方法など詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.kagakunosaiten.jp/
  
   「青少年のための科学の祭典2012全国大会」
    開催期間:2012年7月28日(土)〜7月29日(日)
         ※7月28日(土)〜7月29日(日)は、一般来場者向け
          の開催
         ※2日間の会期中で実施できる研修会を検討中
    開催時間:9時30分〜16時50分
    会  場:科学技術館
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
    
    案内役:野本知理さん(千葉大学)
  
    科学ライブショーの詳細や今後の出演予定者については、
    http://universe.chimons.org/jsf/ をご覧ください。
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 冬に気をつけたい病気やケガは? ■
  
    まだまだ寒い日が続き、来週には啓蟄(けいちつ)を迎えようとしてい
   るのに、なかなかウメの便りが届いてきません。いましばらく寒さ対策が
   必要なのかもしれないですね。
    さて、冬に罹(かか)る病気でまず思い浮かべるのはカゼやインフルエ
   ンザなど、感染する病気です。寒さで体力が弱っているときに感染して発
   病すると高熱が出たり、他の病気を併発して症状が重篤化する(非常に重
   くなる)ことがありえますので、軽んじることはできません。またインフ
   ルエンザなどは感染力も比較的強く、自分の熱がひいて治った(治ったよ
   うに見えた)からといって、人前に出ていいかというと、自分から他人に
   感染する力が必ずしもなくなったわけではなく、医師の診断に従うことが
   大切です。感染する病気ではノロウィルスにも注意が必要です。
    一方、冬ならではの低温やけどがあります。44〜51℃の低温に長時
   間(44℃で6時間以上)皮膚が触れていると生じてしまいます。湯たん
   ぽや懐炉、ホットカーペットなどの暖房器具や温熱用品が主な熱の発生源
   とされていますので、例えばホットカーペットの電源が入ったままその上
   で寝込んでしまわないなど、使用方法を誤らないように注意しましょう。
   低温やけどは高温のやけどに比べて見た目は軽傷で痛みも少ないですが、
   長時間に渡って熱を受けているので、皮膚の奥深くまでやけどを起こして
   いるケースもあるそうで、治るまで時間が掛かってしまう、傷跡が残って
   しまうなど影響も大きいです。
    寒さという点では血管の病気も深刻です。暖かい居間から寒い廊下ある
   いは外に出ると急な温度変化で血管が縮こまり、血液の流れを悪くしてし
   まい、その結果、十分な栄養が体の隅々にまで行き渡らないことがおきて
   しまいます。それが重要な臓器で発生すると命にかかわることになります。
   心臓であれば狭心症や心筋梗塞(しんきんこうそく)、脳であれば脳卒中
   を発生させる一要因となってしまいます。高齢者だけでなく若い人でも発
   症するようです。寒さだけで発生するわけではなく、他の要因(高コレス
   テロール血症、高血圧、糖尿病、家族歴、運動不足、肥満など)も絡んで
   いますが、寒さがトリガー(引き金)となって、心筋梗塞や脳卒中を起こ
   して命を失う人が冬場には多いです。
    10日ほど前に冠動脈のバイパス手術を受けられた天皇陛下は狭心症と
   診断されていました。歳とともに動脈と呼ばれる血管内にゴミがたまって
   狭くなったり固くなったりしていく(動脈硬化)そうですが、どこでどれ
   くらい狭くなるかは個人差があります。心臓を動かすために酸素や栄養を
   送っている血管(冠動脈)が狭くなって心臓が活動するのに必要なエネル
   ギーが送られなくなると、胸に痛みが現れます。特に、急ぎ足で歩いたと
   きや、階段や坂道を登ったとき、ひどく興奮したときなどに痛みが現れ、
   胸が締め付けられる感じや、なにか重いもので押しつけられているような
   感じであったり、胸が焼き付けられるような感じであったりしますが、少
   し休むとおさまります。そんな症状が続くときは迷わず病院に行って診療
   してもらうことをお勧めします。素人判断で様子を見る余裕なんてありま
   せんから。
  
    執筆者:高原章仁 企画広報室
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    今月は、雪と氷に関する本をご紹介しています。最終回は、雪と氷の世
   界を、科学的にていねいに紹介した本です。
  
   ■ 『雪と氷の大研究』 ■
     片平孝著/神田健三監修/PHP研究所/
     2011年12月29日/2,800円
  
    この本は、美しい写真やわかりやすい図表がたくさん使われています。
   水の固体としての状態である雪や氷が、さまざまな形に変化する成長過程
   や、どうしてそのような形になっていくのかが、よくわかります。
    第一章は「雪のひみつ」。最初に、水が固体、液体、気体、と状態変化
   することと、小さな氷晶が美しい雪の結晶へと成長し、雪が降るしくみな
   どの説明があります。雪はその時々の気象条件や内外の水分量によって、
   積もり方も異なり、降ったり止んだりを繰り返しながら刻々と変化しつづ
   けています。積雪は、くっつきやすい性質があるため、「雪まくり」のよ
   うな奇妙な造形を作ります。また、大量に積もると「なだれ」や「根もと
   曲がり」といった大きな破壊力を持つようになることも紹介されています。
    第二章は「氷のひみつ」。流れのない池や湖だけでなく、流れのある川
   や滝、そして海にさえも、異なった形のさまざまな氷ができていく過程が
   説明されています。水は固体になると体積が増えるめずらしい物質です。
   氷ったり融けたりを繰り返すことで、氷の表面に不思議な模様が現れたり、
   温度差によるのびちぢみで「御神渡り」のような現象が起こったりします。
   氷の内部にできる「アイスフラワー」は、雪の結晶とそっくりな六花の形
   をしています。家庭の冷蔵庫で氷を作り、その形を観察する方法も書かれ
   ています。
    第三章では、雪や氷が固体に変化する環境のちがいで、霜や樹氷など、
   さまざまな形になっていくこと、霜柱や氷河などの解説、日本に雪が多い
   理由なども書かれています。
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://www.kagakuyomimono.com/hon/3chikyuu/yukitokoori/yukitokoori.html
  
    執筆者:林和美 科学読物研究会
  
    科学読物研究会ホームページ http://www.kagakuyomimono.com/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ 実験プログラム「だし・うま味の味覚教室」 ■
  
    4階「実験スタジアム」で、おいしさや味を感じるしくみ、和食を支え
   るだしやうま味について楽しく学んでいただくワークショップ「だし・う
   ま味の味覚教室」を開催します。
  
    開催日:3月1日(木)から毎日
    時 間:11時30分〜12時
    場 所:4階I室実験スタジアムR
    提 供:味の素株式会社
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2012/03/post_479.php
  
   ■ 2階C室「イベントホール/団体休憩室」一部閉鎖のお知らせ ■
  
    館内の業務用エレベータ工事に伴い、2階C室「イベントホール/団体
   休憩室」の左半分を閉鎖しています。
    お客様には大変ご迷惑をお掛けいたしますが、何卒ご了承願います。
  
    閉鎖期間:3月23日(金)まで
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2012/02/post_477.php
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆特別展「タミヤの模型で知る日本の航空機」
  
    今夏実施する「日本の航空技術100年」のプレイベントとして特別展
   「タミヤの模型で知る日本の航空機」を開催しています。
    記念館所蔵品およびタミヤから発売された模型製品の中から日本で使わ
   れた航空機を取りあげ、日本の航空機100年を模型の展示を通して振り
   返ります。
  
    開催期間:3月31日(土)まで
    開催場所:1階特別展会場
    料  金:展示館の入館料が必要です
  
    詳細は、以下のホームページをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum2/viewcat.php?cid=1#338
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 「雪の北の丸公園」 ■
  
    今年の冬は例年になく「大雪」でした。豪雪地帯では「雪下ろし」がた
   いへんな作業だと報道されています。「でした」と、過去形で書いたのは、
   暦の上では、2月4日「立春」、2日19日「雨水(うすい。空から降っ
   てくるものが雪から雨に変わる)」に続いて、間もなく「啓蟄(けいちつ。
   地中で冬眠していた虫が目を覚まして穴から出てくる)」の3月5日が来
   るわけで、日本海側に大雪を降らす「冬型の気圧配置」が緩んでくるから
   です。
    一方、太平洋側で雪の降りやすい時期は、日本海側とは違い、遅れて2
   月の中旬以降でしょうか。東海道沖を低気圧が通るときに、上空の気温が
   低いと、雨ではなく雪になります。今朝(2月29日)が、まさにその天
   気図です(注1)(注2。写真1。北の丸公園には、東京管区気象台が設
   置している気象観測施設「露場」があります。写真は、その掲示板。積雪
   は7cmです。)。
    雪が降ると、普段見える景色とはガラッと変わって、シャッターチャン
   スが訪れます。いつも小さなデジカメを持ち歩いている筆者は、通勤途上、
   一駅前の半蔵門で電車を降りて、まず定点観測地点の「千鳥ヶ淵交差点」
   へ。粉雪が横殴りに降っており、いつもは遠望できる国会議事堂がまった
   く見えません(写真2)。代官町通りを大手町に向かって歩いて行くと、
   左側に「国立近代美術館・工藝館」が見えてきます(写真3)。ひっそり
   と静まりかえっていましたが、「雪」+「2月」の連想から、「二二六事
   件の朝(1936年2月26日)」を想い出しました。ここは、昔の近衛
   師団司令部があったところです。その時は、極度の緊張状態だったことで
   しょう。
    北の丸公園にはいって、中央の池を見渡すと、芝生広場が雪で霞んで見
   えました(写真4)。雪の降りしきる水面に目を移すと、カルガモたちが
   一か所に集まっています(写真5)。周りはいかにも寒そうで、人間なら
   ギュッと固まって「寒さを凌ぐ」ような場面ですが、彼らは違いました。
    写真をよく見てください。背中に、雪が積もっているではありませんか。
   鳥の体温は40度もあるのに、背中の雪が融けない。そうだ、彼らは「天
   然のフェザー・ジャケット」を着ている。つまり、羽根には雪が融けない
   ほどの「断熱効果」があるんですね。
    じっとしていません。羽ばたく元気のあるカルガモもいます(写真6)。
   人間も鳥たちに負けてはいられません、と思ったことです。
    写真7は、雪に煙る科学技術館。
    その横には、吉田茂元首相の銅像があります(写真8)。白い帽子と白
   いガウンを召しているようにも見えますが、カルガモと違って、とにかく
   寒そうでした。
  
    注釈と写真はこちら。
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/369/369.html
  
                        (企画広報室 吉田 浄)
  
  
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     最後までお読みいただきありがとうございました。
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  ┘ 発行者:科学技術館メールマガジン係               ┘
  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
  ┘                                 ┘
  ┘ ※ このメールマガジンの回覧・転送は自由です。内容の引用・転  ┘
  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれてください。                ┘
  ┘  なお、メールマガジンで参照しているWebサイトのすべての画  ┘
  ┘  像・記事については、著作権法に定める例外を除き、著作権者の  ┘
  ┘  許可なく使用・転載することはできません。           ┘
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