科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第393号 ◆  ━
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                             >>>2012/8/22発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   8月も残すところ、あと10日をきりました。山に、海に、川に、花火大
   会・・・。夏休みの思い出にもうひとつ。科学技術館にも遊びにきてね。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 10,160人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・「24時間テレビ」にともなう
                           周辺混雑のお知らせ
              「サイエンスフィルムカフェ&
                   ワークショップ2012」参加者募集
              今週のユニバース
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・
             「リンゴをつぶすにはどれくらいの握力が必要?」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・今月のテーマ「インフルエンザ」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・ガラス絵で宇宙をアートしよう
              日本IBM TryScience実験教室
              立体ドーム投影番組整理券配布のお知らせ
              科学技術館パソコン教室
                  「iPhone(アイフォーン)講座」
                              受講者募集中
              第3回国際科学映像祭スタンプラリー
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館
  
    8月は休まず開館いたします。
    9月の休館日は5日(水)、12日(水)、19日(水)、26日(水)です。
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 「24時間テレビ」にともなう周辺混雑のお知らせ ■
  
    8月25日(土)〜26日(日)は科学技術館と同じく皇居外苑北の丸
   地区に位置する日本武道館を会場に「24時間テレビ」が開催されます。
    このため、25日(土)午後から26日(日)夜にかけて、北の丸公園
   の内部や周辺と九段下駅付近で相当の混雑が予想されます。当館へはでき
   るだけ公共交通機関でご来館ください。また、警備スタッフなどに声を掛
   けられた際には、科学技術館へお越しになる旨をお伝えください。
    ご迷惑をおかけしますが、何卒ご理解、ご協力のほどよろしくお願い申
   しあげます。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2012/08/post_544.php
  
   ■ 「サイエンスフィルムカフェ&ワークショップ2012」
                             参加者募集 ■
  
    公益財団法人 日本科学技術振興財団・科学技術館は、例年に続き、8
   月1日(水)から9月30日(日)まで開催されている「第3回国際科学
   映像祭 〜科学でつながる〜」に協力しています。
    9月15日(土)〜16日(日)には、「サイエンスフィルムカフェ&
   ワークショップ2012」と題し、科学技術映像祭入選作品の上映会、ワ
   ークショップとトークショーを行います。奮ってご応募ください。
  
    実施期間:9月15日(土)〜16日(日)
    場  所:科学技術館4階I室「実験スタジアム」スタジアムR
    参加費用:無料(科学技術館の入館料は必要です)
    申込方法:参加プログラム名ごとに、参加者氏名(2名まで)、年齢、
         Eメールアドレスを明記のうえ、電子メールにてお送りくだ
         さい。
    申込・問合せ:科学技術映像祭 E-mailfilmfest@jsf.or.jpまで
    申込締切:8月31日(金)17時
         (お申し込み多数の場合は抽選のうえ、返信にて参加通知を
         送付します。)
  
    詳細は、科学技術映像祭ホームページ
    http://ppd.jsf.or.jp/filmfest/ をご覧ください。
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
    「ゲストコーナー」は、「南極での天文学を目指して」としてお話いた
   だく予定です。
    また、アメリカ合衆国のヤーキス天文台とインターネットで繋ぎ、アメ
   リカで見えている星空の様子や天文台で撮影した天体写真を送ってもらう
   「ライブ天体観測」コーナーを予定しています。日本の昼過ぎにアメリカ
   の夜空もお楽しみください。
  
    案内役:野本 知理さん(千葉大学)
    ゲスト:永井 誠さん(筑波大学)
  
    科学ライブショーの詳細や今後の出演予定者については、
    http://universe.chimons.org/jsf/ をご覧ください。
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ リンゴをつぶすにはどれくらいの握力が必要? ■
  
    「よもやま話」前々回・前回に引き続いて、今回もこの夏に開催された
   特別展「はかるのヒ・ミ・ツ展〜あなたのモノサシは正確ですか?〜」に
   関連した話です。
    このメールマガジンがみなさまの元に届く時にはすでに終わってしまっ
   ていますが、この夏の8月4日〜19日のあいだ、科学技術館では「はか
   る」をテーマにした特別展を開催していました。体験コーナーでは自分自
   身をはかることもでき、たくさんの人が自分の視力や身長・体重、脳波や
   肺活量などをはかっていました。
    実はこれらの体験コーナー、お客さんだけではなく私たちスタッフにも
   人気がありました。とくに一時スタッフの中でちょっとした話題になって
   いたのが、握力です。「昔はもっと大きな数値が出ていた」とか、「誰々
   が意外とすごい握力の持ち主だった」などとお互いに数値を比べては盛り
   上がっていました。
    そんな中でふと気になったのが、この話のタイトルのように「リンゴを
   つぶすにはどれくらいの握力が必要なのだろう?」ということでした。
    よくマンガやアニメなどで筋肉モリモリの大男(たまに女性)が、手に
   持ったリンゴをグシャッと握りつぶすシーンがありますが、実際のところ、
   リンゴを握りつぶすためにはどれくらいの握力が必要なのでしょうか?
    正確な測定はされていないようなのですが、どうやら、およそ70〜8
   0kgの握力があればリンゴをつぶすことができるそうです。ちなみに、
   日本人(20〜50代)の握力の平均値は、男性47.4kg、女性28
   .8kgです。(注1)もちろんリンゴの大きさや種類によるところもあ
   るのでしょうが、やはり相当な握力の持ち主でないとリンゴつぶしはでき
   ないようですね。みなさんはいかがでしょうか?
    この握力、ヒト以外の生き物ではどうなのかというと、意外にも握力
   「0kg」である生き物がとても多いのです。なぜかというと、そもそも
   「握る」動作ができないと「握力」はないですし、はかることもできない
   からです。ですから、ライオンやゾウ、サメなどの握力は「0kg」なの
   です。
    「握る」や「つかむ」といった手の動作は特に樹上生活をする生き物で
   発達しています。樹と樹、枝と枝の間を移動するためには、自分自身の体
   を樹や枝に一時的にでも固定し、支えることが必要だからです。樹上で生
   活する生き物はたくさんいますが、その多くはカギ爪などを樹の表面に
   「ひっかける」方法を取っており、枝を「つかむ」ことができるのはごく
   少数です。
    「つかむ」動作は、特にサルやゴリラ、チンパンジーといった類人猿で
   著しく発達した能力です。ものを「つかむ」ことで道具を使うことができ、
   それが脳の発達にも深く関わったといわれ、ヒトの進化を語るうえでも大
   きなポイントとなっています。
    リンゴはつぶすことはできなくとも、普段何気なくしている動作−もの
   を握ったりつかんだり−は非常に特殊で大切な能力なのだな、と改めて実
   感できますね。
  
    (注1):文部科学省 平成22年度体力・運動能力調査結果の概要及び
         報告書について
    (http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa04/tairyoku/kekka/k_detail/1311808.htm)
     データより換算。
  
    執筆者:中尾宙 科学館事業部
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    ちょっと季節はずれかもしれませんが、今月のテーマは「インフルエン
   ザ」です。
  
   ■ 45分でわかる!『新型インフルエンザの基礎知識』 ■
     池上彰・著 マガジンハウス 2009.10/800円+税
  
    免疫のしくみについてのイラストとインフルエンザの感染年表が一つあ
   るのみで、あとはすべて文章なのですが、とてもわかりやすく書かれてい
   ます。2009年の新型インフルエンザ発生時に、日本はなぜ奇異なまで
   の厳戒態勢となってしまったのかもよくわかりました。インフルエンザの
   型としてよく耳にする「H1N1」の意味も初めて知りました。HとNは
   インフルエンザウイルスのたんぱく質の突起で、インフルエンザが細胞に
   侵入する際にはHが、増殖した後、脱出する際にはNが役割を果たしてい
   るのだそうです。これをふまえて、抗ウイルス剤のしくみが書かれている
   ので、とてもよくわかります。タミフルとリレンザの違いも初めて知りま
   した。その他、「かぜ」には何故「風邪」という字を当てているのか、ス
   ペイン風邪の最初の患者はアメリカのカンザス州で発生していた、日本で
   はスペイン風邪による悲恋物語も起きていたなど、随所に小ネタがちりば
   められていて興味深く、一気に読むことができました。「45分でわかる!」
   のシリーズ名に偽りはないと思います。小学校高学年から。
  
    執筆者:山森貴子 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://www.kagakuyomimono.com/hon/9karada/45hundewakaru/45hundewakaru.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://www.kagakuyomimono.com/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ ガラス絵で宇宙をアートしよう ■
  
    普段あまり使用しないアクリラガッシュというアクリル系の絵具で、感
   じたままの宇宙を透明なガラスに描いて、素敵なアート作品にしあげてみ
   よう。
  
    開催日時:8月26日(日)12時20分〜14時
    開催場所:4階B室シンラドーム、2階C室イベントホール
    内  容:(1)シンラドームにて「天の川銀河」を観覧。
         (2)アクリラガッシュで宇宙をアート。
    参加対象:制限なし
    定  員:62名
    参加費用:1,500円(入館料は別途必要です)
    参加方法:当日10時30分より2階イベントホールにて整理券を配布。
    主  催:林檎の会、科学技術館
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2012/08/post_542.php
  
   ■ 日本IBM TryScience実験教室 ■
  
    「TryScience(トライサイエンス)実験教室」は、毎月1回、日曜日に
   開催しています。
  
    開催日時:8月26日(日)13時〜16時
    開催場所:4階D室 イベントホール
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2012/08/post_536.php
  
   ■ 立体ドーム投影番組整理券配布のお知らせ ■
  
    夏休み中、混雑が予想される日曜日を中心とした日には、4階B室「シ
   ンラドーム」の「ドーム投影番組」のうち、立体投影の回をご観覧いただ
   くための整理券を配布いたします。
  
    配 布 日:8月26日(日)
    配布時間:9時30分より3番組分の整理券を配布します。
         ※お一人様一番組のみの配布となります。
          お一人で複数枚・複数番組の取得はできません。
    配布場所:4階B室シンラドーム前特設カウンター
    対象立体投影番組開始時間:10:30〜、13:30〜、15:00〜
  
    詳細はこちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2012/07/post_526.php
  
   ■ 科学技術館パソコン教室「iPhone(アイフォーン)講座」
                            受講者募集中 ■
  
    今や携帯電話に取って代わる勢いのスマートフォン。今回は、スマート
   フォンの中でも「iPhone(アイフォーン)」に絞って、基礎から学
   べる講座を2つ用意しました。ぜひ自分のiPhoneを持って受講して
   みましょう。実機をお持ちでない方には無料でお貸しいたします。
  
    開催日:8月30日(木)〜31日(金)
    時 間:ステップ1 10時〜12時
        ステップ2 14時〜16時
    定 員:各回先着15名
    受講料:4,500円(税込、テキスト代込み、当日現金精算)
    問合せ・申込:電話 03−3212−2455
           電子メール pcdojo@event-jsf.jp
    申込締切:参加希望日の前日17時まで
  
    ※メールでのお問い合わせの返信には日数がかかる場合がございます。
     お急ぎの場合はお電話でお問い合わせください。
     実機の貸出しをご希望の方は申込み時にお伝えください。
  
    詳細はこちらをご覧ください。
    http://www.event-jsf.jp/school/seminar-guide/nenga/
  
    科学技術館パソコン教室 http://www.event-jsf.jp/school
  
   ■ 第3回国際科学映像祭スタンプラリー ■
  
    当館は、「第3回国際科学映像祭 〜科学でつながる〜」の会期中、4
   階B室シンラドームを中心にスタンプラリーの参加会場となっています。
   スタンプラリー参加施設のスタンプを3館以上押して応募すると、抽選で
   豪華な記念品が当たります。
    科学技術館内の様々な映像コンテンツをお楽しみください。
  
    開催期間:9月30日(日)まで
         ※ただし、9月5日(水)、12日(水)、19日(水)、
          26日(水)は休館日です。
    開催場所:4階B室「シンラドーム」他
    参 加 費:無料(入館料は必要です)
    参加方法:シンラドームの科学ライブショー「ユニバース」(土曜日の
         み)やドーム投影番組(日〜金曜日)、または館内各展示室
         の映像コンテンツをご覧になった方は、シンラドーム入口に
         ある科学技術館のスタンプを所定の台紙に押してください。
         台紙も同じ場所にご用意しております。
  
    詳細は、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2012/08/post_538.php
    http://image.sci-fest.net/ja/stamp.html
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆ YS−11初飛行50周年記念 航空ジャンク市開催のお知らせ
  
    戦後初の国産輸送旅客機「YS-11」の初飛行50周年を記念して航空
   部品などの展示即売会を開催します。
  
    開催日時:9月1日(土)〜2日(日)9時30分〜16時30分
    開催場所:所沢航空発祥記念館1階 特別展会場
    料  金:展示館入館料が必要です
         (大人500円・小・中学生100円)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum2/viewcat.php?cid=1#341
  
   ☆ 室内飛行機工作教室のお知らせ
  
    中学生以上の方を対象に、製作から調整・テストフライトまで行います。
  
    開 催 日:9月2日(日)
    開催時間:10時〜13時30分(製作)
         13時30分〜15時30分
         (所沢市役所内でテストフライト)
    募集人数:15名
    参加方法:事前申込み 電話04−2996−2225まで
    教 材 費:500円
         ※昼食は各自で用意してください。
         ※完成した飛行機を運ぶため、縦30cm、横30cm、
          高さ10cm程度の箱をご持参ください。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum0/viewcat.php?cid=1
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 鉄腕アトム ■
  
    最近、我家の小2は漫画にはまっております。漫画はなにかというと、
   私が昔購入した小学館版の手塚治虫全集「鉄腕アトム」で、お盆で実家に
   行ったとき「おもしろい!!」と読みだしたのです。実は昨年実家に行っ
   たときも読もうとチャレンジしたのですが、昨年はまだ読み通すことがで
   きませんでした。何故かというとまず漢字が多いからです。たとえばアト
   ムの冒頭、「・・・まず、最初に、ぼくが、どうやって生まれたのか・・
   ・」と自己紹介から始まりますが漢字にルビがありません。「最初」の漢
   字はともに小4で習う漢字です。「生」は1年生。この他、「科学省」
   「技師」「博士」「原子力「超小型電子計算機」・・・と、小学校でも中
   ・高学年にならないと習わないような漢字がルビなしで出てきます。そも
   そもタイトルの「鉄腕アトム」、これもルビがありません。「鉄」は3年
   生、「腕」は中学です。小1ではちょっと荷が重かったのも無理からぬこ
   とです。さらにです。それよりも難しいのが内容そのもの。人とロボット
   の違いは何か、ロボットが何故ロボットであるが故に悩むのか、心や命と
   はそもそもなにか・・・。人とロボットの違いを物理的に説明はできます
   が、心とか命の視点で解説することは、私にはとてもできません。たとえ
   ば、天馬博士は死んだ息子のかわりにアトムを作ったのに、「大人になら
   ない」といってアトムに絶望します。しかし我家の小2いわく「ロボット
   だから体は大きくならないかもしれないけど、心は変わって大きくなるん
   じゃないの?」「ロボットが大人になるってなんなの?アトムって、誰も
   操作してないで自分で考えて成長してるんだから心があるんじゃないの?」
   という具合です。我家の小2の質問に答えようとして「鉄腕アトム」を読
   み返してみて、あらためて「鉄腕アトム」が提示している「心」とは、
   「命」とは何かの問いかけの奥深さに気づかされています。私自身のアト
   ムに関する印象はコミック版よりもアニメ版のアトムのイメージ、つまり
   正義の見方であり、人とロボットをつなぐ架け橋とロボット、科学が作り
   だす素晴らしい未来社会のイメージでした。しかし今回コミック版を読み
   返すと科学文明に対する疑問や警鐘、正義とは、悪とは、心とは、命とは
   なにかという問いかけに満ちており、切ない終わり方の話が非常に多いの
   です。作品の底流にあるメッセージは、子ども用に書いたとはとても思え
   ません。今でも私は週刊のマンガ雑誌を読むのですが、これほどメッセー
   ジ性の強い少年マンガはなく、青年マンガですらめったにお目にかかれな
   いと感じています。今更ながら、手塚治虫さんの凄さ、偉大さに敬服する
   次第です。
  
                       (企画広報室 田代英俊)
  
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     最後までお読みいただきありがとうございました。
     皆様のご来館をお待ちしております。
  
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  ┘ 発行者:科学技術館メールマガジン係               ┘
  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
  ┘                                 ┘
  ┘ ※ このメールマガジンの回覧・転送は自由です。内容の引用・転  ┘
  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれてください。                ┘
  ┘  なお、メールマガジンで参照しているWebサイトのすべての画  ┘
  ┘  像・記事については、著作権法に定める例外を除き、著作権者の  ┘
  ┘  許可なく使用・転載することはできません。           ┘
  ┘                                 ┘
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