科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第433号 ◆  ━
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                             >>>2013/6/12発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   これから暑さや湿気で、ジメジメした季節が始まるかと思うと、ちょっと
   ごめんこうむりたいですね。熱中症や食中毒の心配も増えそうです。自ら
   は水分補給、部屋は換気等で水分除去を心がけてみましょう。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 10,503人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・科学ライブショー「ユニバース」
                            南極紹介特別番組
              中外製薬presents 生物実験教室
              今週のユニバース
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・「電子コンパス」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・今月のテーマ
                「今年の1〜3月に出版された新刊の中から」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・「サマー・サイエンスキャンプ2013」
               自転車の科学教室
               日本IBM TryScience実験教室
               理研DAY:研究者と話そう
               「夢・化学−21」わくわく理科・実験教室
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館、船の科学館
  
    ☆6月の休館日は5日(水)、12日(水)、19日(水)、26日(水)です。
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 科学ライブショー「ユニバース」南極紹介特別番組 ■
  
    観測隊員の方に、実際の南極の様子をお話しいただく、南極紹介の特別
   番組です。参加者の事前申し込みを受け付けています。
  
    開催日:6月22日(土)
    会 場:4階B室「シンラドーム」
    構 成:
     【第1部】14時〜14時40分
      内 容:立体のドーム映像を交えて、南極やオーロラ、宇宙につい
          てご紹介します。南極の氷もお持ちいただきます。
      ゲスト:北内英章さん(情報通信研究機構 電磁波計測研究所/
          第52次・第53次・第54次南極地域観測隊夏隊)
     【第2部】15時30分〜16時10分
      内 容:テレビ電話による中継を通じて、昭和基地から、現地の様
          子や現在取り組んでいる研究についてお話し頂く予定です。
      ゲスト:福田陽子さん(東京大学 大学院理学系研究科/
          第54次南極地域観測隊越冬隊)
    参加費:無料(ただし、入館料は必要です)
    定 員:各回50名
    案内役:亀谷和久さん(東京理科大学)
    申 込:電子メールにて
    締 切:6月19日(水)
    協 力:情報・システム研究機構 国立極地研究所
        第54次日本南極地域観測隊
  
    申込方法など、詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/06/post_664.php
  
   ■ 中外製薬presents 生物実験教室
      “遺伝子ってなんだろう?” 〜細胞の観察とDNAの抽出〜 ■
  
    顕微鏡を使った細胞の観察やDNAの抽出など、実験を通じて生きもの
   について楽しく学んでいただくプログラムの参加者を募集いたします。
  
    開催日時:7月14日(日)、8月3日(土)
         10時30分〜、14時〜(各日各回2時間)
    会  場:4階I室「実験スタジアム」
    協  力:特定非営利活動法人くらしとバイオプラザ21
    参 加 費:無料(ただし、入館料は必要です)
    参加対象:小学校4年生以上
    応募定員:各回24名
    応募方法:往復はがきにて
    応募締切:7月3日(水)※当日消印有効
  
    申込方法など、詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/06/post_665.php
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
    「ゲストコーナー」では、「宇宙は地球であふれてる!?」としてお話
   しいただく予定です。
  
    日 時:6月15日(土)14時〜、15時30分〜(各回40分)
    会 場:4階B室「シンラドーム」
    定 員:各回62名(当日先着順)
    案内役:野本知理さん(千葉大学)
    ゲスト:佐々木貴教さん(東京工業大学大学院)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/exhibit/floor/4/4b/#entry-1707
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 電子コンパス ■
  
    以前は、初めての場所を訪れるときに地図や案内図を用意して出かけた
   のですが、最近はスマートフォンがあれば、大抵の場所に行くことができ
   るようになりました。「目の前は○○ビル、左手には△△の店が見える。
   どっちに行けばいい?」と電話機能を使って誰かと連絡を取り合って進行
   方向を教えてもうらうのではもちろんなく、スマートフォンに搭載されて
   いる地図アプリやナビゲーションアプリを使って、目的地までの道順を教
   えてもらうのです。
    スマートフォンにはGPS機能を搭載しているものがほとんどで、ある
   程度の誤差はあるにしても、自分の位置はGPSで知ることができます。
   しかし、GPSでは自分が向いている向きまでは分かりません。でも、道
   案内をしてくれるアプリでは、進行方向に合わせて画面が回転するように
   なっています。どうしてでしょうか。
    地球上で自分がどの方向を向いているかを調べる方法の一つに方位磁石
   を使う方法があります。オリエンテーリングで、コンパスを使って次の
   チェックポイント(目的地)の方角を探すのと似ています。スマートフォ
   ンの中には、小学校の理科の実験で使ったような磁石のコンパスではなく、
   電子コンパスという電子装置が入っています。
    電子コンパスは、別名地磁気センサとも言われ、方位磁石の代わりに、
   地球が発する微弱な地磁気を検知できるようになっています。小学校の理
   科の授業で習ったと思いますが、地球は大きな磁石になっていて、地球の
   北極近くが磁石のS極にあたるため、方位磁石のN極が北に引き寄せられ、
   指し示すようになるのです。地球上のS極を「磁北極」と呼び、地球に働
   いている磁石の力を「地磁気」と呼びます。その地磁気を前後と左右の2
   方向(2軸)から電気的に計測し、その強さからどちらが北の方向なのか
   を計算します。しかし、地図上の北極と、地球の磁北極とが少しずれてい
   るため、磁石を頼りに北へと進んでも北極にたどり着くことはできません。
   そのずれは、偏差(あるいは偏角)とも呼ばれ日本では、沖縄付近で4〜
   5度、本州付近では6〜8度、北海道では9〜10度ほど、磁石が示す北
   が地図上の北に比べ西にずれています(※1)。
    先ほど、2軸から計測すると書きましたが、3軸で計測するタイプもあ
   ります。2軸タイプでは、電子コンパスを地面に対して水平に持つ必要が
   あります。傾けて使うと、正しく水平方向の地磁気を検知できないので、
   示す方位に誤差が含まれてしまいます。3軸タイプは、前後方向と左右方
   向に加えて上下方向の地磁気を検出する3番目のセンサを持っています。
   このため、電子コンパスを傾けて使ったとしても、何度傾けて持っている
   かがわかるので、その傾き分を差し引いて水平方向の地磁気を計算し、正
   しい方位を表示できるのです。
    また、電子コンパスが方位磁石と違うところは、影響を及ぼす周囲の磁
   気に強い点です。電子コンパスは、スマートフォンの中の磁気(スピーカ
   やメモリカードなど)の影響を受けても、その影響の大きさを検出して、
   補正します。他にも、周囲の磁気の影響を受けて方位に誤差が生じた場合
   は、電子コンパスを水平にグルグルと8の字を描くように動かして磁気補
   正をすることもできます(※2)。なお、スマートフォンでナビゲーショ
   ンアプリを使用する場合は、電池の減りが早いので注意してください。
    電子コンパスの開発は小型化と多軸化が図られ、小型化では2〜3mm
   角の大きさ(小ささ)になり、多軸化では加速度センサ3軸と気圧センサ
   を加え、7軸のものが開発されています。このような電子コンパス、あな
   たは何に使ってみたいと思いますか。
  
  ※1)http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/geomag/images/menu_03/D2010.pdf
  ※2)http://www.s3sensor.com/s3/calibration/recalibrate/index.html
  
    執筆者:高原章仁 企画広報室
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    今月のテーマは「今年の1〜3月に出版された新刊の中から」です。今
   週は、あかね書房から3月に出版された「科学のアルバム」を紹介します。
  
   ■ 『ミミズ 土をつくる生き物』
               ≪科学のアルバム かがやくいのち13≫ ■
     皆越ようせい 著・写真/中村好男 監修/あかね書房/
     2013年3月/2,500円+税
  
    ミミズは、枯葉や動物の糞(ふん)などを食べて糞をし、良い土をつく
   ります。そしてモグラやヘビ、鳥や魚、昆虫などたくさんの生きものに食
   べられ、その命を支えています。近年ミミズの研究が進んで、ミミズが地
   球の土にとって、どんなに有用な生きものであるかわかってきています。
   それを鮮明な写真と共に、子どもたちに向けて説明して見せてくれるのが、
   この本です。
    著者の皆越ようせいさんは、以前『ミミズのふしぎ』≪ふしぎいっぱい
   写真絵本3≫(ポプラ社/2004年6月)で、ミミズのたまごや体の毛
   など、びっくりするような写真を紹介してくれました(当メールマガジン
   第23号)。今回は、再生のことや、土の中を掘り進む様子、土を食べて
   糞として出す様子なども、詳しく説明しています。
    監修している中村好男さんは「ミミズ博士」で、子ども向けでは『ミミ
   ズ博士と生きている土』(谷本雄治 文/つだかつみ 絵/偕成社/
   2004年6月)にその仕事ぶりが詳しく書かれています。
    ミミズは、畑の耕作機械化でちぎれたり、肥料や農薬によって土の食物
   連鎖の輪がとぎれたりで、減ってきているのだそうです。豊かな土は、い
   つまでもどこにでもあるものではなくて、ミミズのような土壌生物がいて
   こそ、持続可能なのです。そのことに多くの人が気づいて、ミミズを大事
   にしてくれることを願います。ミミズを大事にすることは、地球を大事に
   することなのです。
  
    執筆者:竹田裕子 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://www.kagakuyomimono.com/hon/7musekitsui/mimizu/mimizu.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://www.kagakuyomimono.com/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ 高校生のための先進的科学技術体験合宿プログラム
       「サマー・サイエンスキャンプ2013」(6/14必着) ■
  
    「サマー・サイエンスキャンプ2013」は先進的な研究テーマに取り
   組んでいる日本各地の大学、公的研究機関、民間企業で、夏休み期間中に
   本格的な実験・実習が受けられる、高校生のための科学技術体験合宿プロ
   グラムです。
    今夏も、3泊4日以上の探究・深化型プログラム「サイエンスキャンプ
   DX(ディー・エックス)」を含め、58会場で実施されます。
    高校生のみなさん、興味のあるプログラムにふるってご応募ください!
  
    開 催 日:7月23日〜8月28日の期間中の2泊3日〜4泊5日
    会  場:大学、公的研究機関、民間企業等(58会場)
    定  員:受け入れ会場ごとに8〜40名(合計880名)
         ※前年度平均応募倍率2.4倍
    参 加 費:2,000円(支払いは参加決定後です。)
         ・プログラム期間中の宿舎や食事は主催者が用意します。
          参加費は食事代の一部に充当します。
         ・現地集合、現地解散です。
          (自宅と会場間の往復交通費は自己負担となります。)
    応募締切:6月14日(金)郵送必着
  
    応募方法など、詳しくはこちらをご覧ください。
    ・サイエンスキャンプ募集ホームページ
     http://rikai.jst.go.jp/sciencecamp/camp/
    ・スマートフォン専用サイエンスキャンプ募集ホームページ
     http://rikai.jst.go.jp/sciencecamp/camp/sp/
  
   ■ 自転車の科学教室 ■
  
    自転車の種類によっては、大きさの異なるギヤをつけたチェンジギヤと
   いう装置が付いているものがあります。
    坂道を上るときは、平らな道を走るときよりもペダルをこぐのに大きな
   力が必要になるので、同じ力で上れるようにギヤの大きさを変えます。
    坂を上るときにはギヤの大きさをどうすればよいのでしょうか。また、
   どうしてスピードが出なくなるのでしょうか。いろいろな実験で確かめて
   みます。
  
    開催日時:6月16日(日)11時30分〜、13時〜(各回20分)
    会  場:2階E室「北の丸サイクル」
    テーマ:「ギヤの大きさとペダルをこぐ力の関係を調べよう!」
    参 加 費:無料(ただし、入館料は必要です)
    定  員:各回親子5組(小学校5年生以上)
    参加方法:当日9時30分より会場にて参加整理券を先着順で配布
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/06/post_663.php
  
   ■ 日本IBM TryScience実験教室 ■
  
    「TryScience(トライサイエンス)実験教室」は、毎月1回
   日曜日に開催しています。2つ程度のプログラムを用意して実施します。
   何をするかは当日のお楽しみ。
  
    日時:6月16日(日)13時〜16時
    会場:4階D室 イベントホール
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/06/post_658.php
  
   ■ 理研DAY:研究者と話そう ■
  
    理化学研究所の研究者と話せる「理研DAY:研究者と話そう」で、研
   究の話はもとより、趣味や好きな本、映画など色々な話をしてみませんか。
   皆様のご来場をお待ちしています。
    なお、本イベント開催のため、「シンラドーム」ドーム投影番組のうち
   12時45分以降の番組上映を休止いたします。
  
    日 時:6月16日(日)14時〜、15時30分〜(各回30分)
    会 場:4階B室「シンラドーム」
    参加費:無料(ただし、入館料は必要です)
    定 員:各回58名(当日先着順)
    研究者:杉山和靖さん(理化学研究所)
    テーマ:「スパコンを使いこなす」(2回とも同じ内容です)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/06/post_659.php
  
   ■ 「夢・化学−21」わくわく理科・実験教室(6/20締切) ■
  
    子どもたちに化学の面白さや不思議さを伝えるとともに科学的なものの
   見方や実験器具の扱い方を習得できる実験教室です。
    3回目の今回は「色の不思議」です。身近なものを使って、色が変化し
   たり、光ったりする「色の不思議」がわかる実験です。
    「こんなものが!」とビックリする実験で、夏休みの自由研究の題材に
   もピッタリです。
  
    日  時:7月6日(土)13時30分〜、15時〜(各回45分)
    会  場:4階I室「実験スタジアム」スタジアムL
    講  師:宮本一弘先生(開成学園 開成中学校・高等学校)
    対  象:小学校1年生〜4年生(※防犯上の理由から、保護者の方は
         必ず参加者を会場までお連れください)
    募集人数:各回30名
    参 加 費:無料(参加者本人と、付き添いの保護者1名まで入館料無料)
    申込方法:Webにて申込み
         http://www.kagaku21.net/index.php?mode=event_detail&seq=7
         ※お申し込み多数の場合は抽選となります。
         ※「参加証」は当選者にのみ送られます。
    申込締切:6月20日(木)12時まで
    主  催:「夢・化学−21」委員会
    問合せ先:一般社団法人日本化学工業協会 広報部
         電話 03−3297−2555
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2013/06/post_662.php
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆所沢航空発祥記念館 開館20周年記念公開講座
    「航空技術者の戦中・戦後〜航空機から自動車へ、そして航空機へ〜」
  
    太平洋戦争当時、日本の航空技術は独自の発達を遂げていました。しか
   し、終戦後に技術者たちの中には自身の持つ技術を活かすべくジェットエ
   ンジンや機体の開発のほか、自動車開発に代表される他分野に転進した者
   も多く、彼らの持つ戦中の航空技術の応用は戦後の産業の発展に多大の貢
   献をしました。
    技術者たちは、戦後いかにして自身の進路を選択し、どのような成果を
   あげたのか、またそれが現代にどのようにつながっているのかをご紹介し
   ます。
  
    開催日時:7月6日(土)13時〜15時30分
    会  場:記念館1階研修室
    参 加 費:無料
    定  員:60名
    参加対象:高校生以上
    講  師:前間孝則氏(ノンフィクション作家)
    申込方法:インターネットまたは往復はがき
    応募締切:6月25日(火)※往復ハガキの場合、当日必着
  
    申込方法などについて、詳しくはこちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum5/viewcat.php?cid=1#154
  
   ■ 船の科学館 ■
  
   ☆「セーリングカヌー操船体験教室」のお知らせ
  
    風の力だけで進むヨット型カヌーの操船体験教室です。各艇にはインス
   トラクターが同乗しますので、初めての方でも楽しく体験することができ
   ます。
  
    開催日時:6月30日(日)13時〜16時
    受付時間:12時45分〜15時30分
    開催場所:体験教室プール
    参 加 費:無料
    そ の 他:荒天・低温時は安全管理上、主催者の判断により中止させて
         頂く場合があります。
         水中に落ちた場合に備えて着替えをご持参ください。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.funenokagakukan.or.jp/news/?p=725
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 「カラス受難の時代 〜カラスのクロウとは〜」 ■
  
    この間、本屋で立ち読みをしていたら、こんな活字が目に飛び込んでき
   ました。
  
    問い 「東京で カラスウォッチをしたい場合の オススメスポットは
       どこですか?」
  
    答え 「代々木公園とか北の丸公園とか、面白いですよ。 ハシボソガ
       ラスは 多摩川や荒川沿いにいます。」
  
    問いが「東京で 科学技術を楽しみたいときの…」であれば、膝を叩い
   て「がってん、がってん!」なのですが、北の丸公園がカラスの名所に挙
   げられるとは(注1)。ちょっと、がっかりしたのですが、結局のところ、
   立ち読みから一歩進んで買い求めてしまいました。松原始著『カラスの教
   科書』(雷鳥社2013年)。
    自称「カラス屋」の著者が、京都や東京で見た「カラスの生態」を、研
   究者の筆になるとはとても思えない、かる〜いタッチで描いていきます。
   400ページ近くありますが、編集者が描いた挿絵のカラスのキャラと絶
   妙にフィットしていて、「一気読み」してしまいます。その本を読んだ後、
   改めて、北の丸公園で「カァカァ」…、こうして、パソコンで原稿を打っ
   ているときにも、鳴き声が聞こえてきます…、その鳴き声の主のことを想
   うと、妙に、哀れに思えてきました。
  
    東京都のホームページを開くと、2001年当時の「東京におけるカラ
   スの現状」が書かれていて、東京の都市部では、1985年(昭和60年)
   のカラス生息数は約7,000羽。ところが、1999年には、約21,
   000羽と大幅に増加しているとのことです(注2)。それに伴い、カラ
   スに関して東京都に寄せられた苦情も激増しているのだそうです。
    東京都は、それ以降、本格的なカラス対策に乗り出しています(注2)。
   カラス屋の著者が、いつ頃、北の丸公園で観察されたのか、本には書いて
   ありませんでしたが、筆者の感じるところでは、5、6年前と比べると、
   現在では、だいぶ公園内の個体数は減ってきているようです。
  
    なぜ、都市部でカラスが増えたのか? もともと、カラスは野生ですか
   ら、基本的には自然の「食物連鎖」の仕組みの中で、その生息数が決まっ
   てきます。カラスは、ヒトと同じ雑食で、なんでも食べますが、餌になる
   ものが少なければ、その地域で生きていける個体数は少なくなり、換言す
   れば、「縄張り」が大きくなります。その逆のことが起こっています。東
   京ほか都市部は、人間の活動によって、厖大な生ごみ=カラスの餌があふ
   れ、「食物連鎖」の掟(おきて)による個体数の自然のコントロールが効
   かなくなっているというわけです(注3)。
    早朝の銀座にひとっ飛びすれば、「超豪華な食事」にまったく困らない
   北の丸公園のカラスのはずです。生き物たちは、公園内で、「平和共存」
   しているかといえば、そうではない。
  
    3枚の写真をお目にかけましょう。
    その1。公園中央の池で、卵を抱いているカイツブリ。公園管理事務所
   の方に聞くと、今年は4つの卵があるそうです(注4)。
    その2と3。その卵を掠め取ろうと、池の真上でねらうカラス(注5)。
    昨年は、3羽の「子カイツブリ」が生まれました。それが、いつの間に
   か、2羽に減っていました。カラスか、あるいはヘビの仕業でしょうか
   (注6)。
    もっとも、この公園の池では、留鳥カイツブリの生存可能な数は、「1
   つがい」と思われます。無事に子どもたちが大きくなったときには、親た
   ちは、子どもたちを池から追い出すのでしょう。
  
                       (企画広報室  吉田 浄)
  
    注1〜6はこちらをごらんください
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/433/433.pdf
  
  
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