科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第425号 ◆  ━
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                             >>>2013/4/10発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   身近に起きることで、何でだろう?と思ったことはありませんか。それが、
   興味へのスタートラインです。来週は科学技術への関心と理解を深める科
   学技術週間。20日(土)は当館の無料開館日です。ちょっとだけでも新
   しい世界へ足を踏み出してみてはいかがでしょうか。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 10,388人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・「ブルガリア博士のヨーグルト研究室」オープン
              「一家に1枚 鉱物」ポスター配布
              自転車の科学教室
              日本IBM TryScience実験教室
              理研DAY:研究者と話そう
              「夢・化学−21」わくわく理科・実験教室
              今週のユニバース
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・「三角数、四角数」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・今月のテーマ「バイオミミクリー」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・科学オリンピック参加者募集
              「第54回科学技術映像祭」入選作品発表会
              「第54回科学技術週間」イベント
                     科学技術館無料開館
                     サイエンスカフェ参加者募集
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館
  
    ☆4月の休館日は、10日(水)、24日(水)です。
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 「ブルガリア博士のヨーグルト研究室」オープン ■
  
    4月1日(月)より3階G棟に新展示「ブルガリア博士のヨーグルト研
   究室」が加わりました。ヨーグルトにかかわる科学的な研究の歴史や、健
   康によいといわれるその理由を、大きな絵本やCGゲームなどで紹介して
   います。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/04/post_637.php
    http://www.jsf.or.jp/exhibit/floor/3/3g8/
  
   ■ 「一家に1枚 鉱物」ポスター配布 ■
  
    科学技術週間に合わせて毎年作成される「一家に1枚」シリーズの
   2013年度版ポスター「鉱物」を来週月曜日から配布します。
  
    期 間:4月15日(月)から先着順
    場 所:5階FORESTスタッフカウンター
       (科学技術館へのご入館が必要です。)
    サイズ:A2版四つ折り
  
    ポスターの配布については、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/04/post_634.php
    科学技術週間については、こちらをご覧ください。
    http://stw.mext.go.jp/
  
   ■ 自転車の科学教室「自転車の素材を調べよう!」 ■
  
    昔の自転車はほとんどが鉄でできていましたが、今はほとんどがアルミ
   ニウムという材料です。ジュースの缶の多くもアルミニウムです。どうし
   てアルミニウムが多く使われているのでしょうか。
    他に、カーボンやチタンなどの材料を使っている車体もあります。それ
   ぞれの材料の特徴を調べてみると車体のつくり方にも違いがあることがわ
   かります。内側が見える特別の車体でその違いも調べてみましょう。
  
    開催日時:4月21日(日)11時30分〜、13時〜(各回20分)
    会  場:2階F室「自転車広場」
    参 加 費:無料(ただし、入館料は必要です)
    対  象:小学校5年生以上
    定  員:各回親子5組
    参加方法:当日9時30分より会場にて参加整理券を先着順で配布
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/04/post_639.php
  
   ■ 日本IBM TryScience実験教室 ■
  
    「TryScience(トライサイエンス)実験教室」は、毎月1回
   日曜日に開催しています。2つ程度のプログラムを用意して実施します。
   何をするかは当日のお楽しみ。
  
    日時:4月21日(日)13時〜16時
    会場:4階D室 イベントホール
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/04/post_640.php
  
   ■ 理研DAY:研究者と話そう ■
  
    理化学研究所の研究者と話せる「理研DAY:研究者と話そう」で、研
   究の話はもとより、趣味や好きな本、映画など色々な話をしてみませんか。
   皆様のご来場をお待ちしています。
    なお、本イベント開催のため、「シンラドーム」ドーム投影番組のうち
   12時45分以降の番組上映を休止いたします。
  
    日 時:4月21日(日)14時〜、15時30分〜(各回30分)
    会 場:4階B室「シンラドーム」
    参加費:無料(ただし、入館料は必要です)
    定 員:各回62名(当日先着順)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/04/post_641.php
  
   ■ 「夢・化学−21」わくわく理科・実験教室 ■
  
    「夢・化学−21」わくわく理科・実験教室は、実験や工作・観察を通
   じて、子どもたちに化学の面白さや不思議さを伝えるとともに科学的なも
   のの見方や実験器具の扱い方を習得してもらうことを目的としている体験
   型の講座です。2013年度は6回開催します。
    今回は初回開催分のほかに、今年度の全ての教室に参加できる継続参加
   の募集も行っています。
  
    日  時:5月18日(土)13時30分〜、15時〜(各回45分)
    場  所:4階I室 実験スタジアムL
    テ ー マ:水圧を感じよう
    講  師:高橋美由紀先生(文京区立第九中学校)
    対  象:小学1年生〜4年生(保護者同伴)
    定  員:各回40名
    参 加 費:無料(参加者および付添保護者1名は入館料無料)
    申込方法:Web申込みフォーム(応募者多数の場合は抽選)
    申込締切:4月25日(木)17時
    主  催:「夢・化学−21」委員会
    問 合 先:一般社団法人 日本化学工業協会広報部
         03−3297−2555
  
    応募方法や今年度の日程など詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.kagaku21.net/index.php?mode=event_detail&seq=7
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/04/post_636.php
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
    「ゲストコーナー」では、「この夏天の川銀河中心で輝くガス雲」とし
   て、お話しいただく予定です。
  
    日 時:4月13日(土)14時〜、15時30分〜(各回40分)
    会 場:4階B室「シンラドーム」
    定 員:各回62名(当日先着順)
    案内役:大朝由美子さん(埼玉大学)
    ゲスト:斉藤貴之さん(東京工業大学)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/exhibit/floor/4/4b/#entry-1707
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 三角数、四角数 ■
  
    子どもの頃、おはじきや積み木、ブロックなどを並べたり積み重ねたり
   して遊んだことはありませんか。色を変えて模様をつくったり、長さや高
   さに挑戦してみたりしているうちに、山型(三角形)をつくったこともあ
   るのではないでしょうか。
    ここで、おはじきで三角形をつくって大きくしていくことを考えてみま
   しょう。最初に1個を置き、次はその下に2個を並べ、その次は2個の下
   に3個を並べて・・・と順々に増やしていくと下の図のようになります。
  
         1段目 ―      ○
         2段目 ―     ○○
         3段目 ―    ○○○
         4段目 ―   ○○○○
         5段目 ―  ○○○○○
                  :
                  :
  
    段数を増やしていくと、手持ちのおはじきでは足りなくなってしまい、
   もっとおはじきが欲しくなります。そこで、10段目までつくるには、お
   はじきは何個必要になるでしょうか。これを読んでいる皆さんはもうおわ
   かりですね。1段目は1個、2段目は2個と順々に増えていくので、10
   段目までなら1から10までを足せばいいのです。必要な個数は55個に
   なります。
  
    このおはじきように三角形に並べた数を合計した数(1、3、6、10、…)
   を三角数(さんかくすう)といいます。三角数があるのなら四角数は?
   というと、次の図に示すように正方形に並べた時の合計(1、4、9、…)
   が四角数となります。四角数は1×1、2×2、3×3、…と同じ数同士
   を掛けたものなので平方数とも呼ばれます。
  
                      ○○○
               ○○     ○○○
         ○     ○○     ○○○
  
    三角数の求め方の一つとして逆順に並べたものを上に重ねる方法があり
   ます。3段の場合は以下のようになり、全体は3×4=12で、三角数は
   半分の6になります。
  
      1段目 ―    ○     ○○○     ○○○○
      2段目 ―   ○○  +  ○○   =  ○○○○
      3段目 ―  ○○○     ○       ○○○○
  
    同様に4段の場合は4×5÷2=10、そして10段の場合は
   10×11÷2=55になります。
  
    一方、四角数の場合、下図のような区切りを設けると別の見方ができま
   す。左上の1つ目の区画は1個、2つ目の区画は3個、その次は5個と2
   個ずつ増えていきます。
  
         1  ○|○|○|○|○|
            ―┘ | | | |
         2  ○ ○|○|○|○|
            ―――┘ | | |
         3  ○ ○ ○|○|○|
            ―――――┘ | |
         4  ○ ○ ○ ○|○|
            ―――――――┘ |
         5  ○ ○ ○ ○ ○|
            ―――――――――┘
  
    何かに気がつきましたか?そうです。1、3、5と奇数を順番に足して
   いくと平方数になるのです。
  
          1 = 1×1 = 1
          4 = 2×2 = 1+3
          9 = 3×3 = 1+3+5
         16 = 4×4 = 1+3+5+7
         25 = 5×5 = 1+3+5+7+9
               :
               :
  
    ささいなことですが、こんな規則性を見つけると、何だかワクワクしま
   せんか?他にも何かありそうな気がしませんか?自分でみつけてみるとな
   かなか楽しいですよ。
    みなさんも身の回りのものごとで何か規則性を発見してみてはいかがで
   しょうか。
  
    執筆者:高原章仁 企画広報室
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    4月のテーマ、「バイオミミクリー」の2冊目です。先週に引き続き写
   真と図版が中心の本です。高学年でもだいじょうぶでしょう。
  
   ■ 『自然に学ぶものづくり図鑑
          かたち・しくみ・動き 繊維から家電・乗り物まで』 ■
     赤池学 監修/PHP研究所/
     2011年1月/2,800円+税
  
    新しい技術が、こんなにも生きものを研究し、利用していることをこの
   本で知ることができました。開発のヒントとなった様々な生きものと成果
   を、形、仕組み、動きの章に大きく分けています。写真や図版を多く使っ
   ているので、楽しく理解できます。
    古くから知られている生きものの技術としては、ハチの巣の六角形の構
   造(ハニカム構造)があげられます。ミツバチは体から、みつろうをだし
   てつくるのですが、六角形はすくない材料で最も広く、また軽く丈夫にな
   るということです。このハニカム構造で、軽く丈夫な製品がつくられてい
   るのですが、金属を使いスペースシャトルにまで使われているというのは
   驚きです。また面白いと思ったのは、フクロウとカワセミです。羽音が静
   かなフクロウの羽毛、水中飛び込みの上手なカワセミのくちばしの形が研
   究され、新幹線の防音装置となっているのです。この<形>の項目では6
   例が紹介されています。
    第二章の<仕組み>では、群れて泳いでもぶつからないイワシにヒント
   を得た、ロボットカーをはじめとする、7例をあげています。カジキの皮
   膚と最新の水着、ガの目、ホタルなどです。中には滝のしぶきの冷却効果
   など、生物以外の仕組み利用もあります。自然の構造にも驚かされますが、
   人間の応用力も中々です。
    <動き>からつくられたものは5例。トンボ型飛行機、風車などはまだ
   実用化前のものです。シールドマシーンってフナクイムシだったの?カイ
   コがクモの糸を出す!宇宙飛行士の服とキリンの関係は?など、これから
   もまだまだ新しい技術の研究がありそうです。
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://www.kagakuyomimono.com/hon/11gijutsu/sizennimanabu/sizennimanabu.html
  
    執筆者:鈴木有子 科学読物研究会
  
    科学読物研究会ホームページ http://www.kagakuyomimono.com/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ 科学オリンピック参加者募集 ■
  
    科学技術館を運営する日本科学技術振興財団が事業の運営に携わる「日
   本生物学オリンピック2013」をはじめ、「物理チャレンジ2013」、
   「化学グランプリ2013」の参加者募集が始まりました。
  
    対象:20歳未満のおもに高校生・中学生
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
     日本生物学オリンピック     http://www.jbo-info.jp/
     物理チャレンジ         http://www.jpho.jp/
     化学グランプリ         http://gp.csj.jp/index.html
     科学オリンピック申込専用ページ https://contest-kyotsu.com/entry/
     日本科学オリンピック推進委員会 http://www.jsoc-top.jp/index.html
  
   ■ 「第54回科学技術映像祭」入選作品発表会 ■
  
    第54回科学技術映像祭の入選作品上映プログラムが決まりました。す
   ばらしい作品の数々をぜひご覧ください。
  
    開催日時:上映会 4月18日(木)10時30分〜16時
             4月19日(金)10時30分〜16時
         表彰式 4月19日(金)13時〜15時
    開催場所:科学技術館 地階サイエンスホール
    入 場 料:無料
  
    上映プログラム、開催予定の詳細などはこちらをご覧ください。
    http://ppd.jsf.or.jp/filmfest/
  
   ■ 「第54回科学技術週間」イベント 科学技術館無料開館 ■
  
    4月15日(月)〜21日(日)は第54回科学技術週間です。当館で
   は、この科学技術週間に合わせて、4月20日(土)を無料開館日といた
   します。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/04/post_633.php
  
   ■ 第54回科学技術週間 サイエンスカフェ参加者募集 ■
  
    発明の日である4月18日を含む月曜から日曜までの一週間は「科学技
   術週間」です。この期間中、東京会場(文部科学省情報ひろばラウンジ・
   科学技術館実験スタジアム)と大阪会場(大阪科学技術館)にて、文部科
   学省主催によるサイエンスカフェが実施されます。
  
    開催期間:4月15日(月)〜21日(日)
    開催場所:平日:文部科学省 情報ひろばラウンジ
         土日:科学技術館 4階I室 実験スタジアムL他
    定  員:各30名(事前申込)
    費  用:無料(当館が会場の事前申込参加者の入館料は不要)
         ※4月20日(土)は科学技術館の無料開館日です。
    所要時間:90分程度
    申込方法:電子メールにて申込み
         ※空席がある場合に限り、当日のご参加も可能です。
    主  催:文部科学省
    共  催:科学技術団体連合
  
    申込方法、内容など詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/04/post_635.php
    http://stw.mext.go.jp/pdf/ScienceCafe/H25ScienceCafe.pdf
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆零戦展示再開と前売り券の有効期限延長について
  
    整備点検のため、休止していた零戦の展示を再開しました。また、8月
   末までの展示延長に伴い、特別展「日本の航空技術100年」の3月末有
   効期限の前売り券および招待券は、8月末までご利用可能といたしますの
   で、ご来館をお待ちしております。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum2/viewcat.php?cid=1#420
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum2/viewcat.php?cid=1#421
  
   ☆「YS−11機」一般公開のお知らせ
  
    「YS−11機」は、戦後日本の航空界が総力をあげて開発した国産初
   のターボプロップ旅客機です。ここに展示されている機は、全日空所有で、
   エアーニッポンが路線運航していたものです。
  
    日 時:4月20日(土)10時〜15時
    会 場:西武新宿線「航空公園」駅前
    参加費:無料
        ※雨天の場合、公開は中止となります。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum2/viewcat.php?cid=1#417
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 4月1日は新年度 ■
  
    今年の4月1日は月曜日ということもあり、週明けと併せて新年度がス
   タートしました。月曜日には新入生や新社会人も街中に多くあらわれ、私
   も自分自身の遠い過去を思い出し少し感傷的な気分に浸っていました。
    でもなぜ4月1日が新年度なのでしょうか。
  
    4月1日から始まるのは、国・地方自治体・企業などの会計年度と学校
   の新学期ですが、会計年度の方が先に固まったようです。
    1869(明治2)年に明治政府が会計制度を定め、会計年度の始まり
   を10月1日としました。その後、1月1日、7月1日に変更した後、
   1886(明治19)年に現在と同じ4月1日からとなりました。その主
   な理由として、当時は稲作中心の経済であったため米作りを始める時期に
   合わせた、あるいは当時の世界をリードしていた英国の会計年度に倣った
   といわれています。
    一方、学校の新学期は、1887(明治20)年に高等師範学校が学生
   の入学を4月にして以降、順次全国の小・中・高等・大学とも4月入学と
   なりました。第2次世界大戦中は兵役の関係で高校・大学の入学・卒業時
   期が一時変更されましたが、戦後の1947(昭和22)年にすべての学
   校の学年が4月始まりとなりました。3月に卒業し4月から就職するとい
   う戦後長らく続いた形になったわけです。ただ、近年の就職は必ずしも4
   月ということではありませんし、大学の一部では9月入学の動きも出てい
   ます。
    それでは、海外はどうなっているのでしょうか。会計年度、学校の年度
   ともバラバラです。ただ、会計年度の方は1〜12月を採用している国が
   多く(英国は日本と同じ4〜3月、米国は10〜9月)、学校の新学期は
   9月からの国が多い(米国は9〜5月、英仏は9〜7月)です。
    このため、グローバルに事業を展開している日本企業の多くは、親会社
   及び国内子会社が3月末決算、海外子会社は12月末決算とし、期ずれを
   許容した連結財務諸表の開示を行っています。これに対して、国際財務報
   告基準(IFRSs:International Financial Reporting Standards)は
   グローバル企業に対し親会社・子会社とも同じ決算日の連結財務諸表作成
   を求めています。2009年に金融庁から同基準への移行が提起され20
   15年度から強制適用されることになっていたのですが、いろいろな問題
   があり2011年に適用延期が決定しました。このように年度をめぐる問
   題は21世紀になっても尽きません。
  
    最後に4月1日にまつわる話をもう一つ。4月1日生まれはなぜ早生ま
   れになるのでしょうか。なんと満年齢の算定方法は民法第143条で定め
   られていて、「その期間は起算日に応答する前日を持って満了する」とあ
   ります。これは、誕生日の前日で満年齢になるということを意味していま
   す。また、学校教育法第22条には「子女の満6歳に達した日の翌日以後
   における最初の学年の初めから、満12歳に達した日の属する学年の終わ
   りまで、これを小学校に就学させる義務を負う」とあります。つまり4月
   1日生まれの児童は3月31日に満6歳になり、翌日以降における最初の
   学年の新学期である4月1日から小学校に入学するということです。1日
   違いの4月2日生まれの児童は、4月1日で満6歳になるので、翌年の4
   月1日に入学となります。ややこしいですが、おわかりいただけたでしょ
   うか。
  
                        (企画広報室 紙野憲三)
  
  
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     最後までお読みいただきありがとうございました。
     皆様のご来館をお待ちしております。
  
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