科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第508号 ◆  ━
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                             >>>2014/12/3発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   「はやぶさ2」がとうとう打ち上げられました。小惑星を探査し、サンプ
   ルを持ち帰ることが使命。持ち帰ってきたサンプルから、地球誕生の謎や
   水の起源や生命の起源を探ります。帰還予定は2020年末。東京オリン
   ピックの後は科学の話題になりそうですね。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 10,921人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・科学技術館リピーターズチケット
              「夢・化学-21」わくわく理科・実験教室
              「ものづくりの部屋」展示室のワークショップ休止
              科学ライブショー「ユニバース」オーロラ特別番組
                   〜オーロラ観測の最先端映像を公開〜
              今週のユニバース
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・「乾燥注意報」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・「日本の土の本」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・「皇居乾通り一般公開」に伴う周辺の混雑について
              FORESTかんたん工作イベント
              万華鏡手作り教室
              第15回日本万華鏡大賞公募展
              「第56回科学技術映像祭」参加作品募集中
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館
  
    ☆年内は12月27日(土)まで毎日開館いたします。
    ☆年始は2015年1月4日(日)から開館します。
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 科学技術館リピーターズチケット ■
  
    科学技術館では、お得な割引回数券―科学技術館リピーターズチケット―
   を2014年12月からはじめました。
    2回目、3回目の入館料がお得になるだけでなく、4回目の入館料が無料
   になるチケットです。
  
     ※個人のお客様が対象です。
     ※ぐるっとパス、各種招待券などでの入館は除きます。
     ※他の割引との併用はできません。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2014/12/_-_-.php
  
   ■ 「夢・化学-21」わくわく理科・実験教室 ■
  
   「夢・化学-21」わくわく理科・実験教室は、実験や工作・観察を通じて、
   子どもたちに化学の面白さや不思議さを伝えるとともに科学的なものの見
   方や実験器具の扱い方を習得してもらうことを目的としている体験型の講
   座です。
    私たちの生活ですっかりおなじみのカイロ。どんな物質でできているの
   でしょうか。なぜあたたかくなるのでしょうか。いくつかの実験を通して、
   カイロがあたたまる理由を考えてみましょう
  
    日  時:2015年1月17日(土)
         13時30分〜、15時〜(各回45分)
         ※2回とも実験内容は同じです。
    会  場:4階I室「実験スタジアム」実験スタジアムL
    テ ー マ:カイロであたたまろう
    講  師:宮内拓也先生(東京学芸大学附属世田谷中学校)
    対  象:小学校1年生〜4年生(保護者同伴)
    定  員:各回40名
    参 加 費:無料(参加者および付添保護者1名は入館料無料)
    応募方法:Web申込みフォーム(応募者多数の場合は抽選)
    応募締切:12月14日(日)
    主  催:「夢・化学-21」委員会
    問 合 先:一般社団法人日本化学工業協会 広報部内
         「夢・化学-21」委員会事務局(03−3297−2555)
  
    応募方法など、詳しくはこちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/event/2015/01/117-211214.php
  
   ■ 「ものづくりの部屋」展示室のワークショップ休止のお知らせ ■
  
    土曜、日曜、休日に「ものづくりの部屋」展示室で開催しているワーク
   ショップ「レーザーオリジナル定規づくり」は、イベント開催のため、次
   の日曜日の午後の回を休止します。
  
    日 時:12月7日(日)の午後、12月14日(日)の午後
    会 場:2階E室「ものづくりの部屋」
  
    http://www.jsf.or.jp/info/2014/11/no.php
  
   ■ 科学ライブショー「ユニバース」オーロラ特別番組
                 〜オーロラ観測の最先端映像を公開〜 ■
  
    昨年12月に上映して大きな反響のあった世界初の全天周3Dオーロラ
   の映像に加え、その後の観測装置の開発や得られた成果など、最新のオー
   ロラ観測について、オーロラ研究者の片岡龍峰准教授(国立極地研究所)
   が案内役としてご紹介します。
    また、特別ゲストにリコー技術研究所の吉川氏をお迎えし、360度
   カメラ RICOH THETA によるアラスカでの実験風景等をご紹介
   いただきます。ぜひ、お楽しみください。
  
    日  時:12月20日(土)14時〜、15時30分〜(各回40分)
         (2回とも同じ内容です)
    会  場:4階B室「シンラドーム」
    定  員:各回60名(当日先着順)
    費  用:無料(ただし、入館料は必要です)
    案 内 役:片岡 龍峰(国立極地研究所 准教授)
    特別ゲスト:吉川博美(株式会社リコー リコー技術研究所)
    タイトル:「360度カメラで世界を見る」
         ※当日、各回の上映1時間前に会場にて入場整理券を配布
          ・14時の回:並んでいただいた先着順に13時から配布
          ・15時30分の回:同じく先着順に14時30分から配布
         ※ご入場は整理券に記された番号順となります。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/event/2014/12/1220.php
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
    「ゲストコーナー」では、「全天周ドーム映像 水中撮影」として、お
   話しいただく予定です。
    この全天周ドーム映像は、本年9月に開催された第5回国際科学映像祭
   (ドームフェスタ)のショートプログラムコンテストで最優秀賞(グラン
   プリ)を取った作品です。全天周ドームに実写の水中映像が上映される新
   しい映像の世界をご覧いただければと思います。
  
    日 時:12月6日(土)14時〜、15時30分〜(各回40分)
    会 場:4階B室「シンラドーム」
    定 員:各回62名
    案内役:大朝由美子さん(埼玉大学)
    ゲスト:佐藤宏さん(アクアジオグラフイック株式会社)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/exhibit/floor/4/4b/#entry-5279
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 乾燥注意報 ■
  
    12月に入って急に寒くなり、冬が本格的に始まった感じがします。冬
   は寒さとともに乾燥にも注意が必要です。冬になると、天気予報では乾燥
   注意報がほぼ毎日のように出ているのではないかと思います(※1)。
   (さすがに警報にはないようですが)。
    この注意報は、インフルエンザの流行や肌の乾燥に注意しましょうとい
   うものではなく、空気が乾燥し火災の危険が大きいと予想される場合に発
   表されます。ところが、この「火災」には確定した定義がないようなので
   す。辞書には、火[事]による災難などと書かれているので、暖を取った
   り、料理や風呂を沸かす時に使う火は対象ではないのですが、その際に注
   意を怠ると、ストーブの熱が周辺の燃えやすいものを燃やしてしまったり、
   油が跳ねたり、空焚きなどをしてしまって、小火(ぼや)となり災難に見
   舞われてしまうかもしれません。
    法律上では、消防組織法に消防統計等の報告の規定があり、それによっ
   て消防庁が定めた「火災報告取扱要領」に、消防統計上の「火災」の定義
   が載っています。それによると、“火災”とは「人の意図に反して発生し
   若しくは拡大し、又は放火により発生して、消火の必要がある燃焼現象で
   あって、これを消火するために消火施設又はこれと同程度の効果のあるも
   のの利用を必要とするもの、又は人の意図に反して発生し若しくは拡大し
   た爆発現象をいう。」とのことです。昭和の時代には爆発現象は含まれて
   いませんでしたが、1994(平成6)年の改正で爆発現象(化学的な爆
   発に限定)まで含まれることになりました。火を扱う上で、人の意図に反
   して、というところが火「災」のポイントなのかもしれません。
    万が一、火災が発生してしまった時には、勢いが小さいうちに、すみや
   かに消火しなくてはなりません。家庭では、消防法により2011(平成
   23)年6月1日までに(地域により時期が異なる)住宅用火災警報器等
   の設置が義務付けられましたので、皆さんの家の台所や寝室、階段等の天
   井に警報器が設置されているのではないでしょうか。火災の感知方法はい
   くつか種類がありますが、家庭用のものでは、台所用に熱感知器式、寝室
   用には煙感知器式が一般的です。台所では調理によっては煙が出ることも
   あり、煙感知器がいちいち反応して警報を出してしまったり、寝室でスト
   ーブを使うたびに熱感知器が反応していては困ってしまうので、部屋の用
   途に合わせた感知器を選んで設置しています。
    しかし、電池式の警報器の場合、電池が寿命を迎えていたり、台所の警
   報器が作動しても寝室で寝ている人が警報音に気づかなかったりするケー
   スもあるようなので、一度点検してみてはどうでしょうか。
  
    執筆者:高原章仁 経営企画室
  
    ※1)東京地方の乾燥注意報発表日数
      http://www.jma-net.go.jp/tokyo/sub_index/kiroku/kiroku/data/70.htm
    ※2)爆発現象
      化学的変化による燃焼の1つの形態であり、急速に進行する化学反
      応によって多量のガスと熱を発生し、爆鳴、火災及び破壊作用を伴
      う現象をいいます。
  
    参考資料:
     「火災の科学 火事のしくみと防ぎ方」/辻本誠(著)/中公新書
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    12月、いよいよ今年も終わります。今月は、土の本をご紹介します。
   来年2015年は国際土壌年、12月5日は世界土壌デーです。土壌が担
   うさまざまな重要な役割を知り、土壌資源の保護を進めることを目的に制
   定されました。1週目は日本の土の本、2週目は土をつくる小さな生きも
   のの本、3週目は畑の土の本、4週目は鉄、土、海、地球のつながりの本
   です。
  
   ■ 『土のコレクション <ふしぎコレクション3>』 ■
     栗田宏一著/フレーベル館/2004年2月/1,600円+税
  
    表紙には、ひとかたまりに盛られたカラフルな粉が、いくつも整然と並
   んでいます。まるで化粧品のアイシャドウやファンデーションの原料のよ
   うです。どれもすべて、日本各地でとれた土。黄緑色や水色、うす紫色や
   ピンク色の粉も本当に自然の土なのです。
    庭や畑で土をひとつかみ拾ってきたら、紙に広げて乾かします。こうし
   て集めた土が、日本地図の上にちりばめられています。たとえば、北海道
   の地図の上には黒、白、灰色など62か所の土が紹介されています。東北
   地方は66か所、関東は62か所、中部は77か所、北陸は51か所、関
   西は71か所、中国・四国は79か所、九州は63か所、南西諸島は40
   か所、どこの土もすべて色が違います。そして、なんと、1つの村だけで
   24種類以上も、いろいろな色の土が見つかる場所があるそうです。そん
   な石川県の小さな村や、ピンク色の畑の土があるという島根県の町には、
   ぜひとも行って、この目で確かめたくなります。
    土を集めてコレクションにする方法ばかりでなく、土で紙を染めたり、
   絵具やパステル、クレヨンをつくるといった、土の色の楽しみ方もていね
   いに紹介されています。
    色の違いを決める主役は、鉄。土の中にどのくらい含まれているか、含
   まれている鉄は酸素と結びつきやすいか、結びつきにくいか、そうした条
   件の組み合わせ方の違いで色が変わります。厚さ1センチの土がつくられ
   るには100年以上もかかります。こうした土の奥深い魅力に気づくこと
   ができ、実際に身のまわりの土の色を確かめたくなるこの本は、子どもか
   ら大人まで体験とセットで楽しめる本です。
  
    執筆者:坂口美佳子 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://www.kagakuyomimono.com/hon/3chikyuu/tuti/tuti.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://www.kagakuyomimono.com/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ 「皇居乾通り一般公開」に伴う北の丸公園一帯の混雑について ■
  
    12月上旬に、天皇陛下の傘寿を記念した皇居乾通り一般公開が開催さ
   れます。当館は通り抜けの出口である乾門にほど近い場所に位置している
   ため、一般公開の期間にご来館する際は、当館周辺を含む北の丸公園一帯
   の混雑が見込まれますのでご注意ください。
    また、一般公開向けツアーバスなどの往来に伴い、周辺の交通渋滞など
   が予想されますので、できる限り公共交通機関をご利用のうえお越しくだ
   さい。
  
    期 間:12月7日(日)まで
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2014/11/1237.php
  
   ■ FORESTかんたん工作イベント
                「正多面体でメリー・クリスマス!?」 ■
  
    今年のFORESTのクリスマスツリーに、正多面体のオーナメントを
   つくって、一緒に飾りませんか?
    正多面体が何だかわからなくても大丈夫。算数・数学が苦手な子どもか
   ら大人まで、正多面体の実験をしながらオーナメントをつくってツリーを
   飾りましょう。
    皆さんのオーナメントで飾られたクリスマスツリーは、12月14日
   (日)〜25日(木)の期間、5階FORESTで特別に展示します!!
  
    日  時:12月6日(土)、13日(土)
         10時45分〜11時30分、13時30分〜14時15分
    会  場:5階G棟 スモンマ横
    参加対象:小学校3年生以上。大人のみの参加可。
    定  員:各回6名(先着順)
    参 加 費:無料(ただし、入館料は必要)
    参加方法:両日とも9時30分より5階スタッフカウンターにて当日分
         の整理券を配布。(定員になり次第受付終了)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/event/2014/12/12613forest.php
  
   ■ 万華鏡手作り教室 ■
  
    第15回万華鏡大賞展の開催にあわせて、きれいに反射する特別なミラー
   を使った「星を見る万華鏡」をつくる万華鏡手作り教室を開催いたします。
   クリスマスのプレゼントにいかがですか?
  
    開催日時:12月7日(日)、14日(日)14時〜15時
         ※1回の手作り時間は、約45分です。
    会  場:2階E室「ものづくりの部屋」
    定  員:20名
         ※小学生高学年であれば1人でもつくれます。
          小さい子は親子でつくってください。
          大人だけの参加も大歓迎です。
    費  用:2,500円(万華鏡キット1つ)
         ※お土産にしたい方は、その旨スタッフに声をかけてください。
         ※別途、入館料は必要
    申込方法:9時30分から会場にて先着順受付
    主  催:公益財団法人日本科学技術振興財団、日本万華鏡倶楽部、
         日本万華鏡博物館
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/event/2014/12/1271214.php
  
   ■ 第15回日本万華鏡大賞公募展 ■
  
    1980年代に反射の美しい鏡を使って、アートとして変身した万華鏡
   は、さまざまなアイデアを加味して、さらに美しくおもしろいものとして
   生まれ変わりました。
    海外も含め、小学生から80代までの方が、その美しさ、楽しさ、アイ
   デアを競う「日本万華鏡大賞公募展」をぜひご覧ください。
  
    会 期:12月7日(日)〜14日(日)
    会 場:3階F室「ワンダー・ガレージ」
    参加費:無料(ただし、入館料は必要)
    主 催:日本万華鏡倶楽部
        公益財団法人日本科学技術振興財団・科学技術館
  
   ■ 「第56回科学技術映像祭」参加作品募集中 ■
  
    第56回科学技術映像祭の参加作品の募集を開始しました。
  
    募集締切:2015年1月26日(月)必着
    参加方法:科学技術映像祭公式ホームページより申込
    入選発表:2015年3月下旬予定
    表 彰 式:2015年4月17日(金)当館サイエンスホールにて予定
    主  催:(公財)日本科学技術振興財団、(公社)映像文化製作者連盟、
         (公財)つくば科学万博記念財団
  
    参加申込方法など、詳しくはこちらをご覧ください。
    http://ppd.jsf.or.jp/filmfest/
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆「冬の大型映像フェスティバル」開催のお知らせ
  
    冬の大型映像フェスティバルとして「イエローストーン」および「天ま
   でとどけ」(当記念館オリジナルのクレイアニメーション作品)を期間限
   定で上映します。ぜひご覧ください。
  
    期 間:12月13日(土)〜28日(日)
    会 場:大型映像館
    上映時間と作品:
      10時20分〜 「コズミックフロント 大逆転!焼け跡の天才ロ
              ケット博士 糸川英夫のペンシルロケット
              ディレクターズカット版」
      12時40分〜 「イエローストーン」+「天までとどけ」
      14時20分〜 「コズミックフロント 大逆転!焼け跡の天才ロ
              ケット博士 糸川英夫のペンシルロケット
              ディレクターズカット版」
      16時〜    「イエローストーン」+「天までとどけ」
    大型映像館入館料:大人620円、小・中学生260円
  
    詳細はこちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum3/viewcat.php?cid=1#77
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 「東京」の気象観測地点が「北の丸公園」に ■
  
    先週の科学技術館メールマガジンの「科学・技術よもやま話」を読んだ
   ひと、あるいはテレビの天気予報を見ているひとたちは、すでにご存じの
   ことですが、12月2日から、「東京」の気象観測地点が、「大手町」か
   ら「北の丸公園」へと、西北西に約900m、移動しました(注1)。
    それまで、東京・大手町にある気象庁本庁の構内に気象観測をするため
   の「露場(ろじょう)」が置かれていて、そこで、「気温」、「相対湿度」、
   「気圧」、「降水量」、「積雪の深さ」などを計測していました。移転し
   たのは、近々、気象庁本庁が千代田区大手町から港区虎ノ門に移転するこ
   とになっており、観測値の連続性などを考慮して「大手町」の周辺地域の
   中では、「北の丸公園」が最適地となったのです(注2)。
    気象庁では、2011年、「北の丸公園」に「露場」を設置して、3年
   あまり、「大手町」と「北の丸公園」の同時比較観測を続けてきました。
    12月2日の移転にあたり、気象庁は、11月14日、ホームページに、
   「『東京』の観測地点の移転について」と題する解説を公表しています
   (注3)。
    地球規模では、温暖化ガスの累増による「地球温暖化」、東京でみれば、
   高層ビルが数多く立ち、道路が舗装され、緑地が少なくなることで「ヒー
   トアイランド現象」が起きています(注4)。観測地点が、丸の内・大手
   町と繋がるビル街から、皇居に隣接する緑地公園に移動することで、どれ
   ほど「観測データ」は変わるのでしょうか、またその変化は、ひとびとが
   大手町の界隈(かいわい)、北の丸公園の森の中で感じる「体感」の違い
   と合っているのでしょうか。
    その「解説」に拠れば、いずれも年平均ですが、
  
    (1)平均気温は、大手町(以下O)よりも、北の丸公園(以下K)が、
      約0.9℃低い。
      筆者の「体感」からは、もっとKが低いものと感じていました。
     「観測データ」には案外に「差」がないですね。月別データを見てお
     もしろいのは、11月、12月には、その温度差は約1.2℃と広が
     ることです。日照時間が短いことが主要因でしょうか。
    (2)日の最高気温は、OよりもKが約0.2℃低い。
      「観測データ」にこの程度の差しかないとは、これは意外でした。
     月別データを見ると、「ヒートアイランド」の最中である7月、8月、
     9月の温度差は、約0.2℃しかないのに、11月、12月の差は、
     筆者の予想に反して約0.5℃と広がっていることです。もっと意外
     に感じられるのは、3月、4月、5月にあっては、日の最高気温は、
     逆に、KがOよりも約0.3℃高い、ということです。これは、どう
     解釈したらよいのでしょう。う〜ん。
      この課題、一晩、寝かせてみました。浮かんできた仮説は、温度変
     化は、太陽から受ける熱の影響が大きい。Oはコンクリート・鉄・ガ
     ラス・アスファルトでできている。一方、Kは樹木と土でできている。
     その違いに拠るのではないか。前者は熱容量が大きいから、温まりに
     くく冷めにくい。後者はその反対に、温まりやすく冷めやすいのでは。
     春夏秋冬という、太陽からの熱量と日照時間の変化を考慮に入れても、
     だいたい説明できるのではないか。ただし、12月、1月、2月と月
     を追ってOとKの「温度差」が縮小しているのは、Oのビル熱、とく
     に暖房用ボイラーの排熱の影響が出ているように思われます。
    (3)日の最低気温は、OよりもKが約1.4℃低い。
      最低気温は、明け方に記録されることが多いのですが、Kが大幅に
     低くなるのは、「放射冷却」で地表の熱が奪われる一方で、この森林
     公園内には、ビルという「熱源」がほとんどないせいでしょう。因み
     に北の丸公園では、冬になると、都心では珍しくなった「霜柱」が見
     られます。幼稚園に通う園児たちが、霜柱が立っているところを選び
     ながら、サクサクと音を立てて歩いています。筆者の子どものときも、
     同じことをしていたのを想い出します。
      いま、思いの外、温度差が小さいようなことを書きましたが、わず
     か900m離れているだけで、これだけの温度差が、地表の状態の差
     によって生まれています。巨視的に見れば、北の丸公園と皇居(円に
     見立てれば、直径3kmほどでしょうか)の周囲はすべてコンクリー
     ト・ジャングルなのですから、地表の樹木がある効果は相当に大きい
     と言えましょう。ならば、ビジネス街に小さな緑の公園を設置すると
     か、ビルの屋上を緑化することでも、「塵も積もれば山となる」効果
     が期待できそうです。
  
    科学技術館に来られたときには、ぜひ、公園内にある「露場」にも立ち
   寄ってください。そこには、「観測値のディスプレイ」が設置されていま
   すから、皆さんも今のデータと体感を直に比較することができますよ。
  
    注1〜4はこちらをご覧ください。
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/508/508.pdf
  
                         (経営企画室 吉田 浄)
  
  
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     当館では、実験・工作ができる会場の貸し出しを行っています。
     ご興味のある方は、こちらをご覧ください。
     http://www.jsf.or.jp/exhibit/floor/4/4i/#entry-5374
  
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     最後までお読みいただきありがとうございました。
     皆様のご来館をお待ちしております。
  
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