![]() ![]() ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
シャリンバイの花 | サツキツツジの花 | ビヨウヤナギの花 | ソヨゴの花 | ハナゾノツクバネウツギの花 |
![]() |
||||
ユリノキの花 |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
ヤセウツボの花 | スイバの花 | コウゾリナの花 | オヤブジラミの花と実 | マンテマの花 | ![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
ドクダミの花 | ヒルガオの花 | ワルナスビの花 | ヒメジョオンの花 | ネズミムギの穂 |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
カモジグサの穂 | イヌムギの穂 | コバンソウの穂 | ハルガヤの穂 | カモガヤの穂 |
![]() |
||||
カラスムギの穂 |
シャリンバイの花 【バラ科】 | |
![]() |
|
|
|
本州中部より西の地方の海岸に生えている常緑の低木(1m)です。観賞用に庭や公園によく植えられています。 幹はよく枝分かれして葉を茂らせています。葉は枝の先近くに集まって互生していますが、写真に見られるように輪生しているように見えます。葉の形は、中ほどが広がっただ円形(広だ円形)で厚くてかたく、縁にはかすかにギザギザ(鋸歯=きょし)が見られることがあります。葉の表面は暗い緑色で裏は淡い緑色です。少し縁が裏側に反っています。 5月頃、枝の先の葉の間に白い花をつけた花の集まり(円すい花序)が見られます。 花には、鐘形のがく筒の先が5裂したがく裂片(三角形)・白い円形の花びらが5枚・おしべが約20本・めしべ1本が見られます。 名前は、花がウメのような形をしており、葉の並び方が、車輪の形に輪生しているように見えるところからつけられました。 |
サツキツツジの花 【ツツジ科】 | |
![]() |
|
|
|
関東より西の地方の渓流沿いに多く生えている、常緑の低木(0.3~1m)です。今では、庭や公園、道路沿いなどによく植えられています。 枝は、横に広がりながら半円形の樹形になります。葉は、枝先に集まって互生しています。冬を越した葉は濃い緑色で新しい葉より小さく厚みがありますが、春に出たものは淡い緑色で、両端が尖(とが)った細長い形(線状披針形=せんじょうひしんけい)をしています。 5月頃、枝先に赤紫色の花(径約4.5cm)を1~2花ずつ咲かせます。 花には、筒先が小さく5裂したがく・筒先がロート形に大きく開いて5裂している紅紫色の花びら・長く突き出ているおしべが5本・おしべより長く突き出ているめしべ1本が見られます。 名前は、さつき(5月)に咲くツツジという意味でつけられました(サツキともいう)。 |
ビヨウヤナギの花 【オトギリソウ科】 | |
![]() |
|
|
|
中国生まれの半常緑の小さい低木(0.5~1.5m)で、庭や公園によく植えられています。 茎は根もとからたくさん生え出し、枝が細かく分かれて大きな株をつくっています。枝には、両端が細くなった細長いだ円形の葉(4~8cmで柄がない)を十字状に対生しています。葉を透かして見ると、明るく細かい点(油点=ゆてん)がまばらに見られます。 6~7月頃、細かく分けた枝先に、柄のある大きな黄色い花(径4~6cm)の集まりをつけます。 花には、緑色のがく片が5枚・先が広がっている倒卵形(とうらんけい)の黄色い花びらが5枚・花の中心に先が長く立ち上がっている黄色いおしべが多数(もとがくっついて5つの束になっている)・花柱の先が5裂しているめしべ1本が見られます。 名前は、漢字で「美容柳」と書きますが、花が美しいことと、細い葉がヤナギの葉に似ていることからつけられたものです。 |
ソヨゴの花 【モチノキ科】 | |
![]() | |
|
|
中部山地より西の暖かい地方の山に生える常緑の低木(2~3m)です。雄の木と雌の木があります。 枝は灰色をしています。葉は先の尖(とが)った卵形(4~8cm)です。つやがあってやや堅(かた)めで、葉の縁は少し波打っています。 5~6月頃、葉の脇に小さな白い花を開きます。雄の木の花はたくさん(3~8花)集まってつきますが、雌の木の花はふつう1つだけついています。 花には、筒先が4裂しているがく・白い花びら4枚・おしべ4本(雄花のものは長い)・めしべ1本(雌花のものは大きい)が見られます。秋になると、雌の木には長い柄の先に赤く熟した実がつきます。 名前は、堅い葉が風のそよぎで、ざわざわと音を立てるところからつけられたものです。 |
ハナゾノツクバネウツギの花 【スイカズラ科】 | ||
![]() | ||
|
||
園芸植物としてつくられた半常緑の低木(1~2m)です。寒さに耐える力は持っていますが、どちらかといえば暖地性の植物で、生垣や道沿いの植え込みなどに植えられています。 茎は、根もとからたくさん生え出して大きな株をつくっていますが、成長は早く、赤褐色の枝を多く分けてつやのある小さな葉(2~4cm)を対生か3枚葉を輪生させています。 6~10月頃、小枝の先に筒状で先が5裂している花(白~淡い紅色でよい匂いがする・花径約1.5cm)を咲かせています。 花には、花のもとに赤褐色のつくばね形のがくが2~5枚・筒形の先が5裂している花びら・おしべ4本・めしべ1本が見られます。 名前は、たくさんのつくばね形のがくに支えられた香りのよい花が次々に咲き誇っている有様に対してつけられた名前です。 |
ユリノキの花 【モクレン科】 | |
![]() | |
|
|
北アメリカ生まれの落葉高木(20~30m)です。公園や街路によく植えられています。 幹は真っ直ぐに伸び上がっていて、よく枝を広げています。幹は暗い灰白色で、縦に細かい割れ目が見られます。葉は、やや四角で半纏(はんてん)に似た形(葉の先に切れ込んだくぼみがあり、縁は2~4裂している)をしており、長い柄で枝に互生しています。 5~6月頃、今年出た枝先に、チューリップに似た淡い緑黄色の花(花径約6cm)を上向きに1花ずつ咲かせます。花には、がくが3枚(淡い緑色の長いだ円形で水平に開いている)・花びら6枚(緑黄色の卵状だ円形で下方にだいだい色の斑紋=はんもんがある)・おしべ多数(緑黄色の葯=やくが見えている)・めしべ多数(花托=かたくについている)が見られます。 名前は、花の様子や属名からつけられたようです。チューリップツリーとかハンテンボクという呼び名もあります。 |
ヤセウツボの花 【ハマウツボ科】 | |
![]() | |
|
|
ヨーロッパ生まれの寄生植物の1年草(15~50cm)です。寄生するのは、キク科・マメ科・セリ科などの植物の根です。 茎は、紫がかった褐色で枝分かれしません。褐色の葉は鱗片(りんぺん)のようで小さく、先が尖(とが)っていて茎を抱くような格好で互生しています。 5~6月頃、茎の上部の葉と同じような形をしたもの(苞葉=ほうよう)の脇に1花ずつつけて花の穂をつくります。 花には、4つに深く切れ込んだがく(花びらの左右に2片ずつ見えている)・唇(くちびる)形をした花びら(上唇=じょうしんと下唇=かしんに分かれている)・おしべが4本・めしべ1本が見られます。 名前の「ウツボ」は、花の穂の形が矢を入れる靭(うつぼ)に似ていることからつけられました。ヤセウツボは、花穂がやせて見えるところからつけられたものです。 |
スイバの花 【タデ科】 | |
![]() | |
|
|
土手や草原の中によく生えている多年草(50~80cm)です。雄株と雌株があります。 細長い円柱形の茎には、縦に筋(すじ)が見られます。緑の中に紅紫色をおびることもあります。根もとの葉には短い柄があり、先が細くなった長いだ円形で柄につながる所は矢じり形をしています。茎の上の方にある葉は柄がなく、葉のもとのところは矢じり形をしていて、茎につながるところは膜状の鞘(さや)になって茎を取り巻いています。 5~8月頃、雄株・雌株それぞれが茎の先近くに花を穂状につけます。雄株の花には、花びら状のものが6枚(外花被3枚と内花被3枚)・おしべ6本が見られます。雌株の花には、下向きの外花被3枚と上向きの内花被3枚の上方に赤紫色で毛のようになっているめしべの柱頭が見えます(内花被に囲まれて3本の花柱があるが見えない)。花の後には、内花被が成長した3枚の翼(よく・約4mm)に包まれただ円形の実(約2mm)ができます。 名前は、葉や茎をかむと酸っぱいので、「酸い葉」という意味でつけられたものです。 |
コウゾリナの花 【キク科】 | |
![]() | |
|
|
道端や山の日当たりのよい草地に普通に見られる越年草(60~90cm)です。 真っ直ぐに伸び上がった茎の根もとにへら形の葉(10~22cm)がたくさん見られますが、花が咲くころには、先の尖(とが)った細長い葉(6~12cm)を茎に互い違いにつけ(互生)、葉のもとは茎を抱くようにつけています。葉の縁には先の尖(とが)った小さなギザギザ(鋸歯=きょし)がたくさん見られます。葉にも茎にも赤褐色の荒い毛が生えていてざらつきます。 5~10月頃、茎の上の方で枝を分けて上向きの黄色い頭状花(頭花・花径約2.5cm)を散房状に咲かせています。 頭花の中は舌状花だけです。頭花の外側には荒い毛が生えている総苞(そうほう-短い外片と長い内片がある)に囲まれています。舌状花には、冠毛(かんもう)・おしべ・めしべが見られます。 名前は、茎と葉のかたい毛から剃刀(かみそり)を連想してつけられたようです。 |
オヤブジラミの花と実 【セリ科】 | |
![]() | |
|
|
土手や道端の草地に生えている越年草(約60cm)です。 茎にも葉にも細かく荒い毛が生えています。葉は、細かく羽状に裂けています(2~3回羽状複葉で裏がやや白っぽい・長さ約10cm)。 4~6月頃、枝先に2~3本の柄(大花柄・2~3cm)を出し、その先に短い柄(小花柄・2~3mm)を分けて、1つずつ小さな白っぽい花を開きます(花序の花数は5~8花)。 花には、刺(とげ)におおわれた緑色の子房(約2.5mm・先に歯のようながくがあるが見えにくい)・白か紫がかった花びら5枚・おしべが5本・花柱が2本あるめしべ1本が見られます。花が終わった後には、先の曲がった刺におおわれた長いだ円形の実(5~7mm)ができます。 名前は、実の表面の毛で衣服にからみつくことからつけられましたが、ヤブジラミという草の実より大きな実をつけるので、雄のヤブジラミという意味でつけられたものです。 |
マンテマの花 【ナデシコ科】 | |
![]() | |
|
|
ヨーロッパ生まれの越年草(20~50cm)です。日本には1844~1847年(天保~弘化年間)頃入ってきました。海岸地方に野生化していますが、街路の脇に見られることもあります。 茎は直立しており、よく枝分かれして、細長い葉を対生させています(荒い毛が生えており、上部には短い腺毛=せんもうが混じっている)。 5~6月頃、枝先に穂状に花(花径約8mm)を咲かせます(穂軸の片側によるように花をつけている)。花は下から上に咲き上がっていきます(短い柄の下に苞葉が1枚ある)。 花には、がく筒の先が5裂しているがく片(がく筒には紫色のすじが10本ある)・暗赤色の縁に白~淡い赤色の縁のある花びらが5枚(花爪への入り口に2枚の鱗片がある)・おしべが10本・花柱が3本あるめしべ1本が見られます。 名前は、外国からマンテマンという名で入ってきたものが略(りゃく)されたものです。 |
ドクダミの花 【ドクダミ科】 | |
![]() | |
|
|
日陰や湿地などを好んで生えているいやな臭(にお)いのする多年草(約30cm)です。地下の白い根茎で盛んに増えます。 茎には、暗い紫緑色でハート形をした葉をまばらに互生させています。葉のもとには、小さな葉(托葉=たくよう)が見られます。 6~7月頃、茎の上の方に白い花びらのようなもの(総苞=そうほう)をつけて、その上に淡い黄色の塔(とう)のような花の集まり(穂状花序=すいじょうかじょ)をつけています。 塔状の花の軸の周りには、3本のおしべと先が3裂しているめしべ1本の花がびっしりつまっています。花には、がくも花びらもありません。 名前は、「毒痛み」からドクダミとなったのですが、毒にも痛みにも効(き)く成分をもっている草という意味でつけられたようです。 |
ヒルガオの花 【ヒルガオ科】 | |
![]() |
|
|
|
野原や道端の草地に普通に見られるつる性の多年草です。 茎は、つるになって周りのものに左巻きに巻きつきながら伸びていきます。葉は長い柄に支えられており、先の尖(とが)った長いだ円形をしていますが、葉のもとは耳形で、先が細まりながら写真に見られるように両側に張り出しています。 6~8月頃、葉の脇から柄を伸ばして、ラッパ形に開いた淡い紅色の花(花径5~6cm)を昼の間中開いています。花のもとには、がくの外側に先が細まった卵形の2枚の苞葉(ほうよう・約2cm)があります。花には淡い緑色のがくが5枚(約1.5cm)・筒形の花びら・おしべ5本・めしべ1本(柱頭が少しふくらんで2裂している)が見られます。 名前は、朝だけ花を咲かせるアサガオに対して、昼中花を咲かせている花という意味で名づけられたものです。 |
ワルナスビの花 【ナス科】 | |
![]() | |
|
|
北アメリカ生まれの多年草(30~70cm)です。明治の終わり頃、牧草と一緒に入ってきました。畑の邪魔者(じゃまもの)ということで嫌われています。 茎には、まばらに黄褐色のかたい刺(とげ)と毛が生えています。葉は、先の尖(とが)った卵形で、縁には大きな切れ込みが3~4か所見られます。葉の柄や葉の裏の真ん中の脈にも数本の鋭い刺と毛が見られます。 6~9月頃、茎の途中から花の柄を伸ばして、白~淡い紫色の花(花径2~3cm)を咲かせます。 花には、筒先が5裂しているがく片(まばらに毛が生えている)・皿状に開いて深く5裂している白い花びら・黄色い葯(やく)が大きいおしべ5本・緑のめしべ1本が見られます。 花の後には、熟すと黄色みをおびる球形の実(径1.5cm)ができます。 名前は、盛んに増えて始末のしにくい草という意味でつけられました。 |
ヒメジョオンの花 【キク科】 | |
![]() | |
|
|
北アメリカ生まれの越年草(約1m)です。1865年頃に、入ってきたものです。 ハルジオンによく似ていますが、次の点が違います。①茎や葉にある荒い毛がまばらに生えている。②根ぎわに生えている葉(根生葉)に長い柄があるが、花が咲くころになるとなくなっている。③茎についている葉は茎を抱くようにつかない。④花は蕾の時から上を向いている。⑤茎の中は白い髄(ずい)に満たされていて中空ではない。 6~10月頃、枝分かれしている枝先に散房状に頭花(径約2cm)を咲かせます。 頭花には、下側に長い毛の生えている総苞(そうほう)・周りに白い舌状花(めしべだけでおしべと冠毛はない)・中心に黄色い管状花(先が5裂していておしべもめしべも冠毛も揃っている)が集まっています。 名前は、中国の女苑(ジョオン)を音読みにして優しい意味のヒメをつけたものです。 |
ネズミムギの穂 【イネ科】 | |
![]() | |
|
|
ヨーロッパ生まれの1~2年草(30~100cm)です。日当たりのよい草地を好む牧草ですが、道端でもよく見かけられます。 茎は根もとから枝分かれして伸び上がり、節が2~5節あります。葉は、細長く平らで6~25cm、上面はざらついていますが、下面は滑らかでつやがあります。葉の鞘(葉鞘=ようしょう)に移る縁には左右に角状に突き出たもの(葉耳=ようじ)があり、葉鞘の入り口には白い帯状の膜(葉舌=ようぜつ・1~2mm)が見られます。 5~7月頃、茎の先に真っ直ぐに立ち上がった穂(約20cm)が出ます。穂には、細長く平らなだ円形の小さな穂(小穂=しょうすい・約1.5cm)が節毎に1つずつ互生しています。小穂には、小さな花(小花=しょうか)が8~15花あり、小花のもとの緑色の殻(苞頴=ほうえい)には芒(のぎ)というかたい毛(約1cm)が見られます。 |
カモジグサの穂 【イネ科】 | |
![]() | |
|
|
道端や野山の草地によく生えている多年草(0.5~1m)です。 茎は根もとからたくさん生え出しており、細くてややかたい葉(20~30cm)をつけています。茎も葉も緑白色をしています。葉と鞘(さや=葉鞘=ようしょう)の境には、白い帯状の膜のようなもの(葉舌=ようぜつ・幅は約1mm)が見られます。 5~6月頃、茎の先に穂(約20cm)が伸び出します。穂は、紫をおびた緑白色の小さい穂(小穂=しょうすい・1.5~2.5mm)を20個ばかり2列につけて、弓状に垂れています。小穂には、やや平らで小さな花(小花=しょうか・2~2.5cm)が5~10花見られます。小花のもとを囲んでいるものの1つ護頴(ごえい)には、紫色の長い芒(のぎ・1.~3.5cm)というかたい毛状のものがついています。 名前は、葉をもんで人形の髪(かみ・かもじ)に利用したことからつけられました。 |
イヌムギの穂 【イネ科】 | |
![]() | |
|
|
南アメリカ生まれの多年草(0.5~1.2m)です。 茎は3~5本がかたまって生えている大形の草です。葉は、細長い帯状で、先は次第に細くなって尖(とが)ります(15~30cm)。葉のもとの鞘(さや・葉鞘=ようしょう)の入り口にある白い膜状のもの(葉舌=ようぜつ・高さ約4mm)は三角状で、先に細かい切れ込みがあります。葉鞘は、下の方は管になっているだけでなく背中側は線状に尖(とが)っています。また、上の方の葉鞘は無毛ですが、下の方の葉鞘には白い毛が見られます。 5~8月頃、茎の先に穂(花の集まり=円すい花序・10~25cm)をつけます。穂軸の節から出ている枝には、平らで小さな穂(小穂=しょうすい・2~2.5cm)を1~4個つけています。小穂には、緑色の小さな花6~10花が集まっています。 名前は、穂がムギに似ているが、役に立たないムギという意味でつけられたものです。 |
コバンソウの穂 【イネ科】 | |
![]() | |
|
|
ヨーロッパ生まれの1年草(30~60cm)です。観賞用に植えられていますが、野生化しているものも見られます。 茎は、1~2本がかたまって出ており、細長く多少ざらつく平らな葉(約8cm)をつけています。葉の鞘(さや=葉鞘=ようしょう)の入り口には白い膜のようなもの(葉舌=ようぜつ・2~5mm)が目立ちます。 5月から9月頃にかけて、茎の先に俵(たわら)のように見える淡い緑色の小さな穂(小穂=しょうすい・1~3cm)をたくさん吊り下げた穂が見られます。 小穂には、小さな花(小花=しょうか)が10花ばかり見られます。 名前は、小穂の形が小判(こばん)の形に見えるところからつけられたものです。俵にも似ているので、タワラムギともいわれています。 |
ハルガヤの穂 【イネ科】 | |
![]() | |
|
|
ヨ-ロッパ・北アメリカ・北アジア生まれの多年草(30~50cm)です。牧草として入ってきましたが、今では、道端に普通に見られる匂い(クマリンの香り)のある草です。 茎には、先の尖(とが)った細くて柔らかい葉をつけています。葉と鞘(さや=葉鞘=ようしょう)の境には、白い三角形の膜状のもの(葉舌=ようぜつ・2~4mm)が見られます。 4~5月頃、淡い緑褐色で両端が尖(とが)った長いだ円形の花穂(3~6cm)を茎の先につけています。穂には、小さな穂(小穂=しょうすい・7~10mm)がたくさん集まっています。 小穂には、3つの小さな花(小花=しょうか)が見られますが、花が開くと長いめしべの先(柱頭)と長いおしべ(花糸と葯=約)が花の外に見えています。 名前は、春に生え出して野を飾るカヤ(葉が細くて屋根をふく材料に使われる草のこと)という意味でつけられたものです。 |
カモガヤの穂 【イネ科】 | |
![]() | |
|
|
葉(10~30cm)は平らで先は細く尖(とが)っています。葉のもとの鞘(さや=葉鞘=ようしょう)の入り口には白い膜状の三角形のもの(葉舌=ようぜつ・高さ8~10mm)が見られます。また、葉鞘の背中は竜骨(竜骨)といい、少し尖(とが)っています。 5~6月頃、茎の先に花穂(円すい花序・約30cm)をつけます。穂軸の節から1本ずつ出ている枝の先には鳥の足先に似た緑色の小さな穂(小穂=しょうすい・7~9mm)をつけています。穂の下の方の枝は長く、上に行くほど短くなってかたまっています。枝先の小穂には、緑色の小さな花(小花)が3~6花が集まってついています。 名前は、鳥の足先の形に似ている小穂の形からつけられたものです。 |
カラスムギの穂 【イネ科】 | |
![]() | |
|
|
ヨーロッパ・西アジア・北アフリカ生まれの2年草(0.5~1m)です。荒れ地や畑などによく生えています。 ストロー状の緑の茎には、細長い葉(10~25cm)を互生しています。葉の鞘(さや=葉鞘=ようしょう)の入り口には、白い膜のような三角形で縁が細かく裂けているもの(葉舌=ようぜつ・高さ約4mm)が見られます。 5~7月頃、茎の先に花穂(円すい花序・10~25cm)をつけます。穂には、輪生している細長い枝の先に緑色の股(また)を開いたような姿の小さな穂(小穂=しょうすい)を吊り下げています。小穂には、2枚の緑色の苞頴(ほうえい)に囲まれている小さな花(小花)が2~3花あります。小花には、くの字形に曲がった芒(のぎ)をつけた緑褐色の護頴(ごえい)が目立ちます。護頴の下の方には、長い褐色の毛がたくさん生えています。 名前は、カラスが食べる麦という意味でつけられたといわれています。 |
『自然と友だち』バックナンバーはこちら 『北の丸公園の自然HP』バックナンバーはこちら 『自然との出会いHP』バックナンバーはこちら |