科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第527号 ◆  ━
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                             >>>2015/4/22発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   今週頭は二十四節気の「穀雨(こくう)」でした。名称の通り、春の雨に
   なりましたが、風が強く、甘雨(かんう)というより春驟雨(はるしゅう
   う)の様相でした。今日あたりの天気予報からは傘マークは見当たらなく
   なりました。ほどよい天気になると良いですね。
  
   * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
   本号の配信数 10,874人。
  
  
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   【1】科学技術館最新情報
       新着情報・・・地階レストランのメニュー変更のお知らせ
              第19回科学技術館万華鏡手作り教室
              宇宙をアートしよう♪(円形)
              プラネタリウム特別番組
               「春の星座と巨大ガス惑星たち −木星・土星」
              今週のユニバース
  
   【2】科学技術館ラボラトリー
       科学・技術よもやま話・・・
             「ゆるゆる素粒子カフェ」で紹介したお話のその後
       自然と友だち・・・
         「4月初めの皇居の内濠周辺に見られた草木の花々の中から」
  
   【3】科学技術館おすすめ
       科学の本の紹介・・・「田んぼ」
  
   【4】科学技術館ニュース
       他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館
  
    ☆4月の休館日は、8日(水)、22日(水)です。
    ☆5月の休館日は、7日(木)、13日(水)、20日(水)、
     27日(水)です(※5月6日の水曜日は開館いたします)。
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
   ■ 地階レストランのメニュー変更のお知らせ ■
  
    日頃より地階レストランをご利用いただきありがとうございます。
    4月30日(木)、5月1日(金)の地階レストランメニューは、土・
   日・祝日向けのバイキング形式でのご提供のみとなります。
    お客様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解いただきますよう
   お願いいたします。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/info/2015/04/43051.php
    http://www.jsf.or.jp/guide/floor/restaurant/#e6014
  
   ■ 第19回科学技術館万華鏡手作り教室 ■
  
    日本万華鏡倶楽部との共催で、恒例の万華鏡手作り教室を開催します。
   今回は万華鏡作家の依田満・百合子夫妻が考案したオリジナルキットで、
   二等辺直角三角形に鏡を組んで万華鏡をつくります。小学生でも1人で簡
   単に手作りできますので、ふるってご参加ください。
  
    開催期間:5月3日(日・祝)〜5日(火・祝)
    開催時間:11時30分〜、13時〜、14時30分〜(各回45分)
    会  場:4階D室 イベントホール
    定  員:各回35名
    参加方法:各回の30分前から会場にて先着順に受付
    教 材 費:キット1つ2,000円(別途、入館料が必要)
    主  催:公益財団法人日本科学技術振興財団、
         日本万華鏡倶楽部
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/event/2015/05/53519.php
  
   ■ 宇宙をアートしよう♪(円形) ■
  
    当館4階「シンラドーム」で「天の川銀河」の3D映像を鑑賞したのち、
   不透明アクリル樹脂絵の具のアクリラを使って感じたままの宇宙のイメー
   ジをを描いて、素敵なアート作品をつくってみよう。
  
    開催日時:5月3日(日・祝)12時15分〜14時15分
    開催場所:4階B室「シンラドーム」、2階C室 イベントホール
    参加対象:制限なし
    定  員:30名
    参加費用:1,000円(別途、入館料が必要)
    参加方法:当日10時30分より2階イベントホールにて整理券を配布
    主  催:林檎の会、科学技術館
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/event/2015/05/53.php
  
   ■ プラネタリウム特別番組
            「春の星座と巨大ガス惑星たち −木星・土星」 ■
  
    プラネタリウムのライブ投影を特別番組としてお送りします。
    夜空を見上げて、目立つ星の並びから春の星座を探していきましょう。
   春は生きものの星座が多く見られます。星空の動物園でいろいろな動物の
   星座をさがしてみましょう。色とりどりの星たちに混ざって、宵の空には
   金星や木星も加わって華やかです。また後半では、これから見やすくなる
   木星や土星について、当日皆さんに見たい天体を選んでもらって紹介する
   予定です。
    なお、本イベント開催のため、当日の「シンラドーム」ドーム投影番組
   は休止いたします。
  
    日 時:5月4日(月・祝)、5日(火・祝)
        10時30分〜、13時30分〜、15時〜(各回30分)
    テーマ:春の星座と巨大ガス惑星たち −木星・土星
    会 場:4階B室「シンラドーム」
    参加費:入館料のみでご覧いただけます。
    定 員:各回62名
    受 付:当日、開館時間より会場にて参加者本人に整理券配布
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/event/2015/05/545-.php
  
   ■ 今週のユニバース ■
  
    土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームの
   スクリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、
   恒星の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
  
    日 時:4月25日(土)14時〜、15時30分〜(各回40分)
    会 場:4階B室「シンラドーム」
    定 員:各回62名(当日先着順)
    案内役:大朝由美子さん(埼玉大学)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://www.jsf.or.jp/exhibit/floor/4/4b/#entry-5279
  
  
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  【2】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
   ■ 「ゆるゆる素粒子カフェ」で紹介したお話のその後 ■
  
    初めての方は初めまして、お久しぶりの方はこんにちは。
   半年に1回位のペースでよもやまのコーナーに現れれる素粒子カフェ〜の
   マスターの中の人です。(=ω=;
    本体はツイッターの荒波の中に潜伏中だったり科学技術館のどこかのフ
   ロアで実験演示をやっているので中の人はどんな人だろう? と気になる
   人は探して声をかけていただけると幸いです。
    今回はいつもとは趣向を変えて、過去に紹介したお話に関連した2つの
   ニュースをご紹介します。
  
   (1)「ミュー粒子でレントゲン撮影!!」のさらなる応用例
    当メールマガジン390号(※a)では、ミュー粒子と呼ばれる素粒子
   が空から降りそそいでいること、さらにミュー粒子をレントゲン的に利用
   してピラミッドの隠し部屋の有無を調べられるというロマンあふれるお話
   をご紹介しました。
    実は今年になってから、放射線が強く、立ち入りが難しい福島第一原子
   力発電所2号機原子炉内部をミュー粒子を活用して内部を探ることにある
   程度成功しましたというニュースがありました(※b)。事故が起こった
   原子炉は、いまだ立ち入り困難で内部の調査も難しい状況が続いています
   が、今回得た知見により、今後、より適切な対処が進むことを期待したい
   ところです。
  
    ※a)http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/backnumbershow.asp?mmbn_go=0390
    ※b)http://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/researchinfo/upload_images/20150320_esi.pdf
  
   (2)「ビッグバンのその前に??」は、確認できていなかった
    宇宙の始まりはビッグバンという現象から始まったと一般にはいわれて
   いますが、最先端の研究ではさらにその前にインフレーションという現象
   があったのではないか? という仮説が唱えられています。
    1年前の4月頭の当メールマガジン474号(※c)ではBICEP2
   という国際研究グループがインフレーション現象の痕跡を宇宙から飛来す
   る電波から発見したというニュースをご紹介しました。
    ところが、最近同様の電波観測を行っているPlanckという研究グ
   ループからインフレーションの痕跡と考えられるものは発見できなかった
   という、ある意味での否定的な発表があったのです(※d)。
    素粒子や宇宙の研究界隈ではこの様に発見と呼ばれたニュースが後日否
   定されるということが時々発生しています。今回も残念ながらそのケース
   となってしまったようです。
    とはいえ、インフレーションで期待されている痕跡はもっともっと発見
   しにくいものであると考えている研究者もたくさんおり、インフレーショ
   ン仮説そのものはまだまだ健在といったところの様です。
  
    ※c)http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/backnumbershow.asp?mmbn_go=0474
    ※d)インフレーションの間接的証拠、星間塵によるノイズだった
      http://www.astroarts.co.jp/news/2015/02/02bicep2/index-j.shtml
  
     執筆者:泉田賢一 ミュージアムクルー 科学技術館実験演示スタッフ
  
    「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  ◆ 自然と友だち
  
   ■ 4月初めの皇居の内濠周辺に見られた草木の花々の中から ■
  
    本年度は、皇居の内濠の周辺に見られる草木の花を4月を出発点として、
   2ヶ月おきに調べて、お知らせしていくことにしました。
    4月は、ソメイヨシノやオオシマザクラなどの白っぽいサクラやベニシ
   ダレやヨウコウなどの赤っぽいサクラを皮きりに、ユキヤナギの小さな花
   や黄色いシナレンギョウの花が目立ちました。
    草むらには、タンポポの鮮やかな黄色い花や、地を覆うように生えてい
   るオオイヌノフグリのコバルト色やコハコベの白い小さな花がそこかしこ
   に見られ、目を誘われました。
    月々の花で目立ったものを中心にご紹介して参りますので、お濠端の草
   木を訪ねての散歩をお楽しみください。
  
    「4月初めの皇居の内濠周辺に見られた草木の花々の中から」の写真
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/sss64/
  
    執筆者:永井昭三 サイエンス友の会 講師
  
    「自然と友だち」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/photo/t_index.html
  
    ハンドブック「散歩のおとも〜北の丸公園の自然〜」好評発売中!
    郵送をご希望の方は、こちらから
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/otomo/otomo.htm
  
  
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  【3】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
    5月は田植えの始まる季節です。日本人の食を支える田んぼは、たくさ
   んの生きものの命も育んでいます。そして、誰もが懐かしさを感じる田ん
   ぼの風景は、日本人の心の原風景なのではないでしょうか。
    少し早いと思いますが、暦のうえでは穀雨が過ぎ、田植えの準備に取り
   かかる時期です。今日から4回、田んぼに関連する本を紹介します。1冊
   目は、田んぼに息づく生きものたちの世界に近づきたくなる本です。
  
   ■ 『田んぼで遊ぼう! ―にっぽんの里遊び入門―』 ■
     里と生きものネットワーク編/地球丸/2010年6月/
     1,400円+税
  
    田んぼで遊んだことがありますか?
    春になり水の張られた田んぼには、生きものたちがたくさん集まり、畔
   (あぜ)にはいろいろな草花が生えてきます。田んぼには、稲だけでなく、
   植物や生きものもたくさん! 田んぼ遊びには楽しいことがいっぱいです。
    この本は、田んぼの草花や生きものの知識と、豊かな自然の中でできる
   さまざまな植物遊び、生きもの探しなど、どんな楽しみ方があるかを教え
   てくれます。
    草花の見分け方や生きものの扱い方を知り(入門編)、次につくったり
   食べたり捕って育てたり(中級編)、さらにはバケツ稲を育てたり、生き
   もの調査をしてみたり(上級編)と、それぞれのやり方がいくつも紹介さ
   れています。レンゲトンボやたんぽぽ水車作り、ザリガニ捕り、上手にで
   きるカエルつかみ、草もち作り等々……大人は、「昔こんなことしたな〜」
   と懐かしい気持ちになるような、子どもは「やってみたい!」と思うよう
   な、大人も子どもも一緒に楽しめることばかりです。
    これからのいい季節には、きっと田んぼ遊びをしてみたくなることでしょ
   う。でも、もちろん勝手に田んぼに入ってはいけません。「田主さんへの
   手紙」を持って、ちゃんと許可をもらってから! など、田んぼ遊びのルー
   ルもしっかり書かれています。
    この本を手に取って、田んぼのある里山へ、子どもと出かけてみません
   か。
  
    執筆者:古屋ちえり 科学読物研究会
  
    この本の表紙はこちらのURLをご参照ください。
    http://www.kagakuyomimono.com/hon/1nyuumon/tanbodeasobou/tanbodeasobou.html
  
    科学読物研究会ホームページ http://www.kagakuyomimono.com/
  
    「科学の本の紹介」のバックナンバー
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ 他館の紹介
  
   ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
   ☆ゴールデンウィーク特別飛行機工作教室
  
    バルサタイプの紙飛行機を製作します。
  
    日  時:4月29日(水)10時〜、13時30分〜(各回90分)
    会  場:記念館内 研修室
    定  員:各回40名
    参加方法:会場にて各回30分前より整理券を1名につき1枚配布
         整理券1枚につき教材1機
    教 材 費:無料(1回目と2回目は機種を変える予定)
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum0/viewcat.php?cid=1#194
  
   ☆特別展「宇宙世代のきみたちへ 空から宇宙へ―糸川英夫とはやぶさ―」
  
    昨年から開催している特別展「空から宇宙へ ―糸川英夫とはやぶさ―」
   が、今春「宇宙世代のきみたちへ 空から宇宙へ―糸川英夫とはやぶさ―」
   としてバージョンアップして皆さまをお迎えいたします。
   ぜひ来館して体感してみてください。
  
    会 期:5月10日(日)まで
    費 用:大人510円、小・中学生100円
    内 容:3月20日(金)より、次の展示等を追加いたしました。
         1.糸川英夫および小惑星探査機「はやぶさ」並びに宇宙・
           ロケット等についてわかりやすく説明したパネル
         2.ペンシルロケットからイプシロンロケットまで、日本の
           主なロケットの大きさを体感! 展示館内に実寸大のロ
           ケットの側面のイメージ表示
         3.「はやぶさ2」の開発から打ち上げまでの貴重な取材映
           像の上映
        ・ほか、ゴールデンウィーク期間中(5月2日〜6日)はスペ
         シャル企画が盛りたくさん! ご期待ください。
  
    詳しくは、こちらをご覧ください。
    http://tam-web.jsf.or.jp/contx/modules/myalbum5/viewcat.php?cid=1#191
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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   ■ サクラ散り、入学式が過ぎて ■
  
    4月半ばを過ぎて、北の丸公園界隈は、日中はいつもの静寂を取り戻し
   ました。
    3月下旬から4月にかけては、千鳥ヶ淵、國神社、代官町通りそして
   北の丸公園は、サクラを愛でるひとたちで賑わいました、というより、ごっ
   た返しました。あまり天候に恵まれなかった今年でしたが、人出は相変わ
   らずで、めだったのは、中国からの観光客のひとたちが明らかに増えてい
   ることでした。マスコミでは「爆花見」と記していました。
    今年撮ったサクラの写真から、2枚を掲げます(注1)。
    そのサクラ見物と並んで、ひとびとが集まるのが、3月の卒業式と4月
   の入学式。日本武道館で執り行われます。何時頃からそうなったのでしょ
   うか。3月の卒業式では、男性諸氏は、ほとんどダークスーツ姿(たぶん、
   自前)であるのに対して、女性の皆さんは、ほとんど袴姿(たぶん、レン
   タル)。どうして、このような服装になるのでしょう。「みんな、着てい
   るから」、「一度は着てみたい」からでしょうか。この現象をおそるべき
   「一様性(Uniformity)」あるいは「画一性」というと、読者の皆さんは
   どのように感じられるでしょうか。
    4月になって、入学式。一変して、この場面では袴姿はまったく見受け
   られません。
    日本武道館では、4月13日、東京大学の入学式がありました。4月1日
   に就任したばかりの五神真総長の式辞が、東京大学のホームページに掲載
   されています。
    http://www.u-tokyo.ac.jp/gen01/b_message27_01_j.html
    一方、京都大学の入学式は、4月7日に行われています。こちらも、昨
   年10月、山極壽一先生は総長に就任されてから、最初の入学式。こちら
   は京都大学のホームページで見ることができます。
    http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/about/president/speech/2015/150407_1.html
    お二人とも、入学式挨拶の初陣ですから、相当に時間をかけて式辞原稿
   を練られたことと推察します。しかし、新聞では、キーワードが取り上げ
   られただけでした。
    さて、二人の総長が期せずして強調されていたのが、「多様性
   (Diversity)」なのです。
    五神総長曰く、「…こうした難問を解決するのに必要なものは何か。私
   は、「多様性すなわちダイバーシティー(Diversity)の尊重」そして「自
   己を相対化する視野」の2つが絶対に必要であると考えています。「多様
   性の尊重」が必要なのは、これらの正解のわからない難問を解くためには、
   多様な観点からさまざまな知恵を出し合うことが不可欠だからです。その
   前提として、多様性が尊重されなくてはなりません。多様性の尊重とは、
   人々の国籍、性別、年齢、言語、文化、宗教などの違いを大切にし、互い
   の個性を尊重することです。現在急速に進行しつつあるグローバル化は、
   人々の生活をフラット化する、すなわち画一化する方向に導く傾向があり
   ます。しかし、個性を塗りつぶして、皆が同じような生活をする社会は人
   類の進むべき方向ではないはずです。」
    山極総長曰く、「…Dは Diverse and Dynamic です。グローバル時代の
   到来で、現代は多様な文化が入り混じって共存することが必要になりまし
   た。これまで強みを発揮してきた日本の均質性は、国際競争が激化する現
   代ではときとして創造力を弱め、イノベーションの育成を阻んでいるとい
   われます。京都大学は多様な文化や考え方に対して常にオープンで、自由
   に学べる場所でなければならないと思います。一方、急速な時代の流れに
   左右されることなく、自分の存在をきちんと見つめ直し、悠久の歴史の中
   に自分を正しく位置づけることも重要です。京都大学はそれを保証する静
   謐な学問の場を提供したいと思っています。」
    多様性の尊重とは、つきつめれば個々人の個性を尊重して智慧を出し合
   い、より優れた状態に持っていくことにあるのですが、そのことには、
   個々人が、自分自身で考えて、決めて、行動していることが前提条件とし
   てあるはずです。
    両方とも、6,000字程度の比較的短い挨拶ですから、ダウンロード
   して全文をじっくり読んでみることをお勧めします。お二人の専門領域か
   ら滲み出るバックグラウンドの違い、二つの大学の校風の違いまでもが読
   み取れて、興味深いものがあります。これも多様性の現れなのでしょう。
    さいごに、サクラに代わって、いま、北の丸公園で満開の「ハナミズキ」
   の写真(注2)をお届けします。
  
    注1〜注2はこちらをご覧ください。
    http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/527/527.pdf
  
                     (経営企画・総務室 吉田 浄)
  
  
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     当館では、お得な割引回数券―科学技術館リピーターズチケット―を
     昨年12月からはじめました。詳しくは、こちらをご覧ください。
     http://www.jsf.or.jp/info/2014/12/_-_-.php
  
     当館では、実験・工作ができる会場のほか、イベントホール等の貸し
     出しを行っています。ご興味のある方は、こちらをご覧ください。
     http://www.jsf.or.jp/business/rental/
  
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     最後までお読みいただきありがとうございました。
     皆様のご来館をお待ちしております。
  
     次号は4月29日(水)が祝日のため、4月28日(火)発行です。
  
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  ┘ 発行者:科学技術館メールマガジン係               ┘
  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
  ┘                                 ┘
  ┘ ※ このメールマガジンの回覧・転送は自由です。内容の引用・転  ┘
  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれてください。                ┘
  ┘  なお、メールマガジンで参照しているWebサイトのすべての画  ┘
  ┘  像・記事については、著作権法に定める例外を除き、著作権者の  ┘
  ┘  許可なく使用・転載することはできません。           ┘
  ┘                                 ┘
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