科学技術館メールマガジン バックナンバー


  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ━━                               ━━
  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第410号 ◆  ━
  ━━                               ━━
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                             >>>2012/12/19発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   今月の初旬あたりから竹橋の橋梁補修工事が始まりました。来年3月まで
   行われるようです。竹橋駅から来館される方は歩道が狭くなっている箇所
   がありますのでお気を付けください。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 10,233人。
  
  
  ┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘ 今 号 の 目 次 ┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘
  
   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・とどけサンタさん!
                     みんなでつくろうお願いツリー☆
              今週のユニバース
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・「天から送られた手紙」
       自然と友だち・・・「いよいよ師走」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・今月のテーマ「アインシュタイン」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・年末年始の休館のお知らせ
              「スプリング・サイエンスキャンプ2013」
                              参加者募集中
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館、船の科学館
  
    年内は12月27日(木)まで毎日開館いたします。
    年始は1月4日(金)から開館します。
  
  ┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘
  
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  
  ◆ 新着情報
  
   ■ とどけサンタさん!みんなでつくろうお願いツリー☆ ■
  
    クリスマスに欲しいプレゼントはもう決まりましたか?みんなが欲しい
   プレゼントを書いたクリスマスツリー飾りをつくります。
    みんなで飾ってサンタさんにお願いしちゃいましょう!
  
    開 催 日:12月22日(土)〜24日(月・祝)
    時  間:10時〜12時30分、13時30分〜16時
    会  場:3階F室「ワンダー・ガレージ」
    参加方法:会場にて随時受付
    参 加 費:無料(ただし、入館料は必要です)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2012/12/post_578.php
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
    今年最後の「ゲストコーナー」では「ジャスミン計画で挑む星の地図と
   運動に隠された謎」として、お話しいただく予定です。
  
    開催日時:12月22日(土)14時〜、15時30分〜(各回40分)
    会  場:4階B室「シンラドーム」
    定  員:各回62名(当日先着順)
    案 内 役:野本 知理さん(千葉大学)
    ゲ ス ト:郷田 直輝さん(国立天文台)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/exhibit/floor/4/4b/#entry-1707
  
  
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  
  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 天から送られた手紙 ■
  
    冬の季節がやってきました。地方によっては、天気予報で雪だるまマー
   クもついていますね。
    「雪は天から送られた手紙である」―これは、雪の研究を行った科学者
   中谷宇吉郎(1900−1962)が残した言葉です。情緒的、文学的な
   一文ですが、同時に科学的な表現でもあります。「手紙」ということは何
   らかの情報を含んでいるということですから、雪は天の情報を伝えている
   ―つまり、雪(の結晶)を見れば空の状況がわかるということを表してい
   ます。
  
    「雪の結晶」と言っても様々な形があるのですが、皆さんはご覧になっ
   たことがあるでしょうか。雪の降る地方で生まれ育った私は、子どもの頃
   の冬、上着についた雪の結晶を自分の息で溶かしてしまわないように気を
   付けながら、よく眺めていました。何となくいろいろな形を見たことは覚
   えています。「雪の結晶」と聞いて多くの方が思い浮かべるのは、「雪印」
   といわれる形でしょうか。中央から6本の木の枝のような結晶が伸びた形
   で、分類上、「樹枝状」といわれます。他にも枝ではなく扇が伸びている
   「扇形」や、六角形の板のような「角板」、鉛筆のような六角形の柱の
   「角柱」など様々な形があり、結晶の形の分類については、現在も専門家
   による議論がされているほどです。(※1)
  
    これら雪の結晶の形は、結晶が形成される上空の温度と水蒸気量によっ
   て決まります。気温によって結晶が縦に伸びるか横に広がるかが決まると
   いわれ、また、水蒸気量が多いほど複雑な結晶になります。(※2)
  
    雪の結晶は成長しながら地上に降りてきますので、成長する間、温度も
   水蒸気量も高さによって様々に変化する場合がほとんどです。よって、似
   ている特徴で分類することはできるのですが、実は雪の結晶に二つと同じ
   形はありません。更に複数の結晶が立体的にくっついていたり、枝が1本
   折れていたりなど様々です。
  
    この冬、雪の降る地方にお住まいの皆さんはもちろん、降らない地方の
   方も冬休みに雪の地方に出かける機会があればぜひ、雪の結晶を観察して、
   天からの手紙を読み解いてみてはいかがでしょうか。冬だからこそ楽しめ
   る科学、そしてロマンチックな科学に想いを馳せるのも良いかもしれませ
   ん。尚その際は、くれぐれも風邪をひかないように気を付けてくださいね。
  
  (※1)中谷博士による雪の結晶の分類
      http://www.kagashi-ss.co.jp/yuki-mus/img/img_research01.gif
  (※2)中谷ダイヤグラム
      http://www.kagashi-ss.co.jp/yuki-mus/img/img_research03.gif
      (ともに『中谷宇吉郎雪の科学館』ホームページより)
  
    執筆者:福島郁子 科学技術館事業部(実験演示担当)
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  ◆ 自然と友だち
  
   ■ いよいよ師走 ■
  
    早いもので今年もいよいよ師走に入り、北国からは雪の便り・・・東京
   近郊でも朝夕は5℃前後、日中でも10℃台の日が続いています。本格的
   な冬の訪れを感じます。
    ほとんどの虫たちは死んでしまったり、冬越しのためどこかにもぐりこ
   んで冬眠したりして姿が見られなくなっても、寒さの中でこそ咲く花や、
   冬の季節だけ出現する虫もいます。
    野鳥たちは北国の渡り鳥が来て、かえって数多く見られるようになりま
   した。
    信州辰野からの写真便りや、私の虫友で東南アジアのラオスへ行って来
   た方の南国の虫たちなども紹介します。
  
    「いよいよ師走」の写真
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/ss103
  
    執筆者:松田邦雄 サイエンス友の会 講師
  
    「自然と友だち」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/t_index.html
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜」好評発売中!
    郵送をご希望の方は、こちらから
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm
  
  
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  
  ◆ 科学の本の紹介
  
    12月は「アインシュタイン」の本を紹介しています。
  
   ■ 相対性理論の式を導いてみよう、そして人に話そう ■
     小笠英志著  ベレ出版  2011年1月出版 1,700円+税
  
    相対性理論のたいていの解説本は、できるだけ数式を使わないようにし
   ています。読めばわかるように配慮されているのです。ところがそのため
   に、同じような相対性理論の本を何冊読んでも、式の部分はもやもやのま
   まです。自分がちゃんと理解できているのかどうかもあやしくなってしま
   います。この本はそんなもやもやが残ってしまう人にお薦めです。特殊相
   対性理論の中に出てくる有名ないくつかの式を実際に計算して求めてみよ
   うと優しく導いてくれます。そして、著者はその経験を友達に広めること
   を勧めています。そうすればもっと相対性理論が理解できると言っている
   のです。
    高校数学の知識があれば大丈夫という言葉に励まされて、いざ挑戦!ま
   ず最初は、相対的に動いている人と止まっている人の時間は同じではない
   ことがわかる式です。なんとピタゴラスの三平方の定理を使うだけで簡単
   にできました。次はローレンツ変換です。これは行列を使って計算するこ
   とができました。難しいと思っていた式も自分で解いてみると、もやもや
   がうそのように消えて納得できました。友達に伝えると感動してもらえる
   ことまちがいなしです!ぜひ挑戦してみてください。
  
    執筆者:森裕美子 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://www.kagakuyomimono.com/hon/2suugaku/soutaiseirironnoshiki/soutaiseirironnoshiki.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://www.kagakuyomimono.com/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  
  ◆ お知らせ
  
   ■ 年末年始の休館のお知らせ ■
  
    科学技術館の年末年始の休館日は以下の通りとさせていただきます。
  
    年末:2012年12月27日(木)まで通常開館
    休館:2012年12月28日(金)〜2013年1月3日(木)
    年始:2013年1月4日(金)から通常開館
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/01/post_576.php
  
   ■ 高校生のための先進的科学技術体験合宿プログラム
       「スプリング・サイエンスキャンプ2013」参加者募集中 ■
  
    スプリング・サイエンスキャンプ2013は、先進的な研究テーマに取
   り組んでいる日本各地の研究機関で、春休み期間中に本格的な実験・実習
   が受けられる、高校生のための科学技術体験合宿プログラムです。
    今回は、3泊4日以上の探究・深化型プログラム「サイエンスキャンプ
   DX(ディー・エックス)」も含め、大学、企業など12の会場で実施さ
   れます。
    高校生のみなさん、興味のあるプログラムにふるってご応募ください!
  
    開催期間:2013年3月23日(土)〜3月28日(木)の期間中の
         2泊3日〜3泊4日
    会  場:大学、民間企業等(12会場)
    定  員:受け入れ会場ごとに8〜20名(合計163名)
         ※前年度平均応募倍率2.6倍
    参 加 費:2,000円(支払いは参加決定後です)
         プログラム期間中の宿舎や食事は主催者が用意します。
         参加費は食事代の一部に充当します。現地集合・現地解散で
         す(自宅と会場間の往復交通費は自己負担となります)。
    応募締切:2013年1月22日(火)郵送必着
  
    応募方法など、詳しくはこちらをご覧ください。
    サイエンスキャンプ参加者募集ページ
    http://rikai.jst.go.jp/sciencecamp/camp/
    スマートフォン専用参加者募集ページ
    http://rikai.jst.go.jp/sciencecamp/camp/sp/
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆「日本の航空技術100年〜日本の翼 未来の空へ〜」特別上映
  
    「ものづくりの国日本」「飛行機づくりの100年」をテーマとして、
   日本の航空技術に焦点を合わせ、次世代へと伝えたいものづくりの心を取
   りあげた記念館オリジナル番組を上映します。
    会式一号機から零戦、そして最新機ボーイング787型機まで日本の飛
   行機づくりの技術を貴重な映像と共にご紹介します。
    また、生物の多様性とその大切さを訴えながら、全ての生きものは兄弟
   であるという大きなメッセージを伝える「いきものがたり」を同時上映い
   たします。上映時間はそれぞれ約40分です。
  
    期間:2013年1月2日(水)〜2013年3月15日(金)
    上映開始時間:10時20分〜「いきものがたり」
           12時40分〜「日本の航空技術100年」
           14時20分〜「いきものがたり」
           16時00分〜「日本の航空技術100年」
    会場:記念館内 大型映像館
    大型映像館入館料:大人600円、小・中学生250円
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/spevent/movie.html
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum3/viewcat.php?cid=1
  
   ■ 船の科学館 ■
  
   ☆年末年始の休館日のお知らせ
  
    船の科学館の年末年始の休館日は以下の通りとさせていただきます。
  
    年  末:2012年12月27日(木)12時まで開館
    休館期間:2012年12月27日(木)12時 〜
         2013年1月3日(木)まで
    年  始:2013年1月4日(金)10時から通常開館
     ※船の科学館は「本館展示」を休止、青函連絡船“羊蹄丸”の展示を
      終了しております。
     ※南極観測船“宗谷”を中心とした屋外展示と「船の科学館MINI
      展示場」は引き続きご見学いただけます。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.funenokagakukan.or.jp/announce/?p=238
  
  
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
             ★ 担 当 者 よ り ★
  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  
   ■ 意外な事実が明らかになった今回のTIMSS2011 ■
  
    TIMSS(ティムズ)は、PISA(ピザ)と並ぶ世界的な学力調査
   です。TIMSSは、4年に1回、対象は、小学校4年生、中学校2年生
   で、調査科目は算数(数学)、理科。1995年に開始され、直近の調査
   は2011年です。一方、PISAは、3年に1回、対象は、(義務教育
   を終えた段階ということで)高校1年生で、調査科目は、読解力、数学的
   リテラシー、科学的リテラシー。2000年に開始され、直近の調査は
   2012年で、この結果は来年12月に発表される予定です。
    先週、12月11日、TIMSS2011の調査結果が、世界中で一斉
   に公表されました。翌日の新聞各紙の見出しは、
  
    ・「小4算数・理科 過去最高点  脱ゆとりの成果」
    ・「脱ゆとり 理数上向く  小4、国際学力調査で」
    ・「小学生、理数の学力改善  脱ゆとりが成果」
  
   などと、小4についてはポジティブな評価でした。この得点アップは、新
   学習指導要領の成果と伝えています。
    他方、中2については、
  
    ・「中2は『伸び悩み』  学習意欲低迷続く」
    ・「中学生、理科嫌い深刻」
    ・「中2は意欲低迷」
  
   などと、おおむねネガティブな記述が目立っています。前回2007年に
   比べて得点が伸びなかったことについて、「積み重ねが必要な理数科目で
   は、中学から新指導要領になっても成果が表れていない」との見方が多い
   ようです(注1)。
  
    これら、小4の得点、中2の得点の背景説明が正鵠を射ているとすれば、
   次回TIMSS2015には、大いに期待が持てることになります。とい
   うのは、4年ごとの調査ですから、今回の小4は、次回は中2として、再
   び調査対象になるわけで、そうすると、
  
    ・「中2数学・理科 過去最高点  脱ゆとりの成果」
  
   という大きな活字が、2016年12月の新聞紙面を飾ることが予想でき
   ます……。
    この種の調査で、いつも問題とされているのは、日本の生徒たちの学習
   意欲です。テストと同時に実施された質問紙による調査では、「理科の勉
   強が好きだ」と答える小4は、81%(2003年)、82%(07年)、
   83%(11年)と上がっているのですが、国際平均は86%(11年)。
   一方、中2では、62%、52%、53%に対し、国際平均は76%であ
   り、20ポイント以上の差があります。中学生になると、国際平均に比較
   して、日本では、なぜ大きく「理科嫌い」とする生徒が増えるのでしょう
   か。朝日新聞の取材に対して「中学になると内容の抽象度が上がり、身近
   な事柄と結び付けて関心を深めることが難しくなるのではないか」との担
   当者のコメントがありますが(注2)、内容の抽象度が上がるのは、日本
   の中学校に特有のことではありません。中学校時代に、およそ半数の生徒
   が文系・理系を決めるとの調査結果があります。高校受験、大学受験に備
   えての「決断」ですが、そうしたプロセスにおいて、「理科嫌い」が顕著
   に増えているという事実はとても重いのではないでしょうか(後述)。
    実は、今回の調査で意外に感じられたのは、子どもの学習に対する父母
   など保護者の関心でした。設問は「私の親は、学校で習っていることにつ
   いて私にたずねる」であり、その頻度、「毎日あるいはほとんど毎日(=
   毎日)」、「週に1回か2回(=週1)」、「月に1回か2回(=月1)」、
   「1回もない、あるいはほとんどない(=ない)」を答えるものです。
    結果は、
  
     小4理科  毎日    週1    月1    ない
      日本  21.4% 36.8% 21.7% 20.0%
     国際平均 65.0% 21.6%  5.9%  7.5%
  
     中2理科  毎日    週1    月1    ない
      日本  11.5% 33.8% 28.6% 26.1%
     国際平均 49.6% 29.0% 11.5%  9.9%
  
    であり、日本では、中2の保護者の50%超が、理科の学習に関して
   「月に1回か2回」+「1回もない、あるいはほとんどない」程度しか、
   子どもに対して尋ねていないことになります。「理科嫌い」が増える中学
   校の過程で、父母など保護者からの子どもの学習に対するケアが不足して
   いるという調査結果には大きな意味があると思います。
    保護者の関心の程度と、子どもの得点の間には明らかな相関関係がある
   ようです。「毎日」と「ない」のそれぞれの回答者の平均得点の差は、最
   大が中2数学で37点差。最少が小4理科で11点差でした(注3)。
    この数字には、正直、びっくりしました。
    「団塊の世代」である筆者の場合、自分の子どもが中学受験をするとき
   に、学習塾の講師に最初に宣告されたことは、「中学受験は、(その昔と
   は違って)親子一緒になって学習しないと合格できませんよ!」でした。
   国際的にみれば、激しい受験競争下で子どもの学習に対する関心は高いと
   みられていた日本で、子どもの学校での学習に対して、親の関心がこれほ
   どまでに低い、というのはオドロキでした。
  
                        (企画広報室 吉田 浄)
  
    注1 調査結果については、とりあえず、「国際数学・理科教育動向調
       査(TIMSS2011)のポイント」をご覧ください。
       http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2012/12/11/1328959_01.pdf
    注2 朝日新聞2012年12月12日教育欄。
    注3 「国際数学・理科教育動向調査の2011調査  国際調査結果
       報告(概要)」表4−1(46ページ)、表4−2(47ページ)
       をご覧ください。
       http://www.nier.go.jp/timss/2011/T11_gaiyou.pdf
  
  
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  
     最後までお読みいただきありがとうございました。
     皆様のご来館をお待ちしております。
  
   ※科学技術館メールマガジンに関するお問い合わせやご意見、ご感想は
    こちらのURLからお願いします。
    http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/
  
   科学技術館ホームページ>>> http://www.jsf.or.jp
  
  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
  
    配信解除・配信先変更、バックナンバーについては、こちらのホーム
    ページからお願いします。
    https://www3.jsf.or.jp/mailmaga/menu.asp
  
  ┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘
  ┘                                 ┘
  ┘ 発行者:科学技術館メールマガジン係               ┘
  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
  ┘                                 ┘
  ┘ ※ このメールマガジンの回覧・転送は自由です。内容の引用・転  ┘
  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれてください。                ┘
  ┘  なお、メールマガジンで参照しているWebサイトのすべての画  ┘
  ┘  像・記事については、著作権法に定める例外を除き、著作権者の  ┘
  ┘  許可なく使用・転載することはできません。           ┘
  ┘                                 ┘
  ┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘┘



操作メニューへ

メールマガジンに関するお問い合わせは、下記までご連絡ください。
科学技術館メールマガジン問い合わせ窓口:http://www3.jsf.or.jp/mlmaster/

Copyright (C)2004 Science Museum, Tokyo, ALL RIGHTS RESERVED