科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第427号 ◆  ━
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                             >>>2013/4/24発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   「子どもの日」を中心に、「幼児向けサイエンスプログラム」、「謎10
   ガイドツアー」、「特別上映 プラネタリウム」など親子で楽しめるイベ
   ントを開催します。お楽しみに。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 10,405人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・ゴールデンウィーク特別イベント
              「館内特別ガイドツアー」
              幼児向けサイエンスプログラム
              実験工作教室「かんたんLEDライトを作ろう!」
              2013年度第1回アイセフ化学検定
              今週・来週のユニバース
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・
                  「スギ花粉シーズン、過ぎ去る見込み」
       自然と友だち・・・
            「4月の北の丸公園を飾ってくれた草木の花々から」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・今月のテーマ「バイオミミクリー」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・第17回科学技術館万華鏡手作り教室
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館
  
    ☆5月の休館日は8日(水)、15日(水)、22日(水)、29日(水)です。
     なお、5月1日(水)はゴールデンウィーク期間中のため開館します。
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ ゴールデンウィーク特別イベント ■
  
    当館では、ゴールデンウィーク中に、通常の実験ショー・工作教室に加
   え、多数の催しを実施して皆様のご来館をお待ちしております。
  
    期間:4月27日(土)〜5月6日(月・祝)
    内容:1.館内特別ガイドツアー
         日程:4月27日(土)〜30日(火)、
            5月2日(木)、4日(土・祝)
         ※開催日ごとにテーマや開催時間、受付場所等が異なります。
       2.「シンラドーム」立体ドーム投影番組整理券配布
         日程:4月28日(日)〜29日(月・祝)、
            5月3日(金・祝)、5日(日・祝)〜6日(月・祝)
       3.幼児向けサイエンスプログラム
         日程:4月28日(日)〜29日(月・祝)、
            5月5日(日・祝)〜6日(月・祝)
            1日3回実施
         会場:3階F室「ワンダー・ガレージ」
         対象:3歳以上の未就学児
         ※開催日ごとに実施プログラムが異なります。
       4.実験工作教室「かんたんLEDライトを作ろう!」
         日程:4月29日(月・祝) 1日3回
         会場:4階D室奥「工作室」
         対象:小学4年生以上
            (小学校1〜3年生の方は、保護者同伴で参加可能)
         費用:一人800円(ただし、入館料は別途必要)
       5.工作教室「紙ブーメランを作ろう」
         日程:5月3日(金・祝)〜4日(土・祝)
         会場:3階F室「ワンダー・ガレージ」
       6.第17回科学技術館万華鏡手作り教室
         日程:5月3日(金・祝)〜5日(日・祝) 1日3回
         会場:4階D室 イベントホール
         費用:キット1つ2,000円(ただし、入館料は別途必要)
       7.謎10ガイドツアー
         日程:5月3日(金・祝)〜6日(月・祝) 1日2回
       8.特別上映 プラネタリウム
         日程:5月5日(日・祝)〜6日(月・祝) 1日2種2回
         会場:4階B室「シンラドーム」
       9.宇宙をアートしよう
         日程:5月5日(日・祝)
         会場:4階B室「シンラドーム」、2階C室イベントホール
         費用:お一人様700円(ただし、入館料は別途必要)
  
    開催時間や参加方法など詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/05/post_642.php
  
   ■ 館内特別ガイドツアー ■
  
    当館の展示について、館スタッフがガイドするツアーです。
  
    開 催 日:4月27日(土)〜30日(火)、
         5月2日(木)、4日(土・祝)
    定  員:各回10名様程度
    参加方法:各回の受付場所にて先着順
    参 加 費:無料(ただし、入館料は必要です)
         ※ゴールデンウィーク特別イベントの一つです。
  
    開催日ごとにガイド内容や受付場所が異なります。
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/03/post_646.php
  
   ■ 幼児向けサイエンスプログラム ■
  
    子どもたちが身近なものに触れ、その性質や仕組みに気付いたり、工夫
   する体験を繰り返したりすることが、自然と科学的理解ができるようにな
   る「きっかけ」となります。
    小学校入学前のお子さまに、そんな体験を楽しんでいただけるサイエン
   スプログラムです。
  
    開 催 日:4月28日(日)、29日(月・祝)、
         5月5日(日・祝)、6日(月・祝)
    開催時間:11時〜、14時〜、16時〜(各回約30分)
    会  場:3階F室「ワンダー・ガレージ」
    定  員:各回12名様(要保護者同伴)
    参加方法:各回開始30分前より会場にて整理券を配布
    対  象:3歳以上の未就学児
    参 加 費:無料(ただし、入館料は必要です)
         ※ゴールデンウィーク特別イベントの一つです。
  
    開催日ごとにプログラムが異なります。詳しくはこちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/05/post_644.php
  
   ■ 実験工作教室「かんたんLEDライトを作ろう!」 ■
  
    ライトのしくみを知れば、電気の基本がわかります。製作するのは、高
   輝度LEDとボタン電池を使った、はんだ付けなしで手軽につくれる当館
   オリジナルのライトです。
    きっとあなたの“手元”と“科学する心”に、明るく光が届くはず……。
  
    開 催 日:4月29日(月・祝)
    開催時間:13時〜、14時〜、15時〜(各回約30分)
    開催場所:4階D室奥「工作室」
    定  員:各回20名様
    内  容:前半 実験をまじえた「かんたんLEDライト」の解説
         後半 「かんたんLEDライト」の製作
    参加方法:当日開館時間より、会場にて1日分の参加券を販売
    対象年齢:小学4年生以上
         ※小学校1〜3年生の方は、保護者の方同伴で参加可能
    参 加 費:800円(ただし、入館料は別途必要です)
         ※ゴールデンウィーク特別イベントの一つです。
  
    開催日ごとにプログラムが異なります。詳しくはこちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/05/post_645.php
  
   ■ 2013年度第1回アイセフ化学検定 ■
  
    化学検定は、現代社会を生きる私たちに必要な化学の知識を身につける
   ための検定試験として、元素の性質や化合物についての基礎知識を問う元
   素編(中学生〜一般レベル)と元素記号や元素名を問う周期表編(小中学
   生レベル)があります。
    この検定をきっかけとして、多くの人々が身のまわりの物質について化
   学的に正しく理解し、より安全な生活を安心して送れるようになってほし
   いとアイセフは願っています。
  
    検 定 日:6月16日(日)
    検定時間:元素編  13時〜14時(集合 12時45分)
         周期表編 15時〜15時30分(集合 14時45分)
    開催場所:6階会議室
    検 定 料:元素編 5,000円、周期表編 3,500円
    特  典:科学館の無料入館など
    締 切 日:5月20日(月)
    申込方法:電子メールにて
    問合せ先:アイセフ(未来化学教育研究所)office@icef.jp
         アイセフは高校化学の現職の教員有志による任意団体です。
  
    申し込み方法など詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://icef.jp
  
   ■ 今週・来週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
  
    共通 時間:14時〜、15時30分〜(各回40分)
       会場:4階B室「シンラドーム」
       定員:各回62名(当日先着順)
  
    4月27日(土)
     案内役:片岡 龍峰さん(東京工業大学)
     ゲスト:三好 由純さん(名古屋大学)
     標 題:「ついたり消えたりするオーロラ」
  
    5月4日(土)
     案内役:矢治 健太郎さん(国立天文台)
     ゲスト:山田 竜平さん(国立天文台)
     標 題:「天体の中身を探る!?〜かぐや、はやぶさの先へ〜」
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/exhibit/floor/4/4b/#entry-1707
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ スギ花粉シーズン、過ぎ去る見込み ■
  
    今月19日、環境省は今春のスギとヒノキの花粉の飛散が5月上旬まで
   には終息するとの予測を発表しました(※1)。スギ花粉は、東日本や西
   日本で例年よりも1週間ほど終息が早まり、関東で4月下旬、東北・北海
   道南部でも5月上旬までに終息する見込みとのことです。また、ヒノキ花
   粉は、九州、四国、中国、近畿地方で4月中、それ以外の地域は5月上旬
   には終息する見込みとのことです。花粉症もちの私としては、とても喜ば
   しいお知らせです。くしゃみや鼻水といった花粉症の症状に悩まされるこ
   とがなくなると思うとホッとします。さて、このような花粉症の症状は、
   どうして起こるのでしょうか。
    花粉症は、さまざまな花粉が人間の体に入って起きる免疫反応が原因で
   す。免疫反応とは、疫(=病気)から免(まぬが)れようとする体の防御
   反応のことです。私たちの体は、花粉やほこりなどの異物から体を守ろう
   と免疫反応が働きますが、過剰に反応して花粉症の症状がでるのです。主
   な花粉症の症状は、体が花粉を外に出そうとするために「くしゃみ」がで
   たり、花粉を洗い流そうするために「鼻水」や「涙」が出たりするものが
   あります。そして、これらの症状の原因となる花粉は多くの種類があり、
   日本ではこれまでにおよそ60種類の花粉が報告されています。主な花粉
   の飛散時期は、関東地方では、2月から4月はスギ花粉、4月から5月は
   ヒノキ花粉、6月から8月はカモガヤ、オオアワガエリなどのイネ科花粉、
   8月から10月はブタクサやヨモギなどのキク科の雑草類の花粉が主に飛
   散します。花粉症は、原因となる花粉の種類が多く、また、花粉の飛散時
   期が異なるため、複数のアレルギーをもつ方ですと、その症状が長期にわ
   たる場合もあります。
    このように花粉症は少々やっかいなものですが、適切な対策を講ずるこ
   とによって予防や諸症状を軽減することができます(※2)。例えば、マ
   スクで花粉を吸い込む量を少なくすることや、うがいや洗顔をすることで
   花粉を洗い流すことなど、自分でできる対策があります。また、病院で受
   けられる点眼薬や点鼻薬などの薬剤を利用した対症療法も効果的です。
    ちょうど近年になって、戦後に植えられたスギの木が大きく成長し、た
   くさんの花粉をつくれるようになったスギが多くなったそうです。また、
   温暖化の影響で花粉が多くつくられるようになったとも言われています。
   この花粉症に毎年悩んでいるとはいえ、安易に伐採することも好ましくあ
   りませんので、気長につき合っていくほかありませんね、とほほ。
  
   参考:
    ※1 環境省 平成25年春のスギ・ヒノキ花粉の飛散状況及び終息時期
       について
       http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=16577
    ※2 厚生労働省 花粉症特集
       http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kafun/index.html
  
    執筆者:中村 潤 科学技術館事業部
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
   ■ 4月の北の丸公園を飾ってくれた草木の花々から ■
  
    早春の気温の移り変わりの異変が影響してか、今年のサクラの花の開花
   時期が今までになく早まりました。4月になってからは、八重のサクラに
   混じって、ハナズオウやハナミズキの鮮やかなピンク色の花が目立ってき
   ました。地面では、ハナダイコンやハナニラの花が美しさを誇っています。
    本号では、サクラ以外の草木の花々の中から、4月初旬に目をひいてい
   るものの一部を取り上げてご紹介致します。
  
    「4月の北の丸公園を飾ってくれた草木の花々から」の写真
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/sss40
  
    執筆者:永井昭三 サイエンス友の会 講師
  
    「自然と友だち」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/t_index.html
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜」好評発売中!
    郵送をご希望の方は、こちらから
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    4月のテーマ、「バイオミミクリー」の4冊目です。
  
   ■  『地球が教える奇跡の技術 ―大自然のすごさを活かす「ネイ
                    チャー・テクノロジー」の世界』 ■
     石田秀輝+新しい暮らしとテクノロジーを考える委員会/
     祥伝社/2010/1,400円+税
  
    ハチの巣、フクロウの羽毛、ヤモリの指……。これまでの紹介で、自然
   から学んだ技術がさまざまな形で活かされていることがよくわかりますね。
   でも、考えてみると、飛行機は鳥が飛ぶ姿がヒントになって生まれたもの
   ですし、人間が自然から学ぶこと自体は、それほど目新しいことではあり
   ません。それなのに今、そうした技術が「バイオミミクリー」や「ネイチ
   ャー・テクノロジー」と呼ばれ、注目されているのはなぜでしょう。
    その答が書かれているのがこの本です。残念ながら、地球環境問題は日
   に日に深刻さを増し、このままでは2030年ごろに文明崩壊を引き起こ
   してしまうかもしれません。イギリスの産業革命以来、「自然は人間がコ
   ントロールできる」と信じて押し進められてきたテクノロジーや地下の資
   源を使いつくす勢いで成長してきた経済が限界を迎えつつあるのです。
    しかし、自然界に目を向けると、生物はじつに巧みに、持続可能な暮ら
   しを築きあげています。破局を避けるために、生命38億年の知恵に学ば
   ない手はありません。自然のすごさを学び、デザインし直すことで、地球
   に負荷をかけずに心豊かに生きる。それこそがネイチャー・テクノロジー
   の目指すライフスタイルです。そしてこれは、自然に畏敬(いけい)の念
   を抱きながら、生きることを楽しむ日本人の自然観に合ったテクノロジー
   でもあるのです。
    本書は、一般向けですが、Q&A形式でわかりやすく、丁寧に説明され
   ています。個々の事例については、下記のWebサイトが参考になります。
    http://www.nature-sugoi.net/
  
    執筆者:新美景子 科学読物研究会
  
    科学読物研究会ホームページ http://www.kagakuyomimono.com/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ 第17回科学技術館万華鏡手作り教室 ■
  
    日本万華鏡倶楽部との共催で、恒例の万華鏡ワークショップを開催しま
   す。今回は万華鏡作家の依田満・百合子夫妻が考案したオリジナルキット
   で、4枚のミラーをひし形に組んでつくる万華鏡“ひし形万華鏡”です。
    誰もが簡単に手作りできますので、ふるってご参加ください。
  
    開催期間:5月3日(金・祝)〜5日(日・祝)
    開催時間:11時30分〜、13時〜、14時30分〜(各回45分)
    開催場所:4階D室 イベントホール
    定  員:各回35名
    参加方法:各回の30分前から会場にて整理券を配布
    教 材 費:キット1つ2,000円(入館料は別途必要です)
    問合せ先:日本万華鏡倶楽部・大熊氏(048−255−2422)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/05/post_643.php
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆ゴールデンウィーク期間中の開館のお知らせ
  
     ゴールデンウィーク期間中の4月27日(土)〜5月6日(月)は、
    開館しています。ご来館をお待ちしております。
     なお、5月7日(火)は休館日です。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/piCal/
  
   ☆「ゴールデンウィーク大型映像フェスティバル」のお知らせ
  
    ゴールデンウィーク大型映像フェスティバルとして、「エアレーサー」
   に加えて「ポケットモンスター ベストウイッシュ 光と影のテンキュウ
   ギ」を期間限定で上映します。
  
    日 時:5月6日(月・祝)まで
    時 間:12時40分〜、16時〜(約33分)
    会 場:大型映像館
    入館料:大人600円、小・中学生250円
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum3/viewcat.php?cid=1#56
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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  ■ 「寄らば大樹」か「柿の種」か  〜現代就活の世相〜 ■
  
    このところ、大学生の就職活動「就活」開始時期をめぐって、政府と経
   済界との遣り取りが続いています。4月19日には、安倍総理大臣自らが
   経済界に対して「平成27年度、卒業・修了予定者の就職活動から、広報
   活動の開始時期を3ヵ月遅らせて大学3年生の3月に、また、面接など採
   用選考活動の開始時期を4年生の8月に、それぞれ後ろ倒しすることをお
   願いしたい」と要請しています。
    一部の学生に「内々定」が出たという情報が大学キャンパスで流れると、
   「疑心暗鬼(ぎしんあんき)」に陥り(注1)、3年生の大半が浮足立ち、
   会社回りに走るので、講義や勉強に身が入らないことになる。いくら、
   「生涯学習の時代」とはいっても、やはり学生時代は一番勉学に勤(いそ)
   しむ時期であるから、その期間をできるだけ長く保ちたい、というわけで
   す。
  
    実は、この話題は、大企業への就職に限ってのことです。学生間では
   「就職難」と言われながら、中小企業では、相変わらず、「求人難」。ミ
   スマッチが続いているのです。実態を言うと、日本の企業の90%は中小
   企業、その中小企業が雇用の70%を支えています。
    いまどき、大企業への就職をめざす学生諸君が「寄らば大樹の蔭」であ
   るとは思えません。「失われた20年」のうちに、多くの名だたる大企業
   が消えていったことは、それ以前の日本にはほとんどなかった「現象」で
   す。「中学、高校、大学と、よりよい学校に進学して、大企業に(就職で
   はなく)『就社』すれば、安定した人生が送れる」というキャリアパスが、
   この時期を境に「神話」になったのでした。その事実は、学生にとっては
   周知のことでしょうから。
  
    世界的な企業ランキングの一つに「FORTUNE500」があります。
   長期にわたって大企業の番付を付けているのですが、このデータで数十年
   前と現在とを比較すると、米国企業の場合、昔から現時点までずっと上位
   に残っている会社は非常に少ない、という事実に驚かされます。言い換え
   ると、今をときめく米ICT企業は、数十年前には中小企業どころか、存
   在すらしていませんでした。日本企業がグローバル・コンペティションに
   巻き込まれている以上、ちょっと先には「神話」は「過去の神話」にしか
   過ぎなくなるのかもしれません。
   
    さて、卒業して仕事を始めるのに、既存の企業に就職するのではなく、
   自ら事業を起こす、「起業」という選択肢もあるはずです。
    3月27日の日本経済新聞(注2)が報道している調査をご紹介します。
   日本青少年研究所が行っている日米中韓の4ヵ国の高校生を対象とする調
   査で、「あなたは、将来どのような仕事に就きたいと思いますか。あては
   まるものにいくつでも○をつけてください」との設問に対して、「自分で
   起業する」を選んだ生徒は、日本:6.0%、米国:19.0%、中国:
   31.9%、韓国:12.0%となっています(注3)。データからは、
   自分で事業を興そうという高校生は、日本がダントツに低い。
    この調査では、「自分の会社や店を作りたい」という同じ設問を、20
   06年と2012年に置いています。その結果を見ると、「とてもそう思
   う」を選択した生徒は、日本:14.2%→9.2%、米国:27.8%
   →26.7%、中国:37.0%→32.3%、韓国:31.7%→
   23.9%と、日本が低いうえに、前回調査よりも減っています(注4)。
    「キャリア教育」を受けていないことが影響しているのでしょうか。ど
   うもそうではない。キャリア教育を受けた生徒は、日本:52%、米国:
   47%、中国:19%、韓国:59%です。もっとも、日本の「キャリア
   教育」においては、「就職」と「進学」が中心になっていて、どの程度、
   「起業家教育」が取り上げられているかには、はなはだ心もとないものが
   あるようです(注5)。
  
    ほんとうの原因は、どこにあるのでしょうか。
    些(いささ)か陰鬱(いんうつ)になってきましたが、4月8日の日本
   経済新聞は「(東大卒業生の進路に)多くの人材を輩出してきた官僚や弁
   護士などの専門職に対する志望に陰りが見える一方、企業家として活躍す
   るケースが目立つ」と報じています(注6)。
    さいごに、もう一つ。4月17日の朝日新聞「耕論」では、企業再生請
   負人の冨山和彦氏が「いま日本に必要なのは、世界を席捲する産業を興す
   インダストリーイノベーション(産業レベルの技術革新)です。日々生ま
   れる要素技術の特許の話ではない。インターネット、バイオ、シェールガ
   ス――米国が枯れないのは、社会構造をガラリと変えて雇用も吸収してい
   く『産業のタネ』が、シリコンバレーをはじめとする研究機関のパイプラ
   インにぎっしり詰まっているからです。 <中略> ただ、私は明るい兆
   候を感じています。若者風にいえば『イケテル就職先』が日本から消えた
   からです。これはチャンスです。才能のある者を選び、活躍の場を与える
   ロールモデルが確立できれば、『世界で一番頭がいい』ぐらいに思ってい
   る鼻っ柱の強い若者が挑んでくる。思い上がらなければ、イノベーション
   などできません。」と激白しています(注7)。
  
    やっと、タイトルに戻ってきました。学校で見つけるべきこととは、社
   会でエスタブリッシュした「大樹」だけではない。ほかにもある、それは、
   誰も気づいていない「柿の種」であり、それを発芽させる「アントレプレ
   ヌアシップ(企業家精神)」だということです。今をときめく米ICT企
   業は、こうして生まれています。
  
                        (企画広報室 吉田 浄)
  
    注1〜7はこちらをごらんください
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/427/427.pdf
  
  
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   ※来週5月1日は、メールマガジンを休刊とさせていただきます。
    次号428号は、5月8日発行です。どうぞ、お楽しみに!
  
     最後までお読みいただきありがとうございました。
     皆様のご来館をお待ちしております。
  
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