科学技術館メールマガジン バックナンバー


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  ━  ◆ 科 学 技 術 館 メールマガジン ◇ 第643号 ◆  ━
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                             >>>2017/8/23発行
  
   こんにちは。科学技術館です。
  
   当メールマガジンは毎週水曜日発行です。ご愛読よろしくお願いします。
   夏休みもあとわずかですね。夏の思い出づくりに、科学技術館にご家族や
  お友達と遊びに来てください。夏休み特別展「マスレチック・ランド」は日
  曜日(8月27日)まで開催しています。
  
     ●夏休み特別展「マスレチック・ランド〜さわれる!あそべる!算数・数学展〜」
      開催中<8月27日(日)まで>
     ●科学技術館サイエンス友の会2017年度半年会員
      申込受付中<8月25日(金)まで>
     ●「『だいち』がつくった富士山」7月20日オープン
     ●「シンラドーム」7月27日リニューアルオープン
  
  
   夏休み期間中(8月31日まで)はエレベータを運行します。
   詳しくは、こちらをご覧ください。
   http://www.jsf.or.jp/info/2017/07/ev.php
  
  ☆当館は9月5日(火)まで毎日開館します。
  
  * このメールマガジンは等幅フォントでご覧ください。
  
  本号の配信数 10,995人。
  
  
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  【1】科学技術館最新情報
      新着情報・・・今週のユニバース
  
  【2】科学技術館ニュース
      お知らせ・・・夏休み特別展「マスレチック・ランド
                    〜さわれる!あそべる!算数・数学展〜」
             「『だいち』がつくった富士山」7月20日オープン
             「シンラドーム」7月27日リニューアルオープン
             地層処分わくわくポイントラリー@科学技術館
             JSF−ARLISS 2017ツアー
                           公開プレゼンテーション
             科学技術館サイエンス友の会2017年度半年会員募集
             なぜなに?かがく実験教室
              「ひえひえスライムとぽかぽかスライム」参加者募集
      他館の紹介・・・所沢航空発祥記念館
  
  【3】科学技術館ラボラトリー
      科学・技術よもやま話・・・「でも、“引く”のは苦手です!?」
  
  【4】科学技術館おすすめ
      科学の本の紹介・・・「ぼくはアホウドリの親になる」
  
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  【1】    ★ 科 学 技 術 館 最 新 情 報 ★
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  ◆ 新着情報
  
  ■ 今週のユニバース ■
  
   土曜午後の科学ライブショー「ユニバース」では、4階シンラドームのス
  クリーンに全天周のシミュレーション映像を投影し、地球から太陽系、恒星
  の世界、銀河の世界、そして宇宙全体のお話をお伝えします。
   「ゲストコーナー」では、「すばる望遠鏡、ゆくカメラくるカメラ」とし
  てお話しいただく予定です。
  
   日 時:8月26日(土)14時〜、15時30分〜(各回40分)
   会 場:4階B室「シンラドーム」
   定 員:各回62名(当日先着順)
   案内役:亀谷和久さん(国立天文台)
   ゲスト:藤原英明さん(国立天文台ハワイ観測所)
  
   詳しくは、こちらをご覧ください。
   http://universe.chimons.org/jsf/
  
  
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  【2】    ★ 科 学 技 術 館 ニ ュ ー ス ★
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  ◆ お知らせ
  
  ■ 夏休み特別展「マスレチック・ランド
               〜さわれる!あそべる!算数・数学展〜」 ■
  
   「数のしくみや大きさを感じる」「数に親しむ」「立体感覚が身につく」
  「数を五感で感じる」など4つのテーマで、数や図形について楽しんでいた
  だける特別展です。ゲームのような展示やアートのような展示もあります。
  
   開催期間:8月27日(日)まで
  
   詳しくは、こちらをご覧ください。
   http://www.jsf.or.jp/event/2017/08/080508272017.php
  
  ■ 「『だいち』がつくった富士山」
  (一般財団法人リモート・センシング技術センター出展)7月20日オープン ■
  
   7月20日(木)に、科学技術館3階ロビーに一般財団法人リモート・セ
  ンシング技術センター出展「『だいち』がつくった富士山」がオープンしま
  した。観測衛星により取得したデータを用いて作成した画像を、富士山の模
  型に映すプロジェクション・マッピングです。ぜひご体験ください。
  
  ■ 「シンラドーム」7月27日リニューアルオープン ■
  
   全天周映像ドームシアター「シンラドーム」(4階B室)が映像音響シス
  テムやスクリーンを一新してリニューアオープンしました。オープンに合わ
  せ、新たな上映番組「Journey to the Centre of the Milky Way」(天の川
  銀河の中心への旅)を開館日の日曜日から金曜日の14時15分より上映し
  ています(イベント開催日を省く)。
  
   詳しくは、こちらをご覧ください。
   http://www.jsf.or.jp/info/2017/07/_new0727.php
  
  ■ 地層処分わくわくポイントラリー@科学技術館 ■
  
   3階「アトミックステーション ジオ・ラボ」展示室と、4階の特設会場
  をラリー形式でまわり、いろいろな実験に参加して、地層処分と関係の深い、
  地層や岩石、粘土を使った実験など“地下のふしぎ”を楽しみながら学んで
  いただけるイベントです。
  
  <体験プログラム>
  【実験】地盤の固さと揺れの違いについて学ぶ実験(10分)
  【実験】粘土(ベントナイト)を使った不思議な実験(15分)
  【実験】地層の調査方法について学ぶ音の実験(10分)
  【実験】酸とアルカリ実験で色々な地下水を調べよう(10分)
  【実験】地層や岩石のでき方などについて学ぶ実験ショー(30分)
  
   実験プログラムに参加するためには、ポイントラリーの冊子、チラシ(ク
  ーポン付)が必要となりますので、4階特設会場の受付でお受け取りくださ
  い。
  
   日 時:8月24日(木)10時〜16時30分
   受 付:4階E室ワンダー・ガレージ 特設会場
   参加費:無料(ただし、入館料は必要)
   主 催:原子力発電環境整備機構(NUMO)
   共 催:公益財団法人日本科学技術振興財団・科学技術館
       一般社団法人日本原子力学会関東・甲越支部
  
   詳しくは、NUMOのウェブサイトをご覧ください。
   http://www.numo.or.jp/topics/201717081014.html
  
  ■ JSF−ARLISS 2017ツアー 公開プレゼンテーション ■
  
   科学技術館では2015年から約3年間、米国ボーイング社からの助成を
  受け、中学生・高校生を対象に「科学技術館CanSatプロジェクト」を
  すすめています。
   CanSatとは空き缶サイズの超小型模擬人工衛星のことで、モデルロ
  ケットなどを使い打ち上げ、パラシュートで落下してくる間に温湿度などデ
  ータの計測ミッションや、地上に到達後ローバーで自走させ目的地にいかに
  正確に早く辿り着くかといったミッションを遂行するものです。
   CanSatへの取り組みでは、物理・数学・工学・プログラミングなど
  あらゆる分野を学び、総合的な課題解決力を育み実践的な経験を積むことが
  できます。このプロジェクトでは約2年半にわたりCanSatに関する講
  座を行っており、最終目的は今年9月にアメリカで開催されるCanSat
  の国際大会「ARLISS」に出場することです。
   今回の公開プレゼンテーションでは、ARLISS出場が決まった4名の
  高校生が、自分たちの目指すミッションや開発した機体の特徴などについて
  プレゼンを行います。ぜひご来場ください。
  
   日  時:8月27日(日)11時〜11時30分
   会  場:2階E室「ものづくりの部屋」
   対  象:どなたでもご参加いただけます
   定  員:24名(先着順)
   参加方法:開始10分前から会場で受付
   参 加 費:無料(ただし、入館料は必要)
  
  詳しくは、こちらをご覧ください。
  http://www.jsf.or.jp/info/2017/08/cansat_1.php
  
  ■ 科学技術館サイエンス友の会2017年度半年会員募集 ■
  
   科学技術館サイエンス友の会では、2017年度(第54期)の半年会員
  (会員期間は2017年10月1日から2018年3月31日まで)を募集
  します。
  
   申込期間:8月25日(金)まで
   募集対象:小学校3年生〜高校3年生
  
   半年会員のお申込方法については、こちらをご覧ください。
   http://www.jsf.or.jp/science/info/admission/
  
  ■ なぜなに?かがく実験教室
          「ひえひえスライムとぽかぽかスライム」参加者募集 ■
  
   スライムを作ったことはありますか? 見たことやさわったことがある人
  は多いかと思います。今回は、洗濯のりとほう砂から、冷たくなるスライム
  と温かくなるスライムを作ります。ものが溶ける現象を観察しながら、スラ
  イム作りを楽しみましょう!
  
   日  時:9月30日(土)
        13時30分〜、15時〜(各回45分)
   会  場:4階I室「実験スタジアムL」
   講  師:兼 龍盛先生(江戸川学園取手中学校・高等学校)
   対  象:小学校1年生〜4年生(保護者同伴)
   定  員:各回40名
   参 加 費:無料(参加者および付添保護者1名は入館料無料)
   応募方法:「なぜなに?かがく実験教室」のウェブサイトよりお申込み
        ください。(応募者多数の場合は抽選)
        「なぜなに?かがく実験教室」のウェブサイト
        http://www.kagaku21.net/why/
   応募締切:8月30日(水)
   主  催:「夢・化学-21」委員会
   問 合 先:「夢・化学-21」委員会事務局
        (一般社団法人日本化学工業協会 広報部内)
        電話 03−3297−2555
        (10時〜12時、13時〜16時)
  
  ◆ 他館の紹介
  
  ■ 所沢航空発祥記念館 ■
  
  ☆夏の特別展「飛行機研究所から100年『航空技術のDNAの継承と進化』
   〜クルマに生きる航空機の技術〜」
  
   航空機開発で培った技術がどのようにして車の安全性・走行性などの技術
  につながっているのかを、エンジンや実写・実機等の実物資料やパネルなど
  を通して紹介し、モノづくり日本において育まれてきた技術、受け継がれる
  スピリッツを紐解きます。
  
   開催期間:9月3日(日)まで
   会  場:記念館 展示室内(特別展会場)
  
  ☆特別展イベント「ぶつからないクルマの仕組みを体感してみよう!
   〜先進運転支援システム『アイサイト』同乗体験〜」のご案内
  
   最新の安全技術の一例として、テレビCMなどでもお馴染みの体験を記念
  館で実際に体験できることになりました。ぜひ最新の技術に触れてみましょう。
  
   開催日:8月26日(土)
   時 間:10時〜12時、13時〜14時30分、15時〜16時
   場 所:記念館横駐車場
   費 用:無料(ただし、記念館の入館料は必要)
  
  ※詳細は下記の記念館ウェブサイトをご確認ください。
  ※体験された方には、素敵なプレゼントをご用意しております!!
  
  ☆特別展イベント「T−1B練習機」搭乗体験(当日受付制)のご案内
  
   格納庫より1年ぶりに館内に展示し、今回特別に搭乗体験ができます。
  
   開催日:9月2日(土)
   時 間:10時〜12時30分(12時までに並んだ方まで)
       13時30分〜15時30分(15時までに並んだ方まで)
   場 所:記念館 展示室内
   費 用:無料(ただし、記念館の入館料は必要)
  
  ☆大型映像館のご案内
  
   夏休み大型映像フェスティバルを開催中です!
  
  ○「恐竜大研究」(上映時間 約38分)
   かつて生命史上最大の繁栄を遂げた地上の王者、恐竜。その生態は多くの
   謎に包まれています。様々なCGや発掘現場で撮影された貴重な映像を使
   い、恐竜の誕生から滅亡までをご案内いたします。
  
  ○名探偵コナン「星影の魔術師(マジシャン)」(上映時間 約25分)
   JAXAがこれまでの宇宙探査の成果を発表する一大展示会を開くことに
   なった。その目玉はすべて宝石でできた太陽系儀「輝きの天球」。JAX
   Aへやってきた少年探偵団とコナン。最新の宇宙探査の成果を聞いている
   と、非常ベルが鳴った! 果たして怪盗キッドを捕まえることはできるの
   だろうか!?
  
   9月18日(月・祝)までの上映スケジュール
    10時20分〜 「星影の魔術師(マジシャン)」
    12時40分〜 「恐竜大研究」
    14時20分〜 「星影の魔術師(マジシャン)」
    16時00分〜 「恐竜大研究」
   会  場:大型映像館
   大型映像館入館料:大人620円、小・中学生260円
  
  ☆名探偵コナン謎解きチャレンジ「隠された秘宝を見つけだせ!」のご案内
  
   館内にある謎を解いて、クイズラリーに挑戦しよう。
  
   日時:8月31日(木)まで
   対象:同日中に大型映像館、展示館の両方を見学された方(お子様対象)
  
  詳しくは記念館ウェブサイトをご覧ください。
  http://tam-web.jsf.or.jp/
  
  
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  【3】   ★ 科 学 技 術 館 ラ ボ ラ ト リ ー ★
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  ◆ 科学・技術よもやま話
  
  ■ でも、“引く”のは苦手です!? ■
  
   突然ですが、問題です。「23+34=?」。答えは「57」ですね。え
  っ、簡単ですか? では、これはどうでしょう。「23×34=?」。答え
  は「782」です。すぐに答えられましたか? もちろん、私はすぐに答え
  が分かりましたよ! えへん。……ウソです、電卓を使いました。暗算が得
  意な方は、何も使わず答えられたかもしれませんね。でも、世の中には私と
  同じように計算が苦手な方が大勢いるかと思います。そんな計算アレルギー
  の皆さんに、電卓のように計算を補助してくれる道具を紹介します。以前の
  よもやま話では、「ネイピアの骨」を紹介しましたが、今回は「計算尺」と
  いうものです。
   計算尺は定規のような形で表裏にたくさんのめもりがあり、滑尺(かっし
  ゃく)を、右に引いたり左に引いたり動かして計算をします(画像はウィキ
  ペディアでご覧ください!→http://ur0.work/F2fp )。尺のめもりの合っ
  たところを読んで、値を求めます。計算尺は掛け算・割り算ができますが、
  足し算・引き算は苦手です。先ほどの問題では2問とも使っている数字は同
  じでしたが、足し算は計算しやすく、掛け算になると暗算ではちょっと面倒
  でしたよね。計算尺は、そのちょっと面倒に感じる掛け算・割り算のための
  道具なのです。しかし、「計算尺は結果をイメージとして示すものであり、
  得られる値は概数である。」(ウィキペディアより)とのこと。ちなみに計
  算尺は主に技術者が使っているといったイメージがあるようです。そういえ
  ば、スタジオジブリの映画でも登場していますね。詳しい使い方はここでは
  紹介しませんが、興味を持った方は調べてみてください。
   尺をスライドさせてスマートに計算の答えを求める計算尺。見た目にもと
  てもスタイリッシュでカッコイイ!のですが、電卓の普及もあり、現在はあ
  まり姿を見なくなってしまったようです。電卓は便利ですからね……。私は
  計算尺を持っていないのですが、いつか本物の計算尺を手にして使いこなし
  てみたいです。とりあえずどんなものか体験してみたい、という方向けに簡
  単な型紙を用意してみました。計算アレルギーの皆さんも、まずは試してみ
  てはいかがでしょうか。(※1が計算尺体験版です。※2でその使い方を説
  明しています。精度はご容赦ください……体験版なので。)
   計算尺に興味を持った方、もともと算数に興味がある方は、ぜひこの夏は
  科学技術館へお越しください。8月27日(日)まで2017年夏休み特別
  展「マスレチック・ランド〜さわれる!あそべる!算数・数学展〜」を開催
  しています。計算尺はありませんが、算数・数学好きにはたまらない展示が
  たくさんあります。まもなく開期終了となりますので、お早目にご来館くだ
  さい!
  
   ※1)計算尺体験版はこちら
      http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/643/643_1.pdf
  
   ※2)計算尺の使い方(きほん)はこちら
      http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/643/643_2.pdf
  
   2017年夏休み特別展
   「マスレチック・ランド〜さわれる!あそべる!算数・数学展〜」
   http://www.jsf.or.jp/info/2017/06/math.php
  
   執筆者:名波友貴 経営企画・総務室
  
   「科学・技術よもやま話」のバックナンバー
   http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/y_index.html
  
  〈編集部より訂正〉
  先週の第642号の自然と友だち「身近な昆虫たちの物語」の中で紹介しま
  した「ヤブキリ」は、「ホソクビツユムシ」でした。訂正をさせていただき
  ます。
  
  
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  【4】    ★ 科 学 技 術 館 お す す め ★
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  ◆ 科学の本の紹介
  
   8月のテーマは「生物多様性」です。種の絶滅のスピードがかつてないく
  らい速まっている現代。1年間で4万種もの生物が消えているといわれてい
  ます。人間の活動が原因で絶滅したリョコウバトやドードーと同じ運命をた
  どらせないように、日本の特別天然記念物、そして絶滅危惧種であるアホウ
  ドリを守るためのひとつの挑戦を紹介します。
  
  ■ 『ぼくはアホウドリの親になる −写真記 ひな70羽 引っこし大作戦−』 ■
    南俊夫 文・写真/山階鳥類研究所 監修/偕成社/2015年10月/
    1,600円+税
  
   アホウドリは、つばさを広げると2メートル以上もある大きな海鳥。風を
  とらえて優雅に飛ぶ姿は、まさに「風の王者」です。一年のほとんどを海の
  上でくらし、命をつたえる卵を産みヒナを育てるときにだけ、生まれ育った
  島に長い旅をして帰ってきます。おだやかで愛情深く美しい鳥です。
   1949年、アホウドリは絶滅したと発表されました。アホウドリが住ん
  でいた無人島、鳥島にやってきた日本人が羽毛をとるために乱獲し、フンを
  肥料にするため営巣地をこわしたのです。鳥島だけでも15年間で、なんと
  500万羽のアホウドリが殺されました。さらに、火山の噴火が追い打ちを
  かけました。
   ところが、絶滅宣言の2年後、鳥島の気象観測施設の人がわずかに生き残
  っていたアホウドリを見つけたのです。施設の人たちは仕事の合間に記録を
  つけたり、ススキを植えたり、ヒナをおそう野生ネコを退治したり、という
  保護活動を始めました。しかし火山の噴火で施設は閉鎖され、また無人島に。
   1973年にイギリスの鳥類学者ティッケルが調査した時には成鳥が25
  羽とヒナが24羽いました。ティッケルが京都大学に立ち寄ったとき、大き
  な出会いがありました。「アホウドリは日本で繁殖する鳥だから日本人が保
  護すべき」という言葉に背中を押され、大学院生だった長谷川博さんがアホ
  ウドリの調査・研究・保護に乗り出したのです。さまざまな保護活動が少し
  ずつ実を結びましたが、鳥島はいつまた火山が噴火し絶滅するかわかりませ
  ん。そこで、山階鳥類研究所を中心に小笠原諸島の聟島(むこじま)へヒナ
  を引っ越しさせる大作戦が始まったのです。アホウドリを人の手で育てる挑
  戦は世界でも前例がなく大変なことの連続でした。生まれ育った島に帰って
  くる習性のアホウドリ。果たしてヒナは無事に育って巣立ち、またこの聟島
  に帰って来るのでしょうか……。
  
   執筆者:市川雅子 科学読物研究会
  
   科学読物研究会ホームページ http://www.kagakuyomimono.com/
  
   「科学の本の紹介」のバックナンバー
   http://www2.jsf.or.jp/mailmaga/b_index.html
  
  
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             ★ 担 当 者 よ り ★
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  ■ 水とトイレ ■
  
   念願のマチュピチュに行った時のことです。ガイドブックにも書いてあり
  ますが、ペルーの水道水は硬度が高いため、歯磨き時のうがい程度の使用に
  して、また、トイレでもトイレットペーパー(紙)を便器に流してはいけな
  いのです。そのためにトイレに使用後の紙を入れるカゴが置いてあります。
  理由は環境保護のためと書いてありますが、現地ガイドさん(10年ほど前
  にペルー人男性と結婚の後移住)の話は次のようなものでした。住んですぐ
  の頃、日本と同様、トイレに使用後の紙を流したそうです。なんだ流れるで
  はないかと思っていたところ3ヵ月ほどして排水管が詰まってしまったそう
  です。原因は水で、硬度が高いため、石灰を多く含んでいて排水管に石灰が
  付着し、紙が水に溶けにくくなって付着して、結果詰まってしまうからとの
  ことです(人間でいう動脈硬化の現象ですね)。帰国して日本の水の安全・
  安心とトイレのきれいさには幸せを感じるところです。科学技術館のトイレ
  もきれいに使用して、水も無駄にしないようにお願いします。来館を待って
  います。
                               (T.S)
  
  
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     お得な割引回数券―科学技術館リピーターズチケットについては、
     こちらをご覧ください。
     http://www.jsf.or.jp/info/2014/12/_-_-.php
  
  
     当館では、実験・工作ができる会場のほか、イベントホール等の貸し
     出しを行っています。ご興味のある方は、こちらをご覧ください。
     http://www.jsf.or.jp/business/rental/
  
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     最後までお読みいただきありがとうございました。
     皆様のご来館をお待ちしております。
  
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   科学技術館ホームページ>>> http://www.jsf.or.jp
  
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  ┘ 発行者:科学技術館メールマガジン係               ┘
  ┘    〒102-0091 東京都千代田区北の丸公園2番1号       ┘
  ┘                                 ┘
  ┘ ※ このメールマガジンの回覧・転送は自由です。内容の引用・転  ┘
  ┘  載の際には、「科学技術館 メールマガジン 第何号の***の  ┘
  ┘  記事」と注釈をいれてください。                ┘
  ┘  なお、メールマガジンで参照しているWebサイトのすべての画  ┘
  ┘  像・記事については、著作権法に定める例外を除き、著作権者の  ┘
  ┘  許可なく使用・転載することはできません。           ┘
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