科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第518号 ◆  ━
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                             >>>2015/2/18発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   昨日の東京の朝は雪模様の天気になりました。最高気温も6℃と月曜日の
   半分ほどまでしかあがらず、今日も寒さが身にしみるお天気になっていま
   す。冬の天気だといえばそうなのですが、早く春になってほしいものです。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 10,901人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・今週のユニバース
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・
                  「失敗から生まれたアルミニウム合金」
       自然と友だち・・・「可愛らしい来訪者たち」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・「ヒツジ」
  
   【4】科学技術館ニュース
       お知らせ・・・東京マラソン2015開催に伴う交通規制
              クォークカードゲーム体験会
              FOREST空気砲イベント
              「青少年のための科学の祭典2015全国大会」
                         個人出展者募集のご案内
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館
  
    ☆2月は毎日開館します。
     3月の休館日は4日(水)、11日(水)、18日(水)です。
    ☆現在、2階および5階トイレの改修工事中です。ご不便をおかけいた
     しますが、ご理解ご協力のほどよろしくお願い申しあげます。
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
    ゲストコーナーでは「ムシの眼と望遠鏡」としてお話いただきます。
  
    日 時:2月21日(土)14時〜、15時30分〜(各回40分)
    会 場:4階B室「シンラドーム」
    定 員:各回62名(当日先着順)
    案内役:伊藤哲也さん(国立天文台)
    ゲスト:今田大皓さん(筑波大学)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/exhibit/floor/4/4b/#entry-5279
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 失敗から生まれたアルミニウム合金 ■
  
    合金は複数の金属元素から構成されるため、その組成比率によって多く
   の種類があり、JIS(日本工業規格)では主に数桁の記号で表示するよ
   うになっています。しかし、歴史的な経緯などから独自の名称をもつ合金
   もあります。アルミニウム合金の一つであるアルマイトも独自の名称をも
   つ合金の一つです。
    アルマイトは、アルミニウムの耐食性や耐摩耗性の向上を主な目的とし
   てつくられました。アルミニウムに酸化皮膜をつけたもので、アルマイト
   処理と呼ばれており、アルミニウムの代表的な表面処理方法となっていま
   す。このアルマイト処理、実は1924(大正13)年に日本で最初に発
   明された処理方法なのです。
    『理研ニュース』2005年5月号によると、当時、アルミニウムの三
   角定規を使って製図作業をしていると用紙が汚れるため何とかして欲しい
   と研究者に依頼があったそうです。その時代、アルミニウムをシュウ酸溶
   液(電解液)につけて表面を被膜で覆っていましたが、そのままでは被膜
   の中に染み込んでいたシュウ酸が乾燥とともに、表面に白い粉として出て
   きていました。これを防ぐために、電解後、温湯で煮出して処理をする方
   法が取られていたのですが、ある日のこと、数枚の定規を重なり合わせた
   まま、お湯の中で煮てしまったそうです。結果、部分的に変色したところ
   ができてしまい、この失敗を取り戻すため、再び電解しました。しかし、
   いくら電流を流しても変色した部分の色は消えず、困ってしまいました。
   そこで、この部分を詳しく調べたところ、電解液が染み込まない状態とな
   っていることがわかりました。この状態こそ、実は問題の解決方法の手が
   かりとなったのです。
    この手がかりをもとに、「新たに活発な研究を展開した結果、わざとシ
   ュウ酸を染み込ませた状態で、4から5気圧の水蒸気を作用させれば、そ
   の目的を的確に達成することを見いだした」のです。
    その後、アルマイトは軽く、硬く、丈夫で、そして錆(さ)びないこと
   から、生活用品をはじめとするさまざまなものに利用されるようになりま
   した。
  
   ※「アルマイト」は1929年に理化学研究所で開発され、当時は登録商
    標(商品名)でしたが、現在では「アルミニウムの陽極酸化皮膜」の総
    称として使用されています。
  
    参考
    http://www.riken.jp/~/media/riken/pr/publications/news/2005/rn200505.pdf#page=10
  
     執筆者:高原章仁 経営企画室
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  ◆ 自然と友だち
  
   ■ 可愛らしい来訪者たち ■
  
    例年より雪の多い信州では、外の撮影は雪景色となり、この時期はもっ
   ぱら家にやってくる小鳥を撮影することが多くなっています。やってくる
   小鳥の種類、数ともに例年より少なくなっているのは気になりますが、そ
   れでも家の中まで入ってきて、テーブルの上で食事をする様子は、珍しく、
   可愛らしいもので、いい被写体となり楽しんでいます。ただ、小鳥たちは
   自然の生きものですので、できるだけ干渉することは避け、自由に行動で
   きるよう気遣いはしています。今回はその一部をご紹介します。
  
    「可愛らしい来訪者たち」の写真
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/tatsuno_07/
  
    執筆者:加納巌
  
    「自然と友だち」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/t_index.html
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜」好評発売中!
    郵送をご希望の方は、こちらから
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    ヒツジは、人類を衣食住の面で長く支えて来た重要な生きものです。2
   月のテーマは今年の干支(えと)の「ヒツジ」です。子ども向け月刊雑誌
   の今年の1月号を2冊ご紹介します。
  
   ■ 『ひつじってどんなどうぶつ?』
         サンチャイルド・ビッグサイエンス 2015年1月号 ■
     チャイルド本社/389円+税
  
    まず、雪のなかで一列にずらりと並んで立っているヒツジの写真の表紙
   に驚きます。幼児向けの科学系の月刊写真絵本ですが、サイズが大きく写
   真がきれいで大迫力です。幼児にもわかりやすく書かれた解説は大人が読
   んでも「へえぇ」と感心する情報が満載です。ヒツジのつのにさわるとあ
   たたかいことを初めて知りました。ヒトとの歴史的関係にもイラスト入り
   で触れてあり、ヒツジの食べかたや前歯の様子、横長の瞳、ひずめ、など
   が写真ではっきりと観察できます。なかでも毛刈りの連続写真はまるで目
   の前で見物しているよう。もこもこヒツジがすっきりヒツジになって気持
   ち良さそうです。春、夏、秋と毛が伸びて冬にはまたもこもこになり雪の
   中でもぬくぬく。羊毛からつくられたあたたかい衣類、ミルクから加工し
   たヨーグルト、アイスクリームなどヒツジの魅力がいっぱいです。冬に生
   まれた赤ちゃんヒツジの実物大写真が可愛いです。
  
   ■ 『ひつじ』 キンダーブックしぜん 2015年1月号 ■
     今泉忠明 指導/福田豊文 写真/フレーベル館/436円+税
  
    牧場でのヒツジの一日の暮らしぶりがよくわかります。朝、小屋から並
   んで行進して来て、牧場の人が牧草地へのゲートをあけた途端、丘の上め
   ざして一斉に走り出すヒツジたち。牧草地ではのんびり食べて一休みして
   反芻(はんすう)し、歩きながらウンチしてまた食べて……のくり返し。
   右、左、右と奥歯をずらして交互に噛(か)む様子の連続写真はユーモラ
   ス。子ヒツジは飛んだり跳ねたり遊んだり、おっぱいを飲んだり……と元
   気いっぱいです。夕方、牧羊犬の大活躍でヒツジは一頭残らず並んで小屋
   に帰ります。また、毛刈りの様子、羊毛を洗って梳(す)いて紡いで毛糸
   にする過程と毛糸で編んだ衣類なども写真をふんだんに使って説明。さら
   にヒツジの体の特徴、種類、野生のムフロンが大昔に人間に飼われたのが
   羊のはじまりということにまで触れています。肉やチーズ、石けんなどの
   写真に「ひつじからのいただきもの」というタイトルがつけてあって感動
   しました。
  
    執筆者:市川雅子 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://www.kagakuyomimono.com/hon/8sekitsui/hitujittedonnna/hitujittedonnna.html
    http://www.kagakuyomimono.com/hon/8sekitsui/hitujikinder/hitujikinder.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://www.kagakuyomimono.com/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
   ■ 東京マラソン2015開催に伴う交通規制について ■
  
    2月22日(日)に東京マラソン2015が開催され、科学技術館周辺
   においても交通規制が実施されます。これに伴い、ご来館のお客様への影
   響が考えられますので、下記の通りご案内いたします。
  
    規制予定日時:2月22日(日)8時45分頃〜11時30分頃
    周辺規制道路:専大前交差点−雉子橋−竹橋交差点−平川門交差点
  
   地下鉄をご利用の場合
    九段下駅:特に影響はありません。
    竹 橋 駅:中野・九段下寄り改札を出て、左側の1a出口をご利用くだ
         さい。地上に出ましたら、代官町通り沿いに坂を上がった先
         にある歩道橋をお渡りください。(通常ご案内している改札
         を出て右側の1b出口からではお越しいただけません。)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2015/02/222_1.php
    http://www.tokyo42195.org/2015/info/traffic/
  
   ■ クォークカードゲーム体験会
              −遊んで集めてレアカードを持って帰ろう− ■
  
    目に見えない素粒子の世界を楽しく学べる量子色力学カードゲーム
   『クォーク・カード・ディーラー(QCD)』の体験会を実施します。
    赤、青、緑の3色のクォークカードをそろえると、陽子や中性子などの
   バリオンカードがもらえます。手に入れたカードはおうちに持って帰れま
   す。いろいろな組み合わせを見つけて17枚全てのカードをゲットしよう。
    めざせコンプリート!
  
    日 時:2月22日(日)10時〜12時、13時〜16時
        ・上記時間内であればいつでも参加可能。
        ・プレイ時間の目安はコンプリートまで約25分。
    会 場:4階D室 イベントホール
    対 象:小学校1年生以上(大人のみも可)
    参加費:無料(ただし、入館料は必要)
    主 催:公益財団法人日本科学技術振興財団・科学技術館
    共 催:計算基礎科学連携拠点
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/event/2015/02/222.php
  
   ■ FOREST空気砲イベント「バレーで対戦しよう!」 ■
  
    段ボールでつくった空気砲と、スズランテープでつくったポンポンでバ
   レーをしよう! 皆さんのご参加をお待ちしています。
  
    日  時:2月28日(土)、3月1日(日)
         10時〜12時、14時〜15時30分
    会  場:5階G棟 スモンマ横イベント会場
    参加対象:小学校3年生以上(大人の参加も可)
    定  員:各日50名(先着順)
    参 加 費:無料(ただし、入館料は必要)
    参加方法:当日9時30分より5階スタッフカウンターにて整理券配布
         ※整理券は、無くなり次第配布終了
         ※整理券をお持ちの方は、各回終了時刻30分前までに会場
          へお越しください。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/event/2015/02/forest.php
  
   ■ 「青少年のための科学の祭典2015全国大会」
                       個人出展者募集のご案内 ■
  
    平成27年度の全国大会個人出展者の募集のお知らせを掲載しました。
   出展を希望される方は「青少年のための科学の祭典2015全国大会」
   個人出展者募集についてのページをご覧ください。
  
    出展1次調査票提出期限:3月23日(月)(必着)
  
    ※「青少年のための科学の祭典2015全国大会」
      開催期間:7月25日(土)、26日(日)を予定
      開催時間:9時30分〜16時30分
      会  場:科学技術館
  
    応募方法など詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.kagakunosaiten.jp/
  
  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆第24回埼玉県都市公園写真コンクール入選作品展示
  
    埼玉県内の都市公園の風景、諸行事や公園内で憩う人々などを撮影し、
   同コンクールのコンペ部門、ファミリー部門、スマホ部門で特別賞等を受
   賞した写真作品20点を展示します。
  
    会 期:2月24日(火)〜3月1日(日)
    会 場:記念館 ロビー
    費 用:無料
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum5/viewcat.php?cid=1#190
  
   ☆「室内飛行機工作講座」のお知らせ
  
    中学生以上の方を対象に、室内飛行機の製作から調整・テストフライト
   まで行います。事前申込みが必要です。
  
    開 催 日:3月1日(日)
    開催時間:10時〜13時30分(製作)
         13時30分〜15時30分(テストフライト)
    募集人数:15名(事前申込制)
    参加方法:電話にて(04−2996−2225)
    費  用:500円
         ※昼食は各自で用意してください。
         ※完成した飛行機を運ぶため、縦30cm、横30cm、
          高さ10cm程度の箱をご持参ください。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum0/viewcat.php?cid=1#188
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ 「ほんとでしょうか? 女子高生のスマホ1日7時間!」 ■
  
    2月14日の朝日新聞には、「女子高生 1日7時間スマホ」との見出
   しが躍っていました。少数派どころか、いまや絶滅が危惧されている(?)
   ガラケー派に所属している筆者からすると、「1日は24時間しかないで
   しょ、そのうち7時間もスマホに充てているなんて! これは酷い誇張か
   デタラメのデータではないのかしら?」と。そのように直感したのですが、
   現実はそうでもなさそうです。周りに聴いてみると、この「7時間スマホ」
   は有り得ない数字ではないというのです。
    この調査結果を発表したのは、デジタルアーツという情報セキュリティ
   メーカーです(注1)。それによると、
  
    1.女子高生の98%がスマホを持っている(2015年1月調査、3
      年前の2011年11月には21%)。
  
        家電品などは、「S字カーブ」を描いて普及率が上がっていく、
       つまり「離陸ポイント」を過ぎると爆発的に普及率が上がること
       が知られていますが、スマホの場合は、殊更に激しく、ほぼ垂直
       に普及率が駆け上がっているわけです。まさしくイノベーション
       を引き起こしたスマホといえます(注2)。
  
    2.女子高生の1日の平均使用時間は7時間(男子高校生は約4時間)。
      1日24時間の半分以上に相当する、「15時間以上」という超ヘ
      ビーユーザーは、驚くべきことに約10%に上る。また、草木も眠
      る「丑三つ」のころ、「0時〜3時」にも使用しているのが四分の
      一もいる。ヘビーユーザーは、起きている間は、片時もスマホを離
      さない(いや、離せない)。
  
        注2に示す通り、20年前には、まだ携帯電話もさほど浸透し
       ていませんでした。スマホというイノベーションによって、生徒
       たちが受動的に受けている生活環境の激変ぶりは、いったい、プ
       ラスに評価すべきかマイナスなのか……。「スマホ依存症」……
       あまりに手軽に過ぎて逆に囚われてしまう。草葉の陰に眠るスティー
       ブ・ジョブズがこれを聞いたら、なんと反応するのでしょうか。
    3.女子高生の使用頻度の高いアプリは、「LINE」94%、「TWITTER」
      85%、「音楽」66%。つまりコミュニケーションの手段に使っ
      ている例が多い。
      携帯電話が多機能化するにつれて、最近、その利用は「通話」から
      「通信」手段へと大きく変わってきています。携帯を持ってはいる
      が、「電話」をかけないひとたちが増えている。肉声=通話で相手
      と連絡を取る、直接のコミュニケーションではなく、「LINE」など
      文字データ=通信という間接的なコミュニケーションへと変化して
      いることがみえます。
  
    「女子高生のスマホ1日7時間」は事実なのでした。
    さて、これほどまでにスマホの利用時間が増えると、学業成績との関係
   に影響を生じているのでしょうか。ベネッセが行った「ICT利用実態調
   査(2014年12月公表)」によれば(注3)、成績上位の生徒が多い
   進学校で、メディアの利用時間が短く、進路多様校で利用時間が長い、と
   いう結果が出ています。
    文部科学省が実施している「平成26年度 全国学力・学習状況調査」
   でも、中学生のデータですが、携帯やスマホの利用時間の長い子どもほど、
   学力テストの平均正答率が低い傾向が確認されています(注4)。
    総務省が2014年5月に公表した「高校生のスマートフォン・アプリ
   利用とネット依存傾向に関する調査」によれば、スマホ利用開始により減っ
   た時間として、睡眠時間(41%)、勉強時間(34%)、テレビを見る
   時間(28%)、本を読む時間(20%)が主だったものとして挙がって
   います(注5)。
    長時間のスマホ利用により、勉強時間が減った、本を読まなくなった、
   寝不足で頭がクリアーでないことが、直接に、成績の下降傾向につながっ
   ているのでしょうか?
    学校の成績は、個人の思考力、記憶力などを測っています。スマホを多
   用することは、思考力、記憶力の強化に役立つのでしょうか? 自分の脳
   をほとんど働かせることなく、脳に汗をかかせることなく、あまりにも手
   軽に、スマホにより、その場の問題解決ができてしまう。ネットにつなが
   る術を心得ていることは、大いに役に立つ。しかし、スマホが使えない
   「試験の場」においては困ったことになる。それ以外の場では……、スマ
   ホさえあればダイジョウブですか?
  
                        (経営企画室 吉田 浄)
  
    注1〜注5はこちらをご覧ください。
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/518/518.pdf
  
  
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     当館では、お得な割引回数券―科学技術館リピーターズチケット―を
     昨年12月からはじめました。詳しくは、こちらをご覧ください。
     http://www.jsf.or.jp/info/2014/12/_-_-.php
  
     当館では、実験・工作ができる会場の貸し出しを行っています。
     ご興味のある方は、こちらをご覧ください。
     http://www.jsf.or.jp/exhibit/floor/4/4i/#entry-5374
  
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     最後までお読みいただきありがとうございました。
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  ┘ 発行者:科学技術館メールマガジン係               ┘
  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
  ┘                                 ┘
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  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれてください。                ┘
  ┘  なお、メールマガジンで参照しているWebサイトのすべての画  ┘
  ┘  像・記事については、著作権法に定める例外を除き、著作権者の  ┘
  ┘  許可なく使用・転載することはできません。           ┘
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